スカイリム(SkyrimSE) VIGILANT 編 第4章 その6 流れよ我が涙 | TES&fallout forever

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 正門の鍵を入手した。だが他にもまだ回っていない所もある。そこらもきちんと攻略してから先に進もうと思う。何となく気になるからな。

 

セプレディア砦を攻略せよ!

 まだ回っていない所にセプレディア砦という場所がある。そこにいくとやはりデイドラが待ち構えていた。オグリム・ブルートやデイドロス、スキャンプ等だ。殺しつつ進むと炎の禁書:炎の弓という本を見つけた。これも貴重だから貰っておこう。

 そして、封印された魂なき者に例によって近づいてみると、禍々しい雰囲気の騎士が現れた。剣筋はかなりの物と分かった。ミラークはデイドラ達を相手にしてもらい、俺とセラーナで相手をした。セラーナにはアイススパイクで援護してもらい、俺が黒檀の刀剣で斬撃を繰り出した末に殺す事に成功した。

 失敬して懐を探ると不貞の騎士としか名前は分からず、武器はトリニマックの煤落としという剣だと分かった。名前が似ているトリニマックの煤払いと同じく、対デイドラに特化した能力だ。エイドラだった時のマラキャスの信徒だったのだろうか?今となっては分からないが。

 

モリマス教皇庁を攻略せよ!

 セプレディア砦を攻略したので帝都内部の施設も攻略していこう。モラグ・バルと戦う時には敵が少ない方がいいし。

 まず最初に俺達は名前の知らない庭に辿り着いた。遺体や骸骨を車輪に無理矢理くっ付けたような倒錯した芸術が多く飾ってあったのだ。そこには車輪骸骨と呼ばれる存在が巡回しており、俺達が視界に入ると攻撃してきた。 

 嫌な気分になりながら進むとここの庭師と思われる人物が2振りのショーテルを使って攻撃を仕掛けてきた。俺とミラークが剣で攻撃し、セラーナのアイススパイクでとどめを刺した。意外と手強かった。装備の見た目からしてアイレイドだろうか?ヴァルラの記憶で似たような人物がいた気がする。気のせいかもしれないが。

 そして、失敬して懐を探ると庭師はサンノールという名前だと分かった。シローン修道長の皮や庭師の装備の他に庭師のショーテルというのが先程の武器だったのだが防御中の敵には追加でダメージを与える能力があったらしい。手強かったのは力量の他に武器の威力もあったのか。なるほどな。その他には赤い石もあったのでそれも頂いた。

 丁度庭師の家も近くにあるみたいなので行ってみた。そこには虫の書:車輪骸骨があった。それを入手して周りを見渡すと、先程の庭や車輪骸骨のための「素材」が家中に用意されていた。悪趣味だなぁ...。とりあえず2階に置いてあったジュナールの遺骨を入手してすぐに家を出た。あまり長居したくなかったのだ。

 庭師の家を出て少しして焼き爛れた死体の近くに本が置いてあるのを見つけた。ギル・ヴァ・デールの猛火という題名の本だ。

 モラグ・バルがウッドエルフの街ギル・ヴァ・デールを燃やし尽くしたという話から始まる。街1つだけで済んだのは対抗する者がいたからではという説もあるかもしれないが、そのどれもが確証とはならないとある。

 歴史的創作物でどれだけ脚色してもそのどれもがまた確証に至らない。住民は殺されたのか?それとも逃れたのか?その後の消息も定かではない。分かっているのは大火だったという事だけ。

 今日ギル・ヴァ・デールであり、明確な敵がいるわけではないが怯えと迷信がその場所を妨げる要因になっていると締めくくられていた。気を紛らわそうと思って読んでみたが却って気が重くなった感じだ。

 気が重くなったが進むだけだ。道中に封印された魂なき者がいた。当然通ると解放された敵が襲い掛かってくる。見た感じはアカヴィリ風の敵だ。特徴的なアカヴィリ刀のような武器も使用してくる。その時はセラーナがガーゴイルを召喚し、アイススパイクの合わせ技で相手をしてもらい、俺の黒檀の刀剣の斬撃とミラークのファイアブレスでとどめを刺した。

