イイケン先生かく語りき -183ページ目
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「相手の立場になると言うこと」~接客士資格取得講習会「サービスマナーの心得」講演より

100913接客士講習第二日目:サービスマナーの心得

相手の立場になる…ということ





1.近い将来、高齢化が益々進む

 65歳以上の高齢者は、前年比79万人増の2,901万人(2009年10月1日)で、
総人口に占める65歳以上人口の割合(高齢化率)が、過去最高の22・7%となった。

また、高齢化率が上昇し続ける一方で、総人口は減少するため、

2052年には高齢化率40%に達するという推計がある(2006年の人口推計)。
その3年後、
2055年には2・5人に1人が65歳以上、4人に1人が
75歳以上の後期高齢者になると推測。

09年時点では、
現役世代(15~64歳)2・8人で1人の高齢者を支えているが、
高齢者1人を現役世代1・3人で支える社会が到来するとしている。



現在
社会保障給付費も過去最高の水準に達し、
国民所得に占める割合は、1970年度の5・8%から24・4%に上昇。

要介護者からみた主な介護者の続柄としては、
介護者の6割が同居している者だった。
主な内訳は、配偶者が25・0%、子が17・9%、子の配偶者が14・3%。
性別では女性が71・9%と多い。

 また、同居している介護者の年齢は、
男性の65・8%、女性の55・8%が60歳以上で、
いわゆる「老老介護」のケースも相当数存在することが分かった。


家族の介護・看護のために離職・転職する人が増えており、
06年10月から07年9月の1年間では14万4,800人に達した。
中でも女性の離職・転職が多く、全体の82・3%を占めていた。


その時代に高齢者の仲間入りをしている世代(=1987年以前生まれ)は、
現在はまだ20代、30代の若い人たちが中心だから、
高齢化率40%といわれてもピンと来ないと思っている人が大半であろう。

2052年には40%に達する。
そのときの高齢者人口は現在より800万人多い3,700万人強、
生産年齢(15~64歳)人口は4,800万人弱で、現在より3,300万人、4割以上少ない。

実際の労働力人口を現状と同じ生産年齢人口の約8割と見込むと、
労働力人口:高齢者人口はほぼ1:1となる! 
…こんな世界、ちょっと想像できない。

現在はその比率が2.3:1だから、老後の支え手の激減を前提とした改革にすぐ着手すべきことは、
今20~30代の人にとっては自明の理であろう。




2.社会的弱者は、益々増える

「社会的弱者」といわれる人

認知症 2005年約160万人→2025年には323万人、
1人の認知症患者に3人の介護が必要とすれば2025年には全人口の10%、
1,300万人の人財が必要

知的障害者 2000年約16万人と推定、しかしIQ70以下の人は約284万人、予備軍といわれている

精神障害者 2005年300万人を突破

一人暮らし 2000年、男性74.2万人、女性229万人、合計約303万人、
100歳以上25,000人(2005年)

身体障害者 2001年18歳以上の在宅、324万5千人、人口1,000人に対して31.1人、

生活保護世帯 
             
2005年度(平成17年度)には110万世帯(外国籍約3万世帯含む[4])を超えた。
2010年(平成22年)1月には、
被保護世帯数1,318,761、
被保護実人員1,827,652人となっている。


高齢化や不況により、受給者数はさらに増えると予想されており、
保護費財源をいかに確保するかが財政上の問題となっている。

高齢者世帯(ただし60歳以上)は趨勢的に増加しており、
1980年度(昭和55年度)には全体の30.2%であったが
2006年度(平成18年度)には50.2%と半数を占めるようになっている






3.相手の立場になる…ということ

今後高齢者、社会的弱者といわれる人は、益々増えていくことは、間違いない。
この人達にやさしく接していこう…というのが、接客士の本来である!!


やさしい…ということは、
つまり相手、その人の立場になるということに他ならない。

その人の痛みを理解すること、
何が困っているのかな?
何があったら便利かな?
本当はどうしてもらいたいと思っているのかな?
何が嫌なのかな?

