グースの点火方式の謎を解く
「80's Rider」へようこそ!グースの抱えている代表的なトラブルに、ステーターコイルの故障が挙げられる。幸い、僕のグースは手元に来た13000㎞から現在の44000㎞時点まで、そういった故障には遭遇していない。ネット上に流れている情報では概ね22000㎞を超えたあたりから出る事が多いらしく、元になったDR350、兄弟車のDR250系列にも同様の症状が多発傾向にあり、自分の知り合いではDR250に乗っていた友人がこれに遭遇した経緯がある。更にLINEのオープンチャットで頂いた情報では、9万キロの間に2回交換したという方もいるくらいだから、僕のグースも安心して乗れるのかどうか頭の痛い問題である。ましてや年式が91年式、ということは初期の初期に製造された個体だから余計に心配なのである。コイルは既に廃盤となっている為、新品の入手は不可能。だがしかし、コイルという部品は巻きなおすというリビルドが可能なパーツでもある。「八方塞がりでは無いかも?」というのが唯一の希望でもある。で、このステーターコイルのトラブルに遭遇した人たちが皆言うには、出先で「走行できなくなった」、「始動できなくなった。」と言う。グースの点火方式は「CDI」で、「マグネット点火」、サービスマニュアルにはそう書いてあるのに、だ。一般的に2ストロークや小排気量車などによく用いられる方式で、この方式では「バッテリーが無くてもスパークプラグに火が飛ばせる。」のだ。一方、問題のステーターコイルというのは、フライホイールマグネトーと相まって、エンジン回転で交流電気を発電する部分、つまり、ここに不具合が生じると、発電ができなくなり、バッテリーの充電ができなくなったり、車体で必要とする電力も賄えなくなる訳だ。ステーターコイルの不具合 ↓充電不良 ↓バッテリーあがりという連鎖が起こると考えるのが普通だと思うのだが、セルモーターは動かなくとも、押し掛けで掛からない、プラグに火が飛ばない、というのはちょっと考えにくい。これが同じCDI方式でも「バッテリー点火」なら始動しないと言うのも頷けるのだが、グースは「マグネット点火」で、先にも述べた通り、「一次コイルに流れる電力にバッテリーを必要としない」のである。現に先日宇都宮からバッテリーが完全死亡の状態で生還したジョルカブゴリラ君は同じ方式である。うーん謎は深まるばかり。よし、サービスマニュアルで深掘りしてみっか。するとこんな解説ページ、始動について書いてあります。インタロック装置と呼ばれるそうだが、始動時と発進時における安全装置である。サイドスタンドの「出ている」、「いない」とニュートラルランプの「点灯」、「消灯」で、◎、〇、×の状態を判別している。これの判断はCDIユニットに接続された回路にバッテリーからの電圧が来ている(+12V)か否(しきい値未満)か、で判断されているようだ。つまり、CDIがインターロック装置を通じて「点火して良い」か「否」かを決めるのに、バッテリー電圧が必要だという事。なるほど、これでバッテリーあがりになると点火ができなくなる疑問が解決できた。そうなると、出先でこの症状に出くわした場合、応急処置的に対応するには、バッテリーを調達する事によって自走可能となる訳である。その場合、夜でなければヘッドライトバルブを外し、明るいうちなら自走で帰宅する事ができるかもしれません。転ばぬ先の杖、ならぬ転ばぬ先の知恵、これは頭に入れて置こう。あ、現代のバイクに乗っていらっしゃる方には不要な知識ですし、つまらない内容だったかも知れません。(;^_^Aでは。