スカイリム(SkyrimSE) メインクエスト編 第1話 出自不明の吸血鬼 | TES&fallout forever

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 俺の名前はパーマー・エルドリッチ。男であり年齢不詳。種族はタムリエルより遥か東に存在するとされるアカヴィルと呼ばれる国のアカヴィル人(またはアカヴィルの人々をアカヴィリとも呼ぶそうだ)らしい。

 らしいという表現を用いたのは、俺自身過去の記憶が全く無いからだ。記憶喪失という症状かもしれないが、それでも全く出自に関する物を持ち合わせていなかった。どうしてタムリエルの、しかもここはノルドと呼ばれる高潔と武勇を尊ぶ民族が住まうスカイリムに行き倒れのようになっていたのか?皆目見当もつかない。

 だが助かったは良いものの、俺はどうやら吸血鬼になっていたらしい。どこで吸血されたのかも覚えていない。だからなのか、近くにいた吸血鬼の一派に同胞と見られ助けられたのだ。装備も整えてくれたので、とりあえず感謝の言葉を述べた。仲間内ならば温厚なのかもしれない。市井の人々にとっては脅威でしかないが...。

 それに、俺が吸血鬼として目が赤くなっていないのは彼等は不思議がっていた。牙はあるのだがどうしてかは俺にも分からなかった。まぁ市井の人々に紛れやすくはあるのだろうが。

 身分を証明するものが無かったので、彼等は手持ちの小説の登場人物から名前を取ってパーマー・エルドリッチと名付けたのだ。助けてくれたのだから俺は文句は言わずにそれを受け入れる事にした。名無しじゃ過ごしにくいからね。

 そして、俺は自分で行動出来るまで回復したので、隠れ家から出る事にした。隠れ家には長や数名の吸血鬼の他には、配下のスケルトンが数体いた。彼等に挨拶をしたら、長が代表して武器やゴールド(お金。金貨の事)を幾分か都合してくれた。おまけに付呪された両手剣までくれたのだ。ここまでしてくれたのは感謝だけでは足りない気がする。いつかは彼等を守れるように強くなろうと決めて隠れ家を出るのだった。

 

野に放たれた吸血鬼

 隠れ家を出るとスカイリムの広大な自然が広がっていた。地図を見ると俺がいた隠れ家は崩れ落ちたファング洞窟と呼ばれる場所だったようだ。いつか必ず帰るとしよう。

 その次は道なりに進んで、ハートムーン工場と呼ばれる場所に辿り着いた。そこは何と同胞の吸血鬼が運営していたのだ。皮なめしを使っている女性は名前をハートという名前のノルドだった。他にもう1人いるらしいが姿が見えなかった。仕事中か「狩り」の最中なのだろう。

 材料はファルクリース地方の小都市であるファルクリースに送られているらしい。その他にはヘルゲンと呼ばれる砦にも送っているらしい。一応そこも行ってみるかな?何となく行かないといけない気がする...。

 その他にはスカイリムで戦争が起きているらしい。帝国軍とストームクロークの戦争らしい。記憶が無いので俺は話を合わせてその場を去った。意外と物騒なんだな...。

 裏道からファルクリースに入る事になったが、吸血鬼の装備では衛兵にバレるので、隠れ家で手に入れた山賊の装備一式を着込んだ。だが装備としては心許ない。その内装備を変える必要があるだろう。

 ファルクリース内部はどことなく暗い印象を受けた。お墓がかなりの数あったのだ。戦争の影響だろうか?

  ファルクリースで仕事をしてゴールドを稼ごうかとも思ったが、装備も心許ないし、ふとした瞬間に吸血鬼とバレる事で住民全てを敵に回す事はしたくなかったのでその場を後にした。この装備や戦闘経験の乏しさでは殺して下さいと言っているようなものだからだ。

 少し歩くとドクロ模様の扉を見つけた。そこに近づくと「人生の調べとは何か?」と問いかけてきた。俺はよく分からなかったので「う~ん...、悲鳴?」と適当に答えた。それを聞いたドクロ模様の扉は「お前は通すに値しない」と拒絶されてしまった。何なんだ一体?よく分からないし、その場を後にした。

 道なりに歩いて行くと、様々な敵が現れた。山賊はもちろんの事、スプリガンやマッドクラブ等の自然界の脅威も現れたので苦労しながらも殺す事に成功した。その他にはニルンルートと呼ばれる珍しい植物を見つけたので入手した。

 それ等の存在は崩れ落ちたファング洞窟で本で読んで知っていた。本を読むのはなぜか好きだった。名前の影響だろうか?よく分からないが。

 

