あなたに見てもらうため。
北の大地のエナジードリンク。
『コアップ・ガラナ』
好きなんだよね~。
けど、3本連続で飲むと、
ゲップしか出ない。
時空小説も3話連続。
ここで、ちょっと箸休め。
えっちゃんの保護観察官。
千歳在住のセラピスト、Mさん。
エスコンフィールドへと向かう車内。
「・・・ちょっとすいません。」
お電話が。
はい、どうぞ。
「うん、うん・・・わかった。」
「〇〇して、□□しておいてね。」
お子さんから?
「長男からなんですが。」
ですが?
「次男が行方不明だと。」
あら。
「いつものことなんですけど。」
気になるよね。
「多分、〇〇公園か、□□くんのお家かと。」
大丈夫?
「はい、ちょっと数件、連絡入れさせてもらいますね。」
どうぞどうぞ。
ひと段落ついて。
「いつもなんですよね。」
次男さん?
「そうなんです。」
「イラッとさせられたり、やきもきさせられたり。」
「言動に振り回されるんです。」
次男さんだけ?
「はい。上や下の子には、そこまで。」
ふーん。
なぜ、次男さんだけ?
「それが・・・自分でも。」
そっかあ~。
Mさんにとってね。
ひと言でいえば、次男さんは?
「無邪気と言えば、無邪気なんですが。」
ですが?
「思ったこと、そのまま、口にするし。」
「思いついたら、後先考えずに行動するし。」
「イヤなことはイヤで。てこでも動きません。」
なるほど、そうですか。
Mさん、気づきません?
「えっ?」
どこかの誰かさんと同じだなって。
「あっ。」
同じでしょ。
自称安全運転な蛇行ドライバーさんと。
「ああ、ホントですね。」
すかさず、えっちゃん。
「私もいちおう、後先考えてますよ。」
ホントに?
「・・・考える時もあります。」
謙虚で、何より。
Mさん、えっちゃんには?
「えつこさん見てると、ほんと楽しくて。」
元気もらえる?
「ええ、そうですね。」
「ぱあーっと解放されてるかんじで。」
「見てると、こっちが癒されます。」
なるほど。
Mさん、なぜだと思います?
次男さんとえっちゃん。
どちらも無邪気。
思ったこと、そのまんま。
なのに、えっちゃんには癒され。
次男さんには、心揺さぶられる。
「なぜ・・・親だからでしょうか。」
Mさん、自分でも口にしながら。
納得されてないでしょ?
「たしかに。」
もう少し深堀り。
親なら、なぜ?
「うーん、責任があるからでしょうか。」
なるほど、責任ですか。
「それぐらいしか思いつきません。」
Mさん、「責任」って、何に対して生じるんでしょうね?
「何に対して?」
例えば、今回、私が搭乗した飛行機、
15分早く到着しましたよね。
「ええ、予想外の早さでした。」
で、えっちゃんは、私のせいだと。
「なぜ、こんなに早く着くのよ。」
「せっかくの段取りが台無しじゃない。」
「苫小牧あたりで2~3周しておいてよ。」
これ、私の責任ですか?
「いえ、違います。」
なぜですか?
「機長ではないからです。」
そう、機長ではありませんね、私。
まあ、機長のせいでもありませんけど。
偏西風に乗ったからでしょうね。
Mさん、偏西風に責任を負わせられますか?
「いえ、ムリです。」
なぜですか?
「自然現象なので。」
「どうしようもありません。」
そう、コントロールできないんですよ。
責任ってね。
コントロールできることにしか、
問われないんです。
コントロールとは、選択肢があること。
事前の予測も含めてね。
選択肢がない。
〇〇せざるを得ない状況では問われません。
つまり、Mさんはね。
次男さんをコントロールできると思われてるんです。
もしくは、コントロールしなければと。
「あっ・・・ああ、思ってますね。」
でしょ~。
Mさん、考えてみてください。
もし、次男さんが、ソフトクリームを握り締めながら。
空港内を全力ダッシュしてたら?
