2022年9月に母が逝去し、行政書士さんにお目にかかり、私が動く必要がある相続手続が終わったのは、2023年1月下旬でした。



これらの分厚い資料一式アップを受け取り、ベビーカーを押しながら歩いていると「こんなにスピーディーに済むことなんて珍しいと思うよ。すごいよ、アキ。もちろん、お義母さんも」

ふいに夫にそう声をかけられ、涙が出ました。


全て母の頑張りのおかげです。


私も娘に手間をかけないようにしたい。

ましてやもし今後第二子ができたら(全く予定ありませんが泣き笑い)、なおさら。強く、そう思います。


 

  

   

 

 

 

この記事の続きダウン(になるのかな?)


葬式翌日から勃発した墓問題編はこちらからどうぞダウン


ちなみに。新年早々、ダウンしておりました泣き笑い(突然の報告)

突き刺すような腹痛、下痢、嘔吐(1回だけだった)、関節痛、発熱、頭痛…


元日に義家族と我が家でお刺身を食べたんですが、その中のブリの血合いに当たったと思われます昇天


「少し悪くなってたんだよね、その部分削いだんだけどな」と数日後につぶやいた夫に白い目を向けた私です真顔

いや、いつもキッチンに立ってくれている夫には感謝してるんですけどね。魚さばいてくれるなんてありがとうなんだけどね。


大人7人中5人がダウンということで、完全なる食中毒でしたね指差し


でも、去年のアデノの方が何十倍もきつかったよダウン


あれを越えるものはそんなにないはず。ということで(どういうことで?)、今週からようやく通常営業です立ち上がる


前置きが長くなりましたが、、、母メインの回想録の最終章です鉛筆



   



葬儀屋さんがくれた"やることリスト"



葬儀屋さんが「請求書をお持ちしますので」と言うので、葬儀翌日に訪問のお約束をしていた。


請求書くらい郵送してくれればいいのに、と思っていた私だが…その打ち合わせにて。


「逝去後の手続き、いろいろあるんですが…お若い方ならスマホでも調べられますよね、もうご自身で進めてらっしゃれば参考になるかどうかわかりませんが…」と低姿勢に言いながら、冊子を差し出された。


その冊子には、逝去後の手続きについて、とても詳しく、事細かに記載してあった。


思わず「これ、有料じゃないんですか?」と言ったほど。


ネットで調べていた「死亡届」や「クレカ、銀行の届け出」などの手続だけではない。


私はこの本を頼りに、しばらくの間、娘をベビーカーや抱っこひもに乗せ、ひたすら役所や各手続に翻弄されることになったあせる



どこの葬儀屋さんでもこのようなものは用意されてるのかわからないが、私は本当にこの本に助けられた。


それこそ、宗派によって葬儀の方法が違うことから、○周忌、○回忌の考え方、香典返し、お礼状の書き方など、何から何まで網羅されていた。

(あれから1年以上たったいまでも、大切に保管しているにっこり)


※各種手続をしている中でもやっとしたことは次記事にて触れますちょっと不満







公正証書遺言の威力


母が亡くなる前から、父と娘の寝かしつけを終えたあとに少しずつ始めていた書類整理。


何がどこにあるのか把握しておかないと…


その気持ちが強かったが、

異母兄たちのどうしようもない手紙とか、

父が5年ほど前に食道癌をしたときの記録や書類、

祖父母が若い頃の写真、

生みの母・育ての父・育ての母それぞれの葬儀の書類とか……



母が亡くなる3ヶ月ほど前だろうか。

「私が死んだらこの人に電話するのよ。この名刺ね。この引き出しに全部入ってるからね」

終活が一段落したのか、そう私に言った母。


「はいはい知らんぷり

母がいなくなることを認めることになるような気がして、右から左へ聞き流すようにあしらっていたが、今となっては、「母が準備してくれてよかった、聞いておいてよかった」と本当に思う。





亡くなった翌日

母の言う通りにその名刺の人に電話をした。


「キミエの娘のアキです。昨日母が亡くなりまして…何かあったときはこちらに電話するようにと伺っていたのでお電話しました」

そう伝えると、お相手は絶句していた…


「え、、、キミエさん?!2ヶ月ほど前にお会いしたばかりなのに…随分と急で…」と言葉をなくしたのは、行政書士のYさん。



終活のお手伝いをしてくれる相談所のような場所を母は自分で見つけ、癌の痛みに耐えながらも、父と何度か打ち合わせに出かけていた。


そして母は、自分がもう長くないと悟った4月(宣告を受けた頃)から7月までの間で、公正証書遺言を作ってくれていた。


しかも、母の分だけではなく、認知症の父も一緒に全ての手続をして、父の分まで。



私は30過ぎにも関わらず無知で、いわゆる遺言は自筆で「○○は✕✕に相続する」と書かれるものだと思っていた。

その自筆遺言を有効にするためには裁判所の検認がいる、ということも知らなかった。

書いた紙が家にありさえすればいいと思っていた。



母が終活してくれたのは、すべて私が困らないため

資産(1番は二世帯にリフォームしたこの家家)が父に渡って、父が亡くなったあと、異母兄たちと私が財産分与で揉めないようにするため


ちゃんと準備してくれた母の終活こそが、私への愛のかたまりだと思った悲しい



というのも、

相続手続をするうえでこの公正証書遺言がとにかく威力を発揮したのだ合格

まるで水戸黄門の印籠的な。

(素人的な稚拙な表現ですみません。)



