Ψ(さい)のつづり -87ページ目
大仰に語ることばに
真実はない
後ろ向きな仲間意識
下向きの安心感
逃げ腰の助言
その場限りの口約束は
すべてほろびゆく
さだめ
されど
その傷は
だれかを
癒すため
その涙は
あなたの
傷をふさぎ
地に眠る
ものたちへ
届き
光の結晶となる
やがて
慈雨となり
海に注ぐ
その唇から
自ずと
溢れだすことばは
世界を
浄化し
目にみえない
ものたちへの
ギフトとなる
大いなる存在に
全面的な
信頼を寄せ
歩む
その姿は
希望そのもの
ひかりを放つ
その者へ
仕える喜びを
人々に
思い出させる
愛と
情熱をもって
生きる
歓びを

花咲く丘に
ある家に
新しく
住まいを
定めよう
昨年までの
学校は
取り壊されて
しまったみたい
でも新しい場所は
ずっと前から
夢にみてきた
花咲く丘の
一軒家
異国から
はるばる戻ってきて
よかったわ
大切に
大切に
使い続けてね
これからは
毎年
あたたかくなるころ
ここへ戻ってくるから
長旅を
ものともせず
一直線に

ホトトギスは
鳴くまで
待ったり
鳴かせてみようとしたり
鳴かなければ
斬ってしまったり
されるものらしい
いったいどんなに
魅力的な声なのかしら
スターって
大変よね
時の
お殿さまたちのことなんて
当のホトトギスには
どうでもよかったんでしょうけれど
おかげで
いついつまでも
名を知られるようになったのは
役得
さらに
カッコウは
托卵することで有名で
悪者
ずるがしこい
イメージがついているけれど
ホトトギスは
托卵することが
あまり知られていなくて
ちょっと良い
ポジションを
維持している
でもカッコウのあの
はじめてきいても
わかりやすく
カッコウって
本当にカッコウって
歌うんだね
と
ききとりやすい
その歌声は
高原の
朝もやに
さわやかに
すがすがしく
梅雨時にも
じめじめを
吹き飛ばす
その清涼感
何物にも
代えがたい
オンリーワンな歌声

あなたが
小さかったころは
送って
託して
お迎えにいって
それが
毎日だった
ぎっちり
大人と過ごすより
子どもたちの
世界で
過ごす方が
ずっとずっと
楽しそうだったから
安心して
わたしは
大人の世界で
過ごすことができた
だんだん
大きくなると
自分で
あなたの社会へ
出ていき
お迎えだけでよくなった
そして
とうとう
お迎えもいらなくなった
だから
ごくたまにある
お迎えが
なんだか
たまらなく
特別だよ
うふふ
うれしくて
思わず笑顔になってしまう
ツバメは
今年も帰ってきたかしら
スズランも
咲いたかな

あなたが
恋にやぶれて
泣いていた時
わたしも
一緒に
泣いたっけ
なんて
無防備で
何にも
知らない
わたしだったこと
その傷の
一部を
引き受ける必要なんて
全然なかったのに
だって
すべてが
自作自演
何が起こっても
それは
自分が
どこかで
望んだこと
望んでないなら
おそれていたこと
おそれたり
不安になったり
そのことに
焦点を
あてすぎていたってこと
それから
自分の
望みとは違う結果だとしたら
それは
天が用意してくれたってこと
天の用意してくれた
脚本は
わたしたちが
ちっぽけな
頭で
考える
平凡な
劇とは違って
劇薬だったりもするけれど
それは
わたしたちへの
愛であり
成長の
きっかけ
そんじょ
そこらの
これくらいで
満足してるんじゃないわよ
もっと
もっと
上を行きなさい
だから
すべては
自作自演
どんな結果も
どんなみちも
自分が
つくり
歩んでいく
大丈夫
ちゃんと
みちしるべは
あるんだから
泣いていたから
見えなかっただけだよ


