悪路はお好き?! | 旅と生活の備忘録

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走る道路は、絶賛建設中&雨季真っ最中

10年前に中国でチベットまで39時間のバス旅行
とりあえず、出発後速攻パンクは「お約束」。
ぬかるみにはまって乗客で押すのも「お約束」。
バスが古いうえに悪路で、座席ごと通路に飛び出すのは「お約束」。
それにチベットからネパールへのバス旅行や、インドでのバス旅行、ラオスでのトラックヒッチなど、そこそこ悪路は経験しましたが、今回のラオスは
「ヒュ~ぅ!! 最高じゃぁ~~ん!!!」
と、メリーゴーランドに乗っていたら、いつの間にかドドンパのレールに乗っていたてなくらいの衝撃でした。

とりあえず、建設中のハイウェイなわけです。
まさしく、雨季真っ最中の赤土なわけです。
いうなれば、アメリカ横断ウルトラクイズで不正解を選んで飛び込む泥プールなわけです。

ここで、ご覧の方に質問。
「Hi Lux って、ラリー仕様?4WD?車高って高い?」
そんなことはないはず。でも、上下左右に揺れながら、ぬかるみにはまり「ウィーン」とケムリを吐き出しながら行くわけです。すごいです、パリダカ優勝!という文字が頭をよぎりました。ドライバーさんを尊敬のまなざしで見てしまいます。
悪路とは言っても、建設中ですから、正しくは「道路」ではないのです。『車に乗ってレッツ!どろんこ遊び!』という感じ。
建設会社も、よく文句言わないよね~。日本じゃ、絶対「立ち入り禁止」です。
ひどいときには、建設用の重機が道をならすのを待って通行するんです。まぁ、なんと画期的!
すごい揺れで明日へジャ~ンプ。頭をゴーン。ついでに目的地までジャ~ンプ、てなカンジで、地元ピープルも吐いているわけです。意外と、外国人の方がトラックの揺れに慣れているのか、丈夫なのか、昼食後もリバース無しでした。このあたりで乗り物の安全に対する感覚が麻痺してきました。

しかし、時に神は微笑んでくれます。
舗装された道路が一部あったり、悪路ツアーにも「ほっと一息」がちりばめられているのです。ビバ!アスファルト!
そんな一息もつかの間、山の天気は変わりやすく、豪雨と雷鳴が崖沿いを走るトラックを足止めします。
山にへばりつくように走る道路では、視界をさえぎるほどの雨は命取り。仕方なく雨雲と雷雲が行過ぎるのを待ちます。すると、前方のトラックのボンネットから白煙が・・・・。
「ヤバイ 爆発するぞ!」
とゾゾッとしましたが、大事には至らず。しかし、1車線しかない崖道で追い抜くことも出来ずしばし休憩。
どんどん暗くなる山の中。あぁ、日が落ちたら、こんな道路走れないよ~~~。
『今夜はビバーク』かと思っていると、トロトロと動き出しました。
このトラブルを最後に、しばらく行くと、完全舗装の2車線ハイウェイ!これまでの恨みを晴らすようにエンジン全開、『飛ばすぜつかまりなよ~ 何もみえないくらぁい~♪』といささか古い歌を歌っているのは私だけ。荷台の隙間から前を見ると、わお!車線無視かい!カーブで膨らみすぎ!!
時計を見ると、7時。
あたりはすっかり闇。こんな闇の中、建設中のぬかるみ崖沿い道路に入るのは自殺行為。てなわけで反対車線を走る車はナシ。「そうだよね~」と車線無視運転にも安心していると、「おお、およよよよよ!」すれ違ったのは・・・
自転車(ロード用)に荷物をぶら下げ、べトナムの菅笠
をアミダにかけペダルをこぐ白人さん。アスファルトで舗装された道路をだいぶ上がってきたけど、「もうちょっとでロード車じゃ無理なぬかるみ泥んこプール崖道よ~」。もちろん、聞えるわけないが・・・。

とりあえず、19:30にルアンナムターへ到着。
トラックから降りたらなんだか足がフワフワ。関節がギシギシ。そういや、タテヨコの揺れで体が浮いてたもんなぁ。
ポワワ~ンと余韻に浸るよりも、何よりも気になったのは「あのチャリの白人さん、道路みたら、絶対、泣いてるか絶望して放心してるかやなぁ」と。

この日の移動距離 200キロ。かかった時間、9時間半。ぬかるみにはまった回数10回以上。天井で頭を打った回数10回以上。こんな経験 プライスレス。

でも、こんな道路を日々往復している運転手ってすごいよね~。
自動車メーカーはラリーのドライバーをラオスでスカウトするとか、育成するとか考えればいいのにね~。