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法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

役に立つ裁判例の紹介、法律の本の書評です。弁護士経験32年。第二東京弁護士会所属21770

建物保護に関する法律により第三者に対抗しうる土地の範囲

 

 

土地賃借権確認事件

【事件番号】      最高裁判所第2小法廷判決/昭和28年(オ)第875号

【判決日付】      昭和30年9月23日

【判示事項】      建物保護に関する法律により第三者に対抗しうる土地の範囲

【判決要旨】      一筆の土地全部の賃借人が地上に登記のある建物を所有するにいたつたときは、その後右土地が分筆され、建物の存在しない部分につき所有権を取得した者がある場合においても、これに対し賃借権を対抗することができる。

【掲載誌】        最高裁判所民事判例集9巻10号1350頁

 

 

借地借家法

(借地権の対抗力)

第十条 借地権は、その登記がなくても、土地の上に借地権者が登記されている建物を所有するときは、これをもって第三者に対抗することができる。

2 前項の場合において、建物の滅失があっても、借地権者が、その建物を特定するために必要な事項、その滅失があった日及び建物を新たに築造する旨を土地の上の見やすい場所に掲示するときは、借地権は、なお同項の効力を有する。ただし、建物の滅失があった日から二年を経過した後にあっては、その前に建物を新たに築造し、かつ、その建物につき登記した場合に限る。

 

 

 

民法第895条(推定相続人の廃除に関する審判確定前の遺産の管理)と遺贈の目的物についての仮処分申請の許否

 

 

              仮処分異議事件

【事件番号】      最高裁判所第3小法廷判決/昭和28年(オ)第943号

【判決日付】      昭和30年5月10日

【判示事項】      民法第895条と遺贈の目的物についての仮処分申請の許否

             民法1012条と遺贈の目的物についての受遺者の仮処分申請の許否

             民法第976条による遺言と医師の立会等の要否

【判決要旨】      民法第895条の規定は、受遺者が、相続人廃除の手続進行中、相続人から遺贈の目的物を譲り受けた第三者に対し、右目的物につき仮処分を申請することを妨げるものではない。

             民法第1012条の規定は、受遺者が自ら遺贈の目的物につき仮処分を申請することを妨げるものではない

             禁治産者でない通常人が民法第976条による遺言をなす場合には、医師二人以上の立会その他同法第973条所定の方式を必要とするものではない。

【参照条文】      民法895

             民事訴訟法755

【掲載誌】        最高裁判所民事判例集9巻6号657頁

 

 

民法

(推定相続人の廃除に関する審判確定前の遺産の管理)

第八百九十五条 推定相続人の廃除又はその取消しの請求があった後その審判が確定する前に相続が開始したときは、家庭裁判所は、親族、利害関係人又は検察官の請求によって、遺産の管理について必要な処分を命ずることができる。推定相続人の廃除の遺言があったときも、同様とする。

2 第二十七条から第二十九条までの規定は、前項の規定により家庭裁判所が遺産の管理人を選任した場合について準用する。

 

(遺言執行者の権利義務)

第千十二条 遺言執行者は、遺言の内容を実現するため、相続財産の管理その他遺言の執行に必要な一切の行為をする権利義務を有する。

2 遺言執行者がある場合には、遺贈の履行は、遺言執行者のみが行うことができる。

3 第六百四十四条、第六百四十五条から第六百四十七条まで及び第六百五十条の規定は、遺言執行者について準用する。

 

(死亡の危急に迫った者の遺言)

第九百七十六条 疾病その他の事由によって死亡の危急に迫った者が遺言をしようとするときは、証人三人以上の立会いをもって、その一人に遺言の趣旨を口授して、これをすることができる。この場合においては、その口授を受けた者が、これを筆記して、遺言者及び他の証人に読み聞かせ、又は閲覧させ、各証人がその筆記の正確なことを承認した後、これに署名し、印を押さなければならない。

