ドライロックガルチの制圧が完了した僕達は、一旦ヌカ・タウンU.S.Aに戻った。ネオ・インスティチュートがきちんとレイダーから守っているかを視察する意味合いもあった。
トレーダー達は訝し気ながらも、レイダー達よりも身を守ってくれるし、技術提供をしてくれる彼等に次第に心を開くようになった。中には「以前はインスティチュートは恐ろしい敵だと思っていたけど、こんな感じなら歓迎しても良いかな」と言ってくれる人もいた。その期待に応えられるように頑張ろうと思う。
そして、コーサーの1人がかつてのオペレーターズの拠点であるパーラーを改装したので、見て行って欲しいと言われたので見に行ってみると、そこにはヌカ・コーラ・ステーションが設置してあったり、旅行者達が寛いでいたり、コーサー達の訓練場になっていたりした。オペレーターズよりも有効活用しているようで何よりだ。奥の方には指令室か監視室のような部屋があった。安全保持局が用意したのかもしれない。ここをネオ・インスティチュートSRB(安全保持局)外部の拠点として使用するのも悪くないと思った。
最後に、ヌカ・タウン・マーケットにて、チップさんにドライロックガルチに逃げ延びた人達の顛末を報告した。彼は「そっかぁ...。レイダー以外にもそんな敵がいたなんてな。仕方ないさ。あんたのせいじゃない。運が悪かったんだ」と力なく言った。その後仕事に戻ると言ったが、後ろ姿が震えていた。多分泣いているんだと思う。僕はそっとしておこうと思い、ヌカ・タウン・マーケットを後にした。
かつてのヌカ・ワールド・レイダーズの記録収集
今後の安全管理として、かつてのレイダー集団の拠点を捜索する事にした。情報収集のためにだ。この前のディサイプルズのように生き残りがまだ潜伏している可能性は捨てきれないからだ。
そうと決まれば行動開始だ。僕達は最初にパーラーに行った。オペレーターズの情報で残っている物はないかとネオ・インスティチュートの仲間に聞くと、押収したホロテープが3つあり、ターミナルもそのまま残してあるようだ。ホロテープの方は「説得テスト8」や「マギー、お母さんよ」、「母さん、マギーよ」と書かれていた。
最初に説得テスト8のホロテープを再生させた。その内容はオペレーターズの幹部であり、この前僕が殺したリジ―の実験記録だった。そこでは被験者の女性は被検体の8番目なので、エイトと呼ばれており、その女性はリジーに対して罵詈雑言を並び立てていた。
非協力的なエイトに対して、リジ―は何やらガスのような物を使ったらしく、エイトの意識を朦朧にとさせる事に成功した様子だった。そして、リジ―はエイトが自分を殴るように命令させた。奴隷化するガスなのだろうか?
何度か自分を殴ったエイトを見て実験が成功したと思い、リジ―は中断させた。拘束を解いた後にエイトが反撃に転じようとしたが、ウィリアムに撃たれて殺されてしまったらしい。
助かったリジ―はナインと呼ばれる9番目の被験者を連れてくるまで小休止といったところで記録は終了した。
次はマギー、お母さんよと書かれたホロテープだ。どうやらマグスとウィリアムの母親からのメッセージらしかった。両親は彼女達を何とかしようとしたがもう選択肢は無く、あまりに素行が悪過ぎたので、家名が汚されたと非難していた。
そして、リジ―、ウィリアム、マグスの3人でクラスメイトにした何らかの仕打ちにより町で商売が出来なくなってしまう程になってしまったらしい。それまでも何度も守ったが限界らしかった。子供をもうけた事は無かったが、この両親があまりにも不憫だなと思った。
母親はこの姉弟についてよく分かっており、改心する見込みが無い事にうんざりし、もう守るのは止めたと言い放った。町の要求通りに追放される事になると告げられた。ダイアモンドシティ出身だったらしい。そんな話向こうでは聞かなかったけど、両親も出たのだろうか?
