僕達はUSSコンスティテューションに戻り、ポセイドン・レーダー送信機を誘導レーダーに設置する作業に移る事となった。前のポセイドン・レーダー送信機は焼ききれており、これでは不具合が出て当然の状態だった。
なので、僕は新しいポセイドン・レーダー送信機との入れ替え作業を実行した。交換後、数秒経った後にLEDが復活して点灯し、レーダーシステムが完全に作動しているのが確認できた。これで一安心だろう。
僕は航海士に誘導レーダーの交換作業が終了した事を報告した。彼は誘導システムが完全復帰した事を知り、報酬として250キャップをくれた。残りの仕事もこの調子で頑張っていきたいと思う。
FLL3ターボポンプベアリングを入手せよ!
そして、僕達は部品交換をやり終えた事をアイアンサイズ船長に報告しに行った。彼は私達の気高い船の役に立ってくれたと言った。血を流さずに誘導チップを取り戻してくれた事を嬉しく思うとも言った。
スカベンジャー達は自分達に耐えがたい損傷を齎したが、自分達が目指すのは下劣な復讐よりも崇高でなければならないと言った。それを受けて、僕は仕事をやり遂げて良かったと答えた。アイアンサイズ船長は気分良さ気に称賛に値すると言った。
アイアンサイズ船長は最後の仕事に僕の注目すべき奮闘ぶりには報酬を払わなければならないと言った。自分達は間もなく神聖なる任務に乗り出すのだと宣言した。どんな任務だろうか?
僕はどんな任務かを尋ねたが、アイアンサイズ船長は仕事が完了したら喜んで僕達に任務について話すから、それまでは沈黙と警戒であるといって詳細は話さなかった。この船に近くの工場からFLL3ターボポンプベアリングを調達する必要があると彼は言った。
戻ってきたらキャプテンの部屋の中に交換場所であるターボポンプがあるからと鍵を渡してくれた。確実に危険な任務になるが、僕達なら成功すると信じていると言った。それならば期待に応えしかない。やってみせましょう!
アイアンサイズ船長「君達の貢献ぶりなら確実に達成出来るだろう。健闘を期待する!」
パーマー「お任せ下さい。アイアンサイズ船長!」
X6「やれやれ...、これで終わりにしてほしいものですね」
僕達はFLL3ターボポンプベアリングがある場所をアイアンサイズ船長から教えてもらったが、そこはコルベガ組立工場だった。近くの工場って言わなかった?まぁいいや。僕達にはテレポーテーションがあるし。
早速僕達はコルベガ組立工場にテレポーテーションした。しかし、そこにはレイダー達が再び拠点として利用していたのだ。B.O.S等の軍隊を連れてこない限り堅牢な造りの工場を攻略するのは一般人にとっては至難の業。まぁ、それならそれで僕達が再び壊滅させるだけだ!僕はアクセラレーター、X6はヴェノムガンでレイダー達を殺していった。
コルベガ組立工場の外周部と内部に潜伏するレイダー達を壊滅させた後、最深部のスチーマー・トランクからキャップや45口径弾の他に本命のFLL3ターボポンプベアリングを発見した。これがあれば船の修理は終わるはずだ。それを入手した後、僕達はコルベガ組立工場を後にするのだった。
僕達はUSSコンスティテューションに戻り、渡された鍵を使ってキャプテンの部屋に入った。そこでターボポンプを発見した。僕は慎重にFLL3ターボポンプベアリングを燃料室に入れ、装置を閉じた。これで完全に組み立てられ、設置された事になるだろう。これで終わったと思う。アイアンサイズ船長に報告しに戻ろう。
出航前の決戦!