2 口がきけない者が前項の規定により遺言をする場合には、遺言者は、証人の前で、遺言の趣旨を通訳人の通訳により申述して、同項の口授に代えなければならない。

3 第一項後段の遺言者又は他の証人が耳が聞こえない者である場合には、遺言の趣旨の口授又は申述を受けた者は、同項後段に規定する筆記した内容を通訳人の通訳によりその遺言者又は他の証人に伝えて、同項後段の読み聞かせに代えることができる。

4 前三項の規定によりした遺言は、遺言の日から二十日以内に、証人の一人又は利害関係人から家庭裁判所に請求してその確認を得なければ、その効力を生じない。

5 家庭裁判所は、前項の遺言が遺言者の真意に出たものであるとの心証を得なければ、これを確認することができない。

 

(成年被後見人の遺言)

第九百七十三条 成年被後見人が事理を弁識する能力を一時回復した時において遺言をするには、医師二人以上の立会いがなければならない。

2 遺言に立ち会った医師は、遺言者が遺言をする時において精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く状態になかった旨を遺言書に付記して、これに署名し、印を押さなければならない。ただし、秘密証書による遺言にあっては、その封紙にその旨の記載をし、署名し、印を押さなければならない。

 

 

民事保全法

(仮処分命令の必要性等)

第二十三条 係争物に関する仮処分命令は、その現状の変更により、債権者が権利を実行することができなくなるおそれがあるとき、又は権利を実行するのに著しい困難を生ずるおそれがあるときに発することができる。

2 仮の地位を定める仮処分命令は、争いがある権利関係について債権者に生ずる著しい損害又は急迫の危険を避けるためこれを必要とするときに発することができる。

3 第二十条第二項の規定は、仮処分命令について準用する。

4 第二項の仮処分命令は、口頭弁論又は債務者が立ち会うことができる審尋の期日を経なければ、これを発することができない。ただし、その期日を経ることにより仮処分命令の申立ての目的を達することができない事情があるときは、この限りでない。

 

 

所得税の確定申告において租税特別措置法(昭和六三年改正前)二六条一項に基づく概算経費により事業所得金額を計算していた場合に修正申告において実額経費に変更することが許されるとした事例

 

 

更正処分等取消請求事件

【事件番号】      最高裁判所第3小法廷判決/昭和63年(行ツ)第152号

【判決日付】      平成2年6月5日

【判示事項】      所得税の確定申告において租税特別措置法(昭和六三年法律第一〇九号による改正前のもの)二六条一項に基づくいわゆる概算経費により事業所得金額を計算していた場合に修正申告においていわゆる実額経費に変更することが許されるとした事例

【判決要旨】      歯科医師が、所得税の確定申告において、租税特別措置法(昭和六三年法律第一〇九号による改正前のもの)二六条一項に基づくいわゆる概算経費により事案所得金額を計算していた場合に、診療経費総額を自由診療収入分と社会保険診療報酬分に振り分ける計算を誤り、自由診療収入分の必要経費を正しく計算した場合よりも多額に、社会保険診療報酬分の実額経費を正しく計算した場合よりも小額に算出したため、右実額経費よりも概算経費の方が有利であると判断してこれにより事業所得金額を計算したものであり、診療総収入から控除されるべき必要経費の計算には誤りがあるなど判示の事実関係の下においては、修正申告をするに当たり、確定申告における必要経費の計算の誤りを是正する一環として、概算経費選択の意思表示を撤回し、実額経費を社会保険診療報酬の必要経費として計上することが許される。

【参照条文】      国税通則法19-1

             所得税法27

             所得税法(昭和62年法律第96号による改正前のもの)37-1

             租税特別措置法(昭和63年法律第109号による改正前のもの)26-1

             租税特別措置法(昭和63年法律第109号による改正前のもの)26-3

【掲載誌】        最高裁判所民事判例集44巻4号612頁

 

 

国税通則法

(修正申告)

