俺は今キナレス聖堂にいるのでフルダさんから聞いた話の仕事を受けてみようと思った。なので、小休止しているキナレスの司祭、ダニカ・ピュア・スプリングに話し掛けてみた。彼女はキナアレスの素晴らしさを説いた。
作物に雨を、収穫期に好天を齎すのがキナレスなので、自然の恵みのありがたさを実感出来るのだという。天候や自然を司るエイドラだけあって、その人気は凄いようだ。
そして、ここには怪我人や病人が多いのはどうしてかと聞くと、戦いで傷ついた兵士達を救うために出来る事をしようと考えたようだ。段々増えていくにつれて司祭よりも治癒師としての務めが多くなったのだという。だから、戦争の早期終結で再び司祭に戻る事を願っているようだ。
エルダーグリームの樹液を手に入れろ!
それを聞き終えた後に、ギルダーグリーンについて尋ねてみた。この状態が長く続くのは彼女達にとっても悩みの種のようだ。死ぬ事は無く眠っているだけらしい。樹の樹液があれば目覚めさせることが出来るようだ。
ここから東の地にエルダーグリームと呼ばれる大樹があるらしい。スカイリム最古の存在かもしれないようだ。その切り株を育てたのがギルダーグリーンであるとのこと。そこに行ってもただの剣では傷1つ付けられないようだ。
樹液を得るための剣は、ハグレイヴンから奪い取るしかないとのこと。ハグレイヴンは老婆が恐ろしい怪物に変貌した存在らしい。元は人間だったらしいが詳細は不明とのこと。魔法戦が得意らしい。その存在達がスプリガンを殺すために作ったネトルベインと呼ばれる短剣を用いれば斬ることが出来て、樹液も入手可能のようだ。場所はオーファンロックにあるそうだ。早速向かうとしよう。
うだるような太陽の暑さに耐えながら、オーファンロックを目指した。そこでは魔女の一団を率いたハグレイヴンがいた。男性の魔術師はいなかったので、魔女が変貌したのがハグレイヴンなのだろうか?どんな魔術を行使したのかは俺にも分からなかった。
ハグレイヴンが繰り出す破壊魔法は火炎のようでいて、着弾時に爆発する危険な技だった。吸血鬼の俺にとって脅威だ。なので枯れ木を盾にしながら、弓で攻撃した。近接戦は自殺行為に等しかったからだ。
時間は掛かったが、ようやくハグレイヴンを殺す事に成功した。その懐を失敬してネトルベインと思われる短剣を発見した。これをダニカに渡すとしよう。
ホワイトランに戻ると以前フラリアさんと口論していたバトル・ボーン家の男性と出くわした。彼はイドラフ・バトル・ボーンという名前らしい。グレイ・メーン家かバトル・ボーン家かと質問してきたので、俺はバトル・ボーン家と答えた。
それを聞いたイドラフは機嫌を良くした。俺としても誰かれ構わず喧嘩を売るなんてことはしたくないし、イドラフとも良い関係を結べるならそれでいいと思っているので事を荒立てなかった。
そして、ダニカさんのために持ち帰ったネトルベインを渡す前に巡礼者が抗議しているのを見かけた。ギルダーグリーンの枝の前で礼拝するために長旅をしたのにと文句を言っていた。
それを聞いたダニカさんは、負傷者達の看病があるので手を回せないと断った。彼女も大変そうだ。
話し終わった後にダニカさんにエルダーグリームについて少し聞いてみた。かなり古い木で、スカイリムに最初の人々、アトモーラからやって来た時には苗木だったらしい。その樹液を使うと、荒れた畑を蘇らせ、岩に命を与える効力があるらしい。それを使いたくなる理屈も分かる気がする。
そして、ネトルベインを渡そうとすると俺が生きて戻る事は無いだろうと思っていたらしい。頼んでおいて酷くないかい?それにこの短剣には触りたくないのだそうだ。げんなりしそうになるが、最後まで仕事は貫徹しようと思う。それが冒険者としての俺のポリシー(方針)だ。
その後、先程口論していた巡礼者であるブレトンの男性がエルダーグリームに巡礼するのを長年夢見てきたので、同行したいと申し出てきた。名前はモーリス・ジョンドレレというらしい。俺はそれを了承した。
キナレスの祝福
モーリスと同行してエルダーグリームの聖地に赴いた。道中山賊や狼等の脅威が現れたが難なく返り討ちにして進んだ。少しずつ強くなっていると見て良いのだろうか?もしくは吸血し続けた事で人外の力が増したからだろうか?
