Fallout4(フォールアウト4)ファー・ハーバー編 第11話 陰謀の実行者 | TES&fallout forever

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 僕達はヴィム・ポップ工場の地下の医療施設に赴いた。そこはKYE1.1と呼ばれる医療施設を管理するコンピューター知能による歓迎を受けた。ニックがDiMAと同じプロトタイプ故に承認されたという形になる。ギリギリセーフの体裁になるけど。

 ニックは最初は驚いたものの、DiMA以外のプロトタイプの人造人間が来る事を想定していなかったと推理した。扉奥の部屋は開錠されたので好きに取って行ってもいいんじゃないかとニックは提案した。

 お言葉に甘えて探してみると、ディッセンバーズ・チルドレンという名前のコンバットライフルを見つけた。軽量且つ発射速度が速いので、これは貰って行こうと思った。

 

キャプテン・アヴェリーの真実

 僕達はKYE1.1とのやり取りを終えた後に、不自然に盛り上がった地面を見つけた。掘り返してみるとそこには骸骨があった。骸骨なんてコモンウェルスで散々見かけたのでもう怖くなかったが、その内容に驚愕した。

 この骸骨はアヴェリーさん本人だったのだ!アヴェリーさんのロケットや骸骨、ホロテープが証明している。

 そのホロテープの内容は、ファー・ハーバーにいるアヴェリーさんにすり替わる予定の女性の人造人間とDiMAの会話だった。ファー・ハーバーと人造人間との懸け橋の役割を担うために今のアヴェリーさんになった経緯が録音されていた。

 そして、本物のアヴェリーさんを殺したのはDiMAだったのだ。すり替わる前の彼女は、アヴェリーさんを殺す事が正しかったのかを疑問視していた。それをDiMAが遮って止めさせたのだ。良心が咎めたのだろう。

 だが、これは大問題になる。これも確認する必要があるのだ。穏便に済むかどうかはそれからとなるだろう。

 

核ミサイルの発射キーの今後

 この重大な事実を確認するために僕達はアカディアに戻った。どう話を切り出すか迷っていた所、ニックはDiMAに再開時に蔑ろにした言動を謝罪した。侮辱してしまった事に対して気が咎めていたのだろう。ニックは高潔故に自身の言動を恥じたのだ。僕はただそれを見守った。

 対するDiMAは、ニックの胸中を察して、怒る事はしなかった。ただやっと兄弟としてスタート出来た事実が嬉しくてたまらないようだった。

 心温まる兄弟の再スタートは見ていてこちらも嬉しくなるが、今度は僕が話をする番だ。この重大事項をどうするかを確認しなければ。

 DiMAはチェイスに命じて、ニュークリアスに入るまでを監視させていた事を打ち明けた。そこで島の争を平和的に解決出来そうかと聞いてきた。

 僕はDiMAに単刀直入に、核ミサイル発射キーについての話を切り出した。彼の古い記憶にアクセスし、その証拠のメモリーファイルを見たと。それを聞いたDiMAは驚き、自分でもメモリーファイルを読み込んだ。彼は自分が忘れる事を選択した事で、マーティン聴罪司祭に対して嘘を吐き続けた事実を悔やんだ。

 そして、DiMAは潜水艦は艦で錆び付いており、核ミサイルの目標は基地そのものである事実を打ち明けた。ニュークリアス全域を滅ぼしてしまう規模の核爆発になるだろう。そうなる事をDiMAは嫌がった。狂信者もいれば、無実の人々もいるからだ。

 彼の懇願を受け入れる事にした僕は、核ミサイル発射キーはもう手に入れたので、絶対に使わせないようにすることを約束した。チャイルド・オブ・アトムは危険な存在に違いないが、彼等の中にも良い人達は存在するので、僕としても殺したくはない。この件はこれで良いだろう。

 

すり替えの事実についての今後

 次に僕はあまり話したくはなかったが、本物のアヴェリーさんを殺して、人造人間のアヴェリーさんにすり替えたメモリーファイルを見つけた事を話した。DiMAは驚き、そんなはずはと言いながら読み返していた。

 DiMAは自身が行った事について落胆していた。ファー・ハーバーには平穏が必要だったと彼は言った。穏やかな声と、博愛とはこうあるべきという規範が必要だったらしい。だがこの事実に耐えられなかった彼は、記憶を切り離すことを選択した。自分のせいで人間と人造人間を死なせてしまった罪の記憶を。