テレポーテーションして戻ると、もう夜も遅い時間帯だった。アイアンサイズ船長に報告しに戻ると、彼は右舷船首のパワーを調整、進路はそのままと航海士に命令していた。僕達に気付くと、運命が望んでおり遂に出向の時が来たと仰々しく言った。自分達を導いた英雄に感謝し、僕達は本当に素晴らしい動きをしてくれたので良くやってくれたと褒めてくれた。そして、これは出航前夜であり、秘密を守らねばならない時間は過ぎ去ったと告げた。
アイアンサイズ船長は私達のNKー42ロケットは点火され、私達をこの悍ましいウェザービー・セービング&ローンから解放すると告げた。USSコンスティテューションは天に向かって飛び立ち、緩やかに海に着水すると彼は説明し、そして、自分達は大西洋の守護者としてあるべき場所に戻るのだと高らかに宣言した。
僕は壮大な計画だと褒めた。アイアンサイズ船長はそれを受けて人々は「危険を冒さなければ、何も得られないだろう」という格言を言った。それは間違いはないと思う。コモンウェルスを旅した後ではそれは僕にも響くからだ。
そして、アイアンサイズ船長は航海士にUSSコンスティテューションの能力を試そうと言った。自分達にはこの船が絶対必要なので、その能力を確かめたいと考えたようだ。
しかし、そこへスカベンジャー達が奇襲を仕掛けてきた。前よりも倍の人数はいると思う。アイアンサイズ船長はこれに怒り、彼等を母のいない雑種犬達と罵った。それに元来た場所に吹き飛ばしてやれとも言った。そして、一斉射撃の命令を乗組員達に告げた。最後の呼吸をする時まで、USSコンスティテューションを守り抜くのだと皆を鼓舞した。
こうならないでほしかったが仕方がない。僕達はUSSコンスティテューションを守る為に戦うだけだ!
僕は大砲を起動するレバーを上げ、スカベンジャー達に砲撃を行っていく。これで全体の3~4割程度のスカベンジャー達が死んでいったと思う。僕はUSSコンスティテューション上からアクセラレーターやプラズマ・グレネードで、X6はヴェノムガンで殺していった。
残りは10人ちょっと位の数だ。近くで見ると装備がレイダーっぽい。スカベンジャーに転職したかスカベンジャー達が拾ったものを装備しているのかもしれない。見張りや甲板長、航海士も奮戦している。僕は加勢してアクセラレーターでスカベンジャー達を殺していった。付き合いは短いけれど、このMr.ハンディ達を死なせたくないからね。
スカベンジャー達は僕達が全滅させた。この襲撃の首謀者は誰だろうと思ったら見知った顔の人達だと分かった。マンディさんとデイビスさんだったのだ!何とか説得しようと考えたが、彼女等は聞く耳を持たない。もうこうなったら戦うしか道はない。
まずはデイビスさんからだ。彼はパイプピストルで攻撃しながら、自分との関係が切れる頃にはアイアンサイズは鉄くずになっているだろうと罵倒した。そんな事はさせないぞ!絶対に守り抜く!
僕は遮蔽物を利用して攻撃を繰り返すデイビスさんの隙をついて、アクセラレーターで急所を撃ち抜いた。彼は死ぬ間際にこんな所で僕達にやられるなんて思いもしなかったと言い残して死んでいった。彼には申し訳ないがもうこうするしかなかった...。
デイビス「ああ!ぐぅぅ、こんな所で...インス野郎に殺されるなんて...」
パーマー「...申し訳ないが、USSコンスティテューションの皆を死なせるつもりはありませんのでね...」
残るはマンディさんのみだ。パイプピストルで攻撃しながら、彼女はもう生き残りのスカベンジャー達はいないのにまだいると考えていて動く者は全部殺すように叫んだ。でも、船内の品々を壊さないように命令していた。その様子は僕にはとても哀れに思えてきた。
僕はひと思いにアクセラレーターで急所を撃ち抜いた。マンディさんは死ぬ間際に自分の母を想いながら死んでいった。こんな形で最期を迎えたのは残念に思う。交渉は決裂しても、彼女等とは敵対する理由は無かったのだから...。
マンディ「母さん...」
パーマー「...僕としてはこんな形で再会したくはなかった。残念です...」
チャールズタウン・ランドリーを探索せよ!
スカベンジャー達達との熾烈な戦いは終わった。念のため周辺を探索しようと思う。彼等の生き残りがいて、報復攻撃を仕掛けられたら危ないからね。僕達はウェザービー・セービング&ローンから見て真西に進んですぐの所にチャールズタウン・ランドリーという名前の店を発見した。まぁ、名前の通りの場所だろうけど見ていこうかな?
