ラーガシュブールの部族を助けた後、俺はホワイトランに向かった。内戦では市街地を破壊される光景を目の当たりにしたが、再び行く頃には瓦礫は撤去され、民家は再建されたいた。かつてのホワイトランの様相が戻っていたのだ!
酒の飲み比べ
俺はそれを見て気分が良くなったので久しぶりにバナード・メア似て食事を摂る事にした。その時にサム・グエヴェンという名前のブレトンの男性が声を掛けてきた。お酒の飲み比べをしないかという誘いだ。それに勝ったら杖をくれるという話だ。
お酒は普段というか旅している時は全く飲まないのだが、今回は気分がいいのでその誘いを受けることにした。特別強いお酒だと聞いたが物は試しと思い、1杯目を飲んだ。うっぷ、確かに強いなこれ...。
2杯目も何とか飲み干した。サムはもう限界のようだ。3杯目も頑張って飲み干したら俺の勝ちだと彼が言った。場所を変えてまた飲もうという話に話になった。そこではワインが水のように湧き出る夢のような場所で酒盛りをしようと言ったのだ。まぁ悪くないかな~。
そう思っている内に俺の意識が遠のいた。サムは心配したがそれどころではなくなった。
ディベラ聖堂を清掃せよ!
気付くと俺は聖堂にいた。ここはマルカルスのディベラ聖堂のようだ。それと俺は普段着だけとなっており、武器や装備が無かった。サムさんの酒盛りの場所に置いてきたのだろうか?
途方に暮れる俺の前にディベラの信者が怒りながらやってきた。セナという名前のブレトンの女性は俺がここで狼藉を働いた事に怒っていた。
その内容は、ディベラの彫刻に抱きついたり、結婚だの愚か者だの訳の分からない事を言いまくったり、癇癪を起して聖堂中をゴミで散乱させたりしたらしい。泥酔していたとしてもやり過ぎた...。
俺はサムさんの行方を伺おうとしたが、償う事はきちんと償い、謝罪してからなら教えてもいいと言われた。仕方がない、酔ったとはいえ俺のせいだ。きちんと掃除いたしましょう。
近くにサムさんの名前入りのメモが落ちていた。その内容は壊れた物を直すために必要な物一覧と書かれており、巨人のつま先、聖水、ハグレイヴンの羽と書かれていた。俺はそれらを集めて片付けるとセナさんに心からの謝罪をして、彼女は許してくれた。ゴミの中で一覧にある物を許可を取って貰った。
手掛かりとなる情報は、俺が泥酔した時に叫んでいた時にロリクステッドと言っていたらしい。遠いな、夜間で行動するしかない。太陽光を遮るためのデイドラの鎧も無いからだ。
ヤギのグレダを救え!
夜間だけしか行動出来なかったのもあって時間が掛かってしまった。鎧があれば日中でも少し苦しい位で済むのだが仕方がない。ロリクステッドに到着するとエリクが血相を変えて俺の所にやってきた。どうやらここでもやらかしたらしく、カウロップ農場を営むエニスという名前のレッドガードの男性の怒りを買ってしまったらしい。早急に対処しなければならない。
エニスは俺を目にするなりカンカンに怒り出した。俺はここの看板娘のグレダを攫って巨人に売りつけたらしい。何て酷い事をしてしまったのだろうと自責の念に駆られた。しかし、そのグレダとはヤギだと言った。人間ではなかったのには安堵したが、売りつけた事実には変わらない。
俺はその償いとして探し出す事にした。どうやって戻すべきか聞くと、グレダの好きな発酵飼料の匂いがするらしい。う~ん、きちんとお風呂に入っているんだけどなぁ...。まぁいいや、きっちりやりましょう。
急いで捜しに行くとロリクステッドの丘の上に巨人がヤギを連れ歩いているのを見つけた。このヤギがグレダで間違いないだろう。俺をクンクン匂っているし。
だが、その様子を見た巨人が怒って俺に攻撃してきた。悪いのはむしろ俺の方なのだがグレダを帰さないといけないので、戦う事にした。俺は死の稲妻を使用して巨人を圧倒し、遠くに飛ばして転落死させた。仕方なかったとはいえ申し訳ない事をしてしまった...。
俺はグレダを無事にエニスさんの下に帰した。彼は喜び、手掛かりとなる情報を教えてくれた。俺が書いたとされるメモは半分が意味不明で、残りはハチミツ酒がこぼれていて分からない状態だった。
唯一分かったのは「ホワイトランのイソルダに借りを返してから」という一文だったらしい。イソルダさんに何か借りを作るようなことをしただろうか?行ってみるしかなさそうだ。
結婚指輪を取り戻せ!
