パリっ!としたい
旅も終盤です。
500日以上ふらふらしているので
いろいろと すり切れてきました。
もうパンツはへろへろだし
ズボンは股に穴が開いてるし
ヒロヒロ夫婦から受け継いだ洗濯バケツにも穴が。
そして心もすり切れているんですね。
すり切れたというよりも 鈍くなっていると言ったほうがいいのかもしれませんが。
前にタイのATMを利用したら 手数料すげい取られたんですよ。
『手数料150バーツでーす』
って表示されてたんですけど
『手数料400円って、そんなに取るわけないだろ
とりあえず表示されてるけど 手数料かからないパターンだろ』
って思って ATMを利用したんですね。
そしたらば
手数料640円も取られてるんですけど!
これは250バーツ分ですよ!
ATMでの表示よりも さらに100バーツも多く取られてるんですけど!
でも、それよりも問題なのは
それがそんなに悔しくないこと。
最初の頃ならば じたばたと悔しがって
640円でできることとかを いろいろ想像して悲しんだでしょうけど
『もう終盤だからまあいいっか』
ってなっています。今は。
そして、心が弱っている。
夜行バスが恐い。
夜行バスって、時間もかかるし
20時間とかバスに乗りっぱなしなんてツラそうだなあ。
なんて、
『南米全部をバスで縦断しておいて 何を今さら言うのだ』
という感じもありますが、
この旅行も終盤なので
キツそうなのツラそうなのイヤンになっているのです。面目ない。
さて、バリ島を一旦離れ
ジャワ島のジョグジャカルタに行きます。
そしてまたバリ島に戻ります。
この 『バリ→ジョグジャカルタ』のルートは
飛行機と長距離バスがあるのです。
飛行機 4000円(所要時間1時間)+空港までの移動費+空港税
長距離バス 2000円(所要時間18時間)+ターミナルまでの移動費
う~ん、
これ、どう考えてもコスパ的に飛行機なんだけど、
バックパッカー的に、観光で行く往復の移動が飛行機ってのは さすがにいかがなものか。
空港までの移動費と空港税もろもろで1000円くらい余分にかかるしなあ、う~ん。
・・・よし、ここはやっぱり夜行バスでしょう!
バックパッカーだもの。最後くらいパリっとしないと!
翌朝。
・・・
う~
よし、やっぱり飛行機にしよう!
だってなんか 今朝からノドがイガイガする気がするし!
さんざん悩んだけれど
結局へたれな決断をしてネットでチケットを購入。
やっぱりラクな方がイイですなあ。旅も終盤ですなあ。決済ボタンをぽちっとな。
しかし、無残なパソコンの画面表示。
『搭乗時間から48時間以内はクレジットカード決済ができません』
このヘタレにバスは無理ですよう!
覚悟もないまま夜行バスに乗ることになりました。
まずはウブドから デンパサールのウブンというバスターミナルまで移動。
これは通常ベモを乗りついで行きます。
乗り合いワゴン車の乗りつぎ。
荷物が多いと暑くてボられてイヤンなヤツです。
これをカーチャーターで解決。
涼しいねー。ラクだねー。
ベモとの差が60000ルピアならチャーターがいいよねー。
1時間ほどでウブンバスターミナルに到着。
さっそく客引きが声をかけてくる。
ジョグジャへのバスは数社あるので
客引き同士競わせて、チケット売り場を周って、安いバスを選ぶのが普通です。
でも、それはしない。
値段ではなくバスを見る。
変なバスには乗りたくないので、ひたすらにバスを見る。
『乗っても良さそうだな』 と思えるバスが着たら、
車体に書いてあるバス会社名をチェックしてチケット売り場へ。
バスを見定めるのは けっこう楽しい。さながらパドック。
1時間半見てこちらの会社にしました。
215000ルピア→値切って200000ルピア。
車体に書かれたイルカもブランケットもダサダサですが、席間がひろーい。
そろそろ腹もくくれました。夜行バス出発です。
バリ島とジャワ島の島間は バスごと乗ってフェリー移動。
料金に含まれていた夕食休憩。
ビュッフェ、と見せかけてカレーのみ。
ウブドの宿を出てから22時間、ジョグジャのバスターミナルに到着。
よっしゃ、ここから宿のエリアまではタクシーで行くばい!
と思って流しのタクシーをつかまえようとターミナルの外に行く。
飛行機代2000円は惜しいのに、タクシー代数百円には寛大なオレ。
がしかしタクシーはぜんぜん走っておらず けっきょく路線バス移動。
乗換え無しで 目的のマリオボロに行けるハズなんだけど
バスの中のお兄ちゃんにマリオボロマリオボロ言ってたら
3A→2A→1A と乗換えさせられてやっとこ宿のエリアに到着。
◆ガンⅡ通り
しかしまあ、どの宿もFULL!!
