哲学的な彼女と放課後放送局。 -8ページ目

* ハンプティ・ダンプティ



ハンプティ・ダンプティ塀の上

下で働くものをニヤニヤと笑いながら視ている


ハンプティ・ダンプティ呟いた

「飢えた愚かな者たち」と……
 
 
ハンプティ・ダンプティ空中に

もがく手足虚しくも 嗚呼落ちてゆく

脳漿と血が雨となって降り注ぐ

ハンプティ・ダンプティお腹の中

さて今度は誰がハンプティ・ダンプティ?
 
 

* 真っ黒人魚姫



 小さく見つめた青い瞳

 君に僕は溺れていく

 白い肌に飛び散った、

 真っ赤な血が痛々しくて

 君のすべてが欲しい…
 君の何もかもが欲しい…

 眠る君の横

 ぺたりと座り込んだ僕が見える

 泣きそうになる目をこらえて…

 抱いた君の手は冷たくて、

 僕はただ立ちつくして呟くのだ
 
 
 「ありがとう」と、この黒い人魚姫に


* 荊姫



 私は薔薇に埋もれた荊姫

 小さく埋もれた荊姫

 私を救い出してくれたのは、

 遠い町に住む貴方

 恍惚の私の、汚れた心の、

 奥底の小さな窓の中

 そこから見つめる汚れた妖精が、

 幼い貴方だと気付くことはまさに今で

 
 私は荊姫

 貴方を見つめる汚れた荊姫