 失敬して懐を探ると刀狩りのマディック・トルンという名前だと分かった。装備は剣聖という名前で武器はラプトガという名前である事が分かった。珍しいのでこれ等も頂戴する事にした。

 その後、モリマス教皇庁と呼ばれる場所に入った。そこでは魂なき者やアレッシア会の司祭が首を垂れており、苦悶の表情を浮かべる亡者の彫刻が中央の椅子に座る人物に向けて配置されているという異様な光景だった。俺達はとりあえずその椅子に座る人物へと向かった。

 

業魔VS大司教ケンティウス

 中央の意志に座っていた人物はサラシアン病に感染しており、半狂乱になりながら俺達に攻撃してきた。服装からして大司祭と言ったところか。その大司祭はドーンブレーカーに似た杖で攻撃してきた。見た目は似てるが光のダメージは無かった。その他に古き炎に潜むものを召喚してきた。それと魂なき者やアレッシア会の司祭が同時に攻撃してきたので応対せざるを得ない。

 俺が大司祭を攻撃している間にセラーナとミラークは魂なき者やアレッシア会の司祭を攻撃した。黒檀の刀剣で斬りつつ応戦した。その後、ミラークがファイアブレスで援護してくれたので大司祭はダメージを受けすぎて転倒した。俺はその隙を突いて大司祭を斬り殺した。

 その後、失敬して懐を探るとこの大司祭はケンティウスという名前だと分かった。ダルサの聖釘の他に先程の杖は八聖人ぺランの杖という名前の武器だと分かった。見た目はあれだが貰っておこう。それとモリマス教皇庁の中にある黄金聖域へと続く鍵も持っていたのでそれも入手した。

 

黄金聖域を攻略せよ!

 俺達は黄金聖域に入った。そこは大量のゴールドや宝石、もしくは財宝と分類される品々が散乱していた。どうしてこれだけあるのだろうか?道中では虚ろな九大騎士やアレッシア会の法魔導士等を返り討ちにした。

 最奥へと進むと焼け爛れたヒルに寄生された巨人が虚ろな表情で財宝を身に纏ってそこにいるのを見かけた。もしかしたらと思い八聖人ぺランの杖を持って話し掛けると俺の事をペペ司祭と思い込んで返事をしてくれた。ぺランとはペペ司祭の事だったのか。聖人だったとは思いもしなかった。それとこの巨人は教皇メガスという名前だと分かった。

 

教皇メガスとの問答

 ペペ司祭の杖を持っている間ならば教皇メガスは正気に戻って(俺の事をペペ司祭と思い込んでいるという形だが)話をしてくれる。色々聞いてみる事にした。

 イムガの預言者マルクについて尋ねると、ペペ司祭自身が教皇メガスに引き合わせた事を後悔していないと言った。その後のアレッシア会の様子を見たり聞いたりするに、上手くいかなかったんじゃないかと俺は思った。マルクを率い入れた事を後悔していないと自分に言い聞かせたいだけな気もしてきた。

 今度はメアリーについて尋ねた。教皇メガスは苦悶の表情を浮かべ、彼女が優れた治癒師でありマーラの娘だというのは本当だったのだろうと言った。火刑にしたのは間違いで、コールドハーバーに堕とされたのはその罰かもしれないと嘆いた。やはりあの火刑は間違いだったという罪の意識はあったらしく、良心の呵責も同時にあったのだと分かった。

 それとまだ気になる事がある。モリマス教皇庁のとは違い、黄金に装飾された亡者とその中央に配置された黄金の卵。神々しい様でいて禍々しさがある。アレについて尋ねると、あれはジュナールの卵という物らしい。

 フクロウの男が教皇メガスの御機嫌取りに持ってきたらしい。血と肉と骨を寄せ集め新たな生命を生み出す器と謀ったそうだ。それが実現すればエイドラ以上の偉業だろうが実現しなかったから黄金聖域に放置されているのだろう。どちらにしても禍々しいが...。