その人の立場になって、本気で考え、行動してあげること…です。

そのためには
チェンジ・チェアの原則、
つまり、イスを変えるということです。

相手の立場に立つということです。
会社の立場でなく顧客の立場、
上司であれば部下の立場、
部下は上司の立場にイスを変えてみることです。

接客士も健常者から、
いったん社会的弱者の立場になって、
考えてみることです。

このことは頭で考えるのは簡単ですが、実際に実行することは難しいものです。
なぜならばどうしても、自己中心になってしまうからです。

でも、いったん、自分のイス、自己を忘れると、
回りが見えてくるはずです。




これを日本語で言うと 「恕」 ということ。~心の如く、心は「相手の心」

具体的には、
まず、相手を知ろうとすることです。
まず、無条件で相手のことを、精一杯考えてやることです。
この気持ち、思いがなければダメ!!
その際、この気持ちさえ持って、接すれば、相手のことは分かってくる。



赤ちゃんの、お母さんへの情報発信、見えていますか?
犬の表情が解りますか?

その気になれば、必ず、解るようになります。
伝えたい気持ちが、伝わってくるはずです。


2010.9.14 接客士資格取得講習会「サービスマナーの心得」講演より


創業塾講演より「専門家に相談しよう!」~ライセンス保持者とは


わからないことがあったら、「専門家」と言われる先生に
気軽に相談することです。。

専門家について…解説します。

専門サービス業(人数はH20・21年度)
【国家資格(業務独占・名称独占)】


弁護士 (25,115人)…法律の専門家

司法書士 (19,137人)…登記事務等の法律事務の専門家

弁理士 (8,217人)…特許事務等の専門家

公認会計士 (18,998人)…会計、監査の専門家

税理士 (70,918人)…税務、会計の専門家

中小企業診断士 (約19,000人)…経営コンサルタント唯一の国家資格

行政書士 (38,875人)…官公署提出書類等の作成事務の専門家

社会保険労務士 (29,863人)…労務、社会保険の専門家

土地家屋調査士 (18,714人)…不動産表示に関する測量及び表示に関する
                          登記の専門家

技術士 …登録した専門分野に関する技術コンサルタント

建築士(一級、二級、木造) …建築・設備設計の専門家

不動産鑑定士 (5,322人)…不動産鑑定・評価の専門家

ファイナンシャルプランニング技能士 (一級、二級、三級)…個人を中心とした資産運用・金融に関する総合的アドバイスをする専門家

【案】財務会計士 …企業財務の専門家



【その他民間資格】
リスクマネジメントは保険代理店(募集人資格者)、

ファイナンシャルプランナー(AFP、CFP)、

認定事業再生士(CTP)企業再生の専門家等々

商工会・商工会議所の経営指導員


等々の専門家がいます。
問題ごとに専門家を選び、適切なアドバイスを頂くこと、お勧めします。
もちろん、案件によっては有料となりますけど…
「急がば回れ」の如くです。



以上・2010.9.11
   熊谷商工会議所「創業塾:創業の心構え」講演より 

創業塾講演より「サラリーマンと経営者の違い!」

まず、給与所得者、つまりサラリーマンとは違う!ということです。
意識、行動を変えなければなりません。 

何が、どう違うか…

  ①仕事は自ら作るもの!
   指示を待って仕事をやる事はない。
   仕事を探す、仕事を取る、仕事を作る

  ②報酬は稼ぐもの!
   稼がない限り、給料はない。
   毎月、決まって、黙って入る収入はない!
   報酬は自ら稼ぎ出すもの。

  ③金繰りと人繰りが命!
   資金繰りは未経験、人繰りは自ら全権を決済したことがない。 

 この3つが、なんとしてもサラリーマンにはない!!
 理屈は分かるが、実践ができない!!

 
なぜか??

彼らには責任がないから、せいぜい、辞めればいい…と位しか思っていない。気楽で、安定志向で、自分を一番大切にする。

「人のために命をささげる」なんて、馬鹿馬鹿しい!!というか、
考えられないことなんです。

ところが…経営者は違う!
経営者には全責任があります→責任とは
従業員とその家族、お客様、利害関係者や金融機関、社会に対する責任です。

当然、あらゆる自己犠牲を覚悟している。
→犠牲とは
預貯金・不動産等の個人資産、時間(趣味、遊び等)、体力(健康)、
これらをイザとなれば、全て事業に取られる!という
犠牲を覚悟しなければならない。


もう少し、サラリーマンと経営者の違いと具体的にお話しましょう!

