お日さまが元氣いっぱいな

 

真昼には

 

鳥たちはしばし休憩

 

セミはちょっと

 

火傷しそうな感じで

 

じりじりうたい

 

お日さまを

 

さらに盛り上げる

 

ねこは

 

夜に活躍するため

 

充電中

 

ああ

 

平和かな

 

平和だな

 

風鈴の音が

 

きこえる

 

 

 

 

 

 

ここは

 

ふかいなのか

 

毎日

 

毎日

 

おもいがけないものが

 

胞子で埋まっていき

 

やがて緑色に芽吹く

 

ずっとここにあった

 

古いダイニングテーブルも

 

ひのきの無垢材でつくってもらった棚も

 

掃っても

 

アルコールで

 

拭いても

 

この

 

原始のいきものを

 

一掃することはできない

 

だって

 

どんな空氣の中にも

 

目にはみえない形で

 

存在しているんだから

 

寒い季節の

 

お正月の鏡餅にだって

 

みかんにだって

 

すきあらば

 

喰らいつく

 

湿度や

 

温度があれば

 

こわいものなし

 

それは

 

もしかしたら

 

世界で

 

一番

 

強いいきものなのかもしれない

 

 

 

 

 

みんみんゼミが

 

うまれて

 

大きな声で

 

みんみんみん

 

きたきた

 

夏本番

 

夏休み

 

すいかに

 

入道雲に

 

麦わら帽子

 

夜になり

 

家の中に

 

突然

 

きたきた

 

クワガタ君

 

え

 

どこから入ったの

 

ここでいいの

 

昆虫ゼリーはないよ

 

明日までいたら

 

買ってくるね

 

朝にはいなくなっていて

 

どこからか

 

出ていったんだね

 

よかったよかった

 

昆虫ゼリーより

 

断然

 

無添加の

 

天然の木の蜜でしょ

 

そりゃそうだ

 

いつでも出入り自由

 

またいらっしゃい

 

 

 

わたしはころもを

 

脱ぎ捨てて

 

違うころもを

 

まとっても

 

自分だって

 

わかるけれど

 

他の人にも

 

わたしだと

 

わかってもらえるだろうか

 

だって

 

にゃんこやわんこの

 

色が

 

かわってしまったら

 

きっと

 

どのにゃんこやわんこか

 

わからなくなってしまうから

 

だから

 

当たり前に

 

まとってしまっている

 

ころもや

 

髪型や

 

話し方

 

姿勢

 

注文するもの

 

などなどを

 

取り替えてみたら

 

きっとおもしろいことが

 

待っている

 

ころもは

 

お金を出したり

 

お裁縫でつくったりできる

 

髪型は思い切って

 

変えたつもりが

 

いつもマイナーチェンジの

 

自己満足だから

 

大胆に切ってしまおう

 

そのうちまたのびるし

 

平安時代ではないんだから

 

誰も出家したとは

 

思わないだろう

 

話し方や姿勢は

 

美しくして

 

お店選びも

 

注文するものも

 

違うところ

 

違う料理を

 

いただいてみる

 

だから

 

もう

 

ええかっこしいと

 

ほんわかな

 

わたしは

 

お休みしよう

 

案外

 

これで

 

古い

 

自分に

 

おさらば

 

できたら

 

もっと

 

楽しい

 

 

 

 

 

 

 

ぽっかりと開いた

 

落とし穴に

 

思いがけず

 

おっこちたら

 

どろまみれになって

 

足も痛いし

 

しばらく

 

じめじめとした

 

土にうずくまって

 

じっとしていた

 

そこには

 

名も知らぬ

 

地を這う虫

 

蜘蛛や

 

みみずなど

 

そこで暮らしてきたものたちがいて

 

落っこちてきた

 

ガリバーみたいな

 

わたしから

 

ちょっと

 

迷惑そうに

 

身を隠した

 

わたしは

 

なんで自分だけが

 

こんな目にあって

 

こんなところに

 

いなきゃいけないの

 

そう思っていたけれど

 

それは

 

もともとそこにいる

 

ものにとっては

 

急に

 

降ってきて

 

地面を覆っておいて

 

なんですか

 

こちらが迷惑しています

 

っていう話

 

ごめんなさい

 

お邪魔しました

 

って

 

立ち上がって

 

這い上がる

 

だって

 

穴の形に

 

切り取られた空は

 

手を伸ばしても

 

遠すぎて

 

届かない

 

とてつもなく

 

氣高く

 

美しい

 

わたしは

 

その高みに

 

ほんの少しずつでもいい

 

近づきたいから