第十九条 納税申告書を提出した者(その相続人その他当該提出した者の財産に属する権利義務を包括して承継した者(法人が分割をした場合にあつては、第七条の二第四項(信託に係る国税の納付義務の承継)の規定により当該分割をした法人の国税を納める義務を承継した法人に限る。)を含む。以下第二十三条第一項及び第二項(更正の請求)において同じ。)は、次の各号のいずれかに該当する場合には、その申告について第二十四条(更正)の規定による更正があるまでは、その申告に係る課税標準等(第二条第六号イからハまで(定義)に掲げる事項をいう。以下同じ。)又は税額等(同号ニからヘまでに掲げる事項をいう。以下同じ。)を修正する納税申告書を税務署長に提出することができる。

一 先の納税申告書の提出により納付すべきものとしてこれに記載した税額に不足額があるとき。

二 先の納税申告書に記載した純損失等の金額が過大であるとき。

三 先の納税申告書に記載した還付金の額に相当する税額が過大であるとき。

四 先の納税申告書に当該申告書の提出により納付すべき税額を記載しなかつた場合において、その納付すべき税額があるとき。

2 第二十四条から第二十六条まで(更正・決定)の規定による更正又は決定を受けた者(その相続人その他当該更正又は決定を受けた者の財産に属する権利義務を包括して承継した者(法人が分割をした場合にあつては、第七条の二第四項の規定により当該分割をした法人の国税を納める義務を承継した法人に限る。)を含む。第二十三条第二項において同じ。)は、次の各号のいずれかに該当する場合には、その更正又は決定について第二十六条の規定による更正があるまでは、その更正又は決定に係る課税標準等又は税額等を修正する納税申告書を税務署長に提出することができる。

一 その更正又は決定により納付すべきものとしてその更正又は決定に係る更正通知書又は決定通知書に記載された税額に不足額があるとき。

二 その更正に係る更正通知書に記載された純損失等の金額が過大であるとき。

三 その更正又は決定に係る更正通知書又は決定通知書に記載された還付金の額に相当する税額が過大であるとき。

四 納付すべき税額がない旨の更正を受けた場合において、納付すべき税額があるとき。

3 前二項の規定により提出する納税申告書は、修正申告書という。

4 修正申告書には、次に掲げる事項を記載し、その申告に係る国税の期限内申告書に添付すべきものとされている書類があるときは当該書類に記載すべき事項のうちその申告に係るものを記載した書類を添付しなければならない。

一 その申告後の課税標準等及び税額等

二 その申告に係る次に掲げる金額

イ その申告前の納付すべき税額がその申告により増加するときは、その増加する部分の税額

ロ その申告前の還付金の額に相当する税額がその申告により減少するときは、その減少する部分の税額

ハ 所得税法第百四十二条第二項(純損失の繰戻しによる還付の手続等)(同法第百六十六条(申告、納付及び還付)において準用する場合を含む。)又は法人税法第八十条第十項(欠損金の繰戻しによる還付)(同法第百四十四条の十三第十三項(欠損金の繰戻しによる還付)において準用する場合を含む。)若しくは地方法人税法(平成二十六年法律第十一号)第二十三条第一項(欠損金の繰戻しによる法人税の還付があつた場合の還付)の規定により還付する金額(以下「純損失の繰戻し等による還付金額」という。)に係る第五十八条第一項(還付加算金)に規定する還付加算金があるときは、その還付加算金のうちロに掲げる税額に対応する部分の金額

三 その申告前の納付すべき税額及び還付金の額に相当する税額

四 前三号に掲げるもののほか、当該期限内申告書に記載すべきものとされている事項でその申告に係るものその他参考となるべき事項

 

 

所得税法

(事業所得)

第二十七条 事業所得とは、農業、漁業、製造業、卸売業、小売業、サービス業その他の事業で政令で定めるものから生ずる所得(山林所得又は譲渡所得に該当するものを除く。)をいう。

2 事業所得の金額は、その年中の事業所得に係る総収入金額から必要経費を控除した金額とする。

 

(必要経費)

