俺達はリフテンに向かった。デルフィンさんはブリニョルフという名前のノルドの男性を頼るように言われたが、良からぬことを手伝わされそうだったので協力しないでおいた。どうやら盗みを行って、誰かに濡れ衣を着せる仕事を依頼する話だったようだ。
ミラークは「吸血鬼のくせに何を言っているんだ?」と言われたが俺なりの矜持で動いていると反論した。一般人に対する悪事はホワイトランのブレナインさんの盗みの仕事だけでもう懲りたからだよ...。
ラットウェイに行く方法はすぐに分かった。帝国軍兵士に確認すると、下層にラットウェイに通じる扉があるとのこと。しかし、そこは浮浪者や悪党が住み着いているし、何よりも最深部は盗賊ギルドのアジトがあるされているので注意すべきだと言われた。その忠告をありがたく受け取って進む事にした。
エズバーンを探せ!
率直に言うとラットウェイはかなり厄介間場所だった。狭い上に地の利のある浮浪者や悪党に有利だった。名も知らぬオークの男性の浮浪者も強かったが、ドラーフとヒューノン・ブラック・スキーヴァーという名前のノルドの男性、拳のジアンというインペリアルの男性の計3名が強かった。
彼等がここに住み着いたのか盗賊ギルドが雇ったのかは知らないが強者には違いなかった。だが俺達も歩みを止めるわけにはいかないので、悪いが殺して進む事にしたのだった。
俺達はラットウェイを抜けてラグド・フラゴンと呼ばれる場所に到着した。どうやらここが盗賊ギルドのアジトのようだ。そこでは余所者である俺達に警戒心を露わにする盗賊ギルドのメンバーと思わしき人達が何人かいた。油断禁物だな。
隙が無い故に誰に聞こうかと悩んでいたら、酒場を経営していると思わしきノルドの男性を見かけた。ヴェケルという名前らしい。彼にエズバーンと思われる老人について尋ねると知らぬ存ぜぬを決め込んだ。
なるほど、そう来たか。俺は480ゴールド程を「情報量」として支払った。リフテンと盗賊ギルドの流儀に倣うとしようかね。そうしたらヴェケルは気分を良くして老人について教えてくれた。
ここから先のラットウェイ・ウォーレンズと呼ばれる場所に隠れているという。そこに居座るためにかなりの額のゴールドを支払ったらしい。特別製の扉が目印だと教えてくれた。それとどうやらイカれているらしいとも言った。
それに他にも探している人もいるから気を付けるように言われた。エズバーンが生きていて正気を保っている事を願うしかない。
俺達はそこに向かおうとしたら、お酒を飲んでいるノルドの男性から睨み付けられた。盗賊ギルドではなさそうだがはたして?どこかで出会っただろうか?
そして、ラットウェイ・ウォーレンズに行くとサルモールの魔術師や兵士が待ち伏せしていた。やはり来ていたか!俺がドラゴンベインで斬りこみつつ、ミラークがファイヤブレスやセラーナは吸血鬼の吸収を駆使して殺していった。
待ち伏せしたサルモールを全滅させた後、エズバーンがいると思われる扉の前に着いた。これは特別製の扉だ。かなりの額を投資して作らせたのかもしれない。
俺が話をしたいと言うと、エズバーンと思われる老人は自分は違うと言って否定した。挫けず俺は「ドラゴンの脅威を止めるためにデルフィンさんには助けが必要なんです」と説得した。それを聞いた彼はようやく話を聞く気になった。その後は特別製の扉を開錠して部屋に入るのだった。
エズバーンの焦り
エズバーンはデルフィンさんが生き残っていて今でも戦っている事に安堵してしていた。しかし、その安堵も束の間、あるドラゴンの名前を口にして嘆いた。アルドゥインが復活したのだと。
アルドゥインが現れれば現世だろうと来世だろうと奴の飢えから逃げることが出来ず、世界は終焉を迎えるとのこと。かつてはブレイズの面々に話したが信じてもらえなかったらしい。ドラゴンボーンしか止められないと嘆いたがその存在は目の前にいる。しかも2人。
ややこしいから俺だけが名乗り上げたが、ミラークに睨まれた。悪く思うな、エズバーンに信じてもらうためにこうした方が話が通りやすいと考えたからだ。それを聞いたエズバーンは驚きつつも喜んだ。僅かながらも希望を持てたからだ。
そして、エズバーンはラットウェイ・ウォーレンズから出る決心をした。色々細々した物を探すために時間を使ってしまったが、サルモールに関する情報を残すような事をしないためだった。ある程度用意出来た事で、デルフィンさんが待つスリーピング・ジャイアントに行く事となった。
エズバーンさんと共に脱出を図ろうとしたが、サルモールが攻め込んできた。その戦いにはエズバーンさんも参戦した。戦闘員ではなかったという話だったが、氷の精霊を召喚したりファイアボルト、エクスプロ―ジョンを使用してサルモールの魔術師とも互角に戦った。若い頃は魔術師だったのだろうか?頼もしい限りだ。
その道中にはラグド・フラゴンで睨まれたノルドの男性が襲い掛かってきた。どうやら彼がギシュールだったようだ。鉄のダガーを振り回したが、エズバーンさんの氷の精霊の攻撃を受けて怯んだ隙にミラークが斬り殺した。何だか気の毒だがこちらもやられるわけにはいかないのだ。
無事にラグド・フラゴンに戻るとエチエンさんと再会した。どうやら盗賊ギルドのメンバーだったようだ。彼は助けた俺に恩義を感じているらしく、感謝の言葉を述べた。意外な形で盗賊ギルドと関わる事になったが、そのお礼はありがたく受け取る事にした。
マルボーンの亡命を成功させろ!
