残りのエルダー・スクロールを求めて、俺達はウィンターホールド地方の小都市であるウィンターホールドへ向かった。そこは大崩壊とやらが起きてかつての繁栄を失ったと聞いていたが、実際に行ってみると復興がそれなりに進んでおり、活気があると思われた。
そして、情報が得られるとされる大学へと足を踏み入れようとすると、ファラルダという名前のハイエルフの女性に呼び止められた。俺たち以外にはアカヴィリと思われる少年がそこにいた。
大学に何の用かと問われ俺は「大学にエルダー・スクロールの情報を得るために来ました」と答えるとそれだけの理由では通せないので学生と関係者しか通さないと拒否されたのだ。ほとほと困った俺は吸血鬼の誘惑を使うべきかと思案したが、そこで少年が名乗り出た。彼の代わりに自分が受けるから通して欲しいと言ったのだ。
その少年は薩摩藩(サツマハン)と呼ばれる地から来た波利井・堀田(ハリイ・ホッタ)という名前の少年だった。魔法を学ぶために大学に来たそうで、同じアカヴィリのために力を貸したいと言ってくれたのだ。俺はハリイにお礼を言って大学内部に入ることが出来たのだった。
エルダー・スクロールの情報を探せ!
情報が得られるとされる場所、アルケイナエウムへと赴いた。そこはかなりの蔵書を抱えた巨大図書館だった。セラーナはその数に笑みを零し、何年有っても読み切れないと言ってはしゃいでいた。それを老いたオークの男性が咳払いで諫めた。その人物はここの管理者でウラッグ・グロ・シューブ という名前らしい。
エルダー・スクロールの情報を聞き出そうとすると、その質問の意味も理解していないだろうと言った。それは知識と権力の象徴であり、最も厳格に訓練された精神を持たなければ狂う危険があると警告したのだ。そして、失明する事もだ。過去と未来が書き記されており、読み人によってその感想も違うがそれは真実でもあると彼は教えてくれた。未来や過去が一本道として存在しないようにだ。
俺は何とか情報だけでもと言ってお願いしたら、それに関する本を提示してくれた。エルダー・スクロール(星霜の書)の効果という名前の本は以前読んだのでパスするとして、もう1つのエルダー・スクロール(星霜の書)の考察という名前の本は読んだことが無かった。これは読んでみても抽象的すぎて全く分からなかった。ウラッグにその事について聞いてみようと思った。
この考察本の著者はセプティマス・シグナスという名前の男性で、エルダー・スクロールの研究にのめり込んで狂気に捉われてしまったらしい。今では北の氷原のどこかにいるとか。古のドゥーマー(ドワーフのこと)の秘宝を見つけたとか言っていたので、それも併せて確認するとしよう。
不思議なクマのぬいぐるみ、ルパート登場!
セプティマスを捜しに行く前にメモが落ちているのを見つけた。それによるとウラッグさんは魔法の本を探して欲しいと大学の関係者にお願いするつもりだったらしい。入り口の下にある渓谷日本が落ちているようだ。手伝いのつもりで行ってみると確かに本があった。子供向けの絵本のようだった。
だが、手に取ってみるとそこからなんとクマのぬいぐるみが現れて喋ってきたのだ!デイドラかと思ったが魔法で生まれた存在のようだった。ルパートという名前らしい。大学に届けようと思ったが嫌がったので俺達と同行することとなった。ウラッグさんさんには申し訳ないがこうするしかなさそうだ。
ブラックリーチへ向かえ!
氷原を目指して時間は掛かりつつもセプティマスの隠れ家を発見した。会ってみると案の定セプティマス・シグナスは気が触れており、意味不明な会話を繰り返していた。エルダー・スクロールを手に入れたいと俺が説得したら、協力する見返りとしてここにあるドワーフ遺跡の仕掛けを解除するのを手伝って欲しいと言ってきた。仕方あるまい、やる他ないだろう。
エルダー・スクロールはブラックリーチにあるらしい。どうやら地下のようでムザークの塔だとかアルフタンド等の地名を言っており、そのいずれかの場所から地下にあるブラックリーチへ行けばいいのだろうか?