例えば、銀行口座の解約(凍結手続)をするとき。


の身分証明書、印鑑登録証明書、戸籍謄本、印鑑

の除籍謄本、銀行口座通帳カード

の身分証明書、戸籍謄本、住民票、印鑑


などありとあらゆる証明書のほかに

「公正証書遺言」がないと、相続人が誰かを公的に証明できない。


え、ご主人(お父様)いますよね?お父様の署名は?相続権利は?となるわけだ。



母の公正証書遺言には

全ての資産を長女アキに

と記載されていた。


そのおかげで、

相続人欄には私が署名、捺印、証明書類を提出、するだけで済んだ。


もしここに、父にも相続権利があった場合には、

父の署名、捺印、証明が必要になる。

私に兄弟がいたら、さらにその兄弟も、だ。


とある金融機関の相続人欄は10個の氏名欄が用意されていたのを、私は見逃さなかった昇天

資産がある人、相続人が多い人、世の中にはいろんな形があるんだろうな…魂が抜ける




相続手続を経て、私が感じたこと(超主観)


母が体調を崩して、

父が認知症でアル中で、

0歳の娘がいて、

そんな育休を送った一人っ子の私は、その1年弱の間に

「こんなときに兄弟がいたら」

何度そう思ったかわからない。


何度も何度も頭に浮かんでは、

私がやるしかない、こなすしかない、と諦め、泣いてやりすごした。



兄弟の存在が常に恋しい人生を送ってきたそんな私でさえ、相続手続(と、その後の父の施設入所でも)を経て思ったことは…


「相続手続は兄弟いたら大変」

「全部自分のペースで進められる一人っ子は勝ち」

だった泣き笑いオエー



仲のよい兄弟でさえ、親御さんの逝去後の相続手続がきっかけで絶縁状態になることがある、と聞いたことがあったが、このとき初めて、なんとなくイメージがついた…


親が逝去後を見据えて準備しているかどうかで、

終わりの見えない相続手続を協力して乗り越えられるか、仲違いしてしまうか、、、

ましてや親の介護を兄弟のうち1人だけが背負っていたとか、音信不通の兄弟がいて、相続のときに急に兄弟が出てきたりもしたら………魂が抜ける

(母が生みの祖母を看取ったあとに、養女が出現したみたいにね。)



ずーーーっと兄弟に憧れ続けた人生だったが、このときだけは(!!)

兄弟がいるのもいないのも、一長一短

そう思わされた経験(相続手続)だった爆笑




父の公正証書遺言


ちなみに父の公正証書遺言には、

資産全て(※)を異母兄たちで二分する

と書かれている。

※私たち夫婦が半分お金を出した自家用車以外車



家族で納得して、この遺言は作られている。

もちろん私も了承している。


ただ、そんな公正証書遺言(というモノ自体知らないと思う)があることを異母兄たちは知らない


父の遺産が欲しいとは1mmも思わない。

母が遺してくれたこの家さえあれば十分だからにっこり



でも。それなのに。

すべての父の介護を一人でしている私。

どう考えても偉すぎるびっくりマーク私、偉いびっくりマーク


誰にも言えないし、誰も褒めてくれないから、自分で自分を褒め称える日々なのである泣き笑い泣き笑い泣き笑い




いつか父が亡くなった時DASH!


異母兄たちは公正証書遺言を見て、私の取り分がないことに驚くだろう。

「アキはこれを知ったうえでここまで一人で介護してくれたのか」

そんな風に一瞬でも思ってくれたらいい。



遠方に住み、しかも仲が悪いらしい異母兄弟が

あーだこーだ揉めながら、2人で手続してみればいい。


父の遺産はいらない=相続人欄に私の署名は不要。

だからこそ、絶対に巻き込まないで欲しい



そのために、父の病院の明細も施設の諸経費も事務文書も、時系列順に全てきっちり保管してある。


父が大切に持ち歩いていた宝くじも引き換えて、当選金はちゃんと父の口座に入れている。

私は1円も騙しとっていない。




そのときがきたら、公正証書遺言とそれらのファイルと通帳と印鑑を「お二人でどうぞ」とごっそり渡すのだ。


異母兄たちが相続手続で頼るどこかの司法書士さんが、きっと「随分ときっちりと記録されてましたね」と感心してくれると思う。

その司法書士さんの姿を私が見ることはないだろうけど、今もうすでにその反応を想像してどや顔になる指差し



異母兄に渡すそのときのためだけに、母が亡くなったあの日から欠かさず、準備している。


そんな私は、嫌味ったらしい性悪女なのかもしれない。



  


私の経験談が、プレジデントオンラインに掲載されました。

 

このもしゅだきではまだ更新されていない、母の亡くなったあとの父のことも触れています。

 

「もしゅだきの更新が遅すぎるから待てない」

「いままでの経緯をざっと知りたい」

そんな方におすすめです合格

 

介護に携わる方、育児に翻弄されている方たちにとって、少しでもお役に立てますようににっこり

 

 

 

 

 

 




 

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