Fallout4(フォールアウト4) Vault-Tec WorkShop編 後編 | TES&fallout forever

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 バーストウ監督官は居住者が集まった事で実験を始めると言った。今までのVaultの性質を思えば宜しくない傾向にあるのは明白だ。その内容を吟味して僕は実験にを執り行う必要がある。

 

発電自転車1000の実験

 バーストウ監督官は「本来、運動とは利己的な活動」と位置付けた。極論だなぁと思ったが痩せるため、美しく見せるため、長生きするためという人間独自の考え方から見れば自然界の生物の在り方としては確かに利己的なのだろう。それでも極論だと思うけどね。

 運動する時間をある発明品を使ってコミュニティの目標達成のために尽くす代わりに、居住者の身体能力を必要以上に向上させるというものだ。上手くいくのかな?

 その発明品は「発電自転車1000」と呼ばれる代物らしい。ペダルを漕ぐ間にVaultに電力供給することになる仕組みだそうだ。これが非生産行為に対する完璧な答えになるとのこと。僕は「市民が健康なら、社会全体に有益なのではないか?」と反論してみたら、バーストウ監督官は「短期的には医療費は軽減されるが、運動は長寿に繋がり、年配者がVaultの資源を消費する。社会的観点から見れば害でしかなく、無くそうと思えば無くせるもの」と結論付けた。まぁ、分からなくもないけど不健康よりは良いんじゃないかなと僕は思うのだった。

 気を取り直して発電自転車1000について聞いてみると、研究段階で何度も事故があり脳出血を起こした者も出たらしい。大丈夫なの?設計図はPip-Boyにダウンロードされるようで、これをワークショップを使って製作することになる。その他にターミナルも作ってそれの電力供給のための発電機を作って配線すれば実験開始出来るようだ。早速始めよう。

 ワークショップを起動させて発電自転車1000のプロトタイプを製作して、ターミナルと発電機も併せて製作した。やはりワークショップは便利だと思った。実験が終わったら貸してもらえるように掛け合おう。

 ターミナルを起動してパラメーターを確認する前にDr.ブラウンの記述を読んだ。この発明により無駄な運動をクリーンな電力に変えたことに喜びを感じており、さらなる向上を目指していると書き綴られていた。

 1つ目のパラメーターは追加電力生産と書かれており、その内容は電気ショックを使用者に行い、無理矢理にでも電力供給を増やすというもの。これは無しかな。

 2つ目のパラメーターは長期使用推奨と書かれており、その内容はバファストを気付かないように注射させて、長く、早く漕がせるというもの。これを43時間も続けさせられた被験者は心臓マヒを起こしたらしい。これも無し。

 3つ目のパラメーターは環境向上と書かれており、その内容はラベンダーやスイートオレンジ等の精油を使い、可聴レベル以下のサウンドトラックを使用してモチベーションアップを目指した良心的な内容だった。これにしようと思う。この作成者のテッドの不憫さもこれで報われるだろうから。

 クレムに実験をお願いすると快く引き受けてくれた。ペダルを漕ぎ続けると良い香りがこちらまで広がってきた。どんどんモチベーションが上がっているのを感じる。1時間するとなぜか爆発した。クレムは大丈夫だろうか?

 吹き飛んだクレムの様子を見に行くと彼は元気で無傷だった。どうやらここで良い仕事をするために張り切って実験に取り組んで破壊させてしまったらしい。抜けているところはあるけど真面目だと僕は思った。ディーコンは彼の事を「スーパーミュータント並みのタフさとクソ真面目な今時珍しい良い奴」だと評した。僕も彼の事は好きなのでその評価は嬉しく思う。

 これにはバーストウ監督官は不服だった。環境向上は彼女の目指すべきものではなく、凄くリラックス出来たと気分を良くしたクレムに「新しい社会を創造しているの。スパじゃないのよ」と釘を刺した。う~ん、恐怖や薬物は逆効果な気もするけどなぁ?

