ブロッケン山に

 

今夜

 

集う者

 

めいめいの

 

目的のため

 

めいめいの

 

正義のため

 

めいめいの

 

自己実現のため

 

いつもはばらばらに

 

跋扈しているように見えて

 

一年に一度

 

集う

 

ヴァルプルギスの夜の

 

乱痴気騒ぎ

 

ファウストも

 

新米も

 

たどり着くことすら

 

かなわない

 

山頂までの

 

険しいみちのり

 

世迷いごとが

 

あふれかえり

 

常識が

 

非常識

 

最凶が

 

最強

 

されど

 

とどのつまり

 

すべてが劇中劇

 

あべこべ

 

油断大敵

 

最後には

 

ひっくり返る

 

運命だから

 

ブロッケンの

 

光の輪には

 

敵わない

 

すべてが

 

光を

 

美しく魅せるための

 

仕掛けなのだから

 

 

 

 

 

 

 

 

大仰に語ることばに

 

真実はない

 

後ろ向きな仲間意識

 

下向きの安心感

 

逃げ腰の助言

 

その場限りの口約束は

 

すべてほろびゆく

 

さだめ

 

されど

 

その傷は

 

だれかを

 

癒すため

 

その涙は

 

あなたの

 

傷をふさぎ

 

地に眠る

 

ものたちへ

 

届き

 

光の結晶となる

 

やがて

 

慈雨となり

 

海に注ぐ

 

その唇から

 

自ずと

 

溢れだすことばは

 

世界を

 

浄化し

 

目にみえない

 

ものたちへの

 

ギフトとなる

 

大いなる存在に

 

全面的な

 

信頼を寄せ

 

歩む

 

その姿は

 

希望そのもの

 

ひかりを放つ

 

その者へ

 

仕える喜びを

 

人々に

 

思い出させる

 

愛と

 

情熱をもって

 

生きる

 

歓びを

 

 

 

 

 

 

花咲く丘に

 

ある家に

 

新しく

 

住まいを

 

定めよう

 

昨年までの

 

学校は

 

取り壊されて

 

しまったみたい

 

でも新しい場所は

 

ずっと前から

 

夢にみてきた

 

花咲く丘の

 

一軒家

 

異国から

 

はるばる戻ってきて

 

よかったわ

 

大切に

 

大切に

 

使い続けてね

 

これからは

 

毎年

 

あたたかくなるころ

 

ここへ戻ってくるから

 

長旅を

 

ものともせず

 

一直線に

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ホトトギスは

 

鳴くまで

 

待ったり

 

鳴かせてみようとしたり

 

鳴かなければ

 

斬ってしまったり

 

されるものらしい

 

いったいどんなに

 

魅力的な声なのかしら

 

スターって

 

大変よね

 

時の

 

お殿さまたちのことなんて

 

当のホトトギスには

 

どうでもよかったんでしょうけれど

 

おかげで

 

いついつまでも

 

名を知られるようになったのは

 

役得

 

さらに

 

カッコウは

 

托卵することで有名で

 

悪者

 

ずるがしこい

 

イメージがついているけれど

 

ホトトギスは

 

托卵することが

 

あまり知られていなくて

 

ちょっと良い

 

ポジションを

 

維持している

 

でもカッコウのあの

 

はじめてきいても

 

わかりやすく

 

カッコウって

 

本当にカッコウって

 

歌うんだね

 

 

ききとりやすい

 

その歌声は

 

高原の

 

朝もやに

 

さわやかに

 

すがすがしく

 

梅雨時にも

 

じめじめを

 

吹き飛ばす

 

その清涼感

 

何物にも

 

代えがたい

 

オンリーワンな歌声

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あなたが

 

小さかったころは

 

送って

 

託して

 

お迎えにいって

 

それが

 

毎日だった

 

ぎっちり

 

大人と過ごすより

 

子どもたちの

 

世界で

 

過ごす方が

 

ずっとずっと

 

楽しそうだったから

 

安心して

 

わたしは

 

大人の世界で

 

過ごすことができた

 

だんだん

 

大きくなると

 

自分で

 

あなたの社会へ

 

出ていき

 

お迎えだけでよくなった

 

そして

 

とうとう

 

お迎えもいらなくなった

 

だから

 

ごくたまにある

 

お迎えが

 

なんだか

 

たまらなく

 

特別だよ

 

うふふ

 

うれしくて

 

思わず笑顔になってしまう

 

ツバメは

 

今年も帰ってきたかしら

 

スズランも

 

咲いたかな