そして、キャップも貰えなくなった事も突き付け、やり直すチャンスはいくらでもあったけどそうしなかった姉弟に、チャンスを与えるのも止めたようだった。家族でもこうも心が離れるなんて、難しいものだなと思った。
最後は、母さん、マグスよと書かれたホロテープだ。先程のホロテープを拘置所で聞いて時間を楽しく過ごしていると言っていた。相続権放棄の件はかなり面白かったらしく、あの財産は自分達の物だと考えているらしかった。
母親の言いなりになって、「良い子」の振りを数年してきたが無理だったようだ。傷と言っていたが自傷行為をしていたのだろうか?意外と繊細だったのかもしれない。生まれながらのレイダー気質だったのかもしれない。
そして、自分達の物であるキャップが無関係のように扱うならば「間抜け」であると罵倒していた。最期にはキャップを奪いに行くと宣戦布告してその記録は終わった。もしかしたら両親は姉弟によって殺されたのかもしれない。親殺しかな。何にせよ業が深い。僕も人の事は言えないけど。
今度はパーラーの従業員の記録を覗いてみた。そこでは「ヌカの怪人」や「欲望という名のドリンク」等と題されたイベントのストーリーを紹介する文章が記載されていた。中々に凝っていて面白かった。こういうのは大好きだ。
しかし、次の支配人の書き込みで一気に現実に引き戻された。人員削減のために部隊の技術者全員に用務員の仕事を割り当てたり、次のセットの準備を残業込みでやるように指示を出したり、机の上で踊りだす酔っ払いに優しく席に戻るように説得するように指示したり等があった。
こういう裏事情は仕方ないけど、かなり大変だったに違いない。
その後はリジ―がウィリアムが用意した被験者を使って特殊なガス兵器を作っていたらしい。その被験者は総数10名になるようだ。
そのガス兵器は洗脳効果があるようで、居住地のみに効果抜群の洗脳ガスが完成したらしかった。その後、実験を行い渋々であるが財産や家財を全て差し出してしまう程の効果が発揮されたらしい。コモンウェルスで実用化されたら大惨事だった事は間違いない。壊滅させておいて良かったと思う。
残るオペレーターズのターミナルはマグスの物だけだった。ディサイプルズのニシャやディキシー、サヴォイ、パックスのメイソン、裏で糸を引いていたゲイジの個人的な評価と分析の記録だった。オペレーターズのリーダーらしく、その人の思考や組織の在り方に見合った付き合い方の模索などしっかり書き込まれていた。
レイダーでなければ本当に大成していた人物ばかりなのでこの能力を上手く利用出来なかったのは残念でならない。コルター総支配人の評価は「もう誰も気にしない」と低評価だった。合掌...。
次に、僕達はかつてのパックスの拠点、ブラックバートン野外劇場にやって来た。あったのはホロテープ2つのみだった。1つは「忌々しいオペレーターども」と「バズのホロテープ」と書かれた物だ。今まで忙しくて放置していたが、大体のアトラクションを制圧したので聞いてみる事にした。
1つ目は、忌々しいオペレーターどもと書かれたホロテープだ。これには女性のパックスが記録していたらしく、オペレーターズに襲われそうになった所を返り討ちにして、殺したと言っていた。
オペレーターズ3人分の遺体が薬品の隠してあるゴミ箱の中らしい。死体は腐り始めているらしく、仲間を集めて死体の処理をしようと言ってこの記録は終わった。後で消去するつもりだったらしい。その心配は無い、もうパックス含めてこの地にレイダー集団はいなくなったのだから。死体は埋葬させるとしよう。次はレイダーにならないようにと祈りながらね。
2つ目は、バズのホロテープと書かれてあるホロテープだ。バズという名前の男性がパワーアーマーの操作を誤り、崖から転落したらしかった。そこで聞き手の指とされる物を見つけたと言っていたが、どういう意味だろうか?戦闘で負傷して欠損したものが落ちていたのだろうか?
