指示通りにレキシントンの外にある高速道路に行くと男性が一人いた。よく見るとディーコンだった。彼は変装して待っていたのだ。分かりにくいなと思ったが僕も装備をとっかえひっかえしているので黙っておくことにした。お互いさまだからね。
どうやら任務ごとに変装しているらしく、顔の整形も必要に応じて行っている節があった。僕のためにそれはしなかったらしい。それはありがたい。流石に会ったその後で顔を変えられると分からなかったからね。
話を聞くと現在レールロードはオールド・ノース・チャーチしか拠点として使っていないらしい。それより前に使っていたのはスローカムズ・ジョーの地下らしい。ドーナツ店の地下を拠点に使っているとは思わなかった。今回はそこに行かなければいけないようだ。詳細を確認しよう。
スローカムズ・ジョーの地下に行け!
だが、そこにインスティチュートの襲撃が起きた。レールロードのエージェントが多く殺され、生き残りは脱出せざるを得なくなったのだ。その時に持ち出せなかった物を手に入れるのが今回の仕事となる。
近くにツーリストが来ているようなので彼もしくは彼女に現状の確認をすることとなる。そのためには「レールサイン」と呼ばれるレールロードのみが知る暗号を解読して進む必要がある。合図に合言葉、秘密の受け渡し場所、秘密の握手とかもあるらしい。「握手の方はあまり浸透しなかった」とディーコンは冗談を言った。こんな時にもユーモアで動くのは凄いなぁと内心思った。
高速道路に上がると早速レールサインを発見した。中央の矢印の指し示す方角に待ち合わせの人間がいることのサインとなるようだ。更に進むとそれと同じサインがあった。もう少し先のようだ。更に進むとプラスマークのレールサインを発見した。これは近くに仲間がいるというサインらしい。
その時のツーリストの会話は任されて、合言葉は「店の中にある」と答えるように言われた。どんなことがあってもそれを言うようにと念押しされた。インスティチュートと戦うのだから注意が必要なのだろう。気を引き締めて取り組みますかね。
ツーリストは男性で、リッキー・ダルトンという名前だった。彼は「ガイガーカウンターは持っているか?」と言ったので僕は「店の中にある」と言った。これで良いのだろうか?
リッキーは僕を仲間だと理解したが1人のはずが2人来ているので不信がっていた。ケイトは「私も後ろにいるんだけど?」とまた不貞腐れた。まぁ、これは無視しているとかじゃなく仕事の話なので悪気はないと思うよ?多分ね...。
対するディーコンは「すまない。俺は新入りだ。彼に教えて貰っている」と嘘を吐いた。何で!君の方が先輩じゃないか。僕を試しているのかな?だが、こうなってはその話で行くしかあるまい。
僕はリッキーをまず落ち着かせて問題は何かと聞いた。彼は僕を「マヌケめ」と罵りながらも詳細を教えてくれた。スローカムズ・ジョーにはツルツル頭の人造人間がうじゃうじゃしているらしい。このツルツル頭とは第1,2世代の人造人間の事を指すらしい。金属が機械の身体を包み込んでいるように見えるかららしい。更に正面は要塞化されて地雷が敷き詰められているようだ。裏口を探して侵入する他ないだろう。
リッキーは安全になったら脱出すると言った。彼がうまく生き延びられることを願ってディーコンのこの後どうするのかを聞こうと思った。だがその前にリッキーは暗闇に差す一筋の光と例えてから、「彼が本当のことを言っているように思う?」と聞いてきた。僕は「正直に話していると思う」と言った。
ディーコンはそれに同意し、この世界で何よりも大切なのは「自分の直感を信じる事」だという。確かにそう思う。戦前の知識や道徳は核兵器により全て吹き飛ばされた。生き延びるには直感を研ぎ澄ませて生きていくしかないと思った。
地雷と人造人間、他の罠の事を考えると別ルートから行くしかない。ディーコンは避難用トンネルから行くことを提案した。彼曰く、「避難用トンネルは皆持っているだろ?」という認識らしい。これのおかげで全滅を免れたので用心に越した事はないと思った。彼が知っている避難用トンネルの場所まで移動することにしよう。
プロトタイプを回収せよ!
