Fallout4(フォールアウト4)メインクエスト編 第20話 闇に葬られた最終決戦 | TES&fallout forever

TES&fallout forever

TESのOblivionやSkyrim、falloutのことを書きます

 ショーン君はレールロードの次の脅威としてB.O.Sを挙げた。テクノロジーの保護を名目にしている彼等とは共存出来ない事は明白だった。いずれはインスティチュートに襲い掛かり、滅ぼすだろうと僕に告げた。彼は滅ぼす前にこちらから滅ぼすべきだと言った。

 僕はいたずらに煽ったり、攻撃を仕掛けなければ向こうから去っていくはずだと進言し、これ以上の敵対行為を諫めた。

 

B.O.Sを殲滅せよ!

 そうであるならば、こんな話はしないとショーン君は反論した。B.O.Sは何らかの方法でこちらに辿り着くと危惧していた。そして、コモンウェルスに来たのだけではなく、他の場所にもB.O.Sが存在する事を示唆した。ここで潰すだけでは十分ではないと言った。

 僕は「そんな事をやり続ければ、いずれこちらが潰されるよ?」とやんわりと否定した。

 それでもこの戦いを止めるつもりは毛頭ないらしく、B.O.Sが価値を感じているテクノロジーそのものが、彼等に牙を剥く事を見せつけるのだと言った。インスティチュートは何処からでもテレポーテーション出来るので、阻止しようがない事を教えるのだと豪語していた。

 徹底的に滅ぼす事で2度と干渉しようと思わないようにさせるべきだとショーン君は言った。だけど、僕は「失敗すれば今まで以上に状況は悪くなるよ?」と否定した。ただでさえ地上では忌み嫌われているのに、これ以上やればB.O.S以外にも目の敵にされるのは確実だからだ。

 ショーン君は「失敗はしない」と言い、謎の自信に満ちておりアドバンスシステムに赴き、マジソンさんに詳細を聞くといいと言われた。もうなるようにしかならないのだろうか?

 

インスティチュート最後の大罪

 僕は明確にこの作戦を否定した。 これ以上の戦争は止めるべきだと思ったからだ。今でさえ地上では殺し合いが絶えないのだから。インスティチュートを守りたいならそうすべきだとショーン君に伝えた。

 ショーン君はB.O.Sはテクノロジーの保護とインスティチュート殲滅のためならなんだってやるのを知っているはずだと反論された。

 確かにそうだ。僕はエルダー・マクソンは敵と定めた者には絶対に妥協せずに殺す鋼の精神なので、外交は出来ないと答えた。僕としては外交で何とかしたかったが、今までのB.O.S隊員としての経験上で考えれば上手く行く見通しが描けなかった。ショーン君は「外交で済むなら苦労はしない」と言い、この場合どうするか考えがあるのかと言った。

 僕は邪悪ではあるが確実に成功する方法を思いついた。今までインスティチュートが行い、DiMAも同じように実行した手段、すり替えだ。エルダー・マクソンのすり替えを実行するのだ。僕自身の意志でそれをやるのだ。ショーン君はいつもの手段だったのですぐに承諾した。

 ショーン君はやるべきことをやるのだと言い、無事に帰ってくるようにと言ってすり替え作戦の開始となった。

 僕はすぐさまロボット工学部に行って、ショーン君の指示の下で出来上がったエルダー・マクソンの人造人間と対面した。インスティチュートに入る前は、すり替えなんてとんでもない悪行だと思っていたが、いざ自分がすることになるとは思わなかった。今までの行為の報いなのだろうか?