サルモールの追っ手を撒くために一旦遠回りする形となり、俺達はウィンドヘルムに行く事にした。マルボーンさんの安否を確かめる目的もあったためだ。
本来はここに足を踏み入れるのも気が咎めた。俺はウィンドヘルムに恨みはなかったのだが、帝国軍人として破壊する側に回り、ウルフリックを討ち取ったのだ。恨んでいる人々も大勢いるだろう。そう思うとやはり気が重かった。
気を取り直してマルボーンさんを探す事にした。彼はニューグニシス・コーナークラブと呼ばれる酒場に潜伏していた。俺を見るなり怒りを露わにした。俺は「サルモール大使館の一件に関しては、デルフィンさんに責任があると思います」と言って彼を落ち着かせた。そうとは分かっていても自分に対しても怒りを覚えると愚痴を零していた。
マルボーンさんはこのままモロウウィンドに逃げ延びれば、しばらくは生き延びられると踏んでいたようだ。ダークエルフとサルモールは折り合いが悪いからだと言った。しかし、彼は俺にサルモールから命が狙われていると告白した。サルモールの暗殺者に嗅ぎつけられたのだそうだ。カジートが中央門の辺りでうろついて監視しているのだそうだ。人気のない場所で殺そうとしているのが目に見えていた。
俺はその暗殺者を始末する約束をした。何とかマルボーンさんが生き延びられるように頑張るつもりだ。
早速中央門に行くとカジートキャラバンがそこにはいた。これじゃ分かりにくいな。俺はマドランという名前のカジートの男性に話し掛けると、カジートの密偵はジダサールという名前のカジートの男性だとすんなり教えてくれた。
マドランは「サルモールの屑」や「カジートの面汚し」だと言って怒りを露わにした。後ろで聞いていたマジハドという名前のカジートの男性も怒りを露わにしていた。余程サルモールに就いた同族がいるのが許せないらしい。
分かったところでジダサールに直接マルボーンさんから伝言を預かっていると言ったら、即攻撃してきた。その時にはエズバーンさんの氷の精霊の攻撃とミラークの斬撃の前に儚く命を散らした。その遺体から失敬して命令書を入手した。やはりサルモールの暗殺者だった。早く戻ってマルボーンさんに報告しよう。
俺はマルボーンさんに、サルモールの暗殺者であるジダサールを殺した事を報告した。彼はとても喜び、すぐにでもモロウウィンドに旅立つと言った。それとサルモールから盗んだ金品を還元して得た250ゴールドを俺に報酬としてくれた。
マルボーンさんとは短いながらも生死を共にした間柄だ。モロウウィンドで幸せに暮らしてほしいと俺は願うのだった。
アルドゥインの壁を目指せ!