「やめなさい。」
「走らない。」
「ちゃんと座って食べなさい。」
ほら。
「めっちゃ叱りますね。」
けど、えっちゃんには?
「言えません。」
「言おうとも思いません。」
でしょ~。
「見てて楽しかったです。」
「走るんだなあ~って。」
「連絡すれば済むのにとも。」
一緒に走らされたでしょ?
「けど、イラッとしませんね。」
そう、影響の有無ではないんですよ。
また、えっちゃんが年上だからでもありません。
年長者や目上の人でも。
内心はイラッとすること、ありますよね。
もちろん、法的には、
子の行動に対する責任は親に。
社会的秩序のためにね。
けど、Mさんのあり方として観るとね。
次男さんやえっちゃんは?
「私と正反対です。」
どんなところが?
「私は・・・思ったことそのまんまは、ムリです。」
Mさんは、「水」気旺盛。
エネルギーが内に集まりやすい。
ぎゅ~っと、こらえちゃいますよね。
「はい、自分でももどかしくなることが。」
ありますよね~。
えっちゃんは、「火」気旺盛。
ぱあーっと外に表現。
本人は、こらえてるつもりでもダダ漏れ。
「たしかに、漏れてますよね。」
これ、単なるエネルギーの向きの違い。
生まれもった個性。
良いも悪いもありません。
陰あれば、陽あり。
陽あれば、陰あり。
「陰だけ」「陽だけ」はありません。
冷静沈着なえっちゃんも。
オープンでにぎやかなMさんも。
どちらも選択肢として「ある」のです。
ただ、現時点では選択してないだけ。
「自分にはない」と思い込んでるから。
もしくは、「表現してはいけない」とも。
「・・・思ってますね。」
「思ったこと、そのまんま、口にしてはいけないって。」
「後先考えず、行動するのも。コワすぎます。」
えっちゃんも、次男さんも。
見せてくれてるんですよ。
それ、表現しても大丈夫だよって。
だって、Mさん。
えっちゃん、見てて楽しめてるでしょ?
「ああ、ホントですね。」
次男さんには、やきもきすれど。
愛する息子さんじゃないですか。
「たしかに。」
観ているんですよ。
受け容れられない自分を。
そう観ると。
次男さんは、キーパーソンですね。
えっちゃんと同じように。
楽しんで観られる可能性があるってことです。
「ああ、いろんなことが、腑に落ちました。」
と言うと?
「うちの主人は、長女に反応するんです。」
あら。
「けど、次男には、大らかなんです。」
ほー。
「逆に、私は長女には大らかです。」
なるほど~、おもしろい。
「親である私たちにとって。」
「お互いが観ているんですね。」
「わが子に自分を。」
みたいですね。
「・・・そう言えば。」
はい?
「最近、大阪とか、九州とか。」
「西日本の人とご縁が。」
そうなんだ。
「実は、苦手だったんです。」
「気後れしちゃうというか。」
変に勢いがあって。
ペースが速いから?
「私はついていけないなって。」
「ゆっくりな自分のペースを乱されたくないって。」
うんうん。
「それもあるんですが。」
ですが?
「思ったこと言われますよね。」
たしかに。
人も自然の一部。
「水」気旺盛な北国の人に比べると。
思ったこと、口にしやすいかも。
「いま、いろんなことがつながりました。」
つまり、関西人や九州人とご縁が生まれたのは?
「私自身が自分を表現することを許せるようになったのかもと。」
ね~。
そう観られると嬉しいよね。
次男さんをはじめ、
人に対する観方が変わるよね。
Mさん、表情も晴れやか。
「保護観察」された甲斐があったね。
さて、あなたにとって。
気になる人は?
「箸休め」は、以上です。
明日より、再開。
えっちゃん宅までのドライブ。
お楽しみに。