 気を取り直した彼女は次の実験に移ると言った。化学研究をハルシジェン社に外注しているとのことだったので取りに行かなければいけないようだ。あの会社の物は恐ろしい物ばかりだったので嫌な予感がする。

 僕達はハルシジェン社に赴き裏口から入った。ディーコンは「嫌な臭いが充満してるな...。毒ガスか?」と言った。裏口だからこれで済んでいるが表から入ると危なかった。僕は近くのスチーマー・トランクの中にVault88の化学研究の書類を発見した。見つかった以上は長居は無用なので退散した。

 

ソーダマシンの実験

 科学研究を手に入れて戻るとバーストウ監督官は給水休憩という社会的過ちを正すことが出来ると誇らしげに言った。コーヒーメーカーや給水器、ソーダマシン等は不要だと言った。時間を浪費するなら化学を用いて社会全体の利益に繋げればいいと結論付けた。

 それを聞いたクレムは化学物質は体に悪い物じゃないのかと疑問を投げかけたら、バーストウ監督官はどの食べ物も飲み物も化学物質で出来ていると諭した。間違いではないがその後に今回は「特別な」化学物質を使うと言いながら不穏な含み笑いをしていた。不安だ。

 僕は落ち着かせるために問題ないと言った。それを聞いたバーストウ監督官は「これはクレムの信頼を保つことではなく、社会全体の繁栄のため」と訂正した。仕事中に喉が乾いたら冷たい飲み物を自由な時に飲んでいいと言った。思いっきり毒牙にかける気満々じゃん...。これで繁栄に繋がるの?

 不安になりながらもワークショップを起動してソーダマシンのプロトタイプを製作して、併せてターミナルと発電機も作った。これでまたパラメーターを選ぶべきだろう。

 Dr.ブラウンの記述には居住者に気付かれることなく食事に化学物質を混入して大変面白い機会が得られると書き綴られていた。う~ん、恐ろしい内容だ。よく考えて選ぼう。

 1つ目のパラメーターは食欲抑制と書かれており、その内容はリブスタチン派生物の混合による化学物質を混入させたもの。これを行うと確かに居住者の食欲は抑制出来るが死亡者や起きられない者が出る副作用がある。これは無しかな。

 2つ目のパラメーターはムード向上と書かれており、その内容はハルシジェン社の化学物質を混入を混入させて一時的な強い幸福感を作り出すもの。副作用はないらしいが被験者の中には偏愛や鬱状態、最悪なパターンは13時間も自分の手を見続けるという者もいたらしい。興味深いと書かれてあるがこれも無し。

 3つ目のパラメーターは一般カフェイン添加と書かれており、その内容は普通のカフェインを入れたもので炭酸や味とのバランスを取ったこれまた良心的な内容だった。次もこれにしようと思う。テッドの事をかなり悪く書いてあるが人道的な良い人なのではないだろうかと思う。

 僕はクレムの実験を行う様子を見守ることにした。彼は最初の居住者候補の女性に飲み物を振る舞った。その手際は良かったのでバーテンダーの素質があるかもしれないと思った。彼女は中身を疑ったがクレムは特別な化学物質が入っていると今度は落ち着かせる側になった。2人目の居住者候補の男性も満足げに飲んでいた。実験としては失敗だけど満足度は上がったと思う。

 この結果にもバーストウ監督官は不満だった。Vault-Tecのやり方を遵守していないからだろう。発電自転車の「成功」の事もあり、僕のやる気を疑っているようだ。ベストは尽くしているつもりだ。でも死亡事故が起きることは避けた方がいいと思う。

 このやり取りの後にヒポクラテスの誓いを持ち出した。「傷付けないという厳かな誓い」という意味らしい。僕は医療に詳しくないのでその誓いは知らなかったが、医療の世界の考えの核心は次の実験において逆行するという。医者は患者の幸福ではなく、社会の利益を第一に考えるべきだと言った。僕は「医者の倫理観も重要だと思います」と言った。

 

視力マシンの実験

 それを聞いたバーストウ監督官は「歴史を変えないといけない」と言いつつ、次の発明品の準備をしていた。今度は視力マシンらしい。Vault‐Tecお手製の。患者の視力検査のためのものだがこれはかなりの放射線物質を使うらしい。

 何処でそんな物を入手すればいいのかと聞くとVault88が選ばれたのは洞窟の奥にウランの資源が豊富に取れるからここに建造する形になったとバーストウ監督官は言った。道理でフェラル・グールが多かったわけだよ。

 気を取り直してワークショップを起動して視力マシンのプロトタイプを製作して、併せてターミナルと発電機も作った。

 Dr.ブラウンの記述には単純な視力検査を如何にVault‐Tecの野望に前進させる何かに変化せる方法を見つける事であると書き綴られていた。これもよく考えて行う必要がある。

 1つ目のパラメーターはサブリミナルメッセージと書かれており、その内容はマイクロフラッシュ画像を用いて被験者にVaultやVault‐Tecに対して好ましい反応を示すようにするとある。要するに洗脳である。これは無しかな。