再び夜間を通じて移動したので時間が掛かった。いい加減この乱痴気騒ぎに終止符を打ちたい。やったのは俺だけどさ...。
ホワイトランには夜頃に着いたが運よくイソルダさんに出会うことが出来た。だが彼女は貸しを返せと言ってきたのだ。なんと俺が恋をしてツケで結婚指輪を譲ってもらうようにお願いしたらしい。泥酔した俺はそんな事をしていたのか?いや~、俺はセラーナに一筋なんだけどなぁ~。
そう思っている内にイソルダさんに結婚しないなら返すようにせがまれた。ゴールドを払って弁償しようと思ったがお金の問題じゃないと言った。どうしようもないので相手先の情報を聞いたら、ウィッチミスト・グローブと呼ばれる場所で素敵な出会いをしたようだ。それを忘れた俺をイソルダさんは非難した。うう、色々と申し訳ない...。
ちなみにどういう出会い方をしたかと尋ねると、満月の日にホタルの光に包まれながら出会ったらしい。そんなにロマンチックなことがあったのか?こりゃ相手さんとも俺が泥酔していただけだと知ったら大変なことになるな。
地図頼りにウィッチミスト・グローブに行くと、何だか見覚えのあるような悍ましい光景を目撃した。スキーヴァーの頭やスプリガンの頭を串刺しにしており、フォースウォーンの協力者であるアレを思い出した。そう思っている矢先にアレが現れた。俺が求婚した相手はハグレイヴンだったのだ...。扇を持っていたら開きながらこう言いたい、チックショー!!
そのハグレイヴンはモイラという名前らしい。俺をダーリンと呼びこの愛を完成させようと言ったが、俺はその結婚指輪を返してもらうようにやんわりとお願いした。しかし、それが彼女の逆鱗に触れたようだ。黒い羽根のエスメレルダにあげるつもりだと誤解し、攻撃してきたのだ。
俺は違うと言ったが聞き入れない。ハグレイヴンの火炎球はほぼ無防備の服装の俺では致命傷なので、死の稲妻を全力で放って反撃の隙を与えぬまま殺した。モイラは特に悪くはなかったのだが、話し合えたら殺さずに済んだかもしれない。泥酔して馬鹿な事をした俺が悪いのだ...。
俺はまた夜間を利用して移動し、ホワイトランに戻ってイソルダさんに結婚指輪を返した。彼女は満足して俺に情報を提供してくれた。それによると、モルブンスカーと呼ばれる場所で盛大に結婚式を挙げると言っていたようだ。その他には招待客全員に効果のある魔法の杖を使うとも言っていたらしい。サムさんとの賭けで得た杖だろうか?行って確かめよう。
最後の手掛かりを求めて
地図を頼りにモルブンスカーに行くと、そこは魔術師が不法占拠した砦だった。話し合いにも応じる素振りもなかったので俺は吸血鬼のオーブを使って殺して進む事にした。魔術師達は破壊魔法の火炎で俺を殺そうと出てきたが出入り口が1つだけだったのを利用してそこに向けて吸血鬼のオーブを放った。
それをもろに受けたために魔術師達は血を抜き取られながら死んでいった。生き残った魔術師も数名いたが、この魔法は持続性があるのでじわじわと体力を削って最後には死んでいった。悪党ここに極まれりな所業の気もするが、デイドラの鎧が無いのだから仕方がない。こんな所で死ぬ気はないんでね。
モルブンスカー内部に侵入すると、魔術師2人の愚痴が聞こえてきた。囚人がどうとかナリスが変態野郎だとか言っていたがよく分からなかった。もう少し聞こうと隠密で近づいたがバレてしまい戦闘になった。俺はさっきと同じく吸血鬼のオーブを使って1人を殺し、残り1人は吸血鬼の誘惑を使った後に吸血した。最近しっかり吸血出来なかったので浴びる位に吸血しておこうと思った。
