緑の稲

 

黄金の麦の

 

季節は遠く

 

今年の

 

豊穣に

 

感謝をささげる

 

刈取り後の稲の茎が

 

己をさくさくとさせることで

 

土が乾きすぎるのを防ぎ

 

雀の食べ物を用意しながら

 

茶色の田は

 

来年のために

 

しばし休息する

 

すでに

 

麦畑は耕され

 

ひそかに

 

種まきも済んでいる

 

芽が出ては踏まれ

 

芽を出しては踏まれながら

 

一番寒い時期を

 

たくましく

 

過ごすのだろう

 

空の青さが

 

大地一面に広がる

 

寂寞を

 

なだめ

 

雲の鳥が

 

見守る

 

低い軌道を描く

 

太陽は

 

遠慮がちに

 

暖かさを

 

分け与え

 

主役の

 

月に

 

そそくさと

 

舞台を明渡し

 

役割を

 

全うする

 

 

冷え込んだ朝

 

ホーム横の信号で

 

トラックが

 

停まった

 

ぶきゃーと小さな悲鳴が上がる

 

小さな駅のホームは道より少し高いから

 

思わず振り向いた

 

その荷台には

 

ぶたさんが

 

ぎっしり

 

よろけても

 

転ばないくらい

 

ぎっしり

 

裸んぼうで

 

トラックの揺れに合わせて

 

押し合いへし合いしていた

 

寒そうだけど

 

ぎっしりだから

 

寒くないかな

 

丸々と太ったぶたさん

 

満載のトラックの

 

行き先は

 

誰に

 

聞かなくてもわかる

 

わたしは

 

どのぶたさんでもいい

 

目を合わせて

 

感謝を伝えようとしたが

 

みんな

 

みんな

 

目を閉じていた

 

もう

 

わかっているんだね

 

今日あなたたちの

 

身に起こることを

 

わたしたちは

 

みんなみんな

 

あなたたちの

 

いのちを

 

いただいているんだね

 

わたしは

 

ぶたさんたち全員に

 

愛と

 

平和と

 

感謝を

 

できるかぎり

 

念じた

 

通じたかどうかは

 

わからないけれど

 

信号が変わり

 

ぶたさんたちは

 

みんな行ってしまった

 

今日も

 

わたしはちゃんと

 

生きます

 

いのちを

 

いただいて

 

生贄は遠い過去の話じゃない

 

こうやって

 

毎日毎日

 

どこかで起こっていること

 

生きていくことは

 

いのちをいただいて

 

繋いでいくこと

 

ありがとう

 

ありがとう

 

ありがとう

 

 

秋と冬が

 

押し合いへし合い

 

つい最近までは

 

秋がどっしり

 

大きなかぼちゃのように

 

鎮座していて

 

ここ数年

 

秋が

 

なかったと

 

皆さん

 

おっしゃるから

 

 

太いさつまいものように

 

ずっしり

 

居座っていたけれど

 

はいはい

 

もう師走なので

 

さすがに

 

また来年きてね

 

 

冬に押され気味

 

おかげさまで

 

銀杏も

 

もみじも

 

とても

 

きれいで

 

長持ちしたけれど

 

風が

 

どかんと

 

吹き荒れて

 

飛ばすよ

 

大掃除モード

 

きりりと冷え込んで

 

年末が近いのよと

 

みなさんに

 

知らせなきゃ

 

さあさあ

 

買い物もいいけれど

 

断捨離

 

大掃除

 

サンタも

 

となかいも

 

年神さまも

 

いらっしゃる

 

 

 

 

 

 

 

 

ねえ

 

世界は

 

第一アドベント

 

祝祭の

 

季節だよ

 

どうしたの

 

浮かない顔をして

 

わからない

 

こわいゆめをみて

 

 

何回も

 

目が覚めるんだ

 

とっても

 

眠いのに

 

ずっと

 

あれこれ

 

考えていて

 

頭が痛くなる

 

いま

 

外はきらきらの

 

季節だよ

 

少し寒くなってきたけれど

 

外で

 

わくわくの空気を吸って

 

頭もこころも

 

重たい空気を入れ替えたらいい

 

先の準備をするのは

 

いいけれど

 

心配は

 

しなくていいんだよ

 

大丈夫

 

すべては

 

天の神様によって

 

最善に

 

しつられられているのだから

 

だれもかれも

 

使えないと思えても

 

ひとりぼっちじゃない

 

 

 

 

 

 

 

ああどうして愛は

 

いともたやすく

 

憎しみに

 

おきかえられてしまうのでしょう

 

独占欲

 

支配欲

 

期待

 

執着

 

いろんな要素が

 

どんどん

 

からまりあって

 

愛をひっくり返してしまう

 

憎しみは

 

プラスのものを何も生み出さないけれど

 

マイナスのものは生み出し続けるエネルギー

 

そのエネルギーを

 

プラスにひっくり返せたら

 

どんなにいいだろう

 

どうすれば

 

ひっくり返すことが

 

できるだろう

 

憎しみをひっくり返せば

 

愛になるのだから

 

結局は

 

真実の愛

 

何かとひきかえじゃない

 

見返りを求めない

 

無償の愛なのかも

 

しれない