僕はグッドネイバーに行く前にニックの仕事を手伝おうと思った。ショーン君捜索でこちらを手伝ってくれたお礼をしようと思ったのだ。探偵なんてドラマの中だけでしか見たことがなかったのでワクワクしてきた!うまく手伝えるように頑張ろう。
お宝探し
最初の仕事は昔のニックの相棒であるマーティー・ブルフィンチという名前の男性のホロテープから始まる。これにはフェニエル・ホールのギルデッド・グラスホッパーに大昔の銀細工師のシェム・ドラウンの宝の在処が記された手紙が挟まれているらしい。それを取ってくるからとホロテープで連絡してきたのだ。
フェニエル・ホール。歴史的建造物にして自由のゆりかごである。独立戦争当時に「フェニエル・ホールの上には何がいる?」「もちろんバッタだ」の合言葉で敵味方を識別していたと教えられたのでこのバッタのことは覚えている。
商店街や会議場として使われていたが実際に行ってみるとスーパーミュータントやミュータントハウンドの巣窟になっていて、ニックは「自由のゆりかごが屠殺場に変わった」と嘆いていた。僕も残念でならない。
中のスーパーミュータント等を殺した後は、ターミナルを見てみると、万引きが戦前は多発しており、防犯が歴史的建造物故に十分に出来なかったために、プロテクトロンを導入したが万引き犯5人、見物客1、レジ係1人の計7人もの死傷者を出してしまったとのこと。メディア等の追及で商店主の会議をキャンセルしてしまったらしい。
その他にはフリーダムトレイルの事も書かれていたのでレールロードの事もその内調べよう。
最上階に行くと、マーティーは亡くなっていた。スーパーミュータントに殺されたのかテーブルの上の酒を飲み過ぎて死んだのかは分からないが生きて会えなかった残念だ。ニックは残念がり元相棒として事件解決を約束した。
目標のギルデッド・グラスホッパーを取るのは歴史的建造物をいじるので気が咎めたが仕事だから仕方がない。心の中でお詫びしながら取って中を見ると確かに手紙があった。それにはシェム・ドラウンの息子であるトーマス・ドラウンが書いたとされる手紙であり、シェム・ドラウンの墓の場所が記されていた。早速向かおう。
墓に行くと、フェラル・グールの襲撃を受けたがニックと共に返り討ちにした。そして墓を掘り返す(丁寧に書いてあるが思いっきり墓荒らしである!)とシェム・ドラウンの遺骨と宝が入っていた。まるでエジプトの王の墓みたいに財宝が入っていた。
ニック曰く、諦められない人もいたと言っていた。その誰かが手紙をギルデッド・グエア素ホッパーに隠したのだろう。ここまで来たので「シェム・ドラウン・ソード」と呼ばれる財宝を手に入れた。墓荒らしの上に財宝泥棒みたいで申し訳ないがコモンウェルスで生きていくためなので勘弁して欲しい。それとこの剣をどう振るうのかは使い手次第だと書かれた手紙も見つけた。肝に銘じよう。
ニック・バレンタインの居場所
ダイヤモンドシティに一度帰ってバレンタイン探偵事務所に戻ると、ニックが話しかけてきた。ダイヤモンドシティに来れて良かったことを打ち明けた。当時は「CPGの大虐殺」の記憶が残っていたので受け入れられるか心配だったと言った。
僕はCPGについては知らなかったので聞いてみたら、コモンウェルスの暫定政府の事だと言った。移民グループが連合を作ろうとしたらしい。しかし、インスティチュートが独自の代表を送り込んだ。その代表は人造人間だった。その人造人間により各代表は皆殺しにされてしまい、暫定政府はスタートする前に終わってしまったとのことだった。そんな出来事があったのか。確かにその恐怖は拭い切れないだろうなと思った。
どうして受け入れられたのかを聞いてみたら、当時のダイヤモンドシティの市長、ヘンリー・ロバーツの愛娘を助けたからだと言った。駆け落ち相手が誘拐団の一員であり、一瞬誰を助ければいいか分からなくなったがニックは娘を助けたとのこと。
その行為に市長は喜び、英雄として称えて人造人間だからスパイじゃないのかと抗議する市民の声を市長は信じなかったのだという。それは確かにヒーローのようだ。カッコいいと思う。
誘拐団は倒したのかと聞いてみたら、倒すまでもなかったらしい。今ほど人造人間の能力が分かってなかったので自爆シーケンスの物真似で驚かしたら、誘拐団は互いを踏みつけにして逃げていったらしい。その間に笑いをこらえるのが大変だったようで実にニックらしいと思った。
そうこうしていく中でニックは便利屋として重宝されるようになり、多忙を極めたが楽しかったらしい。お金以上の価値があることは聞いていて分かった。探偵ニックとして皆に認められたのだ。
ニックは言う。「居場所は自分の手で作るもの」だと。ある程度の時間と努力でダイヤモンドシティも落ち着く場所になると言った。自分の手で居場所を作る、真理であり道理だ。やはりニックは探偵であり人間だと今改めて思った。仲間になれたのは嬉しい限りだ。
行方不明者を探せ!