 2つ目のパラメーターはVault監視と書かれており、その内容は視力マシンの中に小さなMRIを仕込み、刺激による視覚情報の反応を画像処理にするとのこと。平たく言うと被験者の心を読むらしく、監視用として運用するというもの。これも無し。

 3つ目のパラメーターは改良眼科治療と書かれており、その内容は普通の眼科治療をより良くしたこれまた良心的な内容だった。次もこれにしようと思う。テッドの事を見放す内容の記述があり、チーム丸ごとどこか寒い所へ行ってほしいと書かれていた。戦前の日本で流行ったミームの「なるほど、シベリア送りだ」みたいなことを本当にしようとしたのだろうか?出来ればテッドはチームと一緒に幸せに過ごしてほしいものだと思った。最終戦争時はどうなったのかは分からないが...。

 今度はバーストウ監督官も立ち合いの下実験を行った。クレムは真剣に実験に取り組みマシンの診断結果を基に被験者に今の病状の診断をした。これは普通の視力マシンより素晴らしい仕上がりだと思う。だが、バーストウ監督官はあまりに変化が見られない結果に驚きを隠せなかった。

 被験者となった彼女にどんな感じだったかを聞いた。悪くなかったようで、どうしてこんな事をしたのか聞いてきた。僕はこれらの機械を使って皆の生活を良くするための実験をしていると答えた。

 彼女は話が旨過ぎると思ったと愚痴を零したが、「誤解していたかも。友達にもここは悪くないと伝えよう」と言ってくれた。満足しているようで何よりだ。

 この結果にもバーストウ監督官は不満を口にした。Vaultの機能性向上を目指す実験なのに思い付きにばかり気を取られていると非難してきたのだ。僕は「居住者の生活をもっと良くしようとは思わないんですか?」と問い返すと彼女の目標はアメリカの流儀を保護して、人々を守ることであり、「幸せの事なんて考える余地もない」と言った。どうにも全体主義のような気がしてきた。やり方は違えど生活を良くしたいと言う考えは共有出来るはずなんだけど無理なのかな?

 最後の実験だけは成功させたいようで、誇りであり喜びと称した。どんな内容だろう?

 

スロットマシンの実験

 バーストウ監督官はDr.ブラウンや他の者達の例に倣い、独自の試作品のために時間を費やしたと言った。Vaultの住人が不道徳を否定せずにそれを利用したらどうなるかという実験らしい。不道徳とは貪欲の事らしい。出来るだけ魅力的になるようにしたとのこと。

 これも嫌な予感がするが試してみようと思い、スロットマシンのプロトタイプを製作し、併せてターミナルと発電機も作った。

 これはバーストウ監督官のオリジナルであるため彼女の記述しかない。賭け事は人を引き付けることを持論に3つのパラメーターを作成してあるようだ。これもよく考えて行う必要がある。

 1つ目のパラメーターは期限付き強制労働と書かれており、その内容は対象者を誘惑させ、巧みに確立を捜査して全財産を没収してVaultの収入にするというもの。これは無しかな。

 2つ目のパラメーターは顧客プロファイリングと書かれており、その内容は対象者の言動を認識し、監督官が堕落した言動をした者をモニター出来るというもの。つまりこれも監視用という訳だ。これも無し。

 3つ目のパラメーターは収入減少と書かれており、特に詳細は掛かれていなかった。パターンから言えば普通の、良心的な内容だろうか?やはり、これを選ぼうと思う。バーストウ監督官は恐らく怒るだろうけど...。

 クレムに実験を行ってもらうと、手持ちのキャップを減らしはしたが、かなり楽しんでスロットマシンを回していた。この収入減少を選んだことを知ったバーストウ監督官は明らかに失望したと言う風に溜息をついた。やはりこうなってしまったか。だが、これでVault88に居住者が増えるならそれでいいのではないだろうか?実験が大事なのは分かるけども。

 

Vault88監督官就任

 一連の実験を観察した結果、バーストウ監督官は「大失敗」の烙印を押した。居住者は時間と資源を無駄にしていると結論付けた。クレムは皆を代表して「ここは最高だ」と言って満足そうだ。だが、彼女はここは「修行場」と言って嫌っていることが伺えた。

 僕は「貴女の試作品は全て成功して皆の生活を向上させた」と説得した。まぁ、推奨パラメーターを全て除外した結果であることは認めるけどね。でも、これで良かったんじゃないのかと思うのだ。

 バーストウ監督官は全く筋が通らないと僕を非難して「Vaultなんて名ばかりのゴミ溜めなんて出ていく」と言った。目指すべきところは同じはずなのにVaultの思想に染まり良きっているのだろう。

