「如何したソマン?
戦帰りで、父は母上とちぃと
眠っていたいのだが・・・駄目か」
辺りが褐色の闇に包まれる頃
愛馬を走らせ、人知れず屋敷に
戻った主は、愛馬の世話をし
気配を消し閨の戸口を開け
ともに休んでいた嫡男を
そおっと抱え隣部屋へと運び
一晩中愛しいウンスを翻弄し続けて
いたのだが…まだまだ足りぬ様子で
あり、嫡男ソマンの誘いには
少々困惑気味であった。
「父上ぇ~~~
おかしな姿をしたちびが屋敷の中に
居たんです。きっと盗人に
違いないです。懲らしめて
やってください~~」
『おまえもちびのはずだが』
っと、父親であるヨンは
腹の底で思い
苦笑いを浮かべながらも
ソマンのあとをついて行く。
すると確かにこの世のものとも
思えぬ透き通るような白い肌を
惜しげもなくさらけ出した
愛らしい瞳のちびウンスが
ぷんぷんっと頬を膨らませながら
佇んでいたのである。
なれどどこか懐かしいそんな暖かい
おもいをさせる子だとヨンは
思った様子であり自然と目尻が
緩みだしていた。
「父上!!」
ちびウンスに心を奪われ
じっと見つめる父に向かい
ソマンは声を張り上げる。
「幼子?名をなんと申すか?」
「おさなごってあたちのこと?
しつれいしちゃうわ。
れでぃーにむかってとしとか~
おなまえとか~きくまえに
じぶんからなのるのが
すじってもんでしょ~」
「・・・くっっ…あ、はははっ
これは失礼致した。
俺としたことが・・・某
チェ・ヨンと申す、当家主
こやつの父である。
しからば
幼子の名をたずねてもよいか?」
おませな口振りに珍しく
声を張り上げ肩を揺すりながらも
ちびウンスの目線まで膝を折
その瞳を覗き込み声を掛けて
いたのである。
「しかたがないわね~
しんしだからおちえて(教えて)
あげまちゅ、ウンスよ
ユ・ウンスっていうの」
「真か?」
「まことか?いみがわからないけど
ほんとうだもんっ」
「・・・ウンス殿はどこから
迷い込んだのだ?」
「あそこだよ~」
ちびウンスが指さすところは
チェ家の藏がある
横の小道のようだ
背をただしそこの奥を凝視し
耳を澄ますと、ごぉ~ごぉ~っと
風が鳴り、蒼白い光が渦を巻いて
いる。
「天門が我が屋敷に・・・」
ヨンは眼を見開き驚いたように
ぽつりと独り言を呟く。
一晩中愛し続けた愛しい人は
床の中にいるはず
だが天門が我が屋敷に開いたと
知れば、我が妻は二親に一目
会いたいと申すのではないのか・・
そんな不安が頭の中を駆け巡る。
そんな中、嫡男ソマンが
瞳を輝かせながら渦目掛けて
駆け出していた。
「わぁ~~~父上~
何で、こんなものが屋敷に
あるんですか~」
「待て、ソマン~」
ヨンがそう叫びながら後を追う。
一瞬愛しい我が妻を想い嫡男から
気が逸れた事を後悔しながら。
ちびウンスもつられて
駆け出す。
「まって~おいていかないで~~
ひとりにしないでくだちゃ~い」
ほれっと差し出すヨンの手を
しっかり握りしめ、ヨンはソマンの
腰をわしずかみにし
三人は転がるように天門の中へと
吸い込まれていくのであった。
・・・・・
戦帰りで、父は母上とちぃと
眠っていたいのだが・・・駄目か」
辺りが褐色の闇に包まれる頃
愛馬を走らせ、人知れず屋敷に
戻った主は、愛馬の世話をし
気配を消し閨の戸口を開け
ともに休んでいた嫡男を
そおっと抱え隣部屋へと運び
一晩中愛しいウンスを翻弄し続けて
いたのだが…まだまだ足りぬ様子で
あり、嫡男ソマンの誘いには
少々困惑気味であった。
「父上ぇ~~~
おかしな姿をしたちびが屋敷の中に
居たんです。きっと盗人に
違いないです。懲らしめて
やってください~~」
『おまえもちびのはずだが』
っと、父親であるヨンは
腹の底で思い
苦笑いを浮かべながらも
ソマンのあとをついて行く。
すると確かにこの世のものとも
思えぬ透き通るような白い肌を
惜しげもなくさらけ出した
愛らしい瞳のちびウンスが
ぷんぷんっと頬を膨らませながら
佇んでいたのである。
なれどどこか懐かしいそんな暖かい
おもいをさせる子だとヨンは
思った様子であり自然と目尻が
緩みだしていた。
「父上!!」
ちびウンスに心を奪われ
じっと見つめる父に向かい
ソマンは声を張り上げる。
「幼子?名をなんと申すか?」
「おさなごってあたちのこと?
しつれいしちゃうわ。
れでぃーにむかってとしとか~
おなまえとか~きくまえに
じぶんからなのるのが
すじってもんでしょ~」
「・・・くっっ…あ、はははっ
これは失礼致した。
俺としたことが・・・某
チェ・ヨンと申す、当家主
こやつの父である。
しからば
幼子の名をたずねてもよいか?」
おませな口振りに珍しく
声を張り上げ肩を揺すりながらも
ちびウンスの目線まで膝を折
その瞳を覗き込み声を掛けて
いたのである。
「しかたがないわね~
しんしだからおちえて(教えて)
あげまちゅ、ウンスよ
ユ・ウンスっていうの」
「真か?」
「まことか?いみがわからないけど
ほんとうだもんっ」
「・・・ウンス殿はどこから
迷い込んだのだ?」
「あそこだよ~」
ちびウンスが指さすところは
チェ家の藏がある
横の小道のようだ
背をただしそこの奥を凝視し
耳を澄ますと、ごぉ~ごぉ~っと
風が鳴り、蒼白い光が渦を巻いて
いる。
「天門が我が屋敷に・・・」
ヨンは眼を見開き驚いたように
ぽつりと独り言を呟く。
一晩中愛し続けた愛しい人は
床の中にいるはず
だが天門が我が屋敷に開いたと
知れば、我が妻は二親に一目
会いたいと申すのではないのか・・
そんな不安が頭の中を駆け巡る。
そんな中、嫡男ソマンが
瞳を輝かせながら渦目掛けて
駆け出していた。
「わぁ~~~父上~
何で、こんなものが屋敷に
あるんですか~」
「待て、ソマン~」
ヨンがそう叫びながら後を追う。
一瞬愛しい我が妻を想い嫡男から
気が逸れた事を後悔しながら。
ちびウンスもつられて
駆け出す。
「まって~おいていかないで~~
ひとりにしないでくだちゃ~い」
ほれっと差し出すヨンの手を
しっかり握りしめ、ヨンはソマンの
腰をわしずかみにし
三人は転がるように天門の中へと
吸い込まれていくのであった。
・・・・・
もうお二人が年越しイベントのお話を
綴って下さっております。
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ですが、本当にありがとうございます。
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