そのために2つの物をセプティマスから預かった。丸い物はドワーフの仕掛けを解除するのに使い、尖った物はエルダー・スクロールの知識をそれに移し込むのに使用するらしい。ドワーフ凄いなぁ!
地図を頼りにアルフタンドを目指した。ムザークの塔は分からなかったが、ここからブラックリーチへ行けば何とかなるだろう。しかし、俺達より先に探検隊がここを訪れており、ドワーフのオートマトンの攻撃に遭って壊滅状態に陥っている様子だった。中にはスクゥーマ中毒のカジートがおり、襲い掛かってきたので返り討ちにせざるを得なかった。
そのカジートの男性はジダールという名前らしく、兄弟のジェイ・ザールという名前のカジートの男性と共に参加していたようだ。ジダールのスクゥーマ中毒を治すために参加していたようだが、禁断症状で錯乱した彼の手で殺されてしまったようだ。他の探検家達も調和がとれない段階まで来ていたので反乱が起きても不思議ではない。出来るならばそのような事は止めたいと思う。
このままセプティマスの言動を信じるか不安になったが、セラーナはエルダー・スクロールを入手するためには仕方がないとしてこのまま探索を続けるべきだと進言してきた。そうするしかないだろう。
探索するのは中々大変だった。ドワーフの作り上げた蒸気を用いたトラップは威力が凄い。オートマトンも数で攻められると厄介だ。次に厄介なのがスノーエルフの成れの果てとされるファルメルの襲撃も受けた。
これは人伝で聞いた事だがファルメルは目が見えず聴覚のみで敵を察知するらしい。俺はデイドラの鎧を着用しているので弓矢で殺して進もうと思った。
道なりに進むと探検家たちの死体を見つける事が多くなった。生き残りはもういないかもしれない。そう思っていた矢先に俺達よりも背丈が大きいドワーフのオートマトンが襲い掛かってきた。蒸気によるブレスや両手のハンマーや斧も厄介だ。
セラーナも苦戦したが、お互い足元から攻撃することでオートマトンからの攻撃を受けることなく倒すことが出来た。倒してから知った事だがこのオートマトンの名前はセンチュリオンという名前らしい。また戦うことになるだろうから注意が必要だ。
ここの旅ではルパートを呼ばなかったがそれは危険だと思ったからだ。だけど次の旅からはきちんと同行させてあげようと思う。仲間外れみたいだからね。
ドワーフ・センチュリオンからアルフタンドの昇降機の鍵を入手してから先に進むと、探検家の生き残りと思わしき男女一組を発見した。ウマナという名前のレッドガードの女性はここから逃げるべきだと進言するが、一方のスラ・トレバティスという名前のインペリアルの男性は抜け駆けする気だと判断し、ウマナに襲い掛かった。
こんな状況下で殺し合う事は無いだろうに...。俺はそう思いながら説得を試みようとしたが、恐慌状態の彼等は俺達にも襲い掛かってきたのだ。どうしてこうなるかなぁと思ったが仕方がない。俺も腹を括り彼等を返り討ちにして殺すのだった。
探検家達を殺した後にセプティマスさんから預かった丸い物、アチューメント・スフィアをドワーフの仕掛けに使用してブラックリーチへの道を開くことが出来た。先では何が待っているか不安だが楽しみでもあった。
ブラックリーチへ到着すると、光るキノコが光源代わりになる幻想的な空間だった。アルフタンドではかなり大変な目に遭ったので休憩しようと思い石造りの廃屋へ足を運んだ。そこには白骨遺体があり、その遺体はシンデリオンという名前のハイエルフの男性だったことが分かった。
手記を発見して分かったことだが、シンデリオンはニルンルートの研究者であり、そのためのフィールドワークもしょっちゅうする位の研究熱心さだったらしい。その研究に日々の中で赤いニルンルートこと、クリムゾン・ニルンルートの存在をスカイリムの旅人から知った彼は身支度を整えてスカイリムへ移住したらしい。
移住した後はリフテンの近くにある農場、サレシ農園で働いていたアブルサ・サレシという名前の人物と共に研究に打ち込んでいたようだ。だがブラックリーチへ赴いたが病気かここに潜む敵の手により死んでしまったようだ。エルダー・スクロールを入手したら、この事をアブルサ・サレシに報告するとしよう。
残りのエルダー・スクロールを入手せよ!