 ジュナールの卵の軌跡を実現させるために多くのアレッシア会の信徒が身を捧げたらしいが何も生まれず、サールザルの宝というのも眉唾だろうと教皇メガスは吐き捨てた。しかし、それでも諦めきれぬらしく何度もやって実現するまで続けていたらしい。頭では分かっていてもこれが老いなのだろうかと彼は自嘲した。

 

 教皇メガス「だが、諦めきれぬのだ。次こそは次こそはと、頭では分かっているのだが...これも老いなのだろうか...」

 パーマー(...妄執なのだろうか?吸血鬼の俺には分からん感情だが、それがあるのは定命の者らしさなのかもしれないな)

 

 次にラザについて尋ねた。それは北の蛮族であり、フクロウに騙された哀れな男だと教えてくれた。だが教皇メガス自身もフクロウに騙されたので彼を笑えないと自嘲した。北の蛮族というのは本やセラーナの話にあったネードの民のことで、フクロウに騙された哀れな男というのはラマエに家族を殺され復讐の鬼となった男の話と合致する。

 その次はアレッシア会の今後はどうなっていったかについて尋ねた。教皇メガスは俺をペペ司祭と思い込んだまま当たり前のように話す仕草で、処刑台の露と消えたではないかと言った。理想が潰えた今となっては切り捨ててきたものが価値があったと気付かされ、どこで間違ってしまったのかを嘆いた。人々の幸せのためを願ってきたが血と涙が溢れるだけだったと。

 最後に重要な事を聞く事にした。モラグ・バルについてだ。教皇メガスは奴を「弱き人の性そのものである」と言った。その弱さゆえに力に溺れ、その卑しさ故に身を黄金で飾り立てると言った。

 デイドロスからの成り上がりではなく人の性から生まれたというのか?よく分からない。分からないが何となくしっくりくるような?そう考えている内に教皇メガスは続ける。

 その醜さはシェザールの理想から最も遠く離れているが、だからこそ彼を含めた弱き人には神々しく見えるのだと言った。確かにそうかもしれない。モラグ・バルに関わる人々をそれなりに見てきたがそれはあると思う。俺もその内の1人かもしれない。セラーナは違うと思いたいが...。

 最後の最後にこのゴールドや財宝の山についても訪ねた。これは信徒達が集めたもので、ここでは何の価値もないのにその魅力に取りつかれてしまっていると自嘲した。眩しいだけなのに目を背ける事が出来ない。

 いつか解放された時のためにと思ってしまうと教皇メガスは言った。その死が永遠だと分かっていてもだと。これこそが弱き人の性なのだろうと再度彼は自嘲した。その話を聞いて俺はなるほどなと感じた。誰にでもある弱い心。それがモラグ・バルに力を与えているのだろうと俺は思うのだった。

 教皇メガスとの会話を終え、俺達はジュナールの卵を間近で見る事にした。中がどんな風になっているか見ようとすると近くに封印された魂なき者がいるのに気付いた。そこからゼニタールの騎士が解放されゼニタールの大槌を振り回して襲い掛かってきた。

 セラーナがアイススパイクで援護し、俺は慣れない武器だが八聖人ぺランの杖を使用して攻撃した。大槌は威力があるが大振りになりがちである。俺はその隙を見逃さず攻撃を躱した後に刺し殺した。

 失敬して懐を探るとゼニタールの騎士は守銭奴のスクルージという名前だと分かった。ゼニタールの騎士は守銭奴でもなれるのか?まぁ考えても仕方がないのでゼニタールの騎士の装備一式とゼニタールの大槌を入手した。

 その後、ジュナールの卵を探ると教皇メガスの言う通り、人の骨と肉が数多く入っていた。流石に悍ましい。気を取り直して探ると審問所地区への鍵があった。それの他に幻惑魔法の効果を2倍に増幅させるジュナールの金の指輪、体力やマジカやスタミナを吸収する預言者マルクの剣、生物や人が約1分間ほど見境なく攻撃するように仕向ける預言者マルクの杖等があった。財宝と見紛うばかりの装飾だが能力はかなりの物だ。とりあえず貰っておこう。

 

ナルフィン簡易審問所を攻略せよ!

