Fallout4(フォールアウト4)ファー・ハーバー編 第12話 和平工作 | TES&fallout forever

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 こうして島を巡る戦いは終わりを告げた。小競り合いやトラッパーや霧の中に潜む怪物の脅威はあれど、組織同士の戦争は回避出来た。仮初ではあるけれど。

 ニックは再びDiMAと会話をしていた。DiMAはアカディアでの暮らしはどう見えるかと聞いた。ニックはアカディアでの暮らしは「快適な暮らしリスト」の上位には入っておらず、霧は最下位とした。

 DiMAは言いたかったのは理想の事で、自分の生き方をする人造人間の事であり、自己を偽らない生き方であると語った。ニックはそれを言うのは簡単だと反論し、プロトタイプの彼等は自分達を偽れないと意見を述べた。

 それでもDiMAは前向きで、同族を助ける「最高の手本」になれると確信しているようだ。逆境に立ち向かえる手本になれると。だが、ニックは誰の手本になる気もなく、困っている人を助けるのみと言った。実にニックらしいと思う。

 

ジュールの苦しみ

 カスミに事件解決を報告する前に、コグに話し掛けられた。少し買い物のつもりだったがどうやら頼みごとがあるらしい。

 以前ファラデーの依頼で船を調べてストレージドライブを持ち帰った事を知っているようだった。その後、ジュールも呼んで話がしたいとコグは言ったのだ。船とジュールにどういった関係があるのだろうか?

 コグはジュールに以前話した事を僕にも話していいかと聞くと、ジュールは秘密にするはずだったのにと彼を非難した。何か重大な事があるようだ。

 ジュールは脳の不調が起きる中、夢で火に包まれる船を見続けるのだという。それが現実以上に生々しいようだ。その後は叫び声が聞こえると言ったが,恐らく自分の声らしい。そこまでで夢が終わるといった内容だ。

 僕は「気の毒に」と言って同情したが、ジュールはそれを戯言だから受け流してほしいと言っていた。そして、ある鍵を見つけたようだ。不確かな記憶だが関係あると彼女は言った。何か関係があるはずだし、それをコグが鍵の使い方を僕が知っていると彼女は言った。僕はそれを預かる事にした。何とか解決出来るように頑張ろうと思う。 

 コグの下に戻ると、彼はファラデーが見つけてもらうように言ったあの船が関係あるのではと言った。何かが分かったら、ジュールではなくコグに話すようにと言われた。それは探し終わって考える事にしよう。

 そして、以前行ったビクトリアで鍵が掛かった箱を開けるとメモが入っていた。ファラデーに説得されて船を動かしていた人造人間の愚痴が書き綴られていた。内容から察するに女性だろうか?

 それを調べるためにファラデーのターミナルを失敬して覗いた。それは被験者の「処置」に関する内容だった。

 1人目のREDACTEDはアカディアの旅行中に事後に遭い、左腕の重大な外傷を修復して、無事に回復した事。

 2人目のS2は顔面復元を依頼してきたようだ。手術は成功し、小さな傷しか残らなかったとのこと。

 最後のV5は事故に遭い、頭部と上半身に重大な外傷が残り、認識機能が損なわれたようだ。ビクトリアは修復不可能な状態で放置するしかなくなってしまい、V5は損傷が激しかったために記憶消去と同等の事をせざるを得なかったようだ。

 それが公正な判断ではなかったとファラデーは後悔していた。同意なしで記憶を消去してしまい、別人にしてしまった事に罪の意識を感じているようだった。恐らくこのV5がジュールなのだろう。仕方がなかったとはいえ、彼女を苦しめてしまったのだ。

 どうするか迷ったがジュールに話すことにした。彼女は期待と不安を胸に僕に何かを見つけたかを聞いてきた。どうしても聞きたいのかを聞くと「もったいぶらないで」と急かされてしまった。

 僕はファラデーに助けられた事、命を救うには記憶消去しか方法が無かった事を話した。だが、これを聞いたジュールは愕然とし、アカディアに対して失望したようだった。

 記憶消去はジュールは望んでいなかった。こんな事は望んでいなかったと何度も言った。ここの暮らしを受け入れていただけに衝撃が凄まじいのは見ていて分かった。

 そして、ジュールはアカディアに愛想を尽かして出ていく事を決めた。報酬は彼女のロックボックスから持って行っていいと言って鍵を受け取った。

 ファラデーも最善を尽くそうとしただけなので悪意はないと思うが、同意無しだった故に裏切りに等しかったようだ。コグに言って有耶無耶にすべきだっただろうか?それでも彼女の苦しみが続くだろう。

