お金や個人情報が大事なことはわかるけれど、
本当に守るべきものや心を配る先が何かって忘れがち。
大変な状況にある人には、
少しでも気持ちが上向けるような声をかけるとか
せめてこれ以上ネガティブにならないようにするとか。
不公平感がないようにルールが必要なこともわかるけれど、
お客様の気持ちや時間も大事にしてほしい。
そんな風に思った出来事がたくさんありました。
この記事の続き
その④【重要】登録印はちゃんと管理しておこう
印鑑、いくつ持っていますか?
銀行口座、いくつ持っていますか?
その口座の登録印がどれか、整理されていますか?
母が急に在宅介護することになったとき、
父がデイに通うことになったとき、
母の銀行口座の死亡手続をするとき、
父が長期入院したり入所したりする口座振替登録のとき、、、
数々の場面で求められる印鑑
私が小学生の頃、通帳に印鑑欄があった記憶がある。
通帳を見れば、印鑑照合できて確認できる。
でもいまはその欄が廃止され、さらにオンライン通帳になっていたり。
むしろ印鑑レスがブームのこのご時世なのに。
父と母の印鑑ケースが分かれているのは知っていた。
そして、母は認印のうえにテープで○○銀行のように目印が書かれていたので助かった
困ったのは父の認印!!
2本あって、どっちを何に使っているのかがわからない…
メインバンクは1つ。
とりあえず父のその銀行の登録印だけ知りたい…
「さぁて、困った。どうしようか」
父と母と私、それぞれの
戸籍謄本、身分証明書、介護保険被保険者証(要介護1)、公正証書遺言、印鑑、通帳などなど…
ありとあらゆる証明書を持って(失くしたらもう大変なことになるセットオンパレード)
銀行窓口に突撃ドンしてみた
銀行窓口には案内係がいる。
「ご用件は?」と尋ねて誘導をするスタッフさん。
父のメインバンクには、ATMエリアを抜けて窓口エリアに入る前にベルトパーテーション(こういうやつ)があって、まずそこで止められた。
※ここまでは想定内
てことでまず、案内係の女性に要件を伝える。
アキ「父の口座の登録印の照合をしたいです」
受付「お父様ご本人は?」
アキ「認知症で入院中で、意志疎通できません(本当は意志疎通はできたけど)。全て管理していた母が亡くなって、父が自分の手続ができる状態ではなく、こちらがメインバンクなので、父の登録印がどっちなのかを知りたくて」
それを確かめる公的な証明書(誰がどう見ても全て証明できる)は完璧に揃ってる
受付「印鑑はご名義人様(父)の大切な情報なので、ご家族にもお答えできません」
※これも想定内
アキ「個人情報ですもんね。これとこれとこれと、、、全て証明書持ってきています」
受付「ご本人様が手続されないと照会できません」
アキ「え?意志疎通できなくてもですか?」←衝撃。
受付「はい」
ここで何かを察したのか奥から受付スタッフがもう1人現れ、2:1に。
まだATMエリアのパーテーションの前で止められたまま、カウンターエリアにも入れてない。
受付「いかなる理由であれ、登録印はお教えできません」
アキ「こちらがメインバンクで、この2本のうちどっちがこの口座のものなのか教えていただきたいだけなんですが」
受付「ご本人でないと…」
アキ「では何があれば、家族でも照合してもらえるんですか?」
受付「ご本人様のご来行が必要なので」
アキ「精神科に医療保護入院していて連絡もとれません。例えば委任状とか医師の診断書があればとか、代案はないんですか?」
受付「診断書や委任状があってもお伝えできません」
アキ「そうですか…先月、母が死亡したときには手続できましたけど。つまり、父が生きている限り教えてもらえないってことですね?」←言い方気をつけようね
受付「ご本人様にしかお答えできませんので…」
アキ「死ぬまで待つしかないってことですね、わかりました」←言い方気をつけよう(2回目)
頭に血がのぼったまま帰宅した。
他人に対してこんな強い言葉を放つことは稀だし、カッとなったのもあのモラハラ医師との一件以来だったと思う。
受付の方はその人の仕事をしただけ、ってことはもちろん理解してる。
印鑑をきちんと管理していなかったこちらに不手際があるのもわかる。
ただ、死んだときは"はいはい"と驚くほどスムーズに手続の案内がされるのに、
生きているうちには"入院していても歩けなくても本人でないと"教えてもらえない。
パーテーションベルトから窓口に入ることすら許されずに門前払い。
せめて、持ってきた証明書の確認をして、上司に尋ねて、検討くらいしてくれてもいいのでは…?
これが個人情報保護って何か違くない?
あなた(銀行)が守りたいものってそういうこと?
書いて思い出してムカついてきた
ちなみに携帯電話の解約時にも似たような手間が発生した。
死んだ母のスマホの解約はあっけなく一瞬
精神科に医療保護入院した父のガラケーの解約は、いろんな手続でたらい回しにされ、結局3回もdocomoショップに行く羽目になった(ちなみにこれも来店予約=以下⑤参照)。
死んだら簡単。
生きていると厄介。
なんででしょうね?
