Fallout4(フォールアウト4)SS2編 第2話 パートナーシップ | TES&fallout forever

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 ストレンジャーさんがコンコードに戻った後、オールド・ポールさんはASAMセンサーの事で彼に聞きそびれた事があったらしい。代わりに僕に聞く事にしたようだ。僕がここのボスになるのならお願いがあると言った。サンクチュアリヒルズは皆の町なんだけどね。建築関連は一任されているので間違いじゃない。出来る限り答えられるように頑張ろうと思う。

 オールド・ポールさんはこの辺には新人が多いだろうと分析し、ASAMセンサーのような物をもう少し置いた方がいいのではないかと進言した。確かに僕もそう思う。誰でもASAMセンサーの使い方が分かるようにしておけば再建のスピードも上がるというものだろう。

 オールド・ポールさんは続けて言う。皆が家を持ち、働く場所を提供し、充分な食料の確保をする。それが可能になるASAMセンサーはとても魅力的であり、使ってこそ我々のためになると彼は言った。

 

新たな入植者、リリー登場!

 そして、僕はあるだけのASAMセンサーを設置した。住宅区画2×2を2個、農業区画2×2を3個、工業区画2×2を3個を配置した形となる。それが終わる頃にはもう夜になっていた。ASAMセンサーに慣れる為に時間が掛かったが、結構な収穫があったと僕は感じている。これは本当に素晴らしい装置だ。有効活用して損はない。

  それから少しすると、女性2名とグールの男性1名の合計3名の入植者達がサンクチュアリヒルズに訪れた。妙齢の女性とグールの男性はまだ慣れてない所為か名前を名乗らなかったが、若い女性の方は自分はリリーという名前だと言った。

 リリーは私達は家を出なければならなかったと明かし、その理由は皆が病気になったからだと言った。僕が人を探していてそれが問題ないなら、サンクチュアリヒルズに住まわしてほしいと申し出たのだった。彼女以外の2人は家族に見えないが、何か事情があるのかもしれないので詮索しないでおいた。

 僕は問題ないと答えると、リリーはとても喜んだ。何処へ行けばいいのか言ってくれたら喜んで仕事をすると言って張り切っていた。僕は彼女に農業区画での仕事を割り振る事にして明日からしてもらうようにした。

 

 リリー「ここに住まわせてくれるだけじゃなく、仕事まで与えてくれてありがとう!しっかり頑張るわ!」

 パーマー「いえいえ。困っている人は見捨ててはおけません。当然の事をしたまでですよ」

 

 

 

オールド・ポールの過去

 翌日、僕は休憩がてら農作業を行っているオールド・ポールさんの所に行った。彼も休憩をしようとしていたので少し雑談しようと思った。気になっている事や過去の話で何か面白いのはあるかと尋ねてみた。彼は壊れた仮面事件や奇妙な余所者がパワーアーマー屋を開いたり、かつてのミニッツメンの栄光を話すと言った。

 最初は壊れた仮面事件の話だ。インスティチュートの悪行の1つだ...。だが、僕が言い出しっぺなのできちんと聞かねばならないだろう。

 オールド・ポールさんは話を始めた。自分達の中に「他の人間」がいると知った日であり、冷たい計算をするロボットが知っていると思っていた人々の顔を身にまとっているのを想像してみるといいと彼は苦々しげに言った。友人や家族、自分の妻等がそうなってしまったらと。それはコモンウェルスに取って厳しい警鐘であり、それでも今は共に生きていかねばならないと諦観しながら彼は話題を変えようと言って締めくくった。

 壊れた仮面事件の当事者から話を聞く事になるとは思わなかった...。この話をするという事はもしかして、オールド・ポールさんは僕やX6、Z1がインスティチュートである事を知らないのだろうか?だが、それを聞くのは難しかった。彼の悲痛な顔を見れば正直に言うのは憚られた。日本語の諺に「傷口に塩を塗る」という言葉があるが、それをするようなものなので正直に言えなかった。

 インスティチュートの罪は根深く、その被害者達の苦しみや悲しみ、憎しみの根は深いのだと痛感する。かつての罪を清算出来ないまでもこの日の悪行を繰り返さない組織にしていかねばならないと僕は心に誓った。

 気を取り直して次は奇妙な余所者がパワーアーマー屋の話だ。10年位前の話らしい。見知らぬ男性がピカピカのパワーアーマーを着て、人の背丈ほどもある剣を振り回してコモンウェルスを闊歩していたらしいのだ。ある者は、その奇妙な男性が今もまだコモンウェルスを歩き回っているという。またある者は、彼はデスクローの群れに食われたという。真実はその中間だろうとオールド・ポールさんは言った。

 だが、僕が彼のパワーアーマーを欲しがったとしても、それ程遠くを探す必要はないだろうとオールド・ポールさんは言った。そのパワーアーマーはコモンウェルス中に散らばっているからねと言って締めくくった。

 その奇妙な男性の話は今までの旅で聞いた事が無かったが、これからの旅の合間でも探してみるのもいいかもしれない。宝探しみたいで面白いからね。そういうのは僕は大好きなんだ!