第三十七条 その年分の不動産所得の金額、事業所得の金額又は雑所得の金額(事業所得の金額及び雑所得の金額のうち山林の伐採又は譲渡に係るもの並びに雑所得の金額のうち第三十五条第三項(公的年金等の定義)に規定する公的年金等に係るものを除く。)の計算上必要経費に算入すべき金額は、別段の定めがあるものを除き、これらの所得の総収入金額に係る売上原価その他当該総収入金額を得るため直接に要した費用の額及びその年における販売費、一般管理費その他これらの所得を生ずべき業務について生じた費用(償却費以外の費用でその年において債務の確定しないものを除く。)の額とする。

2 山林につきその年分の事業所得の金額、山林所得の金額又は雑所得の金額の計算上必要経費に算入すべき金額は、別段の定めがあるものを除き、その山林の植林費、取得に要した費用、管理費、伐採費その他その山林の育成又は譲渡に要した費用(償却費以外の費用でその年において債務の確定しないものを除く。)の額とする。

 

 

租税特別措置法

(社会保険診療報酬の所得計算の特例)

第二十六条 医業又は歯科医業を営む個人が、各年において社会保険診療につき支払を受けるべき金額を有する場合において、当該支払を受けるべき金額が五千万円以下であり、かつ、当該個人が営む医業又は歯科医業から生ずる事業所得に係る総収入金額に算入すべき金額の合計額が七千万円以下であるときは、その年分の事業所得の金額の計算上、当該社会保険診療に係る費用として必要経費に算入する金額は、所得税法第三十七条第一項及び第二編第二章第二節第四款の規定にかかわらず、当該支払を受けるべき金額を次の表の上欄に掲げる金額に区分してそれぞれの金額に同表の下欄に掲げる率を乗じて計算した金額の合計額とする。

二千五百万円以下の金額

百分の七十二

二千五百万円を超え三千万円以下の金額

百分の七十

三千万円を超え四千万円以下の金額

百分の六十二

四千万円を超え五千万円以下の金額

百分の五十七

2 前項に規定する社会保険診療とは、次の各号に掲げる給付又は医療、介護、助産若しくはサービスをいう。

一 健康保険法(大正十一年法律第七十号)、国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)、高齢者の医療の確保に関する法律(昭和五十七年法律第八十号)、船員保険法(昭和十四年法律第七十三号)、国家公務員共済組合法(昭和三十三年法律第百二十八号)(防衛省の職員の給与等に関する法律(昭和二十七年法律第二百六十六号)第二十二条第一項においてその例によるものとされる場合を含む。以下この号において同じ。)、地方公務員等共済組合法(昭和三十七年法律第百五十二号)、私立学校教職員共済法(昭和二十八年法律第二百四十五号)、戦傷病者特別援護法(昭和三十八年法律第百六十八号)、母子保健法(昭和四十年法律第百四十一号)、児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)又は原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律(平成六年法律第百十七号)の規定に基づく療養の給付(健康保険法、国民健康保険法、高齢者の医療の確保に関する法律、船員保険法、国家公務員共済組合法、地方公務員等共済組合法若しくは私立学校教職員共済法の規定によつて入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、家族療養費若しくは特別療養費(国民健康保険法第五十四条の三第一項又は高齢者の医療の確保に関する法律第八十二条第一項に規定する特別療養費をいう。以下この号において同じ。)を支給することとされる被保険者、組合員若しくは加入者若しくは被扶養者に係る療養のうち当該入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、家族療養費若しくは特別療養費の額の算定に係る当該療養に要する費用の額としてこれらの法律の規定により定める金額に相当する部分(特別療養費に係る当該部分にあつては、当該部分であることにつき財務省令で定めるところにより証明がされたものに限る。)又はこれらの法律の規定によつて訪問看護療養費若しくは家族訪問看護療養費を支給することとされる被保険者、組合員若しくは加入者若しくは被扶養者に係る指定訪問看護を含む。)、更生医療の給付、養育医療の給付、療育の給付又は医療の給付

