次に僕が受ける任務はなんと帝国軍の刑務所に潜入して囚人を殺すというものだ。名前はヴァレン・ドレスというダンマーだ。ある囚人が脱獄したので脱出ルートを逆走する形で下水道から侵入して秘密のトンネルを通りその囚人の部屋行き、向かい側の牢獄のヴァレン・ドレスを暗殺するという流れだ。そのための下水道に入る鍵も渡してくれた。
ある囚人と言うのは下水道の外で息絶えてしまったジョニスの事だろうか?彼が脱出したルートを逆走して暗殺に赴くとはなんと皮肉な展開だろうか。
任務の対策!
この任務は衛兵を一人も殺さなかったらボーナスが出るという。ターゲットは長年収監されていたこともあって口はうまいが戦闘能力はからっきしとのことだ。盗賊ギルドでの経験を活かせば何とかなるだろう。
しかし、ヴィセンテさんはどうやら僕のことを脱獄したある囚人のジョニスであるように話しかけて来る。いやいやいや、僕は確かにジョニスの記憶を引き継いだけどアタナシアのままですよ?どうも彼には僕が同一人物のように話しかけているような気がしてならない。
ドロフォノス「あの~僕は帝都の刑務所に入ったことは全然ないんですが...。」
ヴィセンテ「そうなのか?そんなはずはないだろう?後ろめたいから隠したいのは分かるがね。」
...埒が明かないからこの辺にしよう。なぜそうなるのだろうか?
以前グレイ・フォックスからグレイ・カウルを譲渡「(押し付けられた)された時に僕自身がグレイ・フォックスの存在を受け継いでしまったように、ジョニスの記憶を引き継いだ時に存在も引き継いでしまったのだろうか?
その通りなのかは分からないが、モロウウィンドでの貢献もこちらでは僕がネレヴァリンだと全く伝わっていなかった。これは僕自身が話さなかっただけだと思っていたけど、知っていたのがデイドラ・ロードとその信者だけだったことを鑑みるにシロディールの人々には僕がアタナシアとしてではなくジョニスとして見えているのかもしれない。まぁこれも憶測だけどね...。
今の自分の考察はこれぐらいにしてアドバイスをもらわないと。
オチーヴァさんは300年以上の間に闇の一党が帝国刑務所に潜入できた者は一人もいないと言った。僕の実力を本当の示す試練とも言っていた。
ドロフォノス「警備兵の手に掛からないように注意して行動します。」
オチーヴァ「決して気を緩めずに行動なさい。奴らの監視の目は抜け目ないから...。」
ゴグロンさんは珍しく真剣だった。隠密が苦手なこともあり警備兵の恐ろしさを身に染みて実感するのだろう。注意して行動せねば。
ドロフォノス「殺すのは一人だけですから身を隠しながら進みますよ。」
ゴグロン「危なくなったら逃げろよ。ボーナスや名誉は生きてなきゃ何の値打ちもねぇからな。」
アンリエッタさんは帝国刑務所にトラウマがあるようだ。そして警備兵が屈強で残忍だと強調した。刑務所で残忍なことを女性囚人にするとなると恐らく暴行されてきたのだろうか...。彼女の悲惨な人生が垣間見えた。
ドロフォノス「安心してください。任務を達成して警備兵たちに恥をかかせて見せましょう!」
アンリエッタ「そうしてくれると助かるわ。連中に私の受けた屈辱分の恥をかかせてやって!」
テイナアヴァさんは牢獄に繋がる下水道は恐ろしいモンスターが住んでいるから慎重に行動するようにと言われた。
ドロフォノス「モンスターはなるべく避けて行動した方がよさそうですね。」
テイナアヴァ「そうだな。任務を達成せずに下水道で朽ち果てるなんて帝国軍の笑い者にされるだけだからな。慎重にやれよ。」
テリィンドリルさんはわざわざ丁寧に近接戦闘で殺すよりも弓矢で射って始末した方が楽だと言われた。
ドロフォノス「話す間もなく暗殺することは大事ですね。」
テリィンドリル「そうよ。警戒されずに暗殺したいならこれが一番だと思うわ。」
そして、帝都の赴き刑務所に続く下水道に到着した。ジョニスが自身の自由を手に入れるために辿った道を標的を暗殺するために今僕が通るのだ。本当に皮肉な話だ。