Fallout4(フォールアウト4)ファー・ハーバー編 第2話 人造人間の兄弟 | TES&fallout forever

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 僕達は酒場のラストプランクに立ち寄った。そこでオールド・ロングフェローに会って道案内してもらうためだ。店に入ると髭を蓄えた老人が休んでいるのが見えた。屈強そうでアヴェリーさんの言うように偏屈そうだ。恐らく彼がそうだろう。

 

偏屈一流漁師 オールド・ロングフェロー登場!

 オールド・ロングフェローに話し掛けると、外の襲撃騒ぎを聞いていたようだ。僕はアカディアへの案内を依頼したが、彼は「霧の中で死ぬ連中を案内する事をやめた」と言って断った。最後の相手は5分も持たなかったらしい。彼なりに僕達を気遣っているのだろうか?

 アカディアについて聞いてみると、やはり人造人間の居住地のようだ。だがそっとしておいて欲しいらしく、平穏を望んでいるらしい。組織から身を一旦引いておいて良かった。でなければまた精神的に苦しむ羽目になっていた事だろう。

 オールド・ロングフェローは彼等にとても感謝しているようだ。「霧コンデンサー」と呼ばれる発明品を製作したことで、霧を遠ざけてくれる素晴らしい代物らしい。電力はアカディアの風力発電から得ているようだ。

 僕はナカノ夫妻から依頼された娘のカスミの捜索のためにアカディアに行きたいと伝えた。オールド・ロングフェローはそこに行く連中にはいつも何かが起こると言った。彼は「死ぬほどの価値があるのか?」と聞いてきたので、僕は「それなりに死線は潜り抜けてますので」と答えた。

 それを聞いたオールド・ロングフェローは不敵に笑い「面白いじゃないか...。どこまで持つか見てみよう」と言ってアカディアに案内することを約束してくれた。約束事は彼の命令に従う事、RADアウェイを常備する事だ。それでは行きますかね。

 

アカディアまでの道案内

 目的地のアカディアは山にある霧の上層にあるらしい。そのために表通りを行くため古い山道を目指さねばならない。だが道中でオールド・ロングフェローさんは注意して進むようにと言った。「トラッパー」なる狂人がいる足跡を見つけたようだ。しゃがんで進むと向こうは僕達を発見して攻撃してきた。レイダーよりも凶暴な攻撃と見境の無さだった。

 僕は遮蔽物を利用して攻撃したが少し被弾した。だが僕はすぐさまスティムパックを使用して回復して返り討ちにした。何とかうまく始末出来た。オールド・ロングフェローさんはそれなりに戦えた事でファー・ハーバーの男としてもうまくやっていけると評価してくれた。

 この霧は人をおかしくするようだ。脳に影響を与え、人が変わってしまうらしい。トラッパーは昔から卑怯だったらしいが、今では見る影もない位に豹変した事を嘆いているようにも聞こえた。それだけ危険な霧なのだろうと思った。

 それから道なりに進んで山道に到着し、けもの道を経由しながら進んだ。そこで獰猛なウルフに遭遇したので交戦することになった。オールド・ロングフェローさん曰く「島では何でも獰猛に育つ」らしい。

 彼が幼い頃、島が霧で覆われたらしい。それが後退して、皆が元の場所に戻り、安心して気を抜いてしまったという歴史を教えてくれた。皆が忘れても過去に起きた事象のようだ。もしかしたら陰謀等ではなく、自然現象かもしれないと聞いていて思った。

 

ニュークリアスへの導き

 アカディアの近くまで行くと女性に引き留められた。みすぼらしい質素な服装で、放射能汚染で髪が抜け落ちている女性から話し掛けられた。チルドレン・オブ・アトムの信者からだった。彼女は僕の魂を破滅に導こうとしているとオールド・ロングフェローさんを非難していた。

 対するオールド・ロングフェローさんは「放射能崇拝の馬鹿野郎」と罵り、まともに会話する気は無かったようだ。信者の女性は信仰によって自分は守られていると豪語した後に、彼は「弾丸ならどうだ?それも信仰が守ってくれるのか?」と煽った。見えない火花が両者共に見え見えだ。

 このままだと血を見ることになりそうなので、僕は「ここは穏便に済ませて先に進みましょう」と説得した。

 オールド・ロングフェローさんは「そうだな...。こんな奴等相手に弾丸を消費するのも勿体ないだろうしな」と渋々納得した。信者の女性は彼に対してその不敬で泥を塗らないようにと言いつつ、僕にこれ以上進まないように警告した。アカディアには「蛇」がいるらしく、アトムの意志を陥れる怪物らしい。それは行ってみてから判断することにしよう。

 僕はやり過ごすためにアトムについて教えて貰うことにした。信者の女性は教える必要は無く、周りを見るようにと答えた。彼の王国を歩き、聖なる霧に覆われ、アトムの子供たちに用意された土地を歩き、崇拝すると良いらしい。何だかよく分からないが身近な放射能を崇拝すればいいのだろうか。

 とりあえず話だけでも聞いたら大人しくなるかなと思い、参加を申し出た。彼女はとても喜び、「ニュークリアス」と呼ばれる場所を目指すといいと教えてくれた。そこでアトムの全てが分かると言った。

 オールド・ロングフェローさんは「イカれた奴との無駄話が済んだら次に行くぞ」と不満げに言った。どうやらチルドレン・オブ・アトムをとても憎んでいるようだ。それでも穏便に済ませて良かったと思う。

 ようやくアカディアに到着したが、監視されていたようで、この際堂々と中に入るしかないとオールド・ロングフェローさんは言った。彼はファー・ハーバーの近くに小屋を設置したらしく、装備を整えたり、休息を取ったりする場所として使ってもいいと言ってくれた。