 黄金聖域を後にした俺達は先へと進む。魔法の属性ごとに開閉する扉を開いた後にナルフィン簡易審問所と呼ばれる場所を見つけた。正面入り口から見てアレッシアの像があった。それとアレッシア会の重装騎士やアレッシア会の弓兵、アレッシア会の騎士がいたので殺して入り口を確保した。

 その他に3方の通り道があり、左側の道に進むとオグリム・ブルートやスキャンプ、爛れたアレッシア会の審問官が待ち構えていたので吸血鬼のオーブや吸血鬼のマントを使用して返り討ちにした。たまには直で吸わないとなぁ!ミラークはドン引きしてたけど...。

 次に右側の道に進むと、スキャンプやデイドロスがいたので返り討ちにして進む。その際に死の幻想という題名の本を見つけた。

 読んでみると、イムガの預言者マルクが百年の苦行で視界は霞み、舌は爛れ、毛は抜け落ち毛皮は斑になったそうだ。左の親指が塔の座標をアル=アシェの幻影が現れてマルクに語り掛けたそうだ。その言葉は彼の心に刻み込まれ、苦行を通して多くの知識を齎したとのこと。

 その言葉を書き留めるために手を合さんばかりの断崖に自身の血で印を描くことにした。自身の血を炎の如く熱く滾らせ、断崖に70と7の教義を描いていったらしい。力の限り描いていく内に死は幻想であると気付いたようだ。錯乱しただけのような気もしないでもない。まぁ俺の感想だが...。

 アル=アシェが死にも関わらず、ナイフのように鋭く語りかけ、存在するのは何故か?ウマル=イルと死を共にしたぺリン=アルはアル=アシェの最期を看取った等書かれており、人物が誰なのかよく分からなかったが、アル=アシェはアレッシア、ウマル=イルはウマリル、ぺリン=アルはペリナルではないだろうか?イムガの呼び方かもしれない。

 話を戻そう。この現象を経験したマルクは一つの心理に到達したという。誉ある生とアルドメリの支配の打倒にその身を捧げるものが、死の幻想を超越して在り続けるのだと。堕落を滅ぼさんとする衝動はアーケイの生と死のサイクルさえも克服するのだと。

 う~ん、それを成せば永遠の存在に成れるのだろうか?甚だ疑問ではある。だが当時はこれが受け入れられていたのだろう。それが救いだと信じて。

 右側の道をさらに進むと牢獄に辿り着いた。スキャンプやデイドロスがいたが返り討ちにした。左端にはアレッシア会の司祭が板が敵対せずにボーっとしていたのでとりあえず無視。真ん中の牢屋には封印された魂なき者がいた。先に始末しておこうと思い牢屋をこじ開けて入ると、解放されてディベラ聖騎士が現れた。狭い場所だったのでミラークのファイアブレスが充満しそうになり俺とセラーナが危なかったが何とか死なずにディベラ聖騎士を殺した。

 

 パーマー「危ないだろミラーク!」

 ミラーク「たまにそういう事も起きる...」

 セラーナ「まぁ何という事を言うんでしょう?アポクリファに帰りますかしら?」

 ミラーク「それだけは止めてくれ!!」

 

 気を取り直しつつ懐を失敬して確認すると、ディベラ聖騎士は盲目のロウファという名前だと分かった。武器はディベラ聖騎士の直剣で異性への攻撃力が上がり、防具はディベラ聖騎士の盾で異性からの攻撃によるダメージを軽減させる代物だった。装備一式と共に頂戴する事にした。

 右恥の牢屋にはまたしてもヘンリク卿が囚われていた。大量の酒瓶と一緒に。彼は俺達に気付くと気さくに声を掛けた。俺達はそれなりにげんなりしてるんだけどなぁ...。

 

 パーマー「...無事で何よりです。また捕まったんですね?」

 ヘンリク卿「偶然もここまでくれば最早運命よ。お主等は我が牢屋を開ける星の下にあるのだ。諦めよ」

 セラーナ「それには全力で抗いたいですわね...」

 ミラーク「右に同じだ」

 

 そして、ヘンリク卿はひとしきり笑った後に真面目な顔でナルフィン簡易審問所に騎士が2人いる痕跡を見つけたと言った。1人は何かがあって怪我をしたらしく足を引きずっているようだ。

 ヘンリク卿は何とか救援に行こうとしたが、牢屋に入れられる前に腰を痛めたらしい。代わりに上階の様子を見てきてほしいとお願いされた。ここまでの縁だ、俺はそのお願いを聞き入れる事にした。

 その後、左右の道を確保した後は真ん中の道に進んだ。魂なき者やアレッシア会の司祭を殺しつつ進むと、この審問所の主である審問官ナルフィンが立ちはだかった!