金・土・日はいつも混みあうみたい。
なんとか宿を見つけてチェックインできたけど、う~ん・・・
・・・うん、決めた。帰りは飛行機にしよう!
そしてこれが最後の夜行バスとしよう!
ありがとう夜行バス!最後はパリっとしなくていいや!
★
移動メモ
●ウブン→ジョグジャ
14:30 バス出発(予定では14時発)
16:00 スナック配布(小さいパンと甘いお茶)
18:00 フェリー乗場到着・乗船
19:30 ジャワ島到着
22:00 夕食
8:00 ジョグジャ・ギワンガンターミナル到着(予定では6時着・ジャワ島なので-1時間)
●トランスジョグジャ(路線バス)
料金3000ルピア まあまあ混んでる。
乗り換えさせられたのは、そっちのほうが早く着くからっぽい。
●ジョグジャの宿
Family Homestay (HP:www.family-homestay.com)
新しく作られたであろう3階の部屋が居心地良かった。
(洗濯物干し場の横に1部屋だけあるHPには載っていない16号室)
クーラー、ホットシャワー・トイレ、朝食付き・WIFIフリー(部屋ではうっすらつながる)
3泊で725000→交渉して650000。金・土とそれ以外で料金が違う。
世界クラスの田んぼ
よっ!マリエ、渋い!
ということで、バリ島ツーリング、2日目でーす。
さて、突然ですが 『バリ島っぽさ』とはなんでしょう。
バリ島のイメージ。
一番はケチャとかバロンダンスですかね。独自の伝統芸能。
音楽もそうですね。ガムランの音、好きです。
食事も特徴的ですよね。ナシゴレンとかガドガドとか。
なんかすごいウマイようなイメージがある。実際けっこう甘くて辛くて特徴的。
あとは海かな。パラセイリングとかのアクティビティー。
もしくはジンバランの海辺サンセットバーベキュー。
あとね、僕の中ではバリ島の風景って 『棚田』のイメージがすごくあったんですよ。
緑の稲が山間にぶわーっと広がっている風景。
でも 実際、あんまり棚田って無い。
そこらへんにあるわけじゃなくて わざわざ見に行かないと無いんです。
というわけで、今日は棚田を目指して ひた走ります。
棚田を目指すなんて うん、渋い。
タバナンから北上。
ジャティルイという場所を目指します。
ばいーん
とはいかず、時速はたぶん10キロも出てない。
なぜなら道が がったんがったんなんです。
しかもスクーターに2ケツして しかもバックパックも背負っており、
シートが狭くてシートが硬いのです。おしりがたいへん痛いのです。
実際、マリエの尻には青アザが刻まれることとなりました。
休憩をなんども挟む。
道中、棚田ではないけれど しばしば水田があるのですが、
写真を撮っているヨユウなんてありません。そんなことより尻をほぐさなくては。
尻の痛みに耐えてバイクを走らせる。
と、そこに
わお!すばらしい!
おお!なんとすばらしい!
すばらしい!舗装路だ!
目指す舗装路にたどりつけたから今日はヨシとしよう。
今日は棚田じゃなくて舗装路を目指して走っていたんだ、うん。
そんなことを思うくらいに 尻がヤラレていたのですが、
それでも何とかたどりついた棚田はすごかった。
いやあ、尻の痛みも忘れる、見事な棚田。
これが僕の見たかったバリらしい風景です。すげえキレイなの!
この棚田、何でできてるか知ってます?
I・NE!
そうだねー。稲だNEー!。
なんか変なテンションになってしまいましたが、
それほどキレイだったということです。
しかし、棚田、
キレイなんだけどちょっと曇っているのが残念。
だけれどね、こういうときは、ここに宿泊してしまえばイイんだよ。
朝方は天気がよいことが多いからね。
・・・翌日、天気悪かったんだと思ったでしょ。
きみね、スレてるね。
翌朝、快晴。
KO・NA・RE・TE・RU・NEー!
うん、こなれている。
観光客もほとんどいない朝の田園をトレッキングします。
ああ、癒される。
しかしキレイだなあ!こんなにも人知れずキレイだなあ!
と思っていたのですが
世界遺産に認定されていました。
というよりも、つい最近認定されたみたいです。
だって看板、いま作っているもんね!
今はオージーがチャーターカーでちらほら訪れるくらいの静かな場所ですが
今後は 人がごっそり来てしまうのかもしれません。
さあスクーターを飛ばすのだ!