 こうなってしまっては取り返しが付かないが、何とか現実的な解決を模索すべきだろうと思い、これからどうするかを聞いた。

 DiMAは目の前の事に集中すると言ったが、ニックは「お前はそれを正義と呼ぶのか?俺はそうは呼ばない」と言い、憤りを露わにした。探偵であり、高潔な彼ならそう言うだろう。

 だが真実を明らかにすればいいというものでもない。ファー・ハーバーの人々が知れば、アカディアが滅ぼされてしまうだろう。

 アカディアが滅ぼされれば霧コンデンサーを整備する人々がいなくなり、島中の人間が死ぬことになると言った。

 そして、DiMAは考えがあると言った。そのためには人造人間のすり替えの事実は伏せる必要がある。僕は島のためならと思い、真実を闇に葬る決心を固めた。

 それを聞いたDiMAは罪の意識で集中出来るかもしれないと言ったが、ニックは「前は無駄だったようだがな」と冷たく言い返した。事が事だけに許せないのだろう。それに対してDiMAは何も言い返せなかった。

 

マーティン聴罪司祭帰還のでっち上げ工作

 記憶を取り戻した事で別の選択肢が出来たと言った。それでも恐ろしい内容らしい。僕達の介入でファー・ハーバーが安定するなら、同じ方法がチルドレン・オブ・アトムにも効くかもしれないと言った。

 その内容はテクタス上級聴罪司祭をすり替えるという作戦だ。ファー・ハーバーの人々に赦しを与え、調停に導けるかもしれないと考えているようだ。彼を排除する信者が出ないか心配だったが、上級聴罪司祭の権力は絶対であり、チルドレン・オブ・アトムは平和に必要性を感じないと言った。テクタスがその気にならなければ。だからこそ、すり替えるしかないという。

 僕は気が咎めたが実行することに決めた。お互い苦渋の決断だがこれが唯一だろうとDiMAは言った。確かにそうかもしれない。

 テクタス上級聴罪司祭に近づける僕は、人目につかない場所に誘き出すようにと言われた。入り江の古ぼけた指令センター内に、殺して死体を隠せる場所があると言った。始末したら、代わりのテクタス上級聴罪司祭ににすり替わる人造人間を派遣すると言った。

 殺すのが確実だが、永遠に失脚出来るならどんな方法でも構わないとDiMAは言った。

 僕はすり替わってから急に方針転換するテクタス上級聴罪司祭を不審がらないか心配した。DiMAは異議を唱える者や反乱する者はどうなるかを直に見て来たので問題は無いらしい。その恐怖を利用して、大義を果たさせると言った。

 そして、どうやって1人にさせるかだが、前任者のマーティン聴罪司祭に自分の権限を奪わないかと恐れているとDiMAは言った。確実に死んだにも拘らずらしい。

 どうにかして帰還が差し迫っているという証拠を見つければ、詳細をプライベートで聞きたがるはずだと言った。そのために反乱をでっち上げる必要があり、マーティン聴罪司祭は生前に会話を沢山録音していたらしい。

 ニュークリアスにあった物は壊されてしまっが、随分前にマーティン聴罪司祭個人の隠れ家を建てたようで、そこに残されたホロテープを回収するように言われた。その間にすり替えの準備をするようだ。

 そして、事実の隠蔽と島の平和のために共犯者になる事を決めた僕に対して、DiMAは「アカディアの盾」と呼ばれる装備を報酬にくれた。彼の期待に応えるように頑張ろうと思う。

 
 そして、僕達はマーティン聴罪司祭の隠れ家に向かった。そこには彼の胸中を綴った手紙がいくつかあった。テクタス上級聴罪司祭によるチルドレン・オブ・アトムの先鋭化、穏便に済まそうと思えば「裏切り者」と陰口を言われる。

 次に弱まる信仰心はほったらかしの火と同じとして例え、燃えさしについて考えているとあった。もしかしたら、アトムの教えから解放されることを望んでいたのかもしれない。

 別の手紙には、シスター・グウィネスが来訪した際に、アトムはいないという持論に内心動揺していた心中を書き綴られていた。彼自身これ以上アトムを信じ続けるのが限界だったのかもしれない。