 僕は任務の詳細を確認する事にした。人造人間のエルダー・マクソンは「中距離通信モジュール」と呼ばれるホロテープを渡してきた。これを使って本物のエルダー・マクソンを誘い出して殺す算段らしい。

 この任務が成功すれば、我等の勝利への道は1直線に進むと語り、最後に「アド・ヴィクトリアム、パラディン」と言って人造人間のエルダー・マクソンは詳細の説明を終えた。完全になりきっているようだ。

 これではDiMAの事は悪く言えないなぁ。提案したのは自分とはいえ、何とも邪悪な事を考え付いたのだろうか?だが、ここまで来たのだからやるしかない。悪なのは承知の上で今まで加担してきたのだ。最後までやり抜くのみだ。

 僕はショーン君のターミナルを借りてエルダー・マクソンをC.I.Tの廃墟に誘い出すための通信文を送った。

 その内容は僕がインスティチュートの新しい責任者になった事、コモンウェルスに来た理由も理念も理解している事、こちらの想定よりも遥かな軍事力を有しているのでこれ以上の敵対行為は止めたいという事、幹部と僕の命を引き換えにインスティチュートの無条件降伏をお願いしたい事、そのための話し合いをC.I.Tはの廃墟で行いたいと文章が書かれていた。

 そして、数分後にエルダー・マクソンから返信が届いた。

 その内容は次の通りだ。インスティチュートが正気に戻り、テクノロジーを放棄する準備が出来て嬉しく思う事、C.I.Tの廃墟で落ち合う事を了承した事、これが嘘ならば直ちに発砲し、インスティチュート崩壊後も血の果てまで追いかける事になるだろうと書かれていた。

 多分向こうもこちらを殺す容易で来るだろう。こちらもCWトルーパーとコーサーを用意して話し合いに臨むべきだろう。

 C.I.Tの廃墟にテレポーテーションするとやはりエルダー・マクソンは僕達を殺す気で準備していたらしい。T-60型パワーアーマーを着用した完全武装のパラディンが5名、軽装のスクライブが2名、最後にレーザーピストルを構えているエルダー・マクソンの計8名による少数精鋭部隊で討ち取ろうという算段だったようだ。

 エルダー・マクソンは「よくもB.O.Sを裏切ったものだな?」と僕を非難した。最初は業魔の正体には気付かなかったようだが、マスフュージョンビルでの戦闘や長い間行方不明だった事、そして、リアクター稼働後の放送でようやく僕がパーマー・エルドリッチ本人である事が分かったらしい。

 その後、エルダー・マクソンは僕の事を「臆病者!脇へ寄れ!」や「すぐに処分してやる!」等と恨み節を言った。確かにこの裏切り行為は許されるものではない。何とか話し合いで解決出来ないだろうか?

 僕は「インスティチュートは新たな管理体制に置かれます。僕がそれを行います。信じてくれませんか?」と説得を試みた。だが、エルダー・マクソンは「虫のいいことを言うな!」と一蹴し、インスティチュートが目的のために手段を選ばないと言い、ダンスの時にも言ったように科学が人間の自制を上回った時に、数百万、または数十億の人々が死んだことを持ち出し、インスティチュートの一連の実験を全く許すつもりが無いと断言した。

 最後にエルダー・マクソンは「自分の兵に裏切られた事が理解出来ない」と言った。ここまで来たら交渉どころではない。僕は決心してエルダー・マクソン達に攻撃命令を出した。これでB.O.Sとの戦争を最後にするのだ。

 対するエルダー・マクソンも「裏切り者がどうなるか見せてやろう!」と言い、攻撃命令を出した。

 エルダー・マクソン率いる少数精鋭の部隊は攻撃を開始した。僕はプラズマソードでレーザーを反射させつつ、パワーアーマーを着用したパラディンを殺し、他の部隊はCWルーパーとコーサー達の攻撃で次々と死んでいった。武器製造に力を入れたためにヴェノムガンやブラステックの数は十分に製造出来たのだ。そのため戦力差が浮き彫りとなってしまった形になる。

 最後は奮闘していたエルダー・マクソンをプラズマブソードで心臓を一突きして殺した。彼は「パーマー!この、裏切り者め...が!」と呪詛の言葉を残して死んだ。彼にもB.O.Sにも度し難い裏切りを働いてしまった。これは僕の死後も許される罪ではないだろう。だがこれが露見してはならないので死体を隠蔽しなければならない。