残っている仕事は行方不明者の捜索だ。ファイルによるとアール・スターリングという名前の男性が行方不明らしい。勤務先はダグアウト・インで依頼主はバディムさんだ。数日間欠勤が続いたため不審に思いダイヤモンドシティ・セキュリティに報告したが取り合ってもらえず、探偵事務所に依頼したとのこと。インスティチュートの仕業かもしれないようなので油断は出来ない。
街の外には恐らく出ないかもしれないと思った僕はエリーさんから受け取ったトレンチコートと帽子を着用してみた。昔ながらの探偵風でカッコイイと思った。まずは形からと言うやつだ。早速ダグアウト・インで聞き込みを開始しよう。ニックの言う通りに鍵を手に入れる出来だろう。ピッキングは町中ではご法度だからだ。
バディムさんに詳細を聞くと、良いバーテンダーだが女性といる時はかなり横柄な人物だったようで、傍迷惑な乱暴者でもあったらしい。怨恨の線も有るがダイヤモンドシティ・セキュリティが取り合わないならこちらでやるしかないだろう。鍵は特に問題なく受け取れたので家に向かうべきだろう。
その後、拉致の一件以来、悪い連中とも縁を切ったらしく今では上手くいっているらしい。それは良かった。ブルやガウジャーみたいな哀れな犠牲者がこれ以上でないならこれで彼らも少しは浮かばれよう。そうでなくては困るというものだ。
アールの家に行くと、ニックはインスティチュートの拉致の線はないのではないかと言ってきた。アシスタントバーテンダーに過ぎない彼を攫うならなぜ本物のバーテンダーにしないのか?社交性の低い人物であり、攫うと気付かれる心配がないメリットがあるがなぜ有名人を攫わないのか?
それらを吟味した結果敵はいないのではという推論に達したようだ。言われてみれば何でもインスティチュートのせいにしていては見えないかもしれない。そうなると事故か何かのトラブルだろうか?
ニックがある物に気づいた。椅子の下にあったのはメガ整形外科センターのレシートだった。これは手掛かりになるだろう。Dr.クロッカーなら何か知っているかも?
メガ整形外科センターの扉は閉まったままだったのでDr.スーンに話を聞いてみた。このレシートの内容はリスクの低い美容手術とのことだ。だが支払い前にアールが消息不明になったとのこと。しかし、センターから何かを持ち出していたのは見かけたらしい。針を洗うのか備品を動かそうとしていたかもしれないとのこと。
しかし、床に血の跡がついているのを見かけた僕は嫌な予感がしたので地下室に入らせて欲しいと訴えた。Dr.スーンは憤慨して見たいなら好きにしていいが備品が少しでも元の位置から動いたら請求書を送ると言った。そうしないように注意しよう。
地下室に降りると凄惨な光景が広がっていた。壁は血で汚れ床には男性の死体が転がっていた。あれがアール・スターリングだろうか?そして近くにはDr.クロッカーが我を忘れて治療のようなことをやっていた。
どうしてこうなったのかを聞いてみると、自分は悪くないと弁解した。アールが幸せになりたくなかったからこうなったのだと。どうやら手術ミスで死なせてしまったらしい。
彼は凄腕だったが失敗して死なせたことで錯乱しているようだ。僕やニックは罪を償うために自首を勧めた。だが、Dr.クロッカーは良心の呵責に耐えかねて自殺を選んでしまった。生きて償いの道を進めさせることが出来なかったのは残念だ。
その後すぐにDr.スーンが降りてこの状況の説明を求められた。ありのままを伝えると、Dr.クロッカーの今回の暴挙に不快感を露わにした。人の道に反しているからだと憤慨した。確かにすぐに自首すべきだったとは思う。自信はあっただろうけど細心の注意をしていなかったのかもしれない。
Dr.スーンはダイヤモンドシティ・セキュリティに今回の事件の報告を行い、その後地下室の清掃を行うが時間が掛かるからこの場を去るようにとお願いされた。
ニックはこれは仕方がないと言って僕を慰めた。死ぬことを選んだのはDr.クロッカーだから僕のせいではないと言った。確かにそうだけど死ぬ以外に償う道がなかったのかと思わざるを得ない。独房暮らしになっても償いの道はあると思うからだ。そりゃ辛い人生になってしまうけど、死ぬよりはいいはずではないか?
アールの一件を報告する前に、エリーさんは大仕事に興味があるかと言ってきた。依頼人はケンジ・ナカノという名前らしい。名前からして日本人か日系なのだろうか?ニックは詳しいことは思い出せないと言う。それをエリーさんは書き留めを作ればいいのにと茶化したがニックはエリーさんの仕事を取りたくないのだと言い訳した。何だが夫婦みたいな会話だなぁと僕は思った。
ナカノ邸は北西部の沿岸付近にあるらしい。かなり遠いので装備や物資を整え、ショーン君捜索が一段落したら調査に赴くべきだろう。
その後、アールの件を報告したらDr.クロッカーに事件の詳細を尋ねなければと言っていたが、自殺してしまった事も報告した。ダグアウト・インの皆にはこちらから報告しておくと言って報酬のキャップを受け取った。
良い知らせだったらと良かったとエリーさんは嘆いた。どちらも助けられなかったのはとても残念だ。探偵物のドラマや映画はハッピーエンドの物もあるが救いが無かったり等のバッドエンドもある。フィクションとして見るのと実際に行動して目の当たりにすると心に来るものがある。探偵の仕事も楽じゃないと痛感した。