そう思いながら、聖地のある洞窟に入るとあまりの荘厳さに心を奪われた。吸血鬼の俺でも素晴らしいと感じた。だが、樹液を得るためには仕方がないので、ネトルベインを使い道を遮る幹を斬りつけた。そうすると幹は自分で避け出した。これならすぐに樹液が入手出来そうだ。
だが、これをモーリスが待ったをかけた。俺がエルダーグリームを傷付けるとは思っていなかったらしい。彼は俺の事を乱暴者だとか忌むべき野蛮な行為をしているとか、キナレスの輝かしい驚異を冒とくしていると非難した。しかし、俺はギルダーグリーンを復活させるにはこれしかないと言うと、彼は代替案を提示した。
聖堂の木は直せないが、新しい木を持ち帰ることが出来ると思うと言った。そのために説得してみるとモーリスは言った。そう上手くいくのだろうか?
モーリスさんは懸命にエルダーグリームに祈りを捧げた。そうする事で目の前に苗木が現れた。これはエルダーグリーム自身が祝福してくれたからそうなったようだ。これを持ち帰る事になるようだ。
モーリスさんは「自然の本当の素晴らしさは闇雲な保全ではなく、その再生にある」と言った。これには心打たれた。自然の摂理をしっかり学べた気がした。
俺は「色々勉強になりました。ありがとう、モーリスさん」と言った。彼は礼などいらないと謙遜し、キナレス直々の愛を受ける事を羨ましく思うと言っていた。俺がその愛を受けていると?まぁ何となく胸の内が暖かくなるような気持になる。これが祝福なのか?
最後にモーリスさんは「旅が上手くいくように願っている。キナレスの風に乗って甘い香りだけが届くように」と賛辞を贈ってくれた。ギクシャクした事になったが彼の想いを汲むことが出来て良かったと思う。さて、この苗木を持ち帰るとしようか。
俺は苗木をキナレス聖堂に持ち帰った。ダニカさんは樹液を持ち帰らなかった事に驚き、ギルダーグリーンを崇める人々の支えが無くなる事を危惧していた。苗木だけでどうやって新しい信者を齎すのかと。
俺はモーリスさんから聞いた、闇雲な保全よりも再生の方が重要だと言っていたと伝えた。ダニカさんはそれを聞いてハッとした。聖堂の中の大衆の声だけを聞くだけで、どうしてキナレスの風に耳を傾けることが出来るのかと自問した。そして、死は新しい命の糧になると結論付けた。
いつかこの小さな苗木が、ホワイトランにそびえる新しいギルダーグリーンに確信していると言ってお礼を言ってくれた。報酬こそなかったが、色々勉強になったと思う。これは何物にも代えがたいと俺は感じた。
ギルダーグリーンの一件が解決した後、夜になったので少し気分転換にとホワイトラン内を散策すると、レッドガードの男性2人組が声を掛けてきた。彼等は自身をアリクルの戦士だと名乗った。
どうやら女性を探しているらしい。同じレッドガードの女性をだ。身分を隠しているらしいので、居場所に関する情報なら、何であれ謝礼を支払うと言った。
彼等はここでは歓迎されていなので、ロリクステッドに滞在していると言ってホワイトランを出た。なし崩し的に受ける形となったが、とりあえず捜索してみよう。多分だが心当たりはある。
アリクルの脅威!
俺の目星とは、バナード・メアでウェイトレスをしているサーディアという名前の女性だ。彼女はレッドガードなので恐らくはと思ったのだ。だからアリクルの戦士達について知っている事は無いかと尋ねると人目を気にして、屋根裏部屋に来て欲しいと言った。
そこに行くと、サーディアは突然短剣を抜いて威嚇した。俺がアリクルの仲間だと思っているらしい。だが落ち着かせる事に成功すると、アリクルが自分を探している事に不安になっていた。
話を聞くと、サーディアという名前は偽名であり、本来の名前はイマンと言い、ハンマーフェルのスーダ家の貴族なのだという。アリクルとはアルドメリ自治領の雇った暗殺者集団らしい。それっぽく見えなかったけどなぁ?如何にも堂々とした感じだったし。見つかったら連行されて、ハンマーフェルで処刑される事になると怯えていた。
そのリーダーであるケマツという名前の人物を殺せば、後は散り散りになるとのこと。上手くいけばいいが。
サーディアは姿を見られたくないらしく、見破られるのも嫌なようだ。だから俺が探すしかない。ホワイトランの街中に忍び込もうとして、捕まったアリクルの戦士がいるらしい。監獄にいる可能性が高いので、そこで情報を得ると良いだろうと彼女は言った。困難な仕事は承知の上だが、他に頼める人はいないとのこと。
俺はなぜ逃げる羽目になったのかと確認すると、アルドメリ自治領に反対意見を公言したからだとサーディアは言った。それだけで追い出されうのだろうか?何となく違うんじゃないかな?歴史書はしっかリ読み込んではいないが、何となく違和感を覚える。
最後に、アリクルの戦士は冷酷で嘘つきで、ずる賢く、誰にでも賄賂を贈る集団だと言っていた。俺は首長に助けを求めないのかと確認したが、衛兵と首長は買収出来るが、その前にアリクルの戦士が来てしまって出来なかったのだそうだ。果たして真相や如何に?
