サザエさんの面白い落ち(125)
ハリウッド女優マリリンモンロが大好きなお爺さんがいました。
朝日文庫版45巻〔7頁〕・昭和48年
『モナリザの頬笑みの絵の中のモナリザのように、髪を長くした娘さんが、頬笑みとはまるで違う、真っ赤に口紅を塗った口を開けて笑いながら、パーマをした若い青年と肩を組み、お母さんに話しかけています。「ママ!あたしたち二人きりで式をあげるの」と話しかけています。青年はバカ顔をして「ねー」と相槌をしました。結婚式の準備のため、紋付の着物を取り出して、手入れをしていた、太ったお母さんは、娘さんの突然の言い分に唖然としています』
『娘さんと青年は、ニヤニヤしながら、頬をくっつけて、「どっかとおい国のいなかの教会で」と、小さな教会で、鼻の高い牧師さんと3人だけで結婚式を挙げているのを想像して言うと、青年は、相変わらずバカ顔で「ね、」と言いました。お母さんは呆れて口をあんぐりしています』
『肩を組み合った二人に、お母さんは、頭から湯気を立ちあがらせて怒っています。「あんたたちがそんなこというからおじいちゃんまでが」と言っています』
『○○○○』
おじいちゃんは、何と言ったのでしょう?
蒲団に寝たきりになっても、可笑しなことを言う爺さんだと笑ってしまいました。
1昨日、サザエさんのお父さんは、マリリンモンロのような仕草をした、とんでもないお婆さんを見て、ギックリ腰になりました。
お父さんは、映画で見た、美しい色っぽいマリリンモンロと余りにも違う、お婆さんが、地下鉄の通風口の上で、スカートをまくり上げて立っているのを見てショックだったのです。
サザエさんのお父さんは、映画の中で見た、「地下鉄の通風口の上に立つ、美しい色っぽいマリリンモンロ」に見せられてしまっていたのでしょう。
通風口の上に立っていなくても、ハリウッド女優「マリリンモンロ」に見せられていた人達は沢山いたでしょう。
寝たきりになり、そして間もなく、天国に旅立つお爺さんも、多分、色っぽいマリリンモンロさんの虜になっていたようです。
だから、お爺さんは、孫娘達が、
「どっかとおい国のいなかの教会で、あたしたち二人きりで式をあげるの」
と言っているのを耳にして、とんでもないことを言いだしました。
『○○○○』は次のようでした。
『お母さんは、訪れたサザエさんに、娘さんのことを話した後、皺だらけで、寝たきりのお爺さんを見せました。寝ているお爺さんは「わしが死んだらハリウッドに埋葬して、マリリンモンロ―のとなりだゾ」と言っているのです。お爺さんの枕元には、体温計、クスリ、便器までおいてあり、すぐにでも、マリリンモンロの傍に行きたい様子です』
それほどまでに、ハリウッド女優マリリンモンロに惚れてしまった人達が沢山いた懐かしい昭和の一時期です。
