ぽっかりと開いた
落とし穴に
思いがけず
おっこちたら
どろまみれになって
足も痛いし
しばらく
じめじめとした
土にうずくまって
じっとしていた
そこには
名も知らぬ
地を這う虫
蜘蛛や
みみずなど
そこで暮らしてきたものたちがいて
落っこちてきた
ガリバーみたいな
わたしから
ちょっと
迷惑そうに
身を隠した
わたしは
なんで自分だけが
こんな目にあって
こんなところに
いなきゃいけないの
そう思っていたけれど
それは
もともとそこにいる
ものにとっては
急に
降ってきて
地面を覆っておいて
なんですか
こちらが迷惑しています
っていう話
ごめんなさい
お邪魔しました
って
立ち上がって
這い上がる
だって
穴の形に
切り取られた空は
手を伸ばしても
遠すぎて
届かない
とてつもなく
氣高く
美しい
わたしは
その高みに
ほんの少しずつでもいい
近づきたいから