俺はドラゴンズリーチの監獄に向かった。そこに収監されているアリクルの男性にケマツの所在について尋ねると、自殺願望でもあるのかと小馬鹿にしてきた。それだけ強いのだろうか?
アリクルとしての生活は終わったが、ここから出られれば再出発出来るかもと言っていたので、そこから出すように取り計らえばいいのだろう。
助けが来ない理由について尋ねると、兄弟達の顔に泥を塗ってしまった事、ケマツは彼等に超一流であることを求めているが、自分はそうでは無かったと言った。中々大変な組織のようだ。
俺はアリクルの男性の指示の通りに100ゴールドを衛兵に掴ませた。そして、ホワイトランの西にある詐欺師の隠れ家と呼ばれる洞窟に潜伏しているという情報を得た。その後、釈放するように求めていたが、衛兵は耳が遠いだの、鍵を無くしただの言ってその気は全くないように見えた。
終いにはアリクルの男性は「この野郎!」と言って激高していた。汚職かぁ。先程の彼が早く釈放される事を願いながら目的地に向かうのだった。
道中、俺は崩れ落ちたファング洞窟に戻り、長と仲間に近況報告をしたりした。血に飢えてはいる様子だが何とか無事に過ごしているようで良かった。そのうちまた里帰りしようと思う。
そして、詐欺師の隠れ家に辿り着いたが、また昼間だった。休息の薬を常備していても苦しい事には変わりない。いっそ夕方や夜の日が続けばいいのにと思ったりしたが、それは定命の世界の崩壊を意味するので、この考えを改めた。吸血鬼の都合だけの世界はまやかし以外の何物でもない。
だが、血を求めることだけは止められない。洞窟内の山賊達を手当たり次第に吸血して飢えを満たした。これで数日間は飢えなくて済むだろう。それでもアリクルの戦士達は見かけなかったので、奥の方にいるのだろうか?
真相(?)発覚、選択の難しさ
最深部に到着すると、ケマツ含めたアリクルの戦士の一団が待ち構えていた。いくら何でも多勢に無勢だった。だが、ケマツは俺に話がしたいと持ち掛けてきた。
ケマツ曰く、サーディアはアルドメリ自治領にハンマーフェルの街を売り渡した罪があるのだと。その裏切りが無ければ、タネスという名前の人物の戦争での立場を維持出来たはずと言った。
その結果、他の貴族達にも裏切り行為が知れ渡り、逃亡したサーディアを生け捕りにする事を望んでいるようだ。そのためのアルドメリ自治領に対抗する勢力達は、正義を求めているのだと熱く語っていた。
そのサーディアという名前も偽名なのも知っており、その他にはシャズラという偽名もあると俺に教えてくれた。これは本当だろうか?その後、俺の道義心か金欲か、はたまた卑しい欲望かと言って俺の動機を探ってきた。単純に人助けのつもりだっただけに、俺は度肝を抜かれたのだ。
最後にアリクルの戦士たちは、タネスの貴族院を裏切った罪で逃げ出したサーディアを連れて帰り、罪を償わせるために派遣されたのだと言った。俺はどっちを信じればいいんだ?