 次にホロテープを聞いてみると、DiMAとマーティン聴罪司祭のやり取りの録音だった。

 DiMAはアトムの意志に反した行動をしているのではと問いかけ、マーティン聴罪司祭はテクタス上級聴罪司祭との溝を深めたくない事や、ニュークリアスを手に入れたのは核爆発で分界を齎すのは本意ではなく、家族や友人と暮らし、自分の居場所として存在させたい等と言っていた。

 そして、核ミサイル発射キーが失われた事はある意味彼にとっては「僥倖」という言葉に相応しい状況だったのだと僕は思った。

 2つ目のホロテープは、ブラザー・アンドリュースが殺された後のやり取りだった。ファー・ハーバーは霧の原因をチャイルド・オブ・アトムと言い、ニュークリアスでは怒りと憎しみを抱き、戦争の準備をしているといった内容だ。

 マーティン聴罪司祭はファーハーバーの人々に脱出という名前の追放を提案した。だがDiMAは彼等にもここに住む権利があるので拒否した。そして、DiMAの記憶の欠落でマーティン聴罪司祭の不信感を抱かれたので両者は険悪となってしまった。この状況では修復は難しすぎると僕は思った。

 マーティン聴罪司祭のホロテープを手に入れた僕達はアカディアに帰還した。その後、ニックはDiMAになぜ自分の事を「ニック」と呼ぶのかと問いかけた。彼なりに兄弟と話がしたいのだろうと思った。

 DiMAは、インスティチュートでは人造人間を名前では呼ばないと言っており、実験が始まると「ニック・バレンタイン」と言い続けていたのを見てきたという。

 別の名前で呼びたいならそうすると彼は言ったが、ニックの方は今の自分の名前が気に入っており、ずっと身に付けておけば愛着が沸くと思っていると言った。

 確かにニックの事を今更別の名前で呼ぶのは僕としても抵抗があると思う。日本では「名は体を表す」という諺がある。今のニックはまさしくその言葉がピッタリだった。

 そして、僕はDiMAにマーティン聴罪司祭の持っていたホロテープを渡した。彼は懐かしみ、友人の声が聴けて嬉しいようだった。

 古い友人の言葉を改竄するのは気が引けるが、マーティン聴罪司祭ならわかってくれるはずと言い、反乱のでっち上げのホロテープを作成した。

 これを聞けばテクタス上級聴罪司祭は興味をそそられ、指令センターに行くだろうが彼は用心深いと警告された。近づく前に信用を得られればうまくいくはずとDiMAは言った。

 それなら多分問題ない。僕はニュークリアスでそれなりに仕事を請け負ったので信用はあるはずだ。それで何とかなるはず。

 そして、テクタス上級聴罪司祭を殺した後は、体を処理するようにと言われた。古いメンテナンスシャフトは全く管理されていないのでうまく処理出来るはずだとDiMAは言った。殺すかどうかは最後の最後に決めるとしよう。

 それが終わったら、代替者を送り込むようだ。準備は良いと答えると、彼は改竄されたホロテープを渡してくれた。その内容は、テクタス上級聴罪司祭の時代は終わり、ニュークリアスはマーティン聴罪司祭の時代になると宣言する内容だった。これは驚くどころではないだろう。良く出来ていると思った。

 準備が整ったところで、島の運命を決める最後の戦いに乗り出しますかね!

 

テクタスのすり替えを実行せよ!

 テクタス上級聴罪司祭の自室に行くと、彼は僕がここの規範になる人物であると評価してくれた。信心と家族に心から忠誠を誓っていると褒めてくれたのだ。これからやる事について気が重くなる。

 僕はマーティン聴罪司祭のホロテープを手に入れて、彼が反乱を企てているという大嘘を吐いた。計画を練るために指令センターのトンネルで話し合おうと打診した。その方が他の信者に聞かれないからと念押しして。

 テクタス上級聴罪司祭は驚き、臆病者の声を聞きたいと言ってきたので、改竄したホロテープを再生させた。

 これを聞いた彼は信じられないと呟き、他の信者達に悟られないように指令センターに場所を移すことを了承した。これで警護は何1つ無い状況になる。だが本当に殺さなくてはならないのだろうか?