バズは酷くやられたらしく、助かるかどうか分からないと言っていた。指が欲しければ自分が死ぬ前に取りに来いと言いつつ、2人の間に問題が無かった事を確認したかったと呟き、最後に兄弟と言って事切れた。バズはレイダーだったのかどうかは分からないが、兄弟想いだった事は分かった。どっちにしても不運なのは確かだが、来世では兄弟仲良く過ごして欲しいと思った。
今度はかつてのディサイプルズの拠点だった、フィズトップ・マウンテンに来ていた。そこのターミナルを覗くと、ディサイプルズの掟である「捕まるな」を遵守するように書かれており、新たな総支配人である僕に対する不満が彼等の中で渦巻いており、ニシャがそれを諫めるのに苦労していた事や、夜襲にガントイレットの犠牲者になるキャラバンを拉致、ディキシー主催の「スライス・アンド・ダイス」が復活した等生々しく暴力的な内容が目白押しだった。これは子供には見せられない。
その他の書き込みには、レイダーらしく品性が無い事が書き込まれていたり、ナイフのアップグレードがしたい事や文字が読めない仲間がキャップを盗む常習犯であり、それの報復に殺す事を計画しているのをターミナルに書き込んでいたり、殺伐としていた。
その次は、以前の決戦時にパックスと同じようにして手に入れた「ディキシーの記念品」と書かれた2つのホロテープだった。1つ目を再生してみると、ケイトという名前の女性がサミーという名前の女性からディキシーを紹介され、ヌカ・ワールドに行こうと誘っている場面だった。
生きていくだけの生活に疲れており、出発のために荷物を纏めてここから出るためにこの記録を残していたらしい。
それをディキシーは、隙を突くのを虎視眈々と狙っている様子だった。もう1人の相手のサムは彼女に感謝していたが、嫌な予感しかしない。
嫌な予感は的中した。ディキシーによってサムもケイトも殺されてしまったようだ。恐らくサミーも同様だろう。ディキシーはひとしきり殺しを楽しんだ後に、ケイトが記録していたホロテープを盗んだところでこの記録は終わった。やはりというか恐ろしい存在だ、レイダーとは。
2つ目のホロテープには、サンチェスという名前の男性が記録しており、キャラバンだったようだ。品物が不足しており、コモンウェルスに帰還を考えていたらしい。ラッドスコーピオンに襲われ、お金持ちが1人殺され、エミーという名前の人物が何かの病気に罹り、他の人達はいがみ合っているばかりだったようだ。商売どころではなかった。
計画全体が破綻し、損失の補填も出来ない状態だったらしい。そこにディキシーが現れ、良い場所があると言ってヌカ・ワールドに誘おうとしていた。
サンチェスはレイダーではないかと疑ったが、ディキシーはヤオ・グアイに襲われたからマスクをしているのだと言って自分はレイダーじゃないと言葉巧みに言って信用を得ようとしていた。
ディキシーはサンチェス達次第であると、背中を押すように言って「ディキシーに言われて来た」と伝えれば、家族のように親切にしてくれるだろうと期待を持たせた。
とうとうサンチェスもその気になってしまい、ディキシーに礼を言った。コモンウェルスに戻る前に、ヌカ・ワールドに行く事を決心した様子だった。試してみる価値はあると言っており、他の人達にも話すが今度は喧嘩が起きなければいいがと不安視していた。実際には喧嘩じゃ済まなかったと思う。どうやら彼女はとても頭が良く、弁が立つ様子だった。恐ろしいレイダーがいたものだ。ゲイジに近しいのかもしれない。
逆襲のディキシー
2つ分のホロテープを聞き終わる頃に、何やら気配を感じたので移動するとさっきまでいた場所に銃弾が撃ち込まれた。狙撃だ!頂上付近からだと分かったので急行すると、そこにななんとディキシー本人が待ち構えていた。そして、Pip-boyにはパーラーにいるSRB(安全保持局)からディサイプルズ残党の奇襲を受けていると無線で報告が入った。総数は50人弱いるらしい。
僕はトレーダー達や旅行者達を避難させるように指示を出しつつ、ディキシーの攻撃を回避していた。防衛はCW・ストームトルーパーやコーサー達に任せよう。