俺は苦渋の決断を下す事にした。ケマツの言い分を信じる事にしたのだ。サーディアの言い分にはいくらか腑に落ちない点があったからである。だが全部嘘という保証もないし、アリクルの戦士達率いるケマツの言い分が真相という証拠もない。だがアルドメリ自治領が内部から帝国を崩壊させるつもりならば、阻止するのが妥当だろうと思ったからだ。
俺が彼等を信じる姿勢を見せるとケマツは計画を話した。ある程度サーディアに信じられている俺が、ホワイトランの外れにある馬小屋まで誘導し、そこで捕縛する流れだ。それが達成次第、賞金額の一部を報酬として支払うのだという。最後にケマツは「これで故郷に帰れる」と呟いた。その言葉には嘘が無いように思えた。
俺は手筈通りにバナード・メアに戻り、サーディアにアリクルの戦士達を殺しきれなかったので、報復に現れるだろうと言って嘘を吐いた。彼女は慌てふためいたが、俺が逃げるように誘導させた。ずっと逃げ回れないし、また荷物を持ち出さねばいけないのかと嘆いた。
うまく逃げ切れるようにと、馬小屋に足の速い馬を用意してあると伝えた。サーディアはそれで助かるのならと渋々納得し、フルダさんに急用でスカイリムを離れる事になったと報告し、共にホワイトランを出た。悪い、俺はとんでもない事をしているかもしれない。
そして、馬小屋まで誘導すると手筈通りにケマツがいた。どうやら彼1人だけしかいないようだ。隠密優先だろうか?まぁこの方が成功確率は高いだろうと思った。
俺がケマツと結託した事に動揺を隠せないサーディアだったが、ケマツは「永久に民を操れると思ったか?いつかは運が尽きる運命だった」と言った後に、変性呪文の麻痺を使い、サーディアを硬直させた。見た目と違い、魔術も得意のようだ。
この後は、ハンマーフェルにサーディアを連れ帰って罪を償わせるようだ。道中不埒な事をするのではないかと心配になって訪ねた。このような状況の女性の扱合いは大抵悲惨だからだ。
だが、ケマツは、我々はそのような事はしないし、連れ帰った後は自分の手を離れると言った。少し安心したが、どのみち処刑されるので、意味は無いのかもしれないと思った。
最後に、報酬として懸賞金の一部を貰った。金で売った形となるが本当にこれで良かったのだろうか?そう思っていると、ケマツは「可愛い顔には騙されるな」と忠告し、やっと故郷に帰れる事に安堵する一面も見た。どちらが正解かは全く分からない。だがこの選択した事実を受け入れるしかないのだ。
マンモスの牙を入手せよ!
俺は気分転換にまたホワイトランを散策する事にした。その時に、街でよく見かけるノルドのイソルダという名前の女性に出会った。彼女はスカイリムで1番の商人になるのが夢だと語った。
そのためにカジートキャラバンを率いるマドランという名前のカジートから、マンモスの牙を持ってきたら商人になる手助けをすると言われたらしい。少しは善行を積もうと思い、俺はその仕事を引き受けた。それが成功すれば、商売のコツを教えると約束してくれた。
俺はカジートキャラバンがなぜ街に入れないのかを尋ねた。それは誰も信用しないからであり、密輸や窃盗を生き延びるための手段として使うので評判が悪いのが拍車を掛けているらしい。
その他には、カジートはエルスウェーア出身の種族であり、優秀な戦士であり商人でもあると教えてくれた。
俺はマンモスを探す旅をした。日中の行動は辛いので夕方移動して崩れ落ちたファング洞窟付近で見つけることが出来た。だが、それには巨人が大体セットになっているのでそちらを先に殺す事にした。
巨人の持つ棍棒は当たれば天高く吹き飛ばされそうなので、弓で攻撃した。しかも電撃が付呪されたタイプだ。それを時間を掛けて攻撃し、殺すことに成功した。統制を失ったマンモスは岩場に誘導して弓で攻撃した。これも時間を掛けて行って殺し、牙を入手することに成功した。
重いマンモスの牙を抱えながらホワイトランに戻ると、配達人の男性が現れた。手紙を渡されたが、その内容はファルクリースの首長とされる、シドゲイルという名前の男性からだった。俺がホワイトランで実績を積んでいるのを知って、ファルクリースの従士にならないかと誘っているのだ。時間が空けば行ってみるべきだろう。
そして、イソルダさんにマンモスの牙を渡した。これ本当に持てるの?だがそれは杞憂でしっかり抱えていた。怪力なのかな?
その後、彼女は喜び商人になるチャンスを得たので、俺に商売のコツを伝授してくれた。心苦しい事があった後には善行を積むのが、心のバランスを取るのに丁度いいと俺は思うのだった。