魔術師達を殺しつつ進むと、異臭を放つ地下道を見つけた。そこには話に上がっていたナリスと思われるハイエルフの男性がそこにいた。どうやら独り言の内容から察するに猟奇殺人者か食人鬼なのだろう。
俺は吸血鬼の王に変身してからガーゴイルを召喚して攻撃に移行した。ナリスこと悪しきナリスは驚きながらも破壊魔法の火炎を駆使して攻撃してきたが、吸血を繰り返して強化した吸血魔法を2,3発当てると全身の血を抜かれ息絶えた。
ナリスが行っていた所業は筆舌に尽くしがたい悪行だった。破壊魔法の火炎を無抵抗な囚人にはなって殺す様を楽しんでいたのだ。俺も吸血鬼故に人の事は言えないし悪党ではあるが、ここで殺しておいて良かったのかもしれない。
最深部に行くと転移門が現れた。不信に思いながらもそこに入るとどこかに飛ばされた。そこは木々が生い茂り、川が流れ霧がかっていた。歩いていくとサムさんと数人の男性達が酒盛りをしているのを見つけた。俺はそこに駆け寄ると彼はそれに気付いた。もうここに来ないのではと思っていたらしい。
サングインの宴
この霧の森での出来事はやはり記憶になかった。サムさんはその事も織り込み積みらしく、俺がディベラ聖堂で集めた素材等を使って杖を修復した。一体彼は何者なのか?
だが次の瞬間サムさんの姿が変わり、デイドラの姿になった。俺が乱痴気騒ぎを収める様を楽しい出来事だったと愉快そうに言っていたが次のセリフで自身の正体を明かした。放蕩を司るデイドラ・プリンスのサングインであると。
あらゆる快楽を司る存在であると本で記されていたなと俺は思い出した。その快楽には暴力や殺人等によって生じる快楽も含まれるとか。オブリビオン領域は、様々な宴会が常に催されている小さな領域が泡のように連なっている無数の宴の領域と呼ばれているそうだ。ここもその1つなのだろう。
サングインは嘘を吐いたのではなく、お酒を飲み交わして親交を深めようとしただけらしい。一緒に飲み食いして仲良くなるのは嫌じゃない。彼はそういう事がしたかっただけなのかもしれない。気分が良かっただけかもしれないが。
それに賭け事で使った杖は俺に相応しい事を確信したようだった。その杖をくれた。サングインのバラと呼ばれるアーティファクトらしい。これはドレモラを召喚出来る物のようだ。多勢に無勢な時に使うのも良いかもしれない。
俺はその事にお礼を言った。サングインは快活に受け取り、ここに閉じ込めるのはつまらないと言って俺をムンダスに帰してくれることを約束してくれた。つまりこの宴の参加者達は永遠に閉じ込められたままということか?どうやら俺は運が良かったらしい...。
そして、気が付くと事の発端であるホワイトランのバナード・メアにいた。サム・グエヴェンことサングインがいなくなった事を覗けば普段通りの喧騒がそこにあった。
なんというか夢のような一時だった気がする。市井の中にデイドラ・プリンスが化けて紛れ込んでいたなんて誰も考えつかなかっただろう。いや、ナミラは化けていたかも。乞食王子の話とかそうだったはずだし。定命の者に化けるのは造作もないのだろう。
それにしても俺はデイドラ・プリンスに出会う頻度が高過ぎだと自分でも思う。何がそういう要因となるのだろうか。気が付くと出会ってしまうのだ。まぁ気にしても仕方がない。俺は深く考えるのは止めてバナード・メアでお腹いっぱいになるまで食事を摂るのだった。