 時間はもう夜中だった。隠蔽には良いタイミングだろう。その後、人造人間の方のエルダー・マクソンが現れた。彼は任務の結果を踏まえて、多くのデータを分析しなくてはならないと本物の模倣を続けていた。僕は「もう終わったんだよ...。ただそれだけ」と返答した。僕は自分のやった事とはいえ、とても恐ろしくなった。もう返事するだけしか言う気力が湧かなかった。

 人造人間の方のエルダー・マクソンは「ミッションは予定通り続いている、パラディン。今度は私の視点で見てもらいたいのだ」と言い、その後にB.O.Sの兵士は自らの行動に責任を負いつつ、先に進むものである事、プリドゥエンに足を踏み入れる事やB.O.Sの兵士との接触を禁ずる等、今までのB.O.Sとしての言葉やダンスに向けた台詞を模倣し続けていた。

 これが僕のやってしまった事の集大成なのか...。インスティチュートのを護るためとはいえ、とんでもない事をしてしまった...。

 僕が自分の所業に戦慄している最中に、まだダンスとの会話を模倣していた。僕はそれを遮り「インスティチュートと求めているものは同じじゃないかな?共存する道を探そう」と言った。これ以上この光景は見たくなかったのだ。彼はプリドゥエンに戻って何をするか決めようと言い、テレポーテーションした。

 僕は今日の事を死ぬまで忘れてはならないだろう。DiMAのように記憶を消すことは出来ないので胸に重い十字架を背負いながら生きていくしかないのだ。

 

ショーンの死

 インスティチュートに戻ると、ショーン君は床に臥せていた。ガンが進行し末期状態なのだろう。彼はB.O.Sとの最終決戦を聞き、上手くいって良かったと安堵した。そして、無事で良かったと。

 僕はこんな事をしなければ解決出来なかった自分に苛立ちを募らせていたので、ショーン君の労いに少々ぶっきらぼうに答えてしまった。

 僕は「とてつもない代償を支払ってしまったけどね」と自分でも珍しく皮肉を言った。そう、代償を支払ったのだ。信頼、絆、そして大勢の命。それ等の犠牲の上にインスティチュートを生き延びさせたのだ。僕の皮肉に対して、ショーン君は「選択肢を奪ったのは彼等だ」と言い、それを忘れないでほしいと言った。僕としてはレールロードと同じような解決がしたかったと内心思った。

 ショーン君は僕に難しい決断を迫られ続ける事になると忠告し、アリーさんはインスティチュートと自分に尽くしてくれたので頼れる人物であり、力になれるはずだと助言してくれた。

 ショーン君は自分の死を受け入れており、もう僕に託すことに異論はないと言った。僕は「他に治療方法は無いの?助けられるかもしれないのに」と言ったが、彼は「永遠不滅のものは無く、不可避な事を遅れさせる事は出来ても、その代償はあまりに高くつく」と語り、単にそこまでしなくていいと決めただけだと言った。

 ショーン君は心配せずに、この先の未来を見据えてほしいと言った。次に一緒に過ごした日々は奇妙なものだったが、一緒に過ごすことが出来て幸せだったと言った。

 ネイトさんやノーラさんではなく、血の繋がった人間でもなかった僕に対してだ。もしかしたら、甘える相手が欲しかったのかもしれない。任務に関しても「我儘」と言えるような内容のものも多かったように思う。愛に飢えていた故だろうと考えた。

 最後にショーン君は「ここの人達は、良い人達ばかりだから...。本当に、力を貸してくれてありがとう」と言った。そして、休ませてもらおうかと言いながら息を引き取った。

 ショーン君を探すために始めた旅は、インスティチュートの指導者である事を知って急な終わりを告げた。そこからは僕の意志でインスティチュートに加担して、コモンウェルスで暗躍し、レールロードとB.O.Sを裏切った。その過程で今まで一緒に戦った組織の仲間達も大勢手にかけてしまった。その罪は決して消える事のない業である。

 それでもインスティチュートを見捨てる気は無い。だが、今のままではいけない。変えなければならない。今までのインスティチュートではなく、コモンウェルスで信用される組織へと生まれ変わらせねばならない。そのためにも僕が責任者として頑張らねばならないのだ。