こんなことをするのが経営者、しないのがサラリーマン
   (飯島流「これが僕の経営者像」)


・部下の昨日の出来事を知っている、知ろうとする
  まず、「知ろうとしない」限り、分かるはずがない。
  常に従業員の顔を見てあげる「思いやり」「やさしさ」が必要!

 Ex.黒澤明「赤ひげ」~視診、問診、触診、検診→その第1歩が、顔を見る!!と言う行動です。
 
 人に「差」はない、あるのは「違い」だけだ。
 人に対して本物の関心を持て。彼らの優れた特性を見つけて、それを褒めること。

 とにかく、いいところを見つけ、知ろうとする努力!
 これが経営者の資質の条件

・部下のために金を使う、それを予算化している。
  自分の趣味には金を使うが、部下には殆んど使わない人のことを
  差別用語「しみったれ」といった。

  いくら部下をつけても、誰も育たない、みんな辞めてしまう。
  そんな上司がいたでしょう!どこにでもいる。
  ジコチュウで、自分が一番大切なタイプ。



・自分の趣味より会社のこと。
  生きがいはお客様の「ありがとう」と従業員の喜ぶ姿。
   飯島は、そんなかっこいいこと言って…と思っている人いるかもしれないが、
  本気の経営者は、心底、本当に、こう、思っている。

つまり…
・自分の自慢より部下の手柄、
 「武士は食わねど高楊子」
    ~問題事は全て俺が引き受けた。手柄は全て与える。

そして…
・経営者の見栄は、…
居酒屋で、従業員同士が語り合う会社の自慢話
 ということになります。
 
・約束した時間は何が何でも守る。信用信頼の第一歩!
  経営者に限らず、ビジネスマンの、最低のマナー

  いるべき時にいない人ほど、信用できないものはありません。
  会議や約束の時間に遅れることは、仕事ができる、できない以前の問題です。
  電車が少し遅れたからといって遅刻しないよう、ふだんから早めに行動することです。

  時間を守ることは自分との約束と、
  相手を思いやる気持ちです。
  たった一回の遅刻で、あなたは当てにならないとレッテルを貼られてしまいます。
  約束は守ることが当たり前です。

  看板になってしまう。看板を架け替えるのは、大変なパワーがかかる!


・24時間、会社のこと。昨日の夢も会社の夢!

  「体調が悪い、今日は予定がありますので…」
  お付き合いの場面でこんなことを絶対言わない、言えない。
  ~ 命がけのビジネスチャンス!

 小泉信三
  常に深く、熱く求むべし、道は自ら開かれん。
  仕事に情熱を持とうと思ったら、情熱を込めた活動をせよ!


・チャンスを自ら作り出す、「運」を自分で持ってくる。
  ~従業員の…3倍の行動、3倍の勉強、3倍の
  気づかい・金づかい、そして、半分の睡眠、
  これを実践しない限り、絶対「運」はつかめない!
  みんなと同じ事やっていて、伸びるはずがない。
  「無限実行」~伸びる人のタイプ
 


・今がチャンス、明日でいいや…という言葉は存在しない。
  明日でいいわけない!「時間」は在庫がきかない。


・弁解、愚痴、人の悪口、自分の悩み、

  こんな類のことを言わない。

  真剣だと知恵が出る。中途半端だと愚痴が出る
  いい加減だと言い訳ばかり~
  これは、ある飲み屋のトイレにかかっていた言葉です。

・自分の資産はほとんど銀行のもの、いざと言う時「路頭に迷う」覚悟!
  Ex城山三郎
  指導者はロウソクの火、
  周りを明るく照らすが、自分の身を減らし、燃えつくす。


・強靭な体力!!疲れた…具合が悪い…体が持たない…
  8時間寝ないとだめ…禁句!


・僕は酒が飲めませんから…飲んだら吐け!吐いたら飲め!!

・私の性格は○○ですから…そんな性格とっとと直せ!
 
Ex.仕事をするな!5か条
① 性格で仕事をするな!
② 好き・嫌いで仕事をするな!
③ 気分で仕事をするな!
④ 感情で仕事をするな!
⑤ ついでに仕事をするな!