中に入るとやはりコインランドリーだった。棚にはアブラクシオクリーナーがあったのでそれを入手した。ワークショップの素材として使えるからね。その他にはレジに戦前のお金が17ドルあったので入手した。奥の部屋に進むと、ヌカ・コーラ・クアンタムがあった。飲むのは止めたけど、ヌカ・クアンタム・グレネードやサースト・ザッパーの弾薬として使えるから入手した。
その他には金庫があった。ロックピックで開錠すると、戦前のお金8ドルや10㎜オートピストル、シルバーロケットペンダントや10㎜弾があったので入手した。
ざっと見た限り、こ子までの探索でスカベンジャー達の生き残りはもういないと分かったのでもう大丈夫だと判断した。こうして僕達はチャールズタウン・ランドリーを後にするのだった。
USSコンスティテューション発進せよ!
僕達はスカベンジャー達の全滅をアイアンサイズ船長に報告するためにUSSコンスティテューションに戻った。彼は神に感謝し、スカベンジャーの猛攻撃は終わったと言った。あの人でなし共は誰も私達の船に足をかけられなかったと罵った。気持ちは分かるけど、荒々しいなぁ...。
そう思っている内に出港準備となった。僕はおめでとうと言った。それを聞いて気分を良くしたアイアンサイズ船長だったが、まだ問題があると言った。出発のため予備ジェネレーターの電力が必要だと言った。申し訳ないが最後にもう一度だけ僕達に仕事を依頼する形となると言った。それ位お安い御用だ。
僕はジェネレーターの場所を尋ねた。ロイヤルアームズアパートと呼ばれるアパートにあるようだ。スカベンジャー達の生き残りがいるかもしれないので用心するようにとアイアンサイズ船長は言った。もう大丈夫だと思うが、その忠告通りにした方がいいと僕は思った。コモンウェルス、ひいてはウェイストランドでは絶対に安全なんてあり得ないからね...。
そして、報酬として1,500キャップとブロードサイダーという名前の武器をくれた。大砲を人が持てるようにダウンサイジングした武器だろう。大砲の球を用意するのは大変だが、これは強力な武器であるのは間違いない。ありがたく受け取ろうと思う。
僕達は小休止した後、ロイヤルアームズアパートに向かった。その頃にはもう朝日が昇りそうな時間帯だ。そこにスカベンジャーの死体はあったが、生き残りはもういないようだった。ジェネレーターがあると思われる最上階まで行くと、そこを警護していたMr.ハンディの死体を見つけた。最期までそこを死守したのだろう。僕彼に敬意を払いつつ、ジェネレーターを起動するレバーを上げた。
そして、ロイヤルアームズアパートを出るとUSSコンスティテューションのNKー42ロケットは点火されたのだ。これより出航となるだろう。僕は内心心躍った。朝日と共に出発なんて乙だもんね!
そのままUSSコンスティテューションは高度を維持したまま飛行していく。普通の戦艦と同じように航行するだけだと思っていたが、ベルチバードやプリドゥエンみたいに飛行出来るとは思わなかった。僕達はそのまま見守っていたが、嫌な予感がしてきた。USSコンスティテューションが飛行する航路上には青く塗装されたビルが建っていたのだ。僕には今それを止める事が出来ず、見守るしかなかったのだが、案の定ビルにぶつかったままUSSコンスティテューションは静止してしまった...。
その後、アイアンサイズ船長の声がスピーカーから聞こえてきた。この調子で行けば1世紀で大西洋に出るだろうと嬉しげに言ったのだ。彼等の様子を見に行くしかなさそうだ。僕達は呆れながらもUSSコンスティテューションを追跡するのだった。
アイアンサイズ船長『皆!この調子で行けば後1世紀で大西洋に着水出来るだろう!もう少しだ!』
パーマー「何でそうなるの...」
X6「とんだ徒労でしたね。やはり連中は壊れたロボット達でした。時間を無駄にしたとしか思えません」
青いビルはフェニエル・ホールの近くにあった。そこのエレベーターに乗って内部に入り、更にもう1つエレベーターに乗って最上階に出た。そこからUSSコンスティテューションに乗り込んだ。