二 生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)の規定に基づく医療扶助のための医療、介護扶助のための介護(同法第十五条の二第一項第一号に掲げる居宅介護のうち同条第二項に規定する訪問看護、訪問リハビリテーション、居宅療養管理指導、通所リハビリテーション若しくは短期入所療養介護、同条第一項第五号に掲げる介護予防のうち同条第五項に規定する介護予防訪問看護、介護予防訪問リハビリテーション、介護予防居宅療養管理指導、介護予防通所リハビリテーション若しくは介護予防短期入所療養介護又は同条第一項第四号に掲げる施設介護のうち同条第四項に規定する介護保健施設サービス若しくは介護医療院サービスに限る。)若しくは出産扶助のための助産若しくは健康保険法等の一部を改正する法律(平成十八年法律第八十三号)附則第百三十条の二第一項の規定によりなおその効力を有するものとされる同法附則第九十一条の規定による改正前の生活保護法の規定に基づく介護扶助のための介護(同法第十五条の二第一項第四号に掲げる施設介護のうち同条第四項に規定する介護療養施設サービスに限る。)又は中国残留邦人等の円滑な帰国の促進並びに永住帰国した中国残留邦人等及び特定配偶者の自立の支援に関する法律(平成六年法律第三十号)の規定(中国残留邦人等の円滑な帰国の促進及び永住帰国後の自立の支援に関する法律の一部を改正する法律(平成十九年法律第百二十七号)附則第四条第二項において準用する場合を含む。)に基づく医療支援給付のための医療その他の支援給付に係る政令で定める給付若しくは医療、介護、助産若しくはサービス若しくは中国残留邦人等の円滑な帰国の促進及び永住帰国後の自立の支援に関する法律の一部を改正する法律(平成二十五年法律第百六号)附則第二条第一項若しくは第二項の規定によりなお従前の例によることとされる同法による改正前の中国残留邦人等の円滑な帰国の促進及び永住帰国後の自立の支援に関する法律の規定に基づく医療支援給付のための医療その他の支援給付に係る政令で定める給付若しくは医療、介護、助産若しくはサービス

三 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(昭和二十五年法律第百二十三号)、麻薬及び向精神薬取締法(昭和二十八年法律第十四号)、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)又は心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律(平成十五年法律第百十号)の規定に基づく医療

四 介護保険法(平成九年法律第百二十三号)の規定によつて居宅介護サービス費を支給することとされる被保険者に係る指定居宅サービス(訪問看護、訪問リハビリテーション、居宅療養管理指導、通所リハビリテーション又は短期入所療養介護に限る。)のうち当該居宅介護サービス費の額の算定に係る当該指定居宅サービスに要する費用の額として同法の規定により定める金額に相当する部分、同法の規定によつて介護予防サービス費を支給することとされる被保険者に係る指定介護予防サービス(介護予防訪問看護、介護予防訪問リハビリテーション、介護予防居宅療養管理指導、介護予防通所リハビリテーション又は介護予防短期入所療養介護に限る。)のうち当該介護予防サービス費の額の算定に係る当該指定介護予防サービスに要する費用の額として同法の規定により定める金額に相当する部分若しくは同法の規定によつて施設介護サービス費を支給することとされる被保険者に係る介護保健施設サービス若しくは介護医療院サービスのうち当該施設介護サービス費の額の算定に係る当該介護保健施設サービス若しくは介護医療院サービスに要する費用の額として同法の規定により定める金額に相当する部分又は健康保険法等の一部を改正する法律(平成十八年法律第八十三号)附則第百三十条の二第一項の規定によりなおその効力を有するものとされる同法第二十六条の規定による改正前の介護保険法の規定によつて施設介護サービス費を支給することとされる被保険者に係る指定介護療養施設サービスのうち当該施設介護サービス費の額の算定に係る当該指定介護療養施設サービスに要する費用の額として同法の規定により定める金額に相当する部分