その後、無事にリバーウッドに到着した。サルモールの追っ手は今の所はいない。そうしてスリーピング・ジャイアントの地下でデルフィンさんとエズバーンさんは感動の再会を果たすことが出来た。その感動もそこそこに、アルドゥインの対策を立てることとなった。
その手掛かりは、かつてアカヴィリがリーチに建造したスカイ・ヘイヴン聖堂と呼ばれる遺跡だ。そこにはアルドゥインの壁というと呼ばれる壁画があるとされる。アルドゥインの壁は古代ブレイズが、アルドゥインとその復活について知っている事の全てを記録したとされる。一部は歴史的事実、一部は預言として伝わったそうだ。長い歴史の間に失われていたが、エズバーンさんが発見したようだ。
デルフィンさんは半信半疑の様子だった。エズバーンさんに至っても伝承を解明しきったわけではないので、確認を持っているわけでもなかった。直接行くしかないのは明白だ。
アルドゥインの壁がある場所はリーチのカーススパイア―と呼ばれる場所にある。一緒に行くかどうか迷ったが、サルモールが諦めたか分からないので2手に分かれて向かう事にした。俺とセラーナとミラークの組、デルフィンさんとエズバーンさんの組という形だ。
スカイ・ヘイヴン聖堂を目指せ!
俺はスカイ・ヘイヴン聖堂に行く前にエズバーンさんに降霜の月30日に何があったのかを聞いてみた。ジェラール山脈と呼ばれるシロディール北部に広がる山岳地帯ではその頃にはもう冬だそうだ。その頃に、曇王の神殿で帝都から馬を走らせた配達人からある知らせが届いた。その年は171年、降霜の月30日、大戦が始まった年だと彼は悲しげに言った。
サルモール大使が、当時の皇帝タイタス・ミードに最後通牒を届けた。それはアルドメリ自治領内にいたブレイズ全員の首だったそうだ。その日が本当の終わりの始まりだとエズバーンさんは言った。
ブレイズが壊滅したのはデルフィンさんから聞いてはいたが、そんな形で終焉の幕開けが起きたとは思わなかった。さぞ辛かったことと思う。俺は悪い事をしたと思ったので謝った。エズバーンさんは「恨んでいるのはサルモールだ。いずれ話していたかもしれないから気に病むな」といって受け止めてくれた。その心遣いに感謝した。
そして、カーススパイア―に行こうとしたがデルフィンさんがオーグナーさんに別れを告げていた。まるで今生の別れのようだった。アルドゥインの脅威を考えたら死ぬかもしれないのは必然だったと俺は思う。
オーグナーさんは戸惑いながらもそれを受け入れた。それを見ていて何とか皆で生き延びたいと思うのだった。
カーススパイア―に向かう道中ではドラゴンが襲い掛かってきた。アルドゥインが蘇らせているのだろうか?ここではミラークがファイアブレスやサイクロンを駆使して倒してくれた。ドラゴンソウルは譲ってくれたが、何となく張り切っている気がしたが教えてくれなかった。その後で丘の方を調べると、やはりドラゴンの墓地は暴かれていた。順調に復活させつつあるのだろう。急がねばならない。
ようやくカーススパイアーに到着すると、そこはフォースウォーンが住み着いていた。彼等は俺を見るなり攻撃してきたのだ。マダナックとその仲間を殲滅したのが余程許せないと見える。そこではエズバーンさんやデルフィンさんも合流したので一気呵成に飛び込んだ。
フォースウォーン達は殺気立ち、フォースウォーン製の剣や槍、弓とアイススパイク等破壊魔法を駆使して無我夢中で攻撃したが今の俺達の敵ではなかった。あっという間に返り討ちにした後は、内部にいたフォースウォーン達も殺した。フォースウォーン・ブライアハートもいたがそれも大した脅威ではなくなった。
アルドゥインの壁を調べろ!
スカイ・ヘイヴン聖堂に行くためにはアカヴィリ達が残したトラップを解除して進む必要があった。道
中3つあるシンボルから正しい物を選ぶトラップがあった。エズバーンさんにアドバイスをもらって、王と戦士、ドラゴンボーンのシンボルがある内のドラゴンボーンだけ3つ選び橋を降ろして進み、レバーを引いたりしてまた橋を降ろして進んだ。
そして、スカイ・ヘイヴン聖堂の入り口に到着した。人の顔の大きな彫刻が扉としてあったのだ。床にはエズバーンさん曰く、血の印と呼ばれる装置がありドラゴンボーンの血を捧げることで扉は開くようだ。セラーナは怪しんだがやるしかないので俺は手を鉄のダガーで軽く切って、血の印の上に俺の血を注いだ。吸血鬼でも大丈夫だろうか?