・話し上手より聞き上手。人の話を聞ける人、インプットできる才能

Ex.リーダーとは
L:Listen 聞く能力 
E:Explain 説明能力 
A:Assist 手助け能力 
D:Discuss 話し合う能力 
E:Evaluate 評価する能力 
R:Responsibility 責任能力 




・仕事は自ら開発する!与えられるものにあらず、与えるもの
  仕事の指示を待っているのは雇用者=サラリーマン
  自分でとってきて、仕事を作るのが事業主=経営者


以上:2010年9月11日
   熊谷商工会議所「創業塾:創業の心構え」講演より



いた堪れない食文化、第2弾はこれだ!

最近、全国の「アンテナショップ」が、東京・銀座を中心に増えている。都道府県が設置する場合は、主として東京都内の山手線沿線等におかれ、地方自治体の特産品を紹介することを主たる目的としている。店舗には特産品の直売所やギャラリー、観光情報コーナーなども備えられており、地方出身者の必需品の買出し、首都圏在住者の購買等に利用される。中には北海道の北海道どさんこプラザ、宮城県の「コ・コ・みやぎ」、新潟県の「ネスパス」、香川県・愛媛県(共同設置)の「せとうち旬彩館」、鹿児島県の「かごしま遊楽館」など、特産品の販売だけでなく飲食店を併設するものもある。特に飲食を中心に、いずれのアンテナショップも好調のようである。

以前、コラム(第381回)で全国チェーンの飲食店がオールジャパンで犇(ひしめ)いていることを書いた。おかげで、食事の値段は下がり、不味(まず)いものがなくなった。
がしかし、その結果日本人の味覚の標準化が進んだ。食事の専門店がなくなり、こと和食については、食べ方やしきたり・作法、旬の概念…、つまり「食文化」が消えつつあると嘆いてみた。
サービスがマニュアル中心の画一的になった結果、労(いたわ)る思い遣りと、それを受ける歓びと感動が、「食事」というフィードルからなくなった。
こんな状況下、今後、真のグルメが醸成できるのだろうか、疑問になってくると、食いしん坊のお節介を綴ったコラムだった。

「すかいらーく」や「デニーズ」や「ロイヤルホスト」のハンバーグランチもタマにはいい。どの店で食べても同じ味だし、同じサービス(実はサービスは殆んどない状態)で値段も安いから、いつも安心できる。
200円のつまみを囲み、わいわい騒ぐ「わたみん家」や「さくら水産」。それはそれで悪くはない。
でも毎日じゃ、堪(たま)らんし、「食」を味わう要素もない。ただ食って、騒ぐ店で、「食事」を楽しむ店ではない。
廉価な値段とコンビニエンス機能を、「食事」という分野に導入させた実績は評価に値するが、食事を味わうことの本来を犠牲にした。形態的には、ファーストフードの方が、はるかに解りやすい。

「食事」と言う行動は、動物としての人間の本性、生理的欲求であると同時に、「人」としては楽しむ行動でもあった。特に日本人は昔から、ハレの日は必ず、食事で喜びを共有した。
楽しむ食事は…特産品を味わう地域の香り、旬と季節感、安さの快感と共に豪華さへの憧れ、ネタの厳選とその薀蓄(うんちく)、極上のサービスの享受…つまり「食文化」であり、したがって豊かな心の安らぎがあった。 だから素材や料理を作った人、接遇した人への感謝と感動が常にあった。

最新コンピュータシステムを導入し、興味本位しかないテレビを使い、いかに安く売るかを自慢する経営感覚は、「食文化」とはかけ離れた感性である。
それを良しとするのも、当然の帰結、結構なことと言っておく。

しかし、そうではない人達が、今、ひとつの行動に出た。
やっぱりこれはおかしいぞ! 健全なる日本人(?)は小生同様、いた堪(たま)れないのだろう。
それが恐らく、全国でブームといえる、おらが街の「B級グルメ」、
そして都道府県の「アンテナショップ」の好調ぶりかも知れない。

ゆっくり、味を楽しみ、心を豊かにしたいか、 味は二の次、安くてわいわい楽しみたいか…
さあ、あなたはどっち派??
やっぱり、TPO(時(time)、所(place)、場合(occasion))により使え分ける派が、一番賢明かも。


飯島賢二の 『恐縮ですが…一言コラム』
第382回 いた堪れない食文化、第2弾はこれだ!

