ALS(筋萎縮側索硬化症)について
治療も少しずつ進歩してきましたね
今回、総説が医学雑誌BMJに発表され、ALSについて興味深い内容となっていました。
ALSの治療についての最近の考え方。
いくつかポイントがありますね
総説を書いたのは米国フィラデルフィアの
トーマスジェファーソン大学の
フリステリナ先生
Hristelina Ilieva先生
女性の先生が多く活躍されていますね
掲載誌BMJは世界トップの医学雑誌。
ALSについての最新論説です(文献1)。
概要
4つの基本治療と期待の治療が載っていました。
1.多職種で連携して診る
2.進行遅延効果のあるお薬。
3.呼吸管理をしっかりおこなう
4.栄養管理をしっかりおこなう
5.そして新しい治療法へ。
以下はその要約です。
1。多職種の治療には、ALS専門医、看護師、リハビリのほか呼吸器医もしくは消化器医もはいります。緊密なチーム医療という意味だと思います。
2.進行遅延の基本はリレゾールです。日米韓などではエダラボン、米加ではAMX0035が使用されることがあります。
3.呼吸管理も大切ですね(下記)。呼吸筋のモニターをおこない早期にNIV(非侵襲的人工換気)を開始する。痰を適切に処理する。生命を維持するうえで必要なことです。
4.栄養管理も重要ですね(下記)。発症前の体重を維持することが推奨されます。嚥下障害、手足の障害、代謝亢進症(患者の約 50%)、食欲不振、疲労などが関係します。
5.新薬の開発も進んでいます。ALS プラットフォーム研究(下記)がすすんでいるとのこと。またASO薬も有望とのことでした。
感想
有効な治療を組み合わせていく。
呼吸、栄養、進行遅延。。
つみかさねがたいせつですね
プラットフォーム計画もだいぶすすんでいるようでした。
いい成果を期待したいと思います。。
いろいろなことがありますが
ともかく粘っていきたいものですね。
ここまでご覧いただきありがとうございました
文献
1 Hristelina Ilieva , Mithila Vullaganti , Justin Kwan. Advances in molecular pathology, diagnosis, and treatment of amyotrophic lateral sclerosis BMJ 2023 Oct 27:383:e075037. doi: 10.1136/bmj-2023-075037.