そこで航海士を見つけたので話し掛けると、被害状況を計算中だった。それに多くのメーターがZ軸から外れており、新しい航路を算出中だった。やはり、良くない状況だった。今度は船内に入ると、ロボット達が忙しなく働いていた。
僕は近くにいた甲板長に話し掛けると、船の状態は推奨レベルからはずっと低いけれど、絶対に大丈夫だよと僕達に言った。これからどうなるかは分からないが、僕は彼等の旅の無事を祈った。
僕達はアイアンサイズ船長の下に向かった。彼は我等のヒーローが帰ってきたと嬉しそうに言った。この航行は本当に何て輝かしい成功なんだろうと心からウットリした様子で言った。だけど、この任務は完了していない。でも、我々の進歩は否定出来ないと言った。
僕はなんて言おうか迷ったが、コモンウェルス中の皆がこの発射を見たと言って褒めた。長い間燻る結果になったので、貶す事を言うのは良くないと思ったのだ。
アイアンサイズ船長はそれに同意し、ロケットは敵に難敵だと思わせただろうと言った。それと賭けてもいいが、2回は航海をすべきだと彼は言った。我々は興奮に打ち震えているのだと。乗組員達は色々困惑している気がするけどそれは言わないでおいた。流石に言い過ぎだと思ったからね。
それを僕は代わりに喜んで手を貸すと言った。改造人間になったからそれなりに長く生きれる。戦いですぐに死なない限りは助けようと考えたのだ。勿論ずっとじゃないけれど...。アイアンサイズ船長は感動し、貴方は神から送られた、貴重な贈り物だと評価してくれた。過分な評価ありがとう。それに見合うように助力していこうと僕は思った。
最後にアイアンサイズ船長は僕の勇気ある役割を認めて、名誉副官に昇進させると命じた。それに報酬として少尉の帽子をあげるし、船長室も使ってもいいと言ってくれた。デッキの下は性に合わないらしい。そして、アイアンサイズ船長は名誉副官となった僕に1人で万歳三唱した。X6は先行きは不透明過ぎると小声で僕に言った。
でも、僕はアイアンサイズ船長を含めたUSSコンスティテューションの乗組員全員に悪いと思ったのでそれ以上は言わせなかった。
アイアンサイズ船長「新しい副官に、万歳三唱!バンザーイ!フレー!バンザーイ!フレー!バンザーイ!フレー!」
X6「先行きが不透明過ぎます。やはり、彼等は壊れていると言わざるを得ません」
パーマー「僕もそれは思わないわけじゃないけど、それは言い過ぎだよ。彼等は使命を持って航海に命を懸けているんだ」
僕は次の航海で上手くいく事を願いながら、USSコンスティテューションを後にするのだった。
ハイドパークを探索せよ!
コモンウェルスの東部の探索は終わったと考えていいだろう。今度はそのまま南東を目指す事にした。南東方面を探索中にジャマイカ・プレインから見て南にハイドパークを発見した。戦前の頃は名前は知っていたけど一度も来なかった場所だ。
だが、そこは沼に沈んでおりレイダー集団もおり、拠点化していたのだ。アタックドッグも数匹いた。しかし、どうにも奇妙だった。まるで連携が取れてないのだ。レイダーだからなのかもしれないが、どうにもギスギスした感じがある。まぁ、それは僕達には関係がない。その隙を突いてレイダー集団を殺していった。
レイダー集団の全滅後、ここのボスはスカッターという名前の男性だと分かった。このハイドパークで
死体が吊り下げられているのを目撃したので彼の指示だろうか?真相は不明だが残忍だなぁと思った。
それとマットレスの上に小型ナイフで突き立てられた近隣住民の署名付きという題名のメモを見つけた。その内容は「お会いするのを楽しみにしています」という一文だけで、署名者は隣人一同としか書かれていなかった。どんな意味で書いたんだろう?
ハイドパークの住民達がレイダーと知らずに招く時の手紙として書いたのか、はたまたレイダー集団が入植者を罠に嵌めて殺すための餌として書いたのかは分からない。どちらにしても、壊滅させたのだからしばらくは大丈夫だと思う。こうして僕達はハイドパークを後にするのだった。
ネポンセット公園を探索せよ!
