10日前に観に行って来たこの映画の感想です。
国民的人気アニメ『ドラえもん』の劇場版第43作目。
僕もドラえもんファンなので映画版は毎年欠かさず観に行ってます。
前々作と前作に続きこれで3作連続で公開初日の朝一で観に行きました。
今作は原作者の今は亡き藤子・F・不二雄さんの生誕90周年記念作品。
監督は今井一暁さん。
脚本は内海照子さん。
前作の監督を務めた堂山卓見さんも演出で参加されています。
のび太達の小学校のクラスでは秋の音楽会に向けての練習が続き、レコーダーの演奏が下手である事をジャイアンとスネ夫にけなされたのび太は勝手に“あらかじめ日記”で音楽の無い世界に変えてしまう。
本人は音楽の授業をなくす為だけのつもりが書き方を間違えた為に世界中から音楽そのものがなくなり世の中はパニック状態になるもドラえもんのお陰ですぐに元通り。
その後、のび太達は美しい歌声を持つミッカと言う不思議な少女と出会い、その歌声に乗せて楽器を奏で楽しみ合う。
そんなミッカに誘われ一同は音楽がエネルギーになる惑星ムシーカで造られた宇宙に浮かぶ巨大建造物“ファーレの殿堂”を訪れ、一同を音楽の達人(ヴィルトゥオーゾ)と見込んでその奏でる音楽の力でその殿堂を目覚めさせて欲しいと依頼される。
のび太はリコーダー、しずかはボンゴ、スネ夫はバイオリン、ジャイアンはチューバをそれぞれの楽器とし、練習をしながら音を奏で殿堂を復活させていく。
そんな中、世界から音楽を消してしまう宇宙生命体ノイズが迫り地球にも危機が迫る。
ドラえもん達はそんなノイズから地球とファーレの殿堂、そして全ての音楽を守るべく立ち向かうと言う物語。
今作はドラえもん映画史上初の音楽がテーマ。
物語を通して音楽の素晴らしさや大切さを世に伝えるような内容でした。
冒頭でのび太が誤ってこの世から音楽を失くしてしまったせいでパニックになりますが、そのシーンの時点でそれだけ音楽が世の中に欠かせないものだと教えてました。
本当にその通り!
僕も歌謡曲やカラオケ、好きなアーティストのLIVEに行ったりする事が大好きだし、それらがなければ何の楽しみもないでしょう。
楽器演奏が苦手ながらもフルートを奏でるのび太と指揮者に扮するドラえもんが印象的でした。
今作のゲストキャラ達と登場するひみつ道具の数々。
重要なゲストヒロインのミッカはムシーカ星の生き残りの少女。
彼女とのび太が出会った事で物語が動き出します。
そんな彼女のお世話ロボット・チャペックは可愛らしかった!
ファーレの殿堂で暮らすロボットのマエストロヴェントーにワークナーにタキレン、モーツェルとバッチ。
いずれも実在の音楽家がモチーフのキャラです。
そして歌姫のミーナ。
世界中で大人気の女性歌手ですが、物語後半に於いて重要な役割を果たしてくれました。
ひみつ道具の方でメインとなるのはマエストロハットとなりきり指揮棒。
それを見に着けて指揮者に扮するドラえもんが可愛かった!
タケコプターやどこでもドアはもう紹介するまでもないでしょう(^^;
音楽に関するひみつ道具と言えばムードもりあげ楽団!
ここでも活躍してくれました!
前作の最後の、次回作のヒントとなるこのおまけ映像でドラえもんが4体のおもちゃにロボッターを取り付けて演奏させてましたが立派な伏線となってました。
今作の主な舞台となるのがこのファーレの殿堂。
こういう独特の場所が登場するのもドラえもん映画の定番!
巨大テーマパークの様でもありました。
その原動力は音楽!
今作でのび太達が使う楽器は全て実在する物。
それをこの通り紹介。
のび太が1番シンプルなリコーダーを使うってのも彼らしかった。
音楽がテーマとだけあり、昨年6月の発表時から募集した小学生以下の子供達の中から選ばれたメンバーが演奏参加する“ドラドラ♪シンフォニー楽団”が結成され、そのスペシャルサポーターを務める葉加瀬 太郎さんが書き下ろした「キミのぽけっと」と言う曲を演奏し、劇中で使用。
そのシーンは実に派手で度肝を抜かれました!
今作のゲスト声優陣。
ミーナ役を芳根京子さん。
上記のシンフォニー楽団にもフルートで演奏参加され今作のPRにも力を入れて下さっています。
ワークナー役を石丸幹二さん。
メロディーに乗せた言葉を発するユニークなキャラの声を見事に演じてくれました。
マエストロヴェントー役を声優初挑戦の吉川晃司さん!
ドラえもん達に助言を授けたりする重要な人物を渋い声で演じてくれました!