 その後、ジュールのロックボックスを開くとシンスアーマーと呼ばれる装備が入っていた。人造人間用のアーマーだがこれを受け取り、彼女の気持ちを汲み取る事にしようと思った。

 出来る事なら残ってほしかったけど、日本の言葉で「是非も無し」というのがあるが今がその状態に等しいと僕は思った。お互いにどうすることも出来なかったのだ。

 

カスミの帰宅

 僕は気を取り直して、カスミの下に赴いた。彼女は島の平和を取り戻した僕に称賛の声を贈った。そして、僕はDiMAはと似ているらしい。そんなに?意識した事は無かったけど、平和主義的なのには共感したからその辺かもしれない。

 そして、カスミは家の事について話し始めた。僕達が島の事で奔走している間に色々考えていたようだ。ケンジさんとレイさんを傷付けてしまった事、置いて出て行ってしまった事に後悔していると打ち明けた。

 カスミは戻るべきか迷っていた。娘である自分が帰るべきで、彼等には娘が必要で、娘をもつ資格があると言った。アカデミアの事は解決したので他人のために行動すべきかもと言っていた。

 僕は「そうすべきだよ。家族が心配している。家に帰るべきだよ」と説得した。カスミは必需品を纏めて、皆に別れの挨拶を済ませると言った。最後に彼女はお礼を言ってカスミの長い家出は終わりを告げた。これで一件落着かな?

 

ニュークリアスでの和平への動き

 カスミの件が解決したので、ニュークリアスでのチルドレン・オブ・アトムの動向を確認に行った。人造人間のテクタス上級聴罪司祭は、信者全てにアトムの幻影が平和を求めていると告げた。ファー・ハーバーとの平和、アカディアとの平和、信徒の間における平和等だ。

 もしそれに従わない者は、その悪行に対価を求めると警告した。アトムの輝く意志に立ちはだかる者は撲滅すると宣言した。最後に「アトムに栄光あれ!」と叫び、信者もそれに従い叫んで締めくくった。騙し続ける形になるので後味は悪いがこうするしかなかったのだ。

その後、人造人間のテクタス上級聴罪司祭に話し掛けると、彼は僕がアトムの傍にいたと言っていた。そして、アトムのお気に入りが着てこそ相応しいと言いながら「アトムの防御」と呼ばれるマリーン・コンバットアーマーを報酬としてくれた。嘘で平和を齎したので気が咎めたが、ありがたく受け取った。

 ニュークリアスでの信者達の動向を調べると、半信半疑の様子だった。先鋭化していただけに急な和平路線への変更は戸惑いを隠せないようだ。

 シスター・マイはテクタス上級聴罪司祭がファー・ハーバーを滅ぼさないようにしたのは、どんな啓示を受けたのかを不思議がっていた。

 アルケミストはアトムの王国に平和なんておかしな話と信じていなかった。

 ジーロット・ウェアはこの和平路線に、何かおかしなことが起きたと思っているようだ。実際僕達が裏で糸を引いていたわけなんだけどそれは黙っておくことにした。

 ブラザー・デヴィンはアトムの慈悲深さにはいつも驚かされると惚れ惚れしているような声で受け入れていた。

 更にジーロット・タイルはこの和平路線への変更を馬鹿げていると非難していた。アトムが和平を求めるわけがないと言っていた。まぁ、大体当たっています。目の前の2人が原因です。

 そして、グランドジーロット・リヒターはファー・ハーバーとの和平には疑問を投げかける立場にはないと毅然としていた。変革に等しくても受け入れる覚悟のようだ。

 

グランドジーロット・リヒターの過去

 今後グランドジーロット・リヒターとも話す機会が減るかもしれないので、今の内に色々話を聞いてみる事にした。

 シスター・グウィネスの件は無事に連れ戻した事に感謝していた。彼女を素晴らしい女性と褒めちぎり、綺麗にした砂浜でマイアラークの卵を見つけられる女性と例えていた。連れ戻した事は家族にとっていい事だったと評価した。やはり、ジーロット・タイルの言っていたように好意を抱いているのだろう。

 今度はシスター・オーベールの件で手紙に出てきたエドガーの件を聞いてみると、フォグ・クロウラーにやられたと言ってはぐらかした。どうも謀殺した後のように感じる。もしくは僕がどこかで会っていたか?