★
スクーターツーリング情報
●タバナン宿
ダブル・エアコン・水シャワー・トイレ(便座なし) 125000ルピア
トイレはキレイでないが、まあフツウの宿。タバナンも探せば宿があるってことで。
●ジャティルウィ宿
ジャランカンギンイン。1泊200000ルピアを2泊で300000ルピアに値下げ。
他に もうひとつ新しい宿ができていて、そっちに客をとられているみたい。
ダブル・ちょろちょろホットシャワー・トイレ・朝食付き
食堂が横にあり 宿泊したためか現地人価格で食事を提供してくれました。1品15000ルピア。
美味しかったし、他の店は高かったから良かった。部屋の外のイスで食べましょう。
部屋はちょっと古いし、室内から棚田が見えないという致命的な構造なのだけど、
外のイスからの眺めが良いしおばちゃんが優しいので この宿でよかったです。
●スクーターはウブドでレンタル。
1日50000~60000ルピアくらい。3日くらい借りれば1日あたり10000ルピア下がる。
僕らは宿で借りたのけどパスポートを見せるだけで借りれた。保険は無い。
ガソリンは道端のボトルで売っているヤツが1リットル5000ルピア。
スタンドでは1リットル4500ルピア。
●タバナンからジャティルウィに北上する道はぼこぼこなので
ムングウィの方の幹線を通ることをおすすめします。
バリっぽい観光を突っ込んだ感じで
はい、今日のテーマはコレ!
べたべたにバリっぽい観光地を
ちょっとこなれた感じで楽しんでみよう
ということです。
お気に入りリゾートのチャンディダサは いったん切り上げて、
後日、また戻ってくることにしましょう。
そして今日はウブドに滞在します。
ウブドですねー。べたべたにバリっぽいですねー。
しかし一度別の場所に行ってからチャンディダサに戻ってくるなんて こなれてますねー。
さて、ウブドをこなれた感じで楽しむ方法は
ホテルから出ないということです。
編みかごとか編み編みコースターとかの買い物に行ったり
ケチャだ バロンダンスだ ベベブンギルだ 市場の人うぜー
ではなくて、
そういうの無しでホテルから出ない。
コレが正解ですねーこなれてますねー。
この日のために 貯まったポイントを吐き出して
良いホテル泊。
うわお。リッチねー。
3千円台なのに これだけのホテルに泊まれるのがウブドのイイとこよねー。
ホテルに滞在して、
ビュー良く朝食をいただき
昼間はプールサイドで 本を読んでWIFIつないで
夜は隣のホテルでリッチディナー
こーなーれーてーるー
こんな感じでウブドに2泊。こなれてますねー。
はて、次の日はタナロット寺院を目指します。
タナロットですねー。あの海辺にある寺。
ツアーバスで訪れる、べったべたな観光地ですねー。
そんなタナロットをこなれた感じで楽しむ方法は
スクーターで行くということです。
そんでもって3泊くらいして
タナロットだけじゃなく、バリの他のところもぐるっと見てくる。
コレが正解ですねーこなれてますねー。
というわけで、原チャリをレンタルして出発!
ばいーん
出発して3分。
一方通行無視で捕まりました。
こなれてねー。
免許証を見せて50000ルピアを支払い、釈放。
気を取り直して 再びタナロットを目指します。
ばいーん
バリ島の田舎道は 人も車もまばらで
のんびりした田園風景が広がっていると思っていたんだけれど、結構ちがう。
交通量が激しい。
激しくて 交通量が激しい写真を撮る余裕もございません。
しかし 去年の今頃はカッパドキアでスクーターに乗っていたなあ。
あれは道がすかすかだったけれど 寒かったなあ。
交通量が多いけど 半そででスクーターに乗れるバリとどっちがイイのかなあ。
しっかし、1年前とやってること変わんないなあ。
そんなことを考えながら、
タバナンという町で本日の宿を確保。そしてタナロットに到着。
普通にツアーバスできたら 『まあ、可もなく不可もなく』という感じのタナロット。
しかし 自力で原チャリを走らせてくると達成感がありますねー。
そして本日最後のこなれた感じ。
それは 夕日を見ないで帰る。
タナロットの後ろに沈む夕日が有名ですが、それを見るために人がたくさんになっちゃうからね!
というか、今日は西の空が曇っているから 夕日は見れないんだよね。
ホントは夕日を見るために 近くのタバナンに宿を確保したんだけどね。
しかし肝心な天気予報を確認するのを忘れていたんだね。
こなれてねえ。
