喜んでもらえたから?
週イチ非常勤の私立高校。
昨日の記事で、クセになる味とは、多様であると書いた。
カルディコーヒー『黒トリュフチップス』。
授業終了後、数人の生徒が教壇に。
「先生、余ったポテチ、食べたーい。」
はいはい、どうぞ。
・・・おっ、Nさんも?
黙って、首を振る。
いらないのね(笑)
じゃあ、どうしたの?
「・・・お母さんに。」
お母さんに?
「買ってあげようかな。」
おー、そっか、そっか。
お母さんが好きそうな味なんだね。
コクッ。
以前配ったお菓子は、妹に食べさせてあげたいって。
Nさんは、家族思いだなあ~。
ニヤリ。
照れてるの、Nさん(笑)
フフ。
はーい、じゃあ、卒業式でね。
教室での何気ないひとコマ。
・・・と思うでしょ。
いやー、サプライズだわ。
めちゃ嬉しいんですけど。
何がって?
Nさんですよ、Nさん。
私から話しかけることはあってもね。
Nさんから話しかけてくれたことは、ないの。
1年間ずっと。
っていうか、休憩時間、いつもひとり。
友達と話しているところ、見たことない。
先生とも用件以外では話さない。
なのに、なのに。
Nさんから話しかけてくれたよ。
いや~、ビビるわ。
職員室で自慢したいんですけど(笑)
これが、最後の授業なのが惜しいね。
せっかくだから、これからも会話したかった。
けど、なぜ、最後に話しかけてくれたんだろ?
ピピッときたのが、こちら。
「癒しと目覚め Q&A]
中野真作 青山ライフ出版
> 自分とその人との間には分離がないことが
> わかったとき、本当の癒しが起こるのです。
Nさんが心を開いてくれたとも言える。
けど、私が心を開いたとも。
相手に自分を観る。
私の何かが融けたのかな?
> 子供の成長に必要なのは、
> その子の存在をありのまま許してあげる
ああ、そうだった。
当初、Nさんと「会話しよう」としてたわ。
誰とも話さないNさん。
そのままでは、イケないと思い込んでた。
社会に出てから、苦労するよ。
話せるようにならないとって。
当初は、話しかけても返事なし。
首を振るだけ。
そのうち、話しかければ、返事が。
少しずつ、妹さんのこととか。
なんだ、めちゃ家族思いやんと。
家では、きっといいお姉ちゃんなんだろな。
その時、感じたの。
Nさん自身が望んでいない。
「学校で話せるようになりたい」って。
教員としての自分のやりがい。
勝手に押し付けてるだけ。
あーあ、やっちまったなと(笑)
そこに気づけたからかなあ~。
最後の最後に。
神様からのご褒美かも。
相手に自分を観る。
つまり、私自身が望んでいる。
「このままではイケない」
を手放してくれと。
なるほど、納得。
自分責め。
だいぶマシになったはずだけど。
私も早く「卒業」しないと(笑)
そういう意味では、Nさんが「先生」だね。
職員室で自慢しなくてよかった(笑)
あなたにとって、「先生」は?
今日は、これまで。