だがそれは杞憂に終わり、扉は開かれた。これで中に入れる。デルフィンさんはその最初の栄誉は俺に譲ると言った。入った途端にトラップ発動!なんてことが起きないように祈ろう。
スカイ・ヘイヴン聖堂に入る前からエズバーンさんは、とても興奮しているように見えた。実際にそうかもしれない。古代のブレイズがレマン・シロディールを崇めていたかとか、ペイル峠の戦いの後に、彼の軍に加わって第二帝国の礎になったとか捲し立てるように説明していた。レマンの名字から察するにシロディールの名前の由来になったのだろうか?歴史に全く詳しくないので知らないのだが...。
特に何もトラップがないので、安心してスカイ・ヘイヴン聖堂に入った後もエズバーンさんの講釈は続いた。原初のアカヴィリの浅浮彫りの造形にうっとりしている様子だ。
エズバーンさんが夢中になっているその隙に、ミラークはある事を教えてくれた。アルドゥインの事は以前から知っていたという驚愕の事実だ!
どうしてカイネスグローブで教えてくれなかったと聞いたら、かつての姿とはあまりにもかけ離れていたからだと言った。本来は真っ黒な邪竜だったらしい。当時は何人かの仲間と共にアルドゥインと戦う事を勧められたが、ミラークはそれを断り我が道を行ったのだという。それから先の事は知らないので何とも言えないが、当時よりも強くなったかもしれないと彼は推測していた。
ミラークの推測が当たっているかは分からないが、まずはアルドゥインの壁を調べてもらい、それから対策すべきだろうと俺は思った。
エズバーンさんはアルドゥインの壁を調べ始めた。解読した結果かつて声の達人たちは、アルドゥインをシャウトで空から引き摺り下ろして倒したという事が分かった。急かすデルフィンさんを諫めつつ彼は調べていくと、そのシャウトはアルドゥインでさえも拘束できる強大なシャウトだと分かった。
だがこのアルドゥインの壁には記されていない。これはグレイビアードに聞くしかないだろう。
グレイビアードとブレイズとの確執
俺達はグレイビアードに会いに行って確かめるとデルフィンさんに言ったら、彼女としては関わり合いたくなかったと愚痴を零した。彼等のやり方で行動しても何も変わらないと言った。空に話をしているようなものだと。
グレイビアードは自分達の力を恐れて使用しないのはおかしいとデルフィンさんは持論を述べた。内戦やアルドゥインを止めるために何かしたかと俺に言ったが、俺は「彼等は中立を貫いているだけなのでそれは仕方がない事です」と答えた。
それでもデルフィンさんは「タイバー・セプティムの事を考えてみれば分かるわ。彼がグレイビアードの話を聞いていたら、今の帝国を築けていたかしら?」と反論した。まぁ使わなければ無いのと同然なのは事実だけども。
デルフィンさんは、英雄と呼ばれる存在は自分の力でそれを制御したので、俺もそれに倣うべきではないかと言った。失敗ばかり恐れていては何も出来ないままになって、グレイビアードのようになってしまうと忠告した。う~ん、それはどうかなぁ?一理ある気はするけども。
とりあえず、ハイ・フロスガーに行ってアーンゲール師に聞いてみる事にすると約束すると、デルフィンさんは喜んだ。彼女達ではお願いを聞いてくれない可能性が高いからだそうだ。かなり深い溝が両者に存在するようだなぁ...。それと彼女はスカイ・ヘイヴン聖堂に残り、ブレイズの先達の歴史を学ぶ事にすると言った。
エズバーンさんにも挨拶して出ようとしたら、アルドゥインの壁を見てアカヴィリの歴史に思いを馳せていた。彼は俺に気付いて挨拶もそこそこに、ドラゴン戦で注意すべきことはあるかと尋ねた。ブレイズは戦いの前夜に祝福を捧げていたらしい。持続時間が短いので、ドラゴンと実際に戦う時のみ行うべきと言われた。その時はお願いするのも良いかなと思った。
その後、エズバーンさんは再びアルドゥインの壁を解読し、今度は予言の話に入った。真鍮の塔や紅の塔、白い塔に雪の塔等の単語が気になった。ドラゴンボーンの書にもそれらが出てきた。塔が破壊される時大事件や動乱が起きたとされる。それにスカイリムでは内戦やドラゴン復活等の災厄に見舞われた。当たっているのは確実だろう。
その時エズバーンさんに教えてもらったことだが、真鍮の塔はかつてドワーフが生み出したヌミディウム、紅の塔はモロウウィンドのレッドマウンテン、白の塔はシロディールの白金の塔、雪の塔は彼も知らないそうだ。
その予言の最後には世界を喰らう者が目を覚まし、運命は最後のドラゴンボーンに向かうとあった。運命に沿って動いているとは思いたくないが、乗り越えてみせようと思うのだった。