 最後はかつてのミニッツメンの栄光の話だ。これは悲しい話だと前置きし、オールド・ポールさんはかつてミニッツメンがスーパーミュータントの大群からダイヤモンドシティを守るのを見た事があるという話から始まる。それ以来、誰からも愛されるようになったのは当然であり、彼等はコモンウェルスの安全を護ってきたと誇らしげに言った。

 だが、コモンウェルスは過酷な場所であり、それに立ち向かう事が出来るのは立ち上がれている間の話だけだとオールド・ポールさんは厳しい現実を突き付けた。そして、数十年が経ってミニッツメンは次々に敗北に喫したと語り、最期には勝ち目のない敵との戦いが始まったと彼は悲しげに言った。その後、自分が憧れていたミニッツメンは姿を消したと締めくくった。

 やはりミニッツメンは誰からも愛されて頼りにされていた組織だと理解出来た。インスティチュートとは正反対である。それと勝ち目のない敵のはガンナーの事だろう。初めてクインシーを訪れた時のあの大部隊の恐ろしさは今でも忘れられない。今でも勝てたのは不思議なくらいだ。あの時は無我夢中だったけど、彼等の無念を晴らせて本当に良かったと改めて思う。

 その後、僕はオールド・ポールさん自身の話を聞こうと思って尋ねて尋ねてみた昨日話していたように僕達と出会う前はスカベンジャーをしており、僕が驚く程の物が見つかる事もあるが、老体になった今はそれも難しく、サンクチュアリヒルズを見つける事が出来て良かったと言った。

 次に幼少期の事も話してくれた。銃器の事を学び、それをビジネスにして食っていこうと考えたようだ。だが、それは長続きはせずにレイダーになったと言った。え?レイダーに?

 僕が訝しんでいる間にオールド・ポールさんは当時のレイダー・ギャングは今のような残忍な無法者達とは違い、もっと尊重されていたと言った。でも、自分の人生に合わなかったようなので止めたのだと言った。

 幼少期から銃器の事を学んでいたとは思わなかった。物作りの難しさに一言ある感じの反論があったのはそのためだったのだと僕は感じた。それと若い頃はレイダーになっていたのは驚いた。昔のレイダーは今のような存在では無かったというのが本当ならば、日本のヤクザやアメリカでのギャングのような存在だったのかもしれない。任侠者だったのだろうか?今ではそういう存在がいるのかは定かではないが、そういうレイダーがいるなら話し合いの余地はあるだろうと僕は思った。

 レイダーを止めた後は最初に聞いていたスカベンジャーという天職に就いたのだとオールド・ポールさんは誇らしく言った。これが最高の部類だったと言ったが、老体となったために引退して今はサンクチュアリヒルズに定住する事になったと彼は言った。

 後はここで黄昏の年を楽しむつもりであり、死期が訪れるその頃までには自分の知恵を誰かに伝えていきたいとオールド・ポールさんは感慨深げに言って締めくくった。

 オールド・ポールさんはかつてはレイダーだったのかもしれないけど、とても良い人だと感じた。自分の知恵を後世に残したいと思っているのは自分の生きた証とこれからを生きる人への財産だと僕は思うのだ。だが、僕はインスティチュートに加担した極悪人だ...。それでも、彼の想いと知恵を継承していくように努力しようと心に誓うのだった。

 

ASAMセンサーは不便?

 ASAMセンサーの高性能さや使いやすさに僕は満足していると、リリーさんとオールド・ポールさんが口論しているのを目撃した。

 リリーさんは上手く使えないと不満を述べ、オールド・ポールさんはそれにイライラしているからといって乱暴に扱うなと反論した。それを聞いた彼女は癇癪を起し、蹴っても動かないと知らないのかと言いつつASAMセンサーを蹴った。これはマズイ...。止めに入らねばならない。

  

 リリー「あ~もう!!便利そうだけど、全然不便なのよね!」

 パーマー「ちょ、ちょっと落ち着いて下さいよリリーさん!」

 オールド・ポール「ハァ~...。君がいて良かった。このヤング・レディーを説得してくれないか?」

 X6「騒がしい娘ですね...。」

 Z1「X6、流石に彼女に失礼ですよ...。彼女はASAMセンサーを使いこなそうとしているんですから」

 