 何となくだが最初の献身の是非についてやり取りの男性の信者だろうか?真相は闇の中だ。

 最後にジーロット・タイルから聞いた以前は士官だったという話を聞いてみる事にした。グランドジーロット・リヒターは「厚かましい奴」と愚痴を零しながらも、以前は兵士だったと言った。

 本名はブライアン・リヒターで階級は副官だったようだ。首都地域の偵察部隊にいたようだ。キャピタル・ウェイストランド出身だろうか?

 北部で長期の偵察任務をしている最中に、フュージョン・コアが保管されている痕跡を発見し、それを辿って昔の処理施設に行き着いたらしい。地下の格納庫に入ったが、同行していた技師がドアロックの操作を間違えてしまったようだ。

 鉛でコーティングされた厚さ15インチの鋼板が固く閉じられたので、分界が来るまで開くことはなかったとグランドジーロット・リヒターは言った。それは絶望と言う他なかったと僕は聞いていて思った。

 助けが来るまでの間は、水を1日に2口啜り、時折ラッドローチを食べて何とか生き延びたが、他の皆はバタバタと死んでいってしまったようだ。

 そんな極限状態の中で、数週間後に当時はジーロットだったテクタス上級聴罪司祭に助けられたようだ。彼等がドアをこじ開け、アルケミストに治療してもらったという話だ。アトムの恵みが無ければ、抜け落ちた髪の毛で飢えを満たし、最後ははらわたを吐き出して死んでいただろうと振り返っていた。

 そして、どの組織に所属していたのかを聞くと、「エンクレイヴ」と呼ばれる組織にいたようだ。全く知らないが秘密結社か何かだろうか?

 そんな経緯もあり、今ではアトムのために尽くしていると誇りを持って語っていた。確かに壮絶な体験をした後で助けられれば、天の恵みと思うのも仕方がないと思う。チルドレン・オブ・アトムはグランドジーロット・リヒターにとって光りであり「福音」だったのだろう。

 

ファー・ハーバーでの和平への動き

 そして、ファー・ハーバーに戻るとアヴェリーさんが皆を集めて、テクタス上級聴罪司祭が和平を求めていると宣言した。アレンさんは懐疑的だったが、アトムの意志に反する事はしないとアヴェリーさんは説得に入った。ミッチさんも宣教師の件で疑っているようだった。

 それに関しては、テクタス上級聴罪司祭が宣教師をファー・ハーバーに近付けさせない事を命令したと彼等に告げた。それを聞いたミッチさんはアレンさんのした事を許すのかと言って驚いていた。

 アトムが許したので我々は許されたという筋書きなのだろう。相互不干渉による平和という訳だ。これがファー・ハーバーとチルドレン・オブ・アトムの因縁の終結にするための決め手という事になる。

 仮初ではあるが、大勢死ぬよりはまだ理想的なのかもしれない。入れ替えられたアヴェリーさんには申し訳ないけど...。

 島を出る前にアヴェリーさんに呼び止められた。彼女はテクタス上級聴罪司祭から「アトムの意志の具現者」と言っていた事を教えてくれた。多分どちらもトップが人造人間なのは知らないのかもしれない。もしくは知っていてもDiMAとの取り決めで口裏を合わせているかだ。

 アヴェリーさんは僕のおかげで島が平和になる可能性が上がったと評価してくれた。僕は「何とか出来る事をやってみたまでです。平和を掴んだのは貴女達なんですよ」と答えた。それを聞いた彼女は「本当に私達にはもったいない」と言った。

 霧が消えたら、ファー・ハーバーの人々は島を取り戻すべく行動するだろうとアヴェリーさんは言った。チルドレン・オブ・アトムと戦争しない方向でだ。それが出来るのは僕達がいたからだと彼女は称えてくれた。

 平和や秩序の維持のために汚れ仕事をしてしまったが、人が死ぬより大分マシだと僕は思う。欺瞞なのは認めるけどね。

 だけど、ニックの唯一の兄弟が住まうアカディアや良い人もそれなりにいるニュークリアス、偏屈な人が多いけど人情味があるファー・ハーバーを存続させるためにはこれしかなかったと思いつつ、長いようで短い島での生活に別れを告げた。