道中はやはりと言うべきか、凶悪な怪物達が襲い掛かってきた。シャウラス・ハンターと呼ばれる凶暴な羽虫や光る球体のようなウィスプと呼ばれる精霊のような敵と、それを従えるマザーも相手にする事になったりと大変だった。ブラックリーチは心休まる暇もないなぁ。
最深部に到達し、エルダー・スクロールが収められていると思わしき装置を発見した。俺はセプティマスさんから預かった尖った物であるキューブを設置して、装置を起動させた。最初は仕組みが分からなかったが、光を屈折させてレンズに全て照射させればいいことが分かり、時間は掛かったが解除出来た。
こうして、エルダー・スクロール(竜の書)を入手し、記録も出来た。クリムゾン・ニルンルートの件が片付いたらセプティマスさんの下に戻ろう。多分時間は掛かっても彼は気にしないだろうから。
シンデリオンの遺産
ブラックリーチを脱出した後にサレシの農園へと向かった。そこではニルンルートの畑があり、専門的な場所なのは明らかだった。作業中のダークエルフの女性に話し掛けたが、彼女がアブルサ・サレシだった。
シンデリオンの遺品を見つけた事を報告すると、こうなるだろうと予想は付いていたと言った。大好きな野外研究で死んだのはせめてものことだとアブルサは言った。そして、彼の遺志を継いで研究を引き継ぐつもりのようだ。俺はそのための手向けとして30個のクリムゾン・ニルンルートを彼女に渡した。
まさか持って来るとは思っていなかったらしく、驚きはしたが研究の助けをしてくれた事の感謝の印として、ニルンルートの公文書と呼ばれる書物を貰った。今後の旅の助けになるだろう。ありがたく貰うとしよう。
他にも話を聞いてみると、アブルサはニルンルートを種の状態から十分に育てる事がこの世で唯一出来る人材らしい。とんでもなく凄い逸材ではないだろうかと俺は思った。
シンデリオンとの出会いはどんなものだったかについても聞いてみた。かつて勉学のためにスキングラードで師事していたらしい。生活はそっちのけで研究に没頭していたようで、宿屋の地下室に住むほどだったらしい。
ここに住むことになった理由も訪ねてみると、レッドマウンテンの噴火でかつて買い取ったこの農園のみが唯一の財産となってしまったようだ。その後しばらくして、シンデリオンがやって来て、野外調査のためにしばらく滞在する事になったとのこと。何十年も一緒に暮らしたのでサレシ農園で働く妹のアデュリには叔父のように慕われているようだ。
そして、長い年月の後にシンデリオンは突破口を見つけたと言って野外研究に出て行ってしまい、現在に至る事になった。亡くなってしまったが研究が日の目を見ることが出来たので彼にとっては本望かもしれないと思った。
俺は何か手伝う事があるかと尋ねると、ニルンルートの生育にはジャズベイ・ブドウが20個必要だとアブルサさんは言った。俺はそれを了承し、方々を探し回り穴場としてエルダーグリーム聖域の温泉が湧き出る地面に多く自生しているのを発見した。ここで摘み取るとしよう。
20個のジャズベイ・ブドウをアブルサさんに持ち帰ると、心配していたが上手くいったので喜んでいた。報酬として錬金術で調合した毒や保温の水薬等を貰った。助けることが出来て何よりだ。
知識の悪魔、ハルメアス・モラ降臨!