 もしくは強い酒を共に分かち合ってもいいと言った。僕はお酒が全く飲めないのでそれは抜きにしてもらうしかない。そして彼は「さん付けなんてしなくていい。もう他人じゃなんだからな」と言ってくれた。今度からは名前だけで呼ぶことにしようと思った。

 

アカディアの指導者、DiMAとの邂逅

 僕達はアカディア内部に入った。道なりに進むと計測器等の装置がびっしりと置いてある部屋の中央にニックとそっくりなタイプの人造人間がいた。その人造人間は全身をテープや金属部品で応急処置したり、記憶媒体の増設を体中に設置していた。

 その人造人間はDiMAという名前らしい。僕がカスミを探しに来た事を伝えると、他人のために旅が出来る事を勇敢だと言って驚いていた。確かに危険な旅ではあったね。でも僕自身は勇敢なわけではないんだけどね。それを知ったDiMAはここにカスミがいる事を僕達に教え、会いたいなら会えると言った。だがその前に彼女が人造人間かどうかと聞かれた。これは難しい質問だ。

 そのやり取りを見ていたニックは苛立ち交じりに教える気が無いならこちらも答えないという姿勢を示した。普段の彼からは想像も出来ない苛立ちだった。彼は自分と瓜二つな存在に警戒しているようだ。自分の姿は鏡でしか見ないからだった。それを警戒しているようだ。

 その後、DiMAは驚きニックの名前を呼んだ。だがニックの方はDiMAを知らない風だった。どういう事情だろうか?

 DiMAはチャンスが欲しいと言ったので僕は了解して話を聞くことにした。それは1世紀以上前に遡る話なのだという。ニックとDiMAは第1世代のプロトタイプで、独立した思考と判断力を持った存在だという。インスティチュートは彼等の脳がどのように人格を形成するかを研究していたようだ。個人の感情と行動を操作出来るかという内容だったそうだ。

 DiMAは、実験に基づき自分自身の人格を持つ事を許可されたが、ニックの方は人格を丸ごと刷り込む事を試みるようにしたとのこと。それが警官だった生身のニック・バレンタインの人格なのだろう。

 ニックの実験は、人格の刷り込みが成功するまで、続けられたのだという。自分が誰で、何なのかを分からぬままに何度も目覚める事を繰り返すのをDiMAは見てきたと言った。彼は同じ境遇であり、自分自身を重ねた。そして兄弟だと思い至ったのだ。

 そして、我慢の限界を超えたDiMAはニックと一緒にインスティチュートから逃げたのだった。これを聞いたニックは「兄弟なら覚えているはずだ!」と反論した。

 そのことに関しては、もう1世紀も前の事で、プロトタイプの人口脳は記憶容量に限りがあったと答えた。ニックは予期せぬ真実に驚愕していた。だから彼はそのことは一旦置いておき、そのうち話し合うべきだと言った。僕のそれに同意した。

 DiMAは信じてくれなくても構わないと言った。また会う事が出来ただけでだけでも嬉しいと言った。心の準備が出来たらいつでも会いに来て良いそうだ。この件は一旦保留にしなければいけない。

 

カスミは人造人間かどうか

 本題に戻ろう。DiMAはカスミが人造人間かどうかを答えて欲しいと言った。僕は「彼女は人間で、待っている家族がいるはず」と答えた。

 だがDiMAはもし間違っていた場合、それが何を意味するか考えて欲しいと言った。人造人間だった場合は、家族はいなかった事になり、彼女がどう感じるか考えて欲しいと言った。その変化を軽んじる者はアカディアにはおらず、カスミは自分の人生が全て嘘だったと言う可能性に直面していると言った。立証出来ないだけに難しい問題だ。

 アイデンティティーを奪い去られ、自身ではない者に仕立て上げられたとDiMAは判断しているようだ。会う前にそのことを理解しておいて欲しいと言った。彼女は人造人間として、隠れることなく、誰かのふりをすることなく暮らしていけるチャンスを得ているのだと...。

 そして、DiMAはもう1つ質問してきた。僕がカスミの件以外で来たのではないかと言った。彼は「貴方は人造人間ですか?」と聞いてきたのだ。僕は「自分が人間なのはよく分かっている」と答えた。彼は尋問する気は無いが、覚えている最初の記憶について聞いてきた。

  僕は「人間なのは間違いない。ただ、1日1日を積み重ねていくしかないんだ。皆それしか出来ないんだよ」と答えた。後半のセリフはパイパーにもアリー・フィルモアにも話した内容だ。僕が何者であれどんな出来事もしっかり取り組むしかないのだ。

 それを聞いたDiMAは納得し、目の前で起きた出来事を簡単に真実だと受け入れてしまうものだと持論を述べた。それでも人造人間である可能性は誰でもあるとして、記憶が全く別人のように感じる事や記憶を書き換えることも可能だからという。

 更に続けてDiMAは言う。自分は嘘を吐かないが、記憶に関する悪影響は常に存在すると言った。トラウマ、病気、環境放射線等だ。そして、僕が判断した自分の正体が何であれ、我々は受け入れる姿勢であると表明したのだ。色々と考えさせられる内容だと思った。

 何とか受け入れられた事で、アカディアを自由に歩き回れるようになった。DiMAは共同開発者であるファラデーとチェイスに挨拶して欲しいと言った。この後話すとしよう。カスミは下の階で働いているらしいので、これから会いに行くべきだろう。

 アカディアの目的は、出来るだけ多くの人造人間をここに集め、自分の本当の姿を知る機会を与え、それを受け入れてもらう事だ。それ以外はただ平穏に暮らしたいだけのようで、領土を広げる野心は持ち合わせていないようだ。今まで通りの日々だけで十分だと彼は言った。それを信じたいと僕は思うのだった。