JUKI TL-82 職業用の動作が悪いミシンをお預かりしました。
久留米市のお客様で職業ミシンTL-82をポータブルケースに取り付けて電動ミシンで使われています。
数か月前にロックミシンの修理でお伺いしました。
現場で直そうと思いある程度分解しましたが、直らずお預かりしました。 30年くらい前のミシンですが、頑丈で壊れません。
今回のミシンは動きが重くなる現象です。
足踏みの職業用で動きが悪くなる原因が油切れが一番ですが、経年で差した油の劣化で軸などのこびり付け現象などです。
たまにあるのが、クレCR-556です・・・
このミシンも長い間556を差されていたようです。
現場カマ軸は取り外していました。
縦の軸を抜くためにネジを緩めてのですが、抜けなくて持ち帰りました。
底から撮った画像ですが、縦の軸が取れません。
縦軸ギアの中央にネジを入れ込み、このネジをドライバーで抉って押し下げましたが、抜けません・・・・・更にネジを追加して抉って押し下げましたが・・・・ダメでした(汗)
この段階でもう軸は回転しません・・・・
上から押してダメならば、下から叩いて軸を出して油を差し、押し下げての繰り返ししました。
段々軽くなり、ギアを外すことが出来て、この状態まで出来たら上からドライバーと金槌を使い取り外すだけです。
外れました。(笑)
ここまで頑固なのは初めてです。
油よごれがあると取れませんね・・・・
ちなみにこの軸を取り外すのに3時間くらい掛かりました(汗)
針棒と押え棒です。
通常は上に抜くのですが、上には抜けず叩いて下に抜きました。
抜けない原因は油汚れです。
叩いて抜けない場合は、この油汚れを磨けば取れるのですが、この状態で磨くのは手間が掛かります。
取り外したパーツをパーツクリーナーとブラシを使いせんじょうしました。 洗浄後のパーツの画像は撮り忘れました(笑)
組み立て後、試し縫いも良好、動作音も良好で修理完了です。
古い足踏みミシンの分解整備はたくさん行っています。
頑丈で故障知らずなのですが、30年~40年経てば分解整備も必要ですね。
今回を含め、クレCR-556の使用はお勧めできません。
1滴で済むところをスプレーすると多量の油が出てしまいます。
長く使っていなくて動かない場合などは使用すると、簡単に改善することがありますが、使い続けると油の酸化が進み粘度が高まり動きが悪くなってしまいます。 通常使用はミシン油をご使用ください。
今日もマニアックなミシンの修理ブログを見て頂き、ありがとうございました。
今回の修理代金は出張費+修理代で15,000円頂きました。