 対するディーコンは「ならそのVault‐Tecのやり方を守ったVaultはどうなった?俺と相棒のパーマーが一緒に見たり聞いたりした限りろくなのが無かったぜ?81は例外だけどな。そこに行ってみろよ。あれが本来目指すべきものじゃないのかよ」と彼女に抗議した。僕は双方を宥めたが怒りの頂点にあるバーストウ監督官は監督官の座を僕に押し付け、報酬として「Vault88の伝説」なるジャンプスーツを渡して出て行ってしまった。分かり合えなかったのは残念だ。

 バーストウ監督官とのやり取りの後、僕はクレムの所に行った。彼は実験に参加出来て良かったと満足そうだった。僕は「参加して感謝している。とても助かった」とお礼を言った。彼はまた何かあれば手伝うと張り切った。監督官になった僕に対してこれからも貢献することを約束してくれた。彼に出会えて良かったと思う。

 監督官になったことでワークショップを自由に使えるようになった。持ち運び出来ないがどうすべきか考えていたら、Pip-Boyに今更だけど「物質変換装置」なる機能が付いていることに気付いた。これはワークショップを別の場所で使えるように、データ化して外の最適な場所で指定して変換装置を解くと再び実体化するらしい。これなら何処でも使えるという事になる。インスティチュート並みに凄い技術だと思いながらVault88を後にした。

 

ディーコンとの絆

 物資の補給と定期連絡のために本部に戻ろうと思った。その時オールド・ノース・チャーチ付近に差し掛かった時に、ディーコンは「Vaultの監督官になっちまうなんて流石だよな?しかも歴史上類も見ない人道的実験を行った監督官様だ。その監督官様に聞いてほしい話がある」と冗談めかして言っていたが表情が深刻そうだ。僕は彼が何か抱えていると思ったので話を聞くことにした。

 ディーコンは戯言に付き合ってくれて本当に感謝している事、長い間友達がいなかった事を最初に話した。自分は噓吐きであり詐欺師、心の奥底までだと自分を卑下した。かなり昔の若い頃の自分の事を「クズで暴力的な頑固者」だと更に卑下していた。その頃の彼はユニバーシティ・ポイントで「UPデスクローズ」と呼ばれるギャング集団の一員だったそうだ。

 UPデスクローズは人造人間だと思った人間を襲っていたらしい。お互いをけしかけ、物の破壊から始まり、人間を襲うようになり、必然的にリンチをするようになったとのこと。中々に苛烈だが最後まで聞くことにして批判は差し控えた。そのリーダーは人造人間を殺したと思い込んでいたが、思い返すと実際はどうだったかは分からないようである。もしかしたら本物の人間を殺していたのかもしれないのだ。だが、今では検証しようもない。

 その経験もあってUPデスクローズを抜けて、兄弟達を見捨て、全ての連絡を絶ってディーコンは農家になった。そこで彼はバーバラという名前の素敵な女性と出会ったようだ。

 UPデスクローズの怒りを買ったがバーバラと出会う頃には諦めかけていたらしい。そして、子供をもうけて幸せな家庭を築こうとしていた矢先にある事実を知ったという。バーバラが人造人間だという事実に。バーバラ自身は知らなかったがディーコンも知らなかった。どこかで聞きつけたUPデスクローズが彼女を襲い殺してしまう悲劇が生まれてしまった。

 その後の事はあまり覚えていないとのこと。UPデスクローズをほとんど殺したこと以外は。周りに強い印象を与えたらしくかなり凄惨な報復をしたのだろう。今のディーコンを見ていて想像出来ないが。

 その後に共感すると思ってレールロードが接触してきて、エージェントになったようだ。何でも屋のトム、デズデモーナ、Dr.キャリントンはレールロードにいていい存在であるとして、「自分はコモンウェルスの間違った部分が凝縮したようなもの」と卑下した。彼は僕だけが唯一の友達だと言った。でもそれを認めてもらえるだけの価値が無いとまた卑下した。求めてさえいないが僕には知っておいてほしかったようだ。

 今までの事を聞いた僕は「誰にも過去がある。大事なのはそれを償おうとしていることで、僕は今でも貴方の味方だよ」と答えた。それを聞いたディーコンは「俺は抱き合ったりするタイプじゃない」といつもの調子を取り戻しつつ、良い会話だったとして話を締めくくった。彼の心の十字架は消えないが少なくても共に背負えることは出来るのではないかと思うのだった。