ウィンターホールド大学での仕事が一通り片付くことが出来たので久しぶりに旅に出た。今度はセラーナさんと同行して伸び伸びと旅を満喫するつもりだ。彼女が棺に閉じ込められて永い時間が経っているのでそうしようと思ったのだ。何より吸血鬼の仕事で彼女に留守を任せていたし、ウィンターホールド大学だけでなく色々と見せてあげたいと思う。
任命 ファルクリースの従士!
旅の途中でファルクリースに立ち寄った。そこで住民の頼みを聞いて仕事をして、その貢献にシドゲイル首長に従士に任命されたのだ。
何とも言えない気分だ。だって僕は闇の一党として私兵のヘルヴァルドを暗殺したんだから。バレていないから首長も邪険にあしらうこともしないんだけども後ろ髪を引かれる思いだ。
そして家を買うための土地を購入し、私兵のラッヤを迎えた。モーサルの時のように建築は後回しにしよう。今は旅をしたい気分だから。
ファルクリースを出ようとしたら、衛兵に犬を見たかどうか聞かれていたのを思い出した。鍛冶屋のロッドと言う人物に話を聞くと毛並みが良くて立派な図体をした猟犬を探しているようだ。自分で探す暇はないが衛兵に頼んでいたようだ。
頼みを聞いてくれたら報酬をくれるのだそうだ。そして旅のために装備を買うことにした。心機一転のつもりだ。色々あったからね。
そこでロッドの鋳造した試作品の装甲具「黒騎士」を購入した。内戦、ドラゴン等の過酷な環境でも戦い抜けるようにとの思いで作られた装備だそうだ。中々強度もありそうだしカッコいいので気に入った。
デイドラの親友
ファルクリースを出ると犬が話しかけてきた。何で犬がと思ったがこれがロッドの言っていた犬だろうか?なぜ喋れるのか聞いてみたら巨人やドラゴン、カジートがいるのに犬が喋ってはいけないのかと質問し返して来た。確かに。今の世の中で言えばそこまでおかしいものではないのだろう。
犬の名前は「バルバス」と言うらしい。マスターの「ヴァイル」と喧嘩したのでマスターから仲裁役を探して来いと言われたかららしい。うまくいくか分からないがやってみるとしよう。ロッドには悪いが装備一式かったのでそれで目を瞑ってもらおう。
場所は「ハエマールの不名誉」と言う洞窟らしい。行ってみますかね。しかし、力が及ばなくなると言うのはどういう意味だろうか?
ハエマールの不名誉に着いた。そこは吸血鬼でいっぱいだった。僕やセラーナさんが吸血鬼でもお構いなしに襲ってくるので仕方がないので返り討ちにした。最深部に着くと像があった。その像は何となく荘厳というかデイドラ的というか、嫌な予感がしてきた。
やはり予感は的中した。この像はクラヴィカス・ヴァイルの像だった。つまりデイドラ・ロードである。このロードは契約や取引を司るとの伝承にある。しかし、取引したものは大抵歪んだ形で叶えられて絶望してしまうらしい。もしかしてアンディール・マスターの正体だったりするのかな?要注意して話すとしよう。
ここにいた吸血鬼達はこのロードの信者たちで吸血症に苦しんでいたので治癒して欲しいと縋ってきたが僕が殺したことで苦痛を終わらせたことになるらしい。しかも愉快気に話すのでどんな形でも達成できればその契約は完了したとなるようだ。やっぱり伝承通りだった。
バルバスと和解して欲しいとお願いしたら早速断られた。もう速攻で。どうにかできないかと話してみたら悔恨の斧を取り返して来たら考えてもいいと言ってきた。場所はライムロック窟と言うらしい。バルバスが先導してくれるようだ。
行く前にクラヴィカス・ヴァイルはバルバスが力を奪うかもしれないと言った。僕を惑わすつもりなのかな?分からないが注意しよう。
詳しく話を聞くと、クラヴィカス・ヴァイルは悪ふざけでセバスチャン・ロートと言う魔術師にハーシーン信者の娘がおり、その娘がウェアウルフに変貌してしまったことで正気を無くし、娘を救うために取引を行い悔恨の斧を持っているとのことだ。う~ん、中々悪どいなぁ(僕が言っていい事ではないぞ!)。
まぁ行って穏便に済ませる方法を探すかなぁ。
ライムロック窟に行くと、炎の精霊を召喚して警備させていた。隠密で近づくと悔恨の斧を発見した。セバスチャン・ロートが近くにいたが娘が豹変したショックで打ちひしがれていた。
余りに気の毒なのでそっとしておくことにした。この仕事は斧を取り返せば成立するんだ。なにも殺すことが解決じゃないだろう。それこそクラヴィカス・ヴァイル風に自分で解釈しても行動しても問題ないだろう。向こうもしっかり守るつもりはないだろうし、こっちのやり方でも通るだろう。
悔恨の斧をクラヴィカス・ヴァイルに渡そうとすると、このロードはあろうことか子の斧でバルバスを殺せと命令して来たのだ!いくら何でもそれは酷いだろうと思った(暗殺者でドーンガードのメンバーを皆殺しにしたくせに何を言うのか!)ので断った。バルバスをきちんと戻すように説得した。
そしたら渋々だが納得してくれたようだ。またどこかで楽しい事を見つけることにしようと言い、力が戻ったら「世界中が待っているんだ!」と冒険者みたいなことを言っていたけど、多分皆待っていないと思う。だってデイドラを待っているのは信者ぐらいだろうし。クラヴィカス・ヴァイルは約束は守ろうとしないし。多分無いよ。
クラヴィカス・ヴァイルは事の顛末をおとぎ話風に締めくくりながら悪態を付いた。バルバスはクラヴィカス・ヴァイルに光を見せると言った。バルバスは僕を信じたので今度は僕がバルバスを信じてくれとお願いされた。
バルバスの頼みなら信じてみよう。何年かかるか分からないし、出来ないかもしれない。でも希望はあると思う。セラーナさんは訝し気であったけど。
報酬 クラヴィカス・ヴァイルの仮面
力を取り戻したクラヴィカス・ヴァイルは有頂天になった。バルバスを戻すだけにしたことを夢のない事を言うと愚痴をこぼした。まぁ僕もそう思うけどバルバスは悪くないし。
そして野心のない奴には罰を与えると言ってきた。芋虫に変えたり何十年も...と言ったところで取りやめた。願いを叶えるのをやめただけだとそれ以上は言わなかった。次の魅力的な取引のために行動すると言ってこの仕事は完了することとなった。これで終わったの?大丈夫かなぁ?
最後に報酬として「クラヴィカス・ヴァイルの仮面」と呼ばれるアーティファクトを貰った。人間的な魅力を得る代物らしい。デザインはアレだが貰えるものは貰っておこう。
これで終わることになったがデイドラ・ロードにも人間臭いのもいるんだなぁと思った。デイドラ同士でも友情があるのだと分かり久しぶりに心が和んだ。きっと罰の取り止めはバルバスが戻って嬉しかったからだろう。そんな本心がバレたくなかったんだろうか?真相は分からないがそういうことがあってもいいかなと僕は思うのだった。





































