2021年 三条民謡研究会 お稽古初め/地域交流施設わになーれ | 「その女、善良につき」

「その女、善良につき」

三線愛好家 & 三条市ボランティア連絡協議会会長 きよ里が書いております。どうぞよしなに。

我らが地元、三条市に伝わる民謡を中心に勉強する「三条民謡研究会」が今年も始動しました。
ご指導くださる高山勲先生(写真中央)はじめ、諸先輩方、地域のみなさま、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

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私の美しき相棒でライバル、高橋えりりん(写真右)は、年末に出したぎっくり腰の影響が大きく、チョッと来てすぐ帰りましたw
2人で、冬になってから筋肉がどんどん落ちる…と嘆いた。
(関係ないけど、Instagramって、「いいね!」しましたの人数表示を復活させたんだね。)


今日は人数がわずかでさみしかったけど、その分先生から細かいご指導を受け、三条凧ばやしのフォームをより改善していただけました。

これを見て、ちょっと踊ってみたいなとか、三条の民謡私も歌ってみたいなとか、お思いになられた方は、ぜひとも見学にいらしてください!
毎月第2と第4水曜日19:30~21:00に練習会を行っています。会場は一ノ木戸小学校・第二中学校の建物内にある「わになーれ」です。事前予約不要ですが、日時の変更がある場合が考えられますので、「きものギャラリーまつなが」さんへお問い合わせいただいてからお越しになるとよいと思います!TEL: 0256-32-1010 松永社長へお話しください。

 

そういえば、三条凧ばやしのヒストリーをいただいたので、概要をここに記録しておきます。

新民謡「三条凧囃子(さんじょうたこばやし)」
作詞・作曲:渡辺行一

作者の渡辺行一さんは三条市二ノ町(現在の三条市本町)の出身。1904(明治37)年生まれ、1964(昭和39)年に亡くなっています。
日本民俗学会員として柳田國男に師事した方で、日本民謡協会三条支部長、三条図書館初代館長をおつとめになったのだそうです。メチャクチャインテリじゃんか。

 

1955年、三条民謡協会が、第6回全国民謡舞踏(※きよ里注:「舞踊」の誤りか?確認できず。)コンクール全国大会に出場。曲は「三条おけさ」。渡辺氏が凧合戦の際に行われる「樽ばやし」を民謡曲にできないかと構想を練り始める。

 

1956年、三条商工会議所 金子俊蔵専務が、渡辺氏に「他市のように、三条市でも世間に知られるような唄や踊りを作ってほしい」と依頼。

同時期に、踊りの指導で来条していた東洋民族舞踏研究会の中山義夫会長が、渡辺氏の口囃子を聴き、「阿波踊りに匹敵するすばらしい囃子」と高評価を受け、これを曲として作り上げる決意を固める。

その後、三条民謡協会の若手が中心になり、 新潟市の無形文化財、日本舞踊市山流の市山七十世(いちかわなそよ・当時)師匠のアドバイスを得て、踊りの形の基礎を作った。それをもとに、組踊りを挿入してメリハリをつけ、踊りが完成した。

三条の子どもが凧揚げの際に「とんびとんび 大風出せや あとで豆炒ってくれる」と言って「風呼び」をする文句を、渡辺氏が七五調に整えて歌詞とした。その年の民謡コンクール全国大会にできたての「三条凧囃子」をひっさげて出場し、4位入賞。
大会後、三条弁を活かした特徴的な「前唄=口説き」が添えられ、節は昔の「三条おけさ」と「秋田音頭」の調子をミックスして作られた。同時に、ショー形式を意識した流し踊りを前後に行うことにし、現在の「三条凧囃子」が完成した。

 

1957年、より内容が濃くなった「三条凧囃子」でコンクール準優勝。

 

1959年、第10回記念大会で念願の全国優勝を果たした。渡辺氏は、「この三条凧囃子が、永く、誰でも唄い踊れるように」と語り、三条市民に広く定着することを願って、著作権の主張をしなかった。

なんて偉大な方なんだ…。


(以上、令和2年度 三条市図書館協議委員 松原弘明氏による文章を引用・抜粋させていただきました。)

 

ちなみに、凧合戦自体の縁起については、お菓子の「六角凧サブレー」を製造販売するヤマトヤさんのサイトがわかりやすいです。
全文歌詞は(なぜか)千葉県の仏画師さんのページが詳しい。けど、現状我々が踊っている歌詞と微妙に差があるので、私のわかる限りの修正を入れて、転載さしていただきます。

 

三条凧囃子 作詞・作曲 渡辺行一

※加筆 三条民謡研究会 本間きよ里(2021/01/27)


<掛け声>
ハ ヤレ ヤレ ヤレ ヤレ

 

<口説き>
ハ 三条の名物 凧揚げ囃子は 元禄五年の男の節句に
陣屋さむらいのトントンたちが 揚げるイカみて鍛冶屋の小僧め 
負けてなるかよとぼろイカ揚げりゃ 親があとからヤレヤレヤレと 
小屋の空樽引きずり出して ハ ぼっこれるほどにはったきながら 
勢声かけたが この囃子 ソレ

 

<唄>
とんびとろろよ 大風出せや
あとで豆炒って くれるぞえ
ア ヤーレソーラドッコイショ(ソレ)
ア ホーラ勝った方がいい

ハ ヤレヤレヤレヤレ(ワッショイワッショイ)

 

とんびとろろが 大風出した
吹けや揚がるぞえおらが凧
ア ヤーレソーラドッコイショ(ソレ)
ア ホーラ勝った方がいい
ハ ヤレヤレヤレヤレ(ワッショイワッショイ)(←※きよ里注:ワッショイの掛け声は行われないことも多い)

 

飛んだ奴凧 一里も二里も
おらが六角凧の力見よ
ア ヤーレソーラドッコイショ(ソレ)
ア ホーラ勝った方がいい

ハ ヤレヤレヤレヤレ(ワッショイワッショイ)

 

守門おろしを かたせに受けて
揚がる六角凧は 越後一
ア ヤーレソーラドッコイショ(ソレ)
ア ホーラ勝った方がいい

ハ ヤレヤレヤレヤレ(ワッショイワッショイ)