防ぐ方法が無かったのか・・・。
朝日新聞より。
治験薬服用後に
飛び降り死
てんかん発作の薬、
副作用か
厚生労働省は29日、製薬大手エーザイの新薬の臨床試験(治験)に参加した、健康な20代男性がてんかん発作を抑える治験薬をのんだ後に死亡したのは、薬の副作用による可能性が否定できないとの調査結果を発表した。
厚労省によると、男性は6月、安全性などを確認する第1段階の試験に参加。東京都内の病院に入院し、10日間、治験薬を毎朝1回のんだ。その後、3日間経過観察をしたが、その時はめまいや眠気、吐き気のほかは異常は見られなかったという。
しかし、退院したその日に再び来院し、入院中に幻視や幻聴があったと訴えた。病院で診察した医師は、受け答えがはっきりしていたことなどから経過観察とした。だが、その翌日、電柱によじのぼり、飛び降りて死亡した。
男性は精神科の通院歴はなく、健康状態は良好だったという。販売されている類似の薬には自殺企図などの副作用があることから、厚労省は「治験薬で類似の事象が発生する可能性は否定できない」とした。
厚労省によると、病院側は治験前に自殺企図の副作用が起こる可能性を口頭で男性に伝えていたという。病院に精神科医はおらず、厚労省は「治験の依頼者は、薬のリスクに応じた対応ができる医療機関や医師を選ぶ必要がある」としている。
エーザイは2017年12月から健康な成人を対象として、亡くなった男性を含む118人に試験をしていた。男性が死亡したことを受け治験を中止した。ほかの被験者には重篤な副作用は出ていないという。
NHKニュースより。
臨床試験後に
電柱から飛び降り死亡
薬投与が原因か
ことし6月、大手製薬会社「エーザイ」が、てんかんの治療薬を開発するために行った臨床試験で、薬を投与された健康な男性が高いところから飛び降りて死亡し、厚生労働省は、薬の投与が死亡の原因となったことが否定できないとする調査結果をまとめました。
近く、エーザイなどに適切な臨床試験を行うよう文書で指導することにしています。
この問題は、大手製薬会社のエーザイが新しい抗てんかん薬を開発するために東京 墨田区の病院で行った臨床試験で、ことし6月に薬を投与された健康な20代の男性が、退院した翌日に電柱から飛び降りて死亡したものです。
こうした臨床試験で健康な被験者が死亡するのは極めて異例で、厚生労働省が調査を進めてきました。
その結果、死亡した男性は、退院した日に医師に対し、「入院中、幻聴などがあった」と訴えていたことが分かりました。
厚生労働省は死亡した男性には精神科の受診歴が無く、類似するほかの抗てんかん薬の一部に自殺を図るリスクがあることなどから、「薬の投与が死亡の原因となったことが否定できない」とする見解をまとめました。
そのうえで、臨床試験の問題点として、精神科医の診察が受けられない病院で行っていたことや、男性に自殺を図るリスクがあることを口頭で説明していたものの書面で詳しく提示していなかったことなどを指摘し、近く、エーザイや医療機関に対して、適切な臨床試験を行うよう文書で指導することになりました。
エーザイは今回の臨床試験を中止していて、「調査結果を真摯(しんし)に受け止め、被験者様の安全性確保に向けた対策を講じて参ります」とコメントしています。