【 連続時空小説 第2部 】 サマーディ、いまを生きる。 第3話 | まなブログ

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脈の変化でカラダの声を聴く『脈ナビ』による施術、セミナーをご案内しています。
大阪府堺市で鍼灸院を開業しています。
日々の気づきをつづります。

「だろう」ではなく。

 

 

 

えっちゃん、ナビで「自宅」に設定したと。

 

 

「はい、しましたよ。」

 

 

けど、見てないでしょ?

 

 

「うーん、あんまり。」

 

 

ナビ画面の表示範囲がね。

 

 

「50m」

 

 

になってるの。

 

 

一般道とはいえ、自動車専用道路。

Mさんに注意されるぐらい。

高速道路なみのハイスピード。

 

「50m」ではね。

一瞬で通り過ぎるの。

 

 

この先、進路変更があったとしてもね。

確認できた時点で、通り過ぎてるから。

 

ずっと「50m」なんだろうね。

きっと触ったこと、ないんだろうな。

 

 

・・・はい、バイパスを降りて、信号待ち。

 

 

えっちゃん、ナビのここ見て。

 

 

「どこですか?」

 

 

「50m」の下。

「+」と「ー」があるでしょ?

 

 

「はい、ありますね。」

 

 

これ、意味わかりますか?

 

 

「音量?」

 

 

違います。

 

 

「地図の縮尺なの。」

 

 

試しに「ー」を一回押してみて。

 

 

「はい、ポチッと。」

 

 

ほら、「100m」に。

 

 

「あっ、ホントだ。」

 

 

いま、気づいたのね。

 

 

「ー」を押すたびに。

「250m」「500m」と。

 

「+」を押すと、「100m」「50m」に。

 

 

「なるほーど~。」

 

 

っていうか、1年以上。

「50m」で押し切ってたのね。

 

 

「私、行動範囲が狭いんです。」

 

 

通いなれた場所だけ。

基本、ナビは使わないのね。

 

 

「札幌生まれの札幌育ち。」

「都会っ子なんで。」

 

 

札幌市内しか知らないと?

 

 

「だから、畑ばっかりの田舎のことは詳しくなくて。」

 

 

いま、長沼町民を敵に回したよ。

 

 

とにかく。

長距離走行時とか。

見知らぬ土地を走る場合。

 

縮尺を「500m」「1km」とか。

表示エリアを拡大するといいよ。

 

でないと、使えないから。

 

 

「はーい、勉強になりました~。」

 

 

きっと使わないね。

 

 

はい、えっちゃん。

バイパス、降りたよ。

 

ここからは、ナビ、ちゃんと見てね。

 

 

「はーい・・・Mさん、お願いね。」

 

 

見る気なし。

 

 

「あっ。」

 

 

何なに?

 

 

「エスコンフィールド」

 

 

行くの?

別にいいんだけど。

 

 

「試合観戦だけじゃなくてね。」

「いろいろあって、楽しいんですよ~。」

 

 

ホントにいいんだけど。

 

 

「じゃあ、向かいますね。」

 

 

すでに決定事項。

 

 

「ほら、着きましたよ。」

 

 

ああ、着きましたね。

快速エアポートから、いつも見てるんだけど。

 

 

「えーと、駐車場は・・・。」

 

 

ああ、入らなくていいですよ。

 

 

「今日は、試合があるから。」

「中には、入れませんよ。」

 

 

Mさん、ナイスサポート。

 

 

「あら、残念。」

 

 

お気持ちだけ頂いておきます。

 

 

「じゃあ、一周しましょう。」

 

 

しなくていいんだけど。

 

 

「あら、あんな建物ができてるわ。」

 

 

・・・聞いてないし。

 

まあ、一周だし。

ドームの周回道路に。

 

 

え「なんかきれいなマンションみたい。」

 

M「ああ、あれは『サ高住』ですね。」

 

 

「サービス付き高齢者住宅」

略して「サ高住」。

 

へー、球場のお隣に。

おもしろい街づくり。

 

 

「近くで見てみたいわ。」

 

 

えっちゃんは、サマーディ。

いまを生きる人。

 

本来、案内する私のことなど。

キレイに忘れてる。

 

 

「あそこから、入るのかしら。」

 

 

行く気満々だし。

 

けど、えっちゃん、気づいてるのかな?

 

こちらからだと、進入禁止。

一方通行だよ、あの道。

 

さすがに、標識があるし。

対向車も来てるから、気づくだろう。

 

 

えっ。

 

あっ。

 

えっちゃん、ダメダメ。

ストーップ。

 

 

ここから、入っちゃダメよ。

ほら、見て見て。

そこに標識あるでしょ。

 

進入禁止だから。

一方通行だよ、この道。

 

 

「あら、いま、気づいたわ。」

 

 

えっちゃんは、サマーディ。

サ高住にしか、意識がない。

 

まさかと思ったけど。

ホントに見えてなかったんだ。

 

 

けど、私も一瞬「もしや」と。

「だろう」ではなく、「かもしれない」。

安全運転の基本ではないか。

 

むむぅ~。

えっちゃんに身をもって諭されたではないか。

 

 

一方通行を逆走しかけて。

さすがにえっちゃんも「ひやりハット」。

 

 

しかーし。

 

 

えっちゃんは、サマーディ。

いまを生きる人。

 

 

「あっ、これこれ。」

 

 

えっ、何?
逆走しかけたあとで。

次は、何ですか?

 

 

「サザンのこの曲。」

「ほんとにいいの。」

 

 

・・・。

 

 

これ、

 

 

「切り替えが早い」

 

 

のだろうか?

 

 

「じゃあ、わが家に向かいますね。」

 

 

周回道路ともお別れ。

樹々生い茂る林間道路に。

 

 

「あっ。」

 

 

「あっ」って。

今度は、何ですか?

 

 

「シカ」

 

 

シカ?

えっ、どこどこ?

 

目を凝らして、見回わせど。

残雪と木立ちのみ。

 

 

「ほら、シカ。」

 

 

 

 

・・・。

 

 

「大阪では、見られないでしょ。」

 

 

いちおう、「おもてなし」なのね。

えっちゃん的には。

 

 

あのね。

えっちゃん。

 

「赤」は、禁止。

「黄」は、注意。

 

禁止のほうが、優先順位高いの。

 

「進入禁止」の「赤」は、見逃すのにね。

「シカ」の「黄」は、見逃さないのね。

 

国交省のお役人も嘆くよ。

 

 

時空小説も第3話。

なのに、いまだ空港から道半ば。

 

どこかにあるえっちゃん宅。

どうしたら行けるのだろう?

教えてほしい。

 

ゴダイゴもびっくりの「ガンダーラ」。

 

 

さて、自称「安全運転」で。

無事、たどりつけるのか?

 

 

それはまた。

次回の講釈で。

 

 

 

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