2010.9.12

そして真のグルメはいなくなる!~食事・料理・味覚・サービスが変わった?

ここは明らかに青森なのだが、郊外の風景はいつも見ているそれと、殆んど代わり映えしない。
それは東北であろうと、関西や九州であろうと、どこも見覚えのある看板が溢(あふ)れている。
昔は「ついに青森に来たなぁ…」と、
なぜか、ホッとする第一印象が、街の姿の「風景」だったような気がする。

その傾向が、恐らく全国的に蔓延している。
そうしてみると、全国チェーンの飲食店、洋服屋やスーパーの凄さが身にしみる思いである。
ということはつまり、どこへ行っても同じということか…、
地方しかない、個性豊かなお店を見つけることは、宝探しになってしまったかもしれない。

郊外レストランだらけになったオールジャパン、その結果、昔と何が、どう変わっただろうか。
コスト低減をモットーとするセントラルキッチンシステムは、食事の値段を下げてくれた。
なるほど、食えないほど不味(まず)いものがなくなった。
スパゲッティ、ミックスフライ、ハンバーグ、カレー等、
いわゆるファミリーレストランの定番料理が国民食となった。
看板は違うけど、食べてみると味の差はそれほどない。
そりゃそうだ。作り方が殆んど一緒。結果、日本人の味覚の標準化が進んだ。

○○屋さんという、食事の専門店がなくなった。
カウンターのある寿司屋がなくなった変わりに、寿司がグルグル回るお店が、子供達の常識になりつつある。寿司屋の大将と「寿司ネタ薀蓄(うんちく)ごっこ」ができなくなった。
専門的な日本料理店がなくなったから、日本人が和食を当たり前に食べられなくなった。
食べ方やしきたり・作法、旬の概念…、つまり文化だった「食事」が消えつつある。

サービスがマニュアル中心の画一的になった。
そのサービスに、国民が慣れきってしまったことを、実は大いに心配している。
おもてなしや気配り、気遣いとは…、そんな話を聞いたことはあるが、体験することは滅多にない。
その道一筋で培(つちか)った店員や職人がいないから、何を聞いても答えが返ってこない。
商品知識は殆んどないだろう、飲食店のスタッフ達。
商品やサービスについてのプライドと責任は、一体誰にあるんだろう?

「食文化」を守ろうと日夜頑張っている旅館の板長。
お客様の喜ぶ笑顔を思い浮かべながら、精魂込めて作ったお料理。
この板長の心と味が、何人のお客様に伝わるのだろうか。
一日の始まりの朝食、どんな世界の料理より、栄養とバランスを配慮した和食の朝食。
食べる人の、一人ひとりの顔を思い浮かべながら、作ったお料理だ。
なるほど今は、旅館でもバイキング。
適当に何でも、お好きなものを、好きなだけお召し上がり下さいとは、一体誰のための料理なのだろう。でもこのバイキング、結構、昨今のお客様に好評と聞く。
労(いたわ)る思い遣りと、それを受ける歓びと感動が、「食事」というフィードルからなくなった。

「食事」に関する常識、「料理」にまつわる文化性、「味覚」の価値観等々…
大きく変わったのはここ20年ぐらいだろうか? そんな昔ではないはずである。
こんな中で、今後、真のグルメが醸成できるのだろうか、疑問になってくる。
いやはや、食いしん坊のお節介だった。

なるほど今は、旅館でもバイキング。
適当に何でも、お好きなものを、好きなだけお召し上がり下さいとは、一体誰のための料理なのだろう。でもこのバイキング、結構、昨今のお客様に好評と聞く。
労(いたわ)る思い遣りと、それを受ける歓びと感動が、「食事」というフィードルからなくなった。

「食事」に関する常識、「料理」にまつわる文化性、「味覚」の価値観等々…
大きく変わったのはここ20年ぐらいだろうか? そんな昔ではないはずである。
こんな中で、今後、真のグルメが醸成できるのだろうか、疑問になってくる。
いやはや、食いしん坊のお節介だった。


飯島賢二の 『恐縮ですが…一言コラム』
第381回 そして真のグルメはいなくなる!~食事・料理・味覚・サービスが変わった?

2010.9.5
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