 指令センターに行く途中で、掃除中のシスター・グウィネスを見かけた。彼女はグランドジーロット・リヒターが温情を与えてくれるように説得してくれたという事を教えてくれた。信心深くいる限り、留まる事を許されたのだ。

 意外とテクタス上級聴罪司祭は人情があるんだなぁと内心思った。その慕ってくれる人がいるのに僕は今から騙し討ちで殺そうとしている。本当にこれで良いのだろうか?

 そうして指令センターでテクタス上級聴罪司祭と対面した。僕は最初にマーティン聴罪司祭の何を恐れるのかと聞いてみた。彼は恐れているのではなく、彼本人が恐ろしいと言った。ファー・ハーバーの人々に立ち向かわず、島を守るために戦わなかったからだと反論した。

 信者の安全を考えて必要策を執る意思のあるのは自分だけだとテクタス上級聴罪司祭は言った。マーティン聴罪司祭の手により、2度とここを危険に晒させないためにだ。思っていたよりも堅実的に考ええていたようだ。

 そして本題のマーティン聴罪司祭の居場所について聞かれた。貰ったのか、他の場所でそのホロテープを拾ったのかを聞かれた。ここならマーティン聴罪司祭の耳に入らないと彼は言っており、向こうは僕を信じている事が分かった。

 覚悟を決めた僕は、DiMAに言われてここに来た事、殺さなければならないが黙って島を出るなら見逃すと彼に言った。

 テクタス上級聴罪司祭ははったりじゃないのかと疑ったが、すぐに信じてくれた。この島に隠れ場はない事を彼はよく知っており、DiMAを「ゴミマシーン」と愚痴を零しながらも、島を去る事を受け入れてくれた。最後に彼は「警告してくれてありがとう」と言い、ニュークリアスを去った。

 彼には悪いが、島の均衡と平和のためと思うことにした。これが欺瞞であってもお互い殺し合うよりはマシだと納得するしかなかった。テクタス上級聴罪司祭は気っと他所の土地でも信仰活動を続けるだろう。そこで新たに家族を作れることを僕は祈り、送り出すしか出来なかったのだ。

 

嘘により成り立つ平和と秩序

 アカディアに戻ると、DiMAは人造人間のテクタス上級聴罪司祭に調整を施していた。今後のためにアトムは平和を求めているという教えを受けたという「設定」の調整だ。

 DiMAは新しい友人に接するように話し、人造人間のテクタス上級聴罪司祭はそれを嬉しく思うという友情関係を演出していた。それが終わると、仕事は無事に済んだかを確認してきた。

 僕は殺しはしなかったが二度と島に戻らないように説得した事を話した。DiMAは最高の方法とは言えないが、結局は同じだと言った。殺して偽るか遠方にいる時に偽物が現れるかの違いでしかないからだ。

 ニックはこの陰謀のやり取りの中で、DiMの事を羨ましく思うになったと言った。記憶を消せるなら消したいとまで言うのだ。僕は病気や戦い、または寿命で死んでそれを墓場まで持って行けるが、ニックは人造人間なので完全に破壊されるまでは記憶は永遠に残り続けるからだ。そうなると記憶を取り外して忘れる事が出来るDiMAを羨ましがるのは無理のない事だった。

 島にようやく平和が訪れるとDiMAは言ったが、これまでしたことは心の重荷になると言った。しかし、そうする事でファー・ハーバー、アカディア、ニュークリアスが繫栄し手を取り合える環境にしていく事が出来ると言っていた。やらざるを得なかったが、明るい未来を祈ろうとDiMAは言った。そうであって欲しいと心から願う。この選択が良き未来になりますように。

 ここからはDiMAが取次いで、チルドレン・オブ・アトムとファー・ハーバーに会談を設定すると言った。共生共栄を成し遂げるためにだ。チルドレン・オブ・アトムは放射能を浴びた砦で喜びに浸り、ファー・ハーバーでは霧で覆われていたものを取り戻すようになり、アカディアは穏やかに暮らす事になると言った。

 そして報酬として1,500キャップをくれた。その後、ニュークリアスで人造人間のテクタス上級聴罪司祭と話し合う必要があると言った。その後、DiMAはアカディアにいつ来ても僕を歓迎すると言ってくれた。それはありがたいと思う。

 歪ではあるが、島が滅びるような事態にならなくて良かった。このまま長くこの状態が続いて欲しいと思うのだった。