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今回はネットで「介護 小説」と検索してヒットしたもの指差し




全然読んだことがなかった作家さんですが、読了後に調べてみたら、これまた映画化されていましたカチンコ

しかもこの著者が監督をしている…?!


有名な監督、プロデューサーさんだった泣き笑い



映画の出演者を見て唸った。

小説のイメージ通りすぎる。映画を見たら涙こらえられないだろうなぁ…









描かれている情景が、目に浮かぶようでとてもリアルで。

海や花や風を本当に感じるような文章でした。


認知症の介護のお話しというよりは、母と息子の人生に触れる感覚。





ここで描かれている認知症の症状を読んで、父の数年後を想像しました。


そのとき父は何を覚えていて、私に何と言うんだろう。




私が忘れていることを思い出させてくれるきっかけをくれたりもするんでしょうか。


そんな父に対して、怒らずに、受け入れることができるんでしょうか。



パッパと切り替えて進めていきたい私の性格的には、「長いお別れ」ダウンはなかなかの試練の連続です。









以下、印象に残った言葉たち鉛筆

 

   


父の主治医にも同じことを言われたことがあります。

父が夜中に目覚めてリビングにやってくる、それは何か理由があって行動している、と。

大きな声で話しかけてくる、百合子の声が深夜の街並みに響く。静かにしてよ、とたしなめる自分が母のことを恥ずかしいと思っていることに気づく。

ご本人はひとり歩きするつもりはなくて、なにか目的があるか、大人しくしていられない理由があって歩いているんです。故郷に向かうひともいれば、自分の家から逃げ出す人もいる。だからおかしな行動だとは思わないようにしてください。

診断を受けた際に医者から言われたが、抑えきれず口調が厳しくなる。




本当にその通り。こんなことを言ってくださる施設長さんなら、父を預けたいと思うはず(結局は、人)。

私がいたくない場所は、父にとっても居心地が悪いはず。

施設を探すときは、父が父らしくいられる場所であってほしい、そう思っていました。

もちろん空き状況も関わるので希望通りには行きませんが…

それにしても父が入院した精神科病院は、真っ先に帰りたくなるような場所だったなぁ。。。

「見舞いに来る家族も帰りたくなるような場所に、認知症の方々が住みたいと思うはずがありませんよね。だから外に出ようとする。それを閉じ込めるためにドアを何重にもする。もっと逃げたくなる。言葉も荒くなるし、暴力を振るったりもする。それは当然のことのように感じます」





認知症の方々はたくさんのメモをとっている方が多い気がします。

私の父も手帳やメモ帳に何枚もびっしり書き記していました。

記憶を失うことが怖い、周りに迷惑をかけたくない、知られたくない、いろんな感情が合わさって、その行動に出るのかな…

床に落ちたメモの上にぽたぽたと水滴が落ちた。悔しくて、情けなくて、嗚咽が漏れた。ごめん母さん。ずっとひとりで苦しんでいたんだね。気付かなくてごめんなさい。





「記憶」が人を司る。じゃ記憶がなくなったら、父ではなくなる?

納得しかけたけど、そうとは言いきれない。

親子関係ってそんなに簡単に私は割りきれない…

「もし僕が交通事故に遭って、体がすべて機械になっても記憶が残っていればそれは僕だと言える。でも体はそのままであっても記憶が失われてしまったら、それはもう僕ではない」







 

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