どうせなら主題歌も担当して欲しかったです。
石丸さんと吉川さんの共通点は仮面ライダー作品でヒロインの父親役ですね。
ミッカ役は平野 莉亜菜さん。
これがデビュー作の子役女優です。
お笑いコンビのかが屋のお2人と天月さんもチョイ役で出演。
のび太達の音楽の先生とムシーカの動物パロパロ役を悠木 碧さん。
チャペック役は菊池こころさん、モーツェル役は田村睦心さん、タキレン役はチョーさん。
ゲスト声優が豪華なのも毎度、嬉しい!
メインキャスト5人と監督の今井さんと脚本の内海さんのインタビュー。
声優5人には習っていた楽器と好きな楽器について答えています。
木村 昴さんはバイオリンを習い、中学時代に吹奏楽部でトロンボーンを担当していたそうですごい!
この声優陣になって来年でもう20年!
もうすっかり定着してますね。
今井さんがドラえもん映画の監督を手掛けるのは「新恐竜」以来4年ぶり!
コロナ禍で人が集まれない状況が続く中、テレビ番組でリモートで演奏者を繋いで合奏する様子を見た事からそんな風に人と人が集まり共に音楽を奏でる素晴らしさを伝えようと思ったのが今作のきっかけだそうです。
素晴らしい発想!
やはり音楽ってのは大勢の人が集まって成り立ち、響き合うもの!
それを今作のドラえもん映画に取り入れて下さり大いに感動しました!
内海さんも学生時代にバンドを組んでいた事を思い出して脚本を手掛けたとの事。
どうせなら「SING」シリーズみたいに実在のミュージシャン達をゲストに迎えてのミュージカル仕立ての作品にしても良かった気がします。
音楽は服部隆之さん。
そして主題歌はVaundyの「タイムパラドックス」。
今、大人気中の彼の書き下ろしの新曲を起用。
毎回、ドラえもん映画の主題歌はどれも『ドラえもん』の世界に実に合っているからこれまた素晴らしい!
劇中で路上LIVEをやるバンドのボーカル役で少しですがゲスト声優出演もされています。
毎年恒例の映画版に登場するイラストコンテスト。
今作では音のなるオリジナルひみつ道具のイラストを募集。
その最優秀賞がこれらの通り。
いろいろ考えますね(^^;
前作同様、冒頭からのいくつかのシーンが後半からクライマックスにかけてそれぞれ伏線となっていたのも面白かったし、ノイズに感染して故障気味になるドラえもんが「雲の王国」を思い出しました。
やはりクライマックスはすごい!
まるで「DBZ」の悟空が魔人ブウとの最終決戦で特大の元気玉を作って放つシーンの様でした!
ドラえもん映画もどんどんリアルになっていってます!
で、映画版の楽しみの1つがエンディングが終わってから1番最後のおまけ映像。
上記にも書いた通り、毎回、次回作のヒントと共に来年公開決定の告知となる映像です。
ドラえもんの前にコウモリの大群が飛んで来て、画家の格好で絵を描いているドラえもんが現れパネルに絵を描くと今度は魔法使いの姿になって西洋のお城をバックに「お楽しみに!」と言い放つ映像。
その映像からして次回作は「ドラクエ」みたいなRPG風のストーリー?
同様の過去作なら「のび太と夢幻三剣士」がありましたがもしかしてそれのリメイク?
もしそうなら初めての90年代の作品のリメイクになりますね。
EDクレジットのおまけ映像の欄には寺本幸代さんの名前があったので彼女の監督作品となります。
おまけ映像を手掛けた人=次回作の監督ですからね。
「のび太のひみつ道具博物館」以来12年ぶりになるから期待出来そう。
また続報に期待です!
今作のパンフレットの組み立て付録の紙琴とドラえもんマエストロのペーパークラフト。
早速、組み立てました。
ドラえもんが可愛い!
入場特典のまんがBOOK。
前売り券の特典の方は未だに玩具ですが、入場特典は「新恐竜」から玩具からすっかり本に変わりました。
名作まんがセレクションとして原作漫画から今作にちなんだ5つの話の他、今作の登場人物紹介や世界のおもしろ楽器等を掲載した1冊です。
パラパラ漫画にもなっていてそこでのドラえもんも可愛い♪
ドラえもんはやっぱり日本一の可愛いキャラクター!
今作ではその愛らしさは勿論、音楽の大切さ、仲間同士で奏で歌い合う楽しさ、素晴らしさを教えられました!
天国の藤子・F・不二雄さんも喜んで下さっているでしょう!
今後も映画版を通してそのような大切さを世に伝える『ドラえもん』で在り続けて欲しいです!
尚、上記の立て看板の画像は今作を観た映画館とは別の映画館に飾られていた物を撮りました。
ついでにコメント返し。
>沖田虎丸さん
同様に追悼の意を込めて歌った人も多いと思います。
歌は天国にも届いてると信じましょう!