Ψ(さい)のつづり -6ページ目
きみがぼくを想うように
ぼくはきみをおもうことができない
ぼくがきみをおもうように
きみはぼくを想うことができない
ふたつのおもいは
いろんなかたちをとり
いろんな色を帯びる
そこには
いろんな引力や斥力があるけれど
砂鉄のようには
磁力を目に見える形にすることは
できない
ずっと
ずっと
最初のまんまだったら
美しいのに
何も変わらなければ
いいのにって
思うことも
あるかもしれないけれど
エネルギーの
交わりは
お互いに
影響を及ぼしあう
変わっていく
からこその
一瞬
一瞬を
味わい尽くす

この人生では
このわたしとして
生きていく
わたしが
この時代に
うまれる前にした
約束を果たすため
わたしの名前に
篭めた意味
ずっと長い間
その意味が遠くなったり
近くなったり
していたけれど
いま
あらためて
紐解いていく
氣付き
想いを馳せ
襟を正す

楽しいときは
じわじわと
時間をかけて育つ
ちょうどいい具合に育った頃合いを
見計らうかのように
別れがくる
それなら
もっともっと
最初から
時間を
楽しめば良かったと
思うけれど
日々当たり前に
昨日から今日がきて
明日がくると
思っていると
感謝を忘れる
それでも
別れがあると知って
それまでの日々を
指折り数えて
哀しみが
楽しさを
侵食することのないよう
やっぱり
いまの
日々はずっと続くと
信じられる方がいい
わたしは
傍観者ではない
されど
感情に
流されもしまい
こうべをあげて
行動あるのみ

幸せいっぱいで
世界が輝く
きらきらと
光が射して
笑顔がはじけて
だれかのために
何かをこしらえる
だれかのために
何かをする
そうやって
また
うれしくなる
一人の時間を
埋めるために
だれかといるんじゃなくて
当然
体裁のためではなくて
惰性でもなくて
一緒にいると
こころが
ふくらんでいって
色が合わさって
新しくて
見たこともない
自分一人では出せない
きれいな色がうまれるから
それがうれしくて
たのしくて
だれかといる
そのだれかは
人でもいいし
人じゃなくてもいい
モノだって
場所だっていい

パンダは
どうみても
熊なのに
いま話題の
くまなのに
笹しか食べないのか
そして
あの
模様しか
うまれないのか
不思議でならなかった
やっぱり
太古の昔は
しろくろじゃなく
肉食だった
つまり
ふつうの
くまさんだった
とてもとても
寒い時代がきて
獲物がとれなくなり
肉食獣は絶滅していくなか
ベジタリアンに
転向した
でも
胃腸が
そういうふうに
できていないでしょ
それは
それは
長い年月を
かけて
少しずつ適応してきたに
違いない
あの
模様になったのは
どうしてか
それは
やっぱり
陰陽と関係があると
踏んでいるが
どうも
秘密
らしい