物語の幕開け

 俺はハートが言っていたヘルゲン砦を目指すことにした。気紛れのようなものだが、何となく行かなくてはいけない気がした。導かれるようにそこへ行くと聞いたことが無い雄叫びがその場一帯に響いた。その声の主は何とドラゴンだったのだ!本でその知識は知っていたが、大昔に滅びたのではなかっただろうか?だが現に空を飛んでいる。現実にいる事を認識せざるを得なかった。

 俺はヘルゲンに入ると、そこは火の海で焼死体が数多くあった。悲惨な光景をまざまざ見せつけられる気分だった。生存者はいない様子だ。俺は火の海を回避しながら進んだ。そうして、とある冒険者の焼死体を発見した。死体を物色は気が咎めたが、この状況を知るためなので失敬して触ると、たちどころにス崩れ落ちてしまった。悪い事してしまった...。だが、その中にあった日記は無事だった。

 この人物は遠征中に誤って帝国軍に捕縛されたらしい。処刑の前にドラゴンがヘルゲンを襲ったので助かったようだが危険は依然健在だった。そこで生き残りの男達、ハドバルという名前の帝国軍人とレイロフという名前のストームクローク兵がしがらみを超え、生存者を救助したらしい。

 その後は、砦の地下、裏口の洞窟に続いていると書かれていた。そして、ドラゴン襲来をリバーウッドと呼ばれる村に行き、伝える必要があると書かれていた。この人物はそれを果たせなかったようだ。俺みたいな吸血鬼でもそれが出来るのだろうか?無視する事も出来なかったので裏口の洞窟に向かった。

 早速裏口の洞窟に向かうと、レイロフとハドバルが蹲っていた。どうやら負傷しているらしい。どうするか迷ったが、俺はハドバルを助ける事にした。彼は俺がリバーウッドに行かなかったので気が触れたのかと思ったらしい。意識が混濁しているのかもしれない。

 とりあえず手持ちの回復薬をハドバルに渡して回復させた。ようやく動けるようになったのは良いが、洞窟が崩落し始めた。レイロフを助けようとしたがそれも難しくなり、退避せざるを得なかった。彼もどうにか無事だと良いのだが...。

 洞窟を脱出すると、もう朝方だった。吸血鬼なので、これは苦しいが顔には出さないでおいた。ハドバルは不思議そうに首を傾げながらも、助けた事にお礼を言い、リバーウッドには彼の叔父がいるので力になってくれるはずだと言ってくれた。

 そして、ハドバルは俺に帝国軍に入るべきだと助言した。良いのか?俺は吸血鬼なんだが...。場所はハーフィンガル地方のソリチュードと呼ばれるスカイリムの現在の首都だ。そこのドール城にいるテュリウス将軍に話を通すといいらしい。新兵の扱いはリッケ特使に話すといいようだ。俺をしっかり推薦すると彼は言ってくれた。何だか照れくさいなぁ。

 ドラゴンについて聞いてみると、伝承や本の通りなら滅びているのが一般的な考えであり、反乱軍であるストームクロークが使役しているのではとハドバルは考えているらしい。その根拠はストームクロークの首領である男性、ウルフリック・ストームクロークが処刑されそうになった時に現れたからだ。どうだろうか?タイミングは良かったのは確かだろうが、俺はその場にいなかったので判断材料が無い。

 俺は準備があると言ってハドバルと別れた。この日差しの中で行動できるような装備をどこかで入手しようと思ったからだ。

 何とか日差しを遮る装備を探していく過程で、一風変わった山賊の一団を見つけた。その纏め役と思われるクヴェチの傭兵が見た事も無い装備をしていた。俺は確信した。これで当面は日差しの下でも行動出来そうだと。

 中々隙を見せなかったので、吸血鬼の吸収で体力を奪いつつ、大振りで斬りかかってきたのを避けて背後から心臓を一突きにして殺す事に成功した。俺は失敬してその装備一式を入手した。

 スタミナの消耗はやはり発生するが、当面はこれで行こう。準備が整ったので俺はリバーウッドに向かい、ハドバルと合流した。

 リバーウッドはとてものどかな村だと思った。静かに暮らすには丁度良いように感じる。そして、ハドバルは叔父のアルヴォアと話を通し、事の詳細を家の中で説明すると言った。

 当のアルヴォアは困惑していたが、ハドバルが俺のことを命の恩人とであると説明したことで受け入れられた。アルヴォアは妻のシグリットに食べ物を持ってこさせると言ってくれた。

 ハドバル、君は本当に良い人だよ。俺には勿体ない位だ。

 

ドラゴンの脅威を報告せよ!