 僕はリリーさんを落ち着かせるため、何を怒っているのかと尋ねた。落ち着きを取り戻した彼女はASAMセンサーを使ってお店を作りたいと言った。何処かで物を売れるような感じのを作りたいそうだ。お店ならフィッシュ・フードさんやアンネさん、ライリーさんのお店が既にあるのだが、彼女が言いたいのはASAMセンサー能力はこれだけじゃないだろうと言いたいのだ。

 オールド・ポールさんはお店は作れない筈だと言いつつも、この疑問点を払拭出来ないでいた。僕にそれが出来るのかどうか尋ねたが、生憎それに関しては素人同然なので正直に分からないと答えた。誰か有識者はいないのかと呟いたが、ストレンジャーさんの事を思い出し、会いに行った方が良いと彼は言った。その方が確実だろうと僕も思った。

 僕はコンコードのハードウェア・ストアに向かうと伝えると、オールド・ポールさんはそれを了解し、自分はリリーさんを落ち着かせておくと言った。これ以上の物的損害を防ぐ為にもと付け加えた。それを聞いた当の彼女は睨んでいたけどね...。

 

 オールド・ポール「早くしてくれよ...。この娘を宥めるのは銃を作るのよりも大変だからな...」

 リリー「それ、どういう意味なのかしらぁ?」

 パーマー「早く戻るようにしますから喧嘩しないで下さいね...」

 

 そして、僕達はコンコードのハードウェア・ストアに到着した。作業中のストレンジャーさんに話し掛けた。彼はまた会えるとは思わなかったよと言って再会を喜んだ。ここに来たのはASAMセンサーの所為かと聞いてきた。僕はその通りだと答えると、やっぱりというような顔をした。こういう展開になると分かっていたような雰囲気を感じた。

 ストレンジャーさんは他の人と同じことを言うと前置きし、混乱するかもしれないが私を信じて頑張ってくれと言った。彼等と一緒に作り続け、僕の部下に適切な監督を提供し、最終的には全てが意味を成すと勇気付けるように言った。何だかはぐらかされた気がする...。

 続けてストレンジャーさんは言う。ASAMセンサーを利用したのは僕が初めてじゃなく、他の人にもいくつか提供した事があると明かした。だが、ほとんどの人はどうしたらいいか途方に暮れているようだと振り返った。 

 でも、僕はリリーさんの頼みを叶えるために来たのだ。他に機能は付いていないかと尋ねた。ストレンジャーさんは今のASAMセンサーの性能だけでは不十分なのかと不満そうに言った。しかし、不満そうにしていたのではなく、初めての質問だから少し困惑しただけだったようだ。ほとんどの人はASAMセンサーが複雑過ぎると文句を言い、誰も「もっと」とは言わなかったそうだ。

 それ故に僕にもっと興味が沸いたとストレンジャーさんは言った。ネオ・インスティチュートの管理官になる以前は何をしていたのかと。何処の誰だったのかと。う~ん...、何処から話せばいいのやら...。

 すると、ストレンジャーさんは僕のPip-Boyが気になったようで何処で入手したのかと尋ねた。僕はVault111で入手した物だと答えると、どうやって入ったのかと質問した。そこはB.O.Sのバンカーよりも厳重に封鎖されている筈だと彼は表現し、僕がVault居住者だったのかと重ねて質問した。

 僕はそこは冷凍睡眠装置があったと答えたら、今度は戦前の頃、爆弾が投下前の事だったのかと質問した。それを着て僕は戦前の頃に生きていた人間であり、冷凍睡眠装置を使う事になったのは最終戦争が始まって全てが終わる前に使う事が出来たと答えた。 

 それで合点がいったストレンジャーさんは、今のネオ・インスティチュートの管理官として働いている僕の行動と併せて僕の事を尊敬出来ると言った。こんな極悪人の僕に過大な評価してくれるなんて頭が上がらないよ...。

 

レイダーから人質達を救出せよ!

 そう感慨深く思っていると、オールド・ポールさんが急いで現れた。アバナシ―・ファームから程近い通路にレイダー達が入植者達を人質になっていると彼は言った。ストレンジャーさんはレイダー達はラッドローチと同じであり、1匹潰そうが5匹は出てくると酷評した。

 それを言い終わった後、ストレンジャーさんはハードウェア・ストアの確保のために助けてくれたお礼に僕の問題も手助けすると彼は言った。オールド・ポールさんは誰かが殺される前にすぐに行こうと言った。無論、そのつもりだ。早く助けなければならない。

 オールド・ポールさんに教えてもらった場所に行くと、3人の入植者達が人質に取られていた。2人が男性で1人は女性だ。レイダーはボスの男性を筆頭に7,8人の部下達がいた。僕達の戦力ならすぐにでも全滅出来るが、人命救助が最優先だ。僕は説得を試みる事にした。