今度はハイドパークから見て東にネポンセット公園と呼ばれる公園を発見した。静かな場所と思ったらマイアラークやソフトシェル・マイアラーク、マイアラークハンターや発光マイアラークキングが襲い掛かってきた。雨も降っていたのもあって対応が少し遅れたが、僕達はいつものように返り討ちにした。
マイアラーク達の全滅を確認後、僕達は廃屋を探索した。そこには個人ターミナルがあった。それを覗くと、日誌エントリーの項目や“嵐の前の静けさ”の項目があった。
最初は日誌エントリーの項目だ。その中には2077年10月19日の項目や2077年10月20日の項目、2077年10月21日の項目や2077年10月22日の項目があった。入力していたのはチャールズ・ディーター・Jrという名前の男性らしい。
まず最初は2077年10月19日の項目だ。キャロルという名前の女性の口論の所為で到着が遅れたが、道路から美しい夕焼けを見る事が出来たとのこと。暗闇で発電機とランプを付けるのは本当に大変だったと愚痴を零した。きっと町の暮らしの所為で丸くなったんだろうと笑い話をした。父親が真っ暗闇で準備をしていたなんて覚えていないが、ママが旅行を遅らせた事なんてなく、どうするつもりだ?と疑問に思ったようだ。
古い山小屋で独りで過ごす最初の1年だとチャールズは感慨深げに呟いた。この静けさを求めていたと胸中を明かした。こういう孤独感があれば、ここ数年アイデアだけが浮かんでいた小説に取り掛かれる時間が得られるのだと。少し寝たら明日の朝から始めよう!とウキウキした様子で締めくくってあった。
キャロルとは恐らく妻なのだろうと思った。それにしても静かな場所でセカンドライフかぁ...。何となく憧れるね。小説家志望だったようなので内容が気になる。僕も本を読むのは好きだからね。
次は2077年10月20日の項目だ。工事の音で予定よりも早く起きたようだ。去年ここに来た後、道の先の採掘場で仕事が始まったらしい事を知ったようだ。こんな状況だが始めてしまおうとチャールズは考えた。騒音の中でも執筆は出来るからと。
スタインベックもヘミングウェイも完璧な沈黙の中で書いていたわけじゃないと自分に言い聞かせて。物語にどうにか活かせるだろうし、主人公に深みを持たせられるからそれは突破口になると締めくくってあった。
優雅なセカンドライフになるはずが、工事の騒音に悩まされる事になるとは思ってもみなかったと思う。小説の進捗にも影響が出そうだけど、果たして大丈夫だったのだろうか?場所的にValut88を建造したクインシー採石場が近いんだけど、その工事の事を言っているんだろうか?
その次は2077年10月21日の項目だ。なんて劣悪な労働条件の工場を経営しているんだと愚痴を零して始まった。夜遅くまで作業が続いて、ハンマーと穴掘りの音が途切れなくて困っているとあった。町に戻ったら正式な苦情を提出しようと考えていたらしい。絶対に組合が決めた時間の労働ではないと憤っていた。精神が不調なのかチャールズは幻聴が聞こえるようになったらしい。
キャロルは「貴方が優れた作家だったら、何とか出来たはずね」と言っているように思っているらしい。それを家族の死を預言する泣き声とは違うと呟いた。君の絶え間ない小言を無視する事が出来るなら、これも我慢できる。本に戻って採石場のバカ共の事は忘れようと締めくくってあった。
妻とは不仲でクインシー採石場の工事には不満が積もり積もっているという感じだ。これじゃ小説の執筆どころじゃない...。
最後は2077年10月22日の項目だ。採掘場の現場監督はラルフ・何とかスキーという名前だとチャールズは突き止めた。正式な抗議には名前が必要であり、その人物はポーランド風だったという。愚か者が目の前で叫び、出て行けと言われたらしい。このバカが採石場に落ちればいいし、他の作業員も全員一緒に落ちればいいと呪詛の言葉を呟いた。そうすればもう少し静かになって、平和になるだろうと。