避難用トンネルを通ってスローカムズ・ジョーの地下に侵入した。そこでディーコンは入手しなければならない物の事を教えてくれた。Dr.キャリントンという名前の人物が開発したプロトタイプの回収を行う事だ。
注意事項として第1,2世代の人造人間を倒しつつ進まなければいけない。彼が教えてくれるには初期型は人間とは程遠い見た目だったのでインスティチュートはそれらを進化させねばならなかったらしい。それらの存在は「踏み石」とされているようで、人間そっくりの第3世代は救うが第1,2世代は救わない方針のようだ。差別的にも聞こえるが人間と同じように考えるのがニックを除いて第1,2世代はそれが皆無なのでしょうがないのだろう。
そして、肝心のプロトタイプであるがどういうものなのかはディーコンも分からないらしい。上手く見つかるだろうか?
ディーコン曰く、「レールロードのエージェントはキノコと同じだ。暗闇の中で育てられる」と言った。生きるも死ぬのも日本で言う所の「紙一重」なのだろう。どんな任務も命がけなのだと思った。どんな代物であれプロトタイプが重要だからこそデズデモーナは隠れ家を危険に晒すことにしたのだろう。それを入手することで事態が好転するのを期待して。ならば頑張りましょう!
セキュリティロックダウンの解除はディーコンが行うことにした。だがそこでパスワードが違うトラブルが起きたが1つ抜けていただけらしい。普段が普段なだけに冗談なのか本気で間違えただけなのか分からなくなりそうだ。そんな所も含めて僕は彼が面白いと思うけどね。
セキュリティロックダウンを解除して進むと新たなレールサインを発見した。中央にバツマークがあるものは危険を意味するようだ。そこにはレールロードのエージェント達が大勢殺されていた。それだけ凄まじかったのだろう。
更に進むとまたレールサインを発見した。中央のハコマークは貯蔵庫を意味しているらしい。周りを探してみてとディーコンは言ったがその時は発見出来なかった。また来た時に探すとしよう。
また進むと防衛装置が起動したのは「何でも屋」がやったと言った。その人物には会ったことがないが頭が良い事は分かった。どんな人物か会うのが楽しみだ。
人造人間が現れたがやはりインペリアル・トルーパー装備の第1,2世代の人造人間だった。ツルツル頭とはその上に装備した装甲の事を指しているのではないのだろうけど、へーゲン砦で見つけた時からこの装備なので「白い奴」もしくは「コモンウェルス(連邦)の白い悪魔」とかに呼び名を変えたらどうだろうかと思った。
人造人間を倒しつつ進むと指令室のような場所に出た。ディーコンはこれは知らなかったようで、全てのスローカムズ・ジョーの地下に巨大なトンネル施設があるわけではなかったと言っていた。戦前のDIA(アメリカ国防情報局)の基地だったものらしい。そして、ここは「スイッチボード」と呼ばれていらようだ。ここなら拠点として最適だっただろう。しかし、それもインスティチュートの襲撃で終わりを迎えたので悲しい事ではなるけどね。
プロトタイプは施設の中心部にあるので早急に移動しよう。その途中でも第1世代の人造人間が攻撃してきたので残っていたプラズマグレネードを投擲した。これを受けた人造人間はスーパーミュータントと同じようにすぐに倒すことが出来た。強化されてはいるが威力が凄いからなのだろうか?これからもっと補充するようにしようと思った。
やっとのことで中心部に辿り着くと、ディーコンはDr.キャリントンと思われる男性の音声認証システムを使って固く閉ざされた扉を開くことが出来た。ちゃんとプロトタイプは残っているのだろうか?
