怖い和尚さんに叱られて・見世物ではないんだ!腹いせに鐘を思い切り叩いて逃げました。
この日は、千葉県山武市にある「勝覚寺」と申す、巨大な四天王像がある寺院に出掛けました。
四天王像は、持国天 2.13 m、増長天 2.03m、広目天 2.07m、多聞天 2.07mもあります。大きいですね。
私は これらの「四天王」を見学したくて、「勝覚寺」を訪れました。
黙っていると、本堂の中に入れません。巨大な「四天王」は、本堂の中に、鎌倉時代以降、安置されているのです。私と同行の黒子さんが、本堂の前で、「どうやって中に入ったら良いのだろうか?」と案を練っていたところ、
「勝覚寺」の和尚さんが、暗い本堂の中から出て参りました。いつもは、スマホで調べた寺の電話番号に 電話をして、出た住職に「本堂の中を見せて戴けますか!」とお願いして 許可されることが多いのです。
私は 暗い本堂から出て来た和尚さんに 話し掛けました。「すいません。本堂の中の四天王像を見たいのですが!」「何!見たい! うちは博物館でないのだから、見せません!」と、えらく きついお言葉です。
「見たい!とは何事か!見せません!」。偉く 私を叱っております。どうも 私が言った「見たい!」がいけなかったようです。「あの、見学したいのですが!」「何!見学とは 意味が分からん! うちは博物館ではない。見学させません!」
えらく和尚さんは 怒っています。「どこか 私は 悪かったでしょうか?」
ここは、寺だから「拝観させて戴けませんか?とか、拝ませて戴けませんか?と言いなさい」。私は えらく叱られました。
「すいません。私は 無駄に歳を取って、常識がありませんでした。どうかお許し下さいませ!」
怖い和尚さんは、「なら拝観料を払いなさい!」と申しました。一人400円です。二人で 800円払いました。
そうしたら、「では 本堂へ上がりなさい!」と二人を 入場を許可しました。
私は、「撮影しても良いですか?」と質問しました。「撮影だけが目的ですか?」「いえいえ 拝観が目的です」。怖~い!
「なら 先に 拝みなさい! 帽子を取って!」。<そうか、仏さまの前では、帽子を取らないといけないのだな! >
私:「パンパンパン!」、柏手を打ちました。和尚さん:「ここは神社ではないのだから、柏手を打つのではない!」。<そうか、怖~い!>
私:「撮影しても良いですか?」。和尚さん:「フラッシュを焚いてはいけません」
私:「しかし 真っ暗です」。和尚さん:「そのうち眼も慣れてくる!」
私は 暗さに慣れて来た眼で 懸命に撮影しました。しかし よく撮れていませんでした。
和尚さん:「貴方がたは どこから来たのですか?」「千葉市です」
和尚さん 少しずつ 軟化して来ました。この和尚さんは 40代後半に見えました。顔からして怖そうです。
本堂内は、真っ暗だったけど、眼が慣れてきて、少し見え始めました。しかし、黒子さんは 恐怖のあまり、顔が硬直しています。
私は 叱られるのを覚悟で 和尚さんに尋ねました。「ここに来た記念にフラッシュを焚いて、我々を撮影したいのですが、良いですか?」「それは 四天王様の大きさを知るために 許可します」
こうして、恐怖に 顔がカチンカチンの黒子さんを 四天王像を背景に撮影しました。私は、そう怖くはありませんでした。
長い間に 相当数 叱られてきているからです。叱られた経験が多いほど、恐怖感はありません。
しかし この寺の和尚さんは 珍しく怖かった。よく檀家が 金を払うと思いました。寺もサービス業なのです。
二人は、一応お礼を言って、我慢しながら、本堂を出ました。
しかし 追いかけて来ませんでした。
黒子さん、「怖かった!怖かった!」の連発です。「こんな怖い人、めったにいないです!」と、暫く この和尚さんの印象を語っておりました。
我々は まだまだ 未熟なのです。
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