それからしばらくはピクニック用のテーブルに置いた缶を銃で撃っていたそうだ。その後、川の辺りで逃げるカニを捕まえたとある。もし息子がいたら、かつて父に教わったように撃ち方を教えてやれるのにと思ったようだ。自分には娘がいるだけだと呟き、他に良い事がないだろう?とキャロルに問い掛けた。そして、神様にまた騒音が聞こえてきてもう耐えられないと怒って締めくくってあった。
チャールズは騒音を止めるためにクインシー採石場の従業員とトラブルに発展し、騒音続きで精神的に参り、娘だけでなく息子がいれば違う事が出来たのにと嘆くようになった。色々不運が重なって辛かったと思う。どうしたら良かったのかは僕にも分からない。
次は“嵐の前の静けさ”の項目だ。その中には謝辞の項目や第1章の項目、第2章の項目や第3章の項目があった。
まず最初は謝辞の項目だ。我妻キャロルと娘達へ。インスピレーションをありがとうと書き綴ってあった。これはアイデアとなるインスピレーションをくれた事への感謝なのか皮肉なのかは不明だ。前者であってほしいかなと僕は思った。
次は第1章の項目だ。題名は夜の死だ。船長は舵を取りながらの一文だけで終わっている。そんなに酷い騒音だったのだろうか?これ以上筆が乗らない程に。
次は第2章の項目だ。これには一文字も書かれていない。
最後は第3章の項目だ。これにも一文字も書かれていない。騒音やクインシー採石場でのトラブルでもう書く気が失せたのかもしれない。セカンドライフもダメになった彼のその後がどうなったかは分からないが、最終戦争の1日前に日誌を書いて終わっているので後は語るまでもないのかもしれない。
僕はチャールズに哀悼の意を表しながら、ネポンセット公園を後にするのだった。
クレジットカードは如何?
僕達は南東部を探索していく。グインネット・レストランを正面西からそのまま通りに出て、更にバス停をちょっと超えた辺りの所に、レンガの壁に寄り掛かりながら僕達に声を掛けてくる男性がいた。名前はパーカー・クインというらしい。僕達がこの角にやって来たのは何かの運命に違いないと言った。
分かりやすい位に胡散臭いなぁ~。僕は警戒してそれはどうしてかと尋ねた。パーカーは僕達に必要な物を持っていると答えた。必要としているのが「分かる」のだと。どうしてわかるのかは僕達がここに立っているからだと重ねて答えた。ここまで生き残ってサウスボストンを歩いて通れるなら、ならば物事の在り方を知っている。僕達はそれはその辺を分かっているからだと言った。やはり詐欺の話のような気がする...。
パーカー「まぁ、悪くない話だ。最後まで聞いていってくれよ。絶対に損はさせない!」
X6(ご主人様、これは...)ヒソヒソ
パーマー(多分詐欺だねこれは...)ヒソヒソ
僕はこれが詐欺だというのは理解しつつ、必要な物は何かと尋ねた。パーカーは超特別な物だと答えた。僕達が忙しくて、危険で、更に恐ろしく知的な人間なのは分かっているので単刀直入でいこうと言った。X6は人造人間だし、僕に至っては改造人間なんだけどね...。
パーカーは話を続ける。とてもノーとは言えないとてつもない提案をすると言った。心の準備はいいかと聞かれたので、内心呆れつつもどの道教えてくれるんでしょう?と僕は返事をした。彼は特に機嫌を悪くすることなく、そのまま本題に入った。
パーカーは人は毎日何かを買う羽目になると言い、食糧や弾薬、ビールやその他の何もかもを支払いはキャップに限られると指摘した。瓶の王冠なんて1612年じゃあるまいしと大仰に批判した。それをどこぞの負け犬共が200年前に世界を吹っ飛ばしたお陰で、自分達はキャップの山を持ち運ばなくてはならない事実に冗談にも程度があると言って僕に同意を促した。
まぁ、確かに不便と言えばそうだよね。僕はPip-Boyの機能を活用して持ち運びしやすくしているけれど、普通はそう思っても仕方がないだろう。それでも詐欺はどうかと思うけどね!僕が言えた義理じゃないけれど!