そこには男性の死体があった。トミー・ウィスパーズという名前らしい。秘密を守るために殉死したのだ。無念だっただろう。ディーコンはこの時顔を見せなかった。泣いていたのかもしれない。僕とケイトはそっとしておくことにした。
落ち着いたディーコンはトミーの遺品を僕に授けてくれた。トミーの遺志を尊重するためにも受け取ろうと思う。これは「デリバラー」と呼ばれる銃で、戦前の最先端技術で作られた物らしい。強力で何より音が静かなんだとか。大事に扱おう。
それを受け取った後、プロトタイプことキャリントンプロトタイプを回収しよう。それを届ければデズデモーナは僕の加入を認めざるを得ないと言った。上手くいきますように。
キャリントンプロトタイプはステルスボーイを改良したような形をしていた。近くにあったステルスボーイも貰っておこう。何かの役に立つだろうし。
脱出ルートは廊下の突き当りにエレベーターがあるらしい。そこから脱出すれば人造人間だけで地雷原は避けられるようだ。そして、道中現れた第1世代の人造人間を倒してエレベーターを使い地上に脱出することが出来た。
地上に出た後は目的のものを持って地下墓地に戻ろう。ディーコンは先の報告するために先に帰還することになった。
正式加入 エージェント・フィクサー!
オールド・ノース・チャーチの地下墓地に戻るとディーコンは僕が大活躍したという嘘を吐いてデズデモーナに話していた。盛り過ぎだって!それを最後まで聞いていたデズデモーナは事の詳細を僕に確認した。リッキーの件再びか?
僕はとりあえず話を合わせ、第1世代の人造人を100体倒して、地雷原を無力化した嘘を本当であるように肯定した。そうであるかのように話すのは戦前の僕の演技の技術とコモンウェルスで培ったものを合わせたので彼女に信じ込ませることに成功した。まとめ役はディーコンだけだと思っていたが、たった2人でスイッチボードを一掃したことを褒めてくれた。嘘を本当のように言っているだけなので心苦しい所はあるがそういうことにしておいた。
デズデモーナはディーコンに認められたと言った。彼が誰かのために好意的な話をしたり、嘘を吐いたのは初めてらしい。もしかしたらさっきのディーコンと僕の嘘がバレているかも?でも、任務達成したことでそれは水に流すのかもしれない。何にしても感謝だ。
レールロードに正式に加入したらコードネームを付ける必要があると言った。「身元を隠すことで命を守る」ことが重要らしい。プロフェッサーかフィクサー、もしくはその他の候補があったが僕はフィクサーにした。マフィア映画の悪役の名前だがカッコイイのでこちらにしたのだ。
正式加入後の最初の任務はDr.キャリントンが指示するようだ。その前に顔合わせをしなければならない。エージェント達に信用してもらうために。
最初は初めてここに訪れた時に生身でミニガンを持っていた女性に話し掛けた。彼女はディーコンの話は本当なのかと探りを入れて来た。僕は「1人でやったわけじゃないけど大体そんな感じ」と答えた。
次にどうやって古い本拠地に入ったのかを聞いてきた。ディーコンがいつもやる「幽霊みたいに壁でもすり抜けたのか?」と言ってきたので「陰から敵を襲えばどうという事はない」と僕は答えた。一応納得した彼女はトミー・ウィスパーズが死んだことで「タフな奴が必要になった」と愚痴を零した。彼を失ったのは相当な痛手だったのだろう事が分かった。
そして、ようやく名前を教えてくれた。グローリー(死の天使)と呼ばれているらしい。カッコいい名前だ。次に何でも屋のトムとは仲良くするべきだと助言された。どうやらその人物は男性のようで、物知りだがイカているとのこと。まずは会って話してみることから始めようと思う。
次に顔合わせしたのは同じく最初に警戒された時にいた男性だ。ドラム・ボーイという名前らしい。秘密の受け渡し場所を管理して、エージェントにどこに向かうか指示するのが仕事のようだ。僕は「大変そうだ」と答えたら、彼は「掲示板に書いときゃ済むような内容だけどな」と愚痴を零した。毎回指示するのは大変だろうと思う。これから度々顔を合わすことになるだろうからその度に労おうと思う。
本拠地での顔合わせはこの後するとして、ディーコンは「個性的で狂気じみた連中だが一緒に過ごさないといけない」と忠告された。僕はそのつもりでいる。そして、抵抗が無ければ一緒に旅しないかと提案してきた。僕はそれを了承するとケイトは彼を「色男」と言い、ディーコンは彼女の事を「美人さん」と言い返した。案外馬が合うのかもしれない。これからの事を思うとディーコンには教えてもらうことが多いので旅をしながら確認していこうと思った。