意志疎通ができなくても生きていると、本人でないとハードルが爆上がりになることがわんさか。
意志疎通できないんですよ?例えば寝たきりの場合でもですよ?
ちなみに、この印鑑がどちらか問題は
「口座振替登録をするときに一か八かで押印して、違ったら登録印相違不備で戻ってくるだろう」という手法を使った。
そして、一か八かで合ってたので、登録印が判明して終結
でも、このやり方は父の印鑑が2本しかないから可能だったことなわけで。
これが5本とかそれ以上あったらとてもじゃないけど、印鑑相違の不備のやりとり何度もやるなんて時間も手間もかかって提出先にも申し訳ない…
そんな経験をしないためにも、日頃から管理しておくことをおすすめします…
その⑤銀行手続のパターン複雑すぎ&来店予約はとりあえず早めに押さえる!
その④で書いた銀行関連でもう一つ。
母が亡くなった2022年9月は、まだコロナ禍。
なるべく密を避けて手続できるようにいろんな工夫がされていた頃。
過去から全部の通帳が箱にドカッと見つかったので、時系列に並べ直して…の整理整頓に時間がかかった。
結果的に、5つの金融機関の通帳が見つかり、それぞれの死亡手続(相続手続)をする必要があった。
まず、それぞれの金融機関のHPを検索し、必要書類と手続の流れを確認してみる。
A銀行HPから書類ダウンロード → 一式を窓口持参
B銀行窓口で書類受取 → そのまま窓口手続
C銀行HPで資料請求 → 郵便受取 → 一式を郵送
D銀行窓口で書類受取 → 一式を郵送
というように、銀行が違うから当たり前なんだけど、手続の流れが違いすぎる!!!しかも必要書類もバラバラ。
写しがOKなところもあれば原本じゃなければNGなところも。
金融庁さん、キャッシュレスのこのご時世。
手続ってもうちょっと簡素化できませんかね?
各銀行、流れだけでも同じにしてもらえるといいのに。
郵便のやりとりのパターンもなかなか時間かかるのよね~
そして、、「とりあえず行けばいいのよね」と楽そうに見える窓口持参の厄介なところ。
それは「来店予約」必須が大半という落とし穴
大きい駅に行けば、メガバンクはまとまっている。
動ける時間は限られているので、例え待ち時間があったとしても、効率よく「1日で一気に3行分手続しちゃいたい」って思うわけ。
それなのに、この来店予約が本当に厄介で…
1ヶ月先まで取れない銀行もあった。
全部揃わないと相続手続もスタートできないわけで…
さらに「母、やってくれたな」となったのが、
統合する前の今はなき銀行名の通帳を発見したとき
しかも通帳の名前は「手書き」で「旧姓」で「名前の漢字が一文字間違ってる」というコンボ
もはや「誰??」レベル。
通帳記入されている最後の取引が合っているかもわからない。
残高があるのかもわからない。
というか、わたし生まれる前の銀行…。
現在の統合後の銀行窓口に行き、
「この通帳のA支店はもうなくて、いまはB支店に移管されています。そこの紙の帳票を探して取引記録を探すので、2ヶ月ほどかかるかもしれません」と言われたり。
(結局ここには 1,200円ほど入ってたのでこれまた相続手続発生。私だけじゃなく銀行さんの労力も…………)
これらの手続相手は銀行なのでもちろん平日。夫は仕事。
時には、哺乳瓶とミルクとオムツとベビーフードを持って、ベビーカーをひいてひたすら歩く
しかもそれが雨だった日とかもう…
でも日程変更できないのだ、来店予約が空かないから
銀行の前のベンチで待ってる間に、片手でミルクあげながらどっかに電話したりとかよくしてたなぁ(遠い目)
オムツ替えスペースが近くになくて、行員に頼んで、行員しか行けないフロアのだれでもトイレをお借りしたこともあった。
ドア外に行員に見張られているプレッシャーの中、響き渡るギャン泣きの娘のオムツを替えるというもはや修行か?
仕事をしていたら、こういう平日しかできない手続にとても翻弄されたはずだし、その点で育休中は時間の融通は効いたはずだけど、思い返すと色々あったな、としみじみ。
⑤も長くなったが、私からのアドバイスは、
使わない口座は解約。
休眠口座も解約。
登録印と一緒に、過年度順に通帳保管。
取引銀行がたくさんあるとたーいへん
ちなみに父は2行しかないから。
私が全部時系列に並べてあるし。
印鑑も分かってるし、クレカも2枚しかないし。
異母兄たち楽でよかったね(前回の続きのいらない一言)。
私の経験談が、プレジデントオンラインに掲載されました。
このもしゅだきではまだ更新されていない、母の亡くなったあとの父のことも触れています。
「もしゅだきの更新が遅すぎるから待てない」
「いままでの経緯をざっと知りたい」
そんな方におすすめです
介護に携わる方、育児に翻弄されている方たちにとって、少しでもお役に立てますように
掲載記事はこちらから!!!
《納骨編》
https://media.finasee.jp/articles/-/12717
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