そして、パーカーはコモンウェルス中の店と協力して、キャップを“廃絶”しようとしていると言った。彼は今後必要とする唯一の通貨であるクレジットカードだと高らかに言った。これには流石の僕も呆れ果てた。ウェイストランドの世界でクレジットカード?通用しないよ...。
パーカーさんは調子に乗り出したのかテンション高めに説明しだした。この価格は110キャップだそうだ。クレジットカードはコモンウェルスのあらゆる店で最大100キャップとして使えると説明した。余分な10キャップは自分の利用手数料と考えてほしいと言った。たかが100キャップ...。それ以上の買い物もあるんだけどなぁ...。
僕はクレジットカードの購入を断った。これは新手の詐欺ではないのか?と。さっきの話にもあったけど、Pip-Boyの機能で持ち運びは何とかなるし、100キャップ以上の買い物なんて日常茶飯事だ。それに詐欺の片棒は担ぐつもりはない。いやまぁ、それ以上の事を旧インスティチュート時代にやってたからそれはどうなるんだって話ではあるんだけどね...。
パーカー「な!断る気かよ...。こんなに美味しい話はないぜ?」
X6「これで上手くいくと思っている貴方の自信に逆に感心しましたよ」
パーマー「(X6,気持ちは分かるけど言い過ぎ...。)僕達にはそれは不要なので、申し訳ないですがお断りします」
それを聞いたパーカーさんは考える事なんてないだろうと反論した。自分はクレジットカードを持っていて、僕はそれが欲しい。だから取引をしようじゃないかと食い下がった。彼はそれを言い終わると好きに考えてくれと言った。急かしはしないから自分はここにいると言った。
僕達が去る前にパーカーさんは小声で「このアホが」と僕達を罵倒した。僕もX6も言い返したい衝動に駆られたが、我慢した。
相手は詐欺師であるので殺すのが正解だろうが、ここで殺してもネオ・インスティチュートの印象が悪くなるだけだ。旧インスティチュート時代と何も変わっていないと判断されるのを避けたい。そして、僕達はその衝動を抑えつつもこの詐欺師のいる場所を後にするのだった。
夜間外出禁止命令?
このまま南東部を探索していこうと思ったが、長旅で物資が大分減ったので一時ネオ・インスティチュートに戻る事にした。それとバンカーヒルにパワーアーマーのT-45型を置きっぱなしにしていたのでそれを取り戻しに行こうと思った。
しかし、Pip-Boyから通信でリン・ピア―・パーキングにてレイダー集団が目撃されたと安全保持局から連絡が入った。僕達はテレポーテーションで先にそこに向かい、レイダー集団を壊滅させた。解決する頃にはもう夕方だったのでこれからバンカーヒルに向かおうとしたらまだ新しいMr.ガッツィーに呼び止められた。何の用だろう?
このMr.ガッツィーは自分はガッツィー大佐だと名乗った。僕達を市民と呼び、夜間外出禁止命令が施行されておるので、直ちに自宅に戻るように命令された。敵対する理由もないし、僕はそれを受け入れた。サンクチュアリヒルズに戻る予定だったから嘘は言っていない筈だ。
ガッツィー大佐は気分を良くし、ご協力を感謝しますと言った後、ウロウロと道路を彷徨いながら夜間外出禁止命令が施行されているので、自宅に戻り更なる説明をお待ち下さいと言っていた。
これを見ていたX6はUSSコンスティテューションの件もあり、地上のロボット達に懐疑的だ。僕は暴走するロボット達もいるけど、人間と同じで悪い存在ばかりではないと教えた。彼は不承不承ながらも聞き入れてくれた。
ガッツィー大佐「夜間外出命令が施行されています。ご自宅に戻り、更なる説明をお待ち下さい」
X6「地表のロボット達はどれも壊れた物ばかり...。USSコンスティテューションの件といい、面倒な存在ですね」
パーマー「そんな事はないよ。僕奏したり悪い事をするロボットもいるけど、人間と同じで悪い存在ばかりじゃないんだ」
X6「そういうものでしょうかね?まぁ、ご主人様が言うならば本当なのでしょう。そういうロボットに出会いたいものですね」
こうして僕達はガッツィーを見送った後、バンカーヒルに向かうのだった。