 

業魔VS審問官ナルフィン

 審問官ナルフィンはドラゴン・プリーストのように浮遊して吸血鬼の吸収で攻撃してきた。セラーナはガーゴイルを召喚、ミラークはファイアブレスで攻撃し、俺は旋風の疾走で距離を詰めて黒檀の刀剣で攻撃した。

 悪足搔きとばかりに特大の吸血鬼の吸収を放ってきて俺はダメージを受けたがお返しとして吸血鬼のオーブと吸血鬼のマントで応戦した。最終的に血と体力を吸いつくして審問官ナルフィンを殺す事に成功した。

 失敬して懐を探るとナルフィンの鍵の他にジュナールの遺骨、隠密の霊薬や休息の薬(大)等の役に立ちそうなポーションを持っていたので貰って行こう。

 ナルフィンの鍵を使って進んで行くと上層魔法で上層階に上がり、ゴリエウス竜騎兵等が待ち構えていたが難なく返り討ちにして最深部に進むと噴水庭園のような場所に出た。

 そこにはジャンカン卿が虚ろな表情で待ち構えていた。近くに像があったのだがそれはディベラだった。グレゴリー卿が探していたディベラの噴水庭園がここなのだろうか?いや、それにしても異常なこの空気はなんだ?

 

業魔VSジャンカン卿

 虚ろなジャンカン卿は少し間を置いて俺達に攻撃してきた。何とか説得を試みたが反応しない。戦うしかないのか。

 

 パーマー「落ち着いてくれジャンカン卿!俺だ、パーマー・エルドリッチだ!」

 ジャンカン卿「.........」

 

 何も話さず黙々とジャンカン卿が愛用しているターヴァの槍で的確に突こうとしてくる。時折風を纏わせた一撃を放ってくるのが厄介だ。俺はセラーナとミラークに手を出さないように伝え、彼と一騎打ちをする事にした。この苦しみを彼等に背負わせたくなかった。

 俺はドラゴンアスペクトを唱え力を底上げし、武器をドラゴンベインに持ち替えてターヴァの槍を掻い潜り斬撃を繰り出す。技の洗練さはやはり九大神の騎士に名を連ねるだけはあると思った。

 俺はジャンカン卿の技の隙を見つつ斬撃を繰り出し、弱った所を心臓を一突きにしてとどめを刺した。何でこんな事になったんだろう。

 その原因はディベラ像の祭壇近くにあった。そこには1人の騎士の遺体が安置されていた。失敬して調べるとグレゴリー卿本人だと分かった。花も手向けられており、きっとジャンカン卿が手向けたのだろう。怪我をした騎士とはグレゴリー卿だったのだ。

 コールドハーバーでは正気を保つのはどれほどの手練れであっても中々難しいと思う。ジャンカン卿の心の支えはグレゴリー卿だと思われ、彼がここで死亡した事で心が折れて発狂してしまったのだろう。何とも悲しい話だ。

 俺はジャンカン卿の懐を失敬し、赤い石のみ頂いた。石の力なら召喚という形で呼び寄せることが出来るはずだからだ。後はそのままにした。セラーナとミラークは心配になりながらも俺に慰めの言葉を掛けてくれた。ありがたい。

 ディベラよ、せめて貴女の御許へ彼等をお導き下さい。彼等の魂に安らぎを。短い間柄だったがジャンカン卿にはお世話になったからだ。

 そう願いながら俺は仮面越しに泣いた。ラマエを殺した時から何となく涙脆くなってしまった。でもそれでいいんだ。俺は吸血鬼で定命の者ではないが、泣くのは感情や心がある証だ。だからこそ泣くのだ。流れよ我が涙と吸血鬼(俺)は呟いたのだった...。