 ボスの男性は僕達を見るなり部下達に命じて銃口を向けさせた。僕は落ち着くように伝えたが、彼は逆上してコンコードで仲間を大勢殺した恨みを晴らす為に入植者達を目の前で無残に殺してやると息巻いた。

 僕は一瞬悩んで、100キャップあげるから入植者達解放してくれないかと交渉した。するとボスの男性は特に悩むことなく、少額だった事に不満がありながらも僕達が教訓を得たと言って部下達を引き連れて帰っていった。レイダーのボスとしていいのそれで?まぁ、ネメシス条約での賠償金支払いも残っているのでそれでもいいけどね...。

 

 レイダーのボス「100キャップは少ないが、仕方がないな。野郎共、こいつらは教訓を学んだろうさ。それじゃあ、帰るぞ!」

 パーマー(いいのかなぁそれで...。まぁ、こちらもかつかつだからそれでいいんだけどね...)

 

 人質の解放後にストレンジャーさんが話し掛けてきた。自分のやり方ではないが、少なくともこれで終わりだと言いつつ、雑談する適切な場所ではないがちょっと話せないかと彼は言った。聞きたい事があるらしい。何だろうか?

 

パートナーシップ

 ストレンジャーさんは僕がコモンウェルスについての意見を持つのに十分な経験をしてきたのは間違いないと言った。それを受けて僕は今までを振り返り、人々は核戦争から立ち直って回復しているように見えると答えた。

 インスティチュートに加担するという道を取ってしまったが、内部改革の成果もあってか復興も何とか軌道に乗っていると確認出来たからだ。ネメシス条約で色々とかつかつではあるけどね...。

 それを聞いたストレンジャーさんは僕の答えに楽観主義者な事だな?と冗談めかして言った。それは否定出来ないかもね。考えて行動してみたつもりだけど、もう少し先々の事を考えたり、踏み止まって思案したりする必要が多々あったと思うからね...。

 ストレンジャーさんは僕の話を聞いた後、再び話を続ける。最終戦争の頃から200年以上経つが、人々は「再生と回復」の最中であると持論を述べた。驚異的進歩とは言い難いのだと付け加えた。 

 コモンウェルスではレイダーやフェラル・グール、今では脅威ではなくなりつつある依然として恐怖と憎悪の対象である人造人間、食べ物や水の入手の困難さ等、数え上げればきりがないがストレンジャーさんはそんな事はしなくていい筈だと力説した。ウェイストランドに文明を取り戻せるならそうならないように出来る筈だと。僕はその話に聞き入った。とても説得力があったからだ。

 次にストレンジャーさんは僕がASAMセンサーで出来る事を見て、それから何を得られるかについて興味が出てきたと思うと彼は言った。それらがもし、ほんの手始め程度だとしたら?もし、僕がその気なら想像以上の事が出来るかもしれないと言った。そして、彼はこれからの計画があるが、信頼出来るパートナーがいればもっとスムーズにいくと思うと言った。

 そして、先程の話でも出てきたパートナーシップを結ばないかとストレンジャーさんは提案してきた。協力してコモンウェルスを再建しないかと。勿論イエスだ。人手は多い方が効率的だし、何より彼ともっと仕事がしてみたいと僕は思うのだ。こんな僕でも協力を持ち掛けてくれるのだから応えなければいけないのだ。

 僕はパートナーシップを受けると答えた。ストレンジャーさんは大喜びし、自身の名前を明かした。ジェイク・エバンスという名前らしい。僕も業魔ではなく本名のパーマー・エルドリッチを名乗った。これでパートナーシップを締結した形となる。これから忙しくなるが、気持ちは前向きだ。一生懸命頑張ろうと思う。

 その様子を傍から見ていたX6はヤキモチを焼き、Z1は柄にもなくその様子をからかった。更にその様子を見たジェイクは面白そうに笑い、僕もそれに釣られて笑った。これからも一緒に仕事が出来る喜びと、仲間が増えた事の喜びの笑いとなるのだった。

 

 ジェイク「私はジェイク。ジェイク・エバンスだ。よろしく頼むよ」

 パーマー「よろしくお願いします。私はパーマー・エルドリッチです」

 ジェイク「ハハハ!パートナーになるのだから敬語はいらないよパーマー!だが、それが君らしいのかもな!」

 パーマー「はい。いや、うん。そうだね。それがつい癖でね。でも、嬉しいよ。こんな僕を信じてくれて」

 X6「何と気安い男なのでしょう、ジェイクという人間は...」

 Z1「まぁまぁ。いいじゃありませんかX6。ヤキモチは良くありませんよ?」

 X6「ヤキモチじゃありませんよ!.」

 ジェイク「ハハハ!君の仲間は随分賑やかだな。好きだよこういうのは!」

 パーマー「かなり騒がしいかもだけど、頼りになる2人なんだよ。仲良くなれたら嬉しいな」