ディキシーは「ディサイプルズを甘く見たツケを死で以て償ってもらうよ、パーマー・エルドリッチ!」と罵りながら接近戦を仕掛けてきた。サファリアドベンチャーで襲ってきたのはディキシーがあの時に生き残り、裏で命令をしていたからなのだとこの時理解した。
僕はホロテープを聞き終わっていたので、彼等の無念を晴らすためにディキシーがに立ち向かった。これで終わりにするためにだ。そして、プラズマソードを使って迷いなく斬撃を叩き込む。それを受けても彼女はスティムパックで回復し、傷を癒しつつ攻撃を続けた。
だがそれも長く続かず、X6のヴェノムガンがの弾丸が命中し、生物兵器まみれとなり、苦悶の叫びをあげた。僕はその隙を逃がさず、V.A.T.Sを使用してスローモーションになったディキシーに斬撃をさっきよりも重い奴を叩き込んだ。
何度か斬撃を続けると、遂にはディキシーが力尽きた。最期に「まだまだ殺したりないのに」と言って事切れた。恐ろしい相手だった。下手すれば今度こそ僕は殺されていたかもしれない。ゲイジ並みに恐ろしい存在だった事は明白だ。運が良かったのかもしれない。
そして、SRB(安全保持局)から連絡が入った。奇襲に戸惑いながらも、味方やトレーダーに旅行者の犠牲は出ずにディサイプルズを返り討ちにすることが出来たと報告を受けた。僕は胸を撫で下ろし、今までのような大規模な報復は受けないだろうと安心した。しかし、用心はしっかりしておくべきだろう。ディキシーとはいかないまでも、それに類する生き残りがいる可能性もあるのだから。
終わった所でニシャのターミナルを覗いてみた。部下たちの問題を観察したり、人間の善性が残っている部下がもし裏切り者になったら、楽しみながら殺そうと書き込まれていたり等、やはり殺伐としていた。
その次は、目ぼしい戦前の廃墟やディサイプルズが噂していたハボロジストがいる巨大な古い消火栓がある古いカフェを乗っ取っている事、グランチェスター・ミステリー・マンションと呼ばれる建物の調査をしてみよう等と書き込まれていた。最初以外の2つはその内調べに行くのも良いかもしれない。
ギャラクティックゾーンでの暴走を調査せよ!
残るアトラクションはギャラクティックゾーンのみとなった。ここでも何が起きるか分からないため、アクセラレーターの発射口をヘビーバレルに改造して、連射式にしておいた。味方を巻き込まず敵のみを迅速に倒すためだ。
だが入ろうとすると、トレーダー達か入植者たちと思われる大勢の遺体を発見した。その傍らにはヌカ・ワールドのロボット達の残骸がある。何があったのだろうか?
手掛かりを探すために、近くの女性の遺体を失敬して確認する事にした。名前はティアナ・アルストンというらしかった。その中で「ティアナの日誌」と書かれたホロテープを発見したので、確認のために再生させた。
ホロテープを再生させると、戦前の技術に興味があり、父親のチームが機械を分解してスクラップとして持ち帰る事しか考えていない事に不満を持っていたようだ。スターコントロールでの作業に戻り事が楽しみと書かれており、スターコアと関係がある気がする。
しかし、ティアナが何かを大きなミスをしたらしく1時間もあれば十分な数のスターコアが集める事が出来れば、スターコントロールを起動させることが出来たと嘆いていた。その後何とかするつもりだったよだが、この惨状を見るに上手くいかなかったらしい。僕達で何とか止めるようにしなければならないだろう。
スターコントロールを目指せ!
とりあえず、僕達はスターコントロールを目指す事にした。そこに暴走ロボット軍団を止める手掛かりがあると考えたからだ。道中ではMr.フロシーやヌカトロン・ディフェンダー等のヌカ・ワールドのでしか見かけないロボット達いつものプロテクトロンやアイボットも攻撃してきた。
僕はアクセラレーター、X6はヴェノムガンでそれぞれ対応して進んだ。その道すがらにスターポート・ヌカやスターライト・インターステラ劇場、ヌカ・ギャラクシーと呼ばれる場所もあったので見に行こうと思う。
遂にスターコントロールのあるスターポート・ヌカに到着した。そこで何があったのかを確認すべきだろう。スターコアが有効活用出来るはずだ。