俺はセプティマスさんの下に戻ると、どうしてこのドワーフの作った扉を開きたいのかを尋ねた。ここには神の心臓が眠っていると答えていた。エルダー・スクロールの研究に生涯を捧げてきたが、神の全てを包み込む精神と比べるとそれは一瞬の覚醒に過ぎないと豪語していた。
だがその心臓は、ネレヴァリンなる人物の手により破壊されたが、主によればここにもあると教えられてここに来たのだという。その主はデイドラ・プリンスのハルメアス・モラだと俺達に教えてくれた。
知識の王であり、他のデイドラ・プリンスとは一線を画す強大な存在だと本には書かれていた。支配領域はアポクリファと呼ばれるオブリビオンで、無限の知識の貯蔵庫とも呼ばれているそうな。厄介な相手と関わる事になったなぁ。
そして、この扉はドワーフの血で開けるしかないのだが、抜け道として他のエルフ達の血を混合させる事で可能になるとセプティマスさんは言った。ウッドエルフ、ダークエルフ、ハイエルフ、オーク、ファルメルの死体から血を抜き取り、最後に混合させる事で開くらしい。
そのためのエキス抽出器を受け取り、俺はスカイリム中を旅して集める事にした。大体は山賊から集める事にしたのだ。無実の人を殺すのもいけないからね。
セプティマスさんの隠れ家から出ようとすると、不定形の物体に阻まれた。そこからは声が聞こえて来た。その物体こそがハルメアス・モラだったのだ。彼は俺をずっと観察してきたらしい。俺が貢献する度にセプティマスさんは用済みになり、乗り換えようとしていることを仄めかした。
ドワーフの扉が開けば、もう利用価値はなくなり、俺がその使者になるだろうと言った。断ることも出来ないので受け入れるしかなかった。最近やけに多くないか?何かに憑りつかれたりしてないか俺?
どうにもならないが、5種類のエルフの血を求め、山賊の拠点のみを狙い集める事にした。魔術師にはハイエルフやダークエルフがいたのでそこから集め、普通の山賊にはオークやボズマーで集めた。ファルメルはブラックリーチに再び行って集めたのでこれで完了だろう。
セプティマスさんにそれを渡すと大喜びし、エキス抽出器を自分に注入した。大丈夫か?だがそれで扉は開き大急ぎで心臓を求めて走った。
俺は止めようとしたが時既に遅し。心臓は無かったが本のみがあった。それを見たセプティマスさんは思っていたのと違ったが、これが答えだとはしゃいだ。その後には体が宙に浮いて灰となってしまった。ハルメアス・モラの仕業だろう。間に合わなかったか...。最初に言えばよかった...。
俺は置いてあった本を手に取った。これはオグマ・インフィニウムと呼ばれる本のアーティファクトらしい。表紙は髪では無かった。セラーナは恐らく人の皮だろうと言った。うげぇ!なんてもので製本しているんだよぉ!いや、シンディングの皮から剥いだ救世主の皮鎧もそうだけど、趣味悪いぞ。
もう出ようと思ったらハルメアス・モラがそこで待機していた。出待ちかよ...。彼はかつての弟子であるザルクセスという名前の人物に明かしたように時代の知識が詰まっているという。ここに閉じ込められていたが、セプティマスさんを利用して解放出来た事を喜んでいた。俺を勇者と称え、共に奇跡を齎そうと言った。
俺が渋った態度を取ったのを見てハルメアス・モラは「バルの現身(げんしん)にしては、控えめなのだな?それとも装っているだけか?」と言った。バルとはモラグ・バルのことか?そんなに似ているのか?そう言われると無性に腹が立つのはなぜだろうか?同族嫌悪のような気持になる。
俺は答えはその内に出すと答え、ハルメアス・モラから離れた。どうにもまた会う事になりそうだ。注意しようと思った。