僕は闇の一党の最大の標的である皇帝タイタス・ミード2世を仕留めるにあたって物資調達のためにホワイトランに久しぶりに帰ってきた時の出来事だった。
バナードメアの主人のフルだが噂話でキナレス聖堂のギルダーグリーンが弱っているという話を聞いた。気になったので聞きに行ってみると司祭であるダニカ・ピュア・スプリングという名前の女性がギルダーグリーンが弱っていることを嘆いていた。何とかするにはエルダーグリームの樹液が必要なのだとか。ただの剣では傷がつかないようなので古代の魔法による代物が必要だという。ハグレイブンが持っているとされるネトルベインという短剣だそうだ。オーファンロックという場所に潜んでいるそうなので取りに行こう。
ネトルベインを手に入れろ!
オーファンロックに辿り着くとハグと呼ばれる魔女とハグレイヴンが襲い掛かってきた。四方八方に破壊魔法が入り乱れる形になったが近接戦は不得手のようでそこから隙をついてそこから仕留めて行った。
最後にハグレイヴンを仕留めてネトルベインを手に入れた。これをダニカに持って帰ろう。
戻ってダニカに報告すると僕がうまくいくとは思っていなかったようだ。なんか引いている感じだしネトルベインを触りたがらないしでショックだったがこれをエルダーグリームの所に行って伐り付ければ樹液が取れるわけなので早速向かおう。
この時にモーリス・ジョンドレレという名前の巡礼者が話しかけてきてエルダーグリームの森を目指すなら同行したいと申し入れてきた。実際にエルダーグリームを見ることを長年夢見てきたようなので無下に断るわけにも行けないので一緒にエルダーグリーム聖域へ向かった。
樹液を取るか苗木を取るか?
そこは緑豊かな心休まる聖域だった。巡礼者も穏やかな人達ばかりだったので僕も心休まる思いだ。エルダーグリームまで足を運ぼうとしたが巨大な根が道を塞いでいるために通過できない。もしかしたらと思いネトルベインで切伐り付ければなんと根が動いたのだ。こうして進めば辿り着けるだろう。
いよいよという時になってモーリスさんは慌てて僕に問い詰めた。エルダーグリームを傷付けるなんて聞いていないと、ホワイトランの枯れ始めたギルダーグリーンのためだけにキナレスの輝かしい驚異を冒涜するのは許されないと言ってきた。しかし僕も頼まれてやっていると伝えると、聖堂の木は直せないが新しい木を持って来ることは出来るという。
僕はダニカさんのお願いを聞こうと思ったがここで傷付けてしまうと、モーリスさんと敵対するだけでなく、何かしらの脅威が表れて他の巡礼者達に危害が及ぶかもしれないと考えを改めて彼の意見を受け入れた。モーリスさんは木を説得すると言った。うまくいくのだろうか?
キナレスの使徒
モーリスさんはエルダーグリームの前で祈りを捧げると苗木が現れた。これを持って帰ればいいようだ。彼は「自然の本当の素晴らしさは闇雲な保全ではなくその再生になる」という核心を付いた言葉を言った。確かに自然は移り変わるものだ。生から死の流れを受けてまた新たな生が生まれるということなのだろう。
お礼を言うと彼は謙遜して礼はいらないと言った。そして彼は吟遊詩人なカッコイイセリフを言って僕の旅路を祈ってくれた。それなら僕も返そう。キナレスの風に乗って甘い香りだけが届くように。
ダニカさんに苗木を持ち帰ると樹液ではなかったことに不満がった。信者たちが来なくなってしまうことを危惧しているようだ。僕はモーリスさんから受けた言葉をダニカさんに伝えると聖堂の中の声だけを聞いていてはキナレスの風を聞くことは出来ないと考えを改めてくれた。死は新しい命の糧であると見識を深めたようだった。いつかこの苗木が新たなギルダーグリーンになることでホワイトランの上にそびえることになるだろうと確信したようだ。これでうまくいったと思いたいなぁ。
外に出ると衛兵の一人から苗木をもたらすことによってギルダーグリーンが蘇ることを意味すること、それをしてくれた僕はホワイトランの人々から栄誉が与えられるだろうと言ってくれたのが嬉しかった。
僕は闇の一党だし、死霊術師でもあるからキナレスの信者みたいに言われるのは気恥ずかしいけど、人のために動くのも悪くないかなと改めて思う。同胞団で働いている時のことを思い出してしまうような感じだ。
しかし、今の僕は闇の一党の聞こえし者だ。これから行う最終作戦で恐ろしいことになるのは確実だ。今日の事は今日の事として受け止めて最終作戦は気を引き締めて行動しなければ。