 家に入ると、アルヴォアの妻であるシグリットが現れ、ハドバルの事を心配していた。彼等の娘のドルテはドラゴンが現れた事についてはしゃいでいた。アルヴォアはどうして急に家に尋ねて来たのかと聞いてきた。ハドバルは伝説のドラゴンがヘルゲンを襲撃し、大混乱に陥った事を教えた。だが、アルヴォアはハドバルが酔っているのではないかと疑った。あまりに突飛だったからだ。

 しかし、俺が助けなければ自分は助からなかったとハドバルは言い、ここに立ち寄ったのは食べ物や装備の補給、寝床借りたりなどの助けを得られると思ったからだと伝えた。それを聞いたアルヴォアは「もちろん!ハドバルの友人は俺の友人でもある!」と言って受け入れてくれた。何だか豪気な人だと感じた。

 そして、アルヴォアさんはドラゴンが野放しならばリバーウッドは手も足も出ないと言い、この事をホワイトランのバルグルーフ首長に報告し、出来るだけ多くの兵士を派遣してもらうように伝言しなければならないと言う。場所は川を渡って北に進み、滝を超えたら見えてくるらしい。それ位お安い御用だ。出自は明かせないが、返礼として承ろう。

 ホワイトランに着いたら、まっすぐ進み、丘の頂上のドラゴンズリーチに行けばいいらしい。俺はバルグルーフ主張とはどんな人物か尋ねた。良い人だが警戒し過ぎな面があるらしい。戦乱なので致し方ないだろう。戦争とは距離を置いているらしい。中立派なのだろうか?

 その事を聞いてみると、ウルフリックとエリシフが好きではないかららしい。だが、バルグルーフ首長は裏切り者では無いので、最終的には帝国に味方するだろうと言った。スカイリムはいつでも帝国の一部だったかららしい。

 だが帝国の全てを支持する訳では無いが、ノルドは困った時に頼りにならない友では決してないとアルヴォアさんは断言した。

 次にエリシフと言う名前の人物について聞いてみると、ソリチュードのトリグ首長の妻だった人らしい。ウルフリックがトリグ首長を殺害したとのこと。その際、シャウトと呼ばれる技で殺したらしい。名前からして声で殺したというのだろうか?ノルドには声に魔力が宿る等と書かれた文献もあった気がするが、それだろうか?

 その殺害がこの戦争の発端となり、帝国は無視を決め込むわけにもいかず、止めに入るしかない。それを許せば首長同士による殺し合いに発展し、古き悪しき時代に逆戻りだとアルヴォアさんは言った。

 それに、ハイエルフ至上主義を掲げるサルモールなる組織が台頭し、タロス崇拝を禁止し不当逮捕がまかり通る事になったので、人々が不満を抱くようになるのは自然とのこと。それでもスカイリムをバラバラにし、帝国を破滅させるほどの事かと疑問に感じており、最終的にはウルフリックが全責任を取る事になると考えているようだ。

 ノルドはいつも帝国を支えてきたし、関係も悪くは無かったが、前大戦を終結した時に締結した白金協定により、皇帝がサルモールにタロス崇拝をを禁止させる事を強制された事で関係が悪化したようだ。子供の頃によく見かけたタロスの祠が無くなるのはノルドの人々に堪えたようである。

 それからは、ウルフリックと彼の言うスカイリムの民達が扇動を始め、皇帝が取り締まりを行うようになったとのこと。夜中に連行される事もあり、それも戦争の主な原因の1つとアルヴォアさんは考えているようだ。

 気を取り直して、リバーウッドについて聞いてみると、ここは製材業が盛んらしい。アルヴォアさんもそこの斧を研いだり製材所の調整などを行い、それなりに暮らしていると言っていた。鍛冶場はそれなりの腕があれば使ってもいいと言っていた。装備や武器の強化に使わせてもらうとしよう。

 ハドバルはしばらく休んでから行くらしい。ホワイトランは最大にして最高の場所だと豪語していた。余程お気に入りの場所なのだろうか?

 その他には、タロス崇拝の禁止について彼にも聞いてみると、他の場所なら問題ないが、ここでは数多くの怨恨が引き起こされているらしい。それで引っ込みがつかない状況のようだ。

 帝国は最早最盛期ではないが、皇帝に選択の余地が無かったと擁護した。平和条約を受け入れなければ帝国は壊滅し、スカイリムはどうなるかと考えればこれは仕方が無いと語った。その点がウルフリックとその支持者達が都合よく忘れている重要な点だと指摘したのだ。独立と平和は難しい物なのだなと俺は思った。

 どうして吸血鬼の俺が表舞台で動く気になったのかは分からないが、「何か」に突き動かされる形で押し進められている気がしてならない。それを調べるためにもホワイトランに行くべきだろう。