11月6日、奈良。
お昼近く、晴れ渡ってきました。
薬師寺にお参りします。
空が青い。
まずはこちらでおきよめ。
休ヶ岡八幡宮。
だーれも居なくて、せいせいしたお宮さん。
この社殿の左奥を抜けていくと、、
塔が。
相輪が二つ、見えます。
右、東塔、左、西塔。
金堂。
裳階をつけた美しい姿です。
朱の色が褪せた東塔。
この色褪せた、寧ろ渋い美しさの東塔以外は、全て災害、兵火によって消失していたのでした。
昭和の後半、堂塔の再建を発願した薬師寺は、百万巻のお写経勧進を始めます。
広く民間にお写経を募り、納経して貰うことによって資金を集め、それで全てを賄い、金堂、西塔、回廊など諸堂を再建したのでした。
遠い遠い西の国、天竺まで、経典を貰い受けに行く旅、どんなに厳しい苦難の旅であっても、その志を全うするまでは、決して東には向かうまい。
玄奘三蔵の強い決意のことばです。
大唐西域壁画殿には、その名の通り、「大唐西域壁画」が奉納されています。
平山郁夫による、玄奘三蔵の「不東」の旅のシルクロードが描かれています。
私は、平山郁夫の絵が好きで、彼のラピスラズリの青に凄く惹かれているのですが、ここにその色の心が描かれていました。
平山郁夫は広島の画家ですが、青は瀬戸内の海の色と聞きます。
被爆体験のある彼は、この深い青に、魂の平安、その祈りを込めたのではないでしょうか。
この壁画を見たのは2回目ですが、今回も、心に響くものがありました。
ここから、食堂に描かれていた壁画へ、仏教伝来のストーリーが繋がっていくのですね。
相変わらず、じっくり鑑賞ペース(のんびり、のろのろ、とはあえて言いませんが)、前日はお寺二つ、このペースだとこの日も…