五 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成十七年法律第百二十三号)の規定によつて自立支援医療費を支給することとされる支給認定に係る障害者等に係る指定自立支援医療のうち当該自立支援医療費の額の算定に係る当該指定自立支援医療に要する費用の額として同法の規定により定める金額に相当する部分若しくは同法の規定によつて療養介護医療費を支給することとされる支給決定に係る障害者に係る指定療養介護医療(療養介護に係る指定障害福祉サービス事業者等から提供を受ける療養介護医療をいう。)のうち当該療養介護医療費の額の算定に係る当該指定療養介護医療に要する費用の額として同法の規定により定める金額に相当する部分又は児童福祉法の規定によつて肢体不自由児通所医療費を支給することとされる通所給付決定に係る障害児に係る肢体不自由児通所医療のうち当該肢体不自由児通所医療費の額の算定に係る当該肢体不自由児通所医療に要する費用の額として同法の規定により定める金額に相当する部分若しくは同法の規定によつて障害児入所医療費を支給することとされる入所給付決定に係る障害児に係る障害児入所医療のうち当該障害児入所医療費の額の算定に係る当該障害児入所医療に要する費用の額として同法の規定により定める金額に相当する部分

六 難病の患者に対する医療等に関する法律(平成二十六年法律第五十号)の規定によつて特定医療費を支給することとされる支給認定を受けた指定難病の患者に係る指定特定医療のうち当該特定医療費の額の算定に係る当該指定特定医療に要する費用の額として同法の規定により定める金額に相当する部分又は児童福祉法の規定によつて小児慢性特定疾病医療費を支給することとされる医療費支給認定に係る小児慢性特定疾病児童等に係る指定小児慢性特定疾病医療支援のうち当該小児慢性特定疾病医療費の額の算定に係る当該指定小児慢性特定疾病医療支援に要する費用の額として同法の規定により定める金額に相当する部分

3 第一項の規定は、確定申告書に同項の規定により事業所得の金額を計算した旨の記載がない場合には、適用しない。

4 税務署長は、前項の記載がない確定申告書の提出があつた場合においても、その記載がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、第一項の規定を適用することができる。

 

 

代理人の資格を株主に限定する定款の定めがある会社において株主ではない代理人に議決権を行使させずにされた株主総会決議が取り消された事例

 

 

株主総会決議取消請求控訴事件

【事件番号】      札幌高等裁判所判決/平成31年(ネ)第83号

【判決日付】      令和元年7月12日

【判示事項】      1 出頭した者が株主として議決権を行使し得る立場にあることを会社が認識していたにもかかわらず、書類の形式的不備を理由にその者を株主総会に出席させず、その者に議決権の行使をさせずにされた株主総会決議が取り消された事例

             2 代理人の資格を株主に限定する定款の定めがある会社において株主ではない代理人に議決権を行使させずにされた株主総会決議が取り消された事例

             3 提示書類の印影と届出印影との不一致等を理由とする株主総会への出席妨害の排除を認めた事例

【判決要旨】      1 出頭してきた者が株式会社の株主として議決権を行使し得る立場にあることを当該株式会社が認識していたにもかかわらず、その者の持参した書類の形式的な不備を理由にその者を株主総会に出席させず、その者に議決権の行使をさせなかったことは決議の方法が法令に違反するとして、株主総会決議が取り消された事例

             2 株式会社の定款において議決権の代理行使をさせることができる者を株主に限定する旨の定めがあっても、株主から委任を受けた株主以外の第三者が株主総会を攪乱する人物でないことが当該株式会社にとって明らかな場合には、当該第三者が議決権を代理行使することも許されると解するのが相当であるとして、当該第三者に議決権を行使させなかったことは決議の方法が法令に違反するとして、株主総会決議が取り消された事例

             3 株主である原告が、議決権行使書を提示した場合には、提示書類の印影と会社に届出されている印影に不一致があること、印鑑等変更届出が未提出であること、変更届遅延理由書が未提出であることを理由として、株主総会に株主として原告が入場することを拒否してはならない旨を会社に命じた事例

【参照条文】      会社法308

             会社法310

             会社法831-1

【掲載誌】        金融・商事判例1598号30頁

 

 

会社法

(議決権の数)

第三百八条 株主(株式会社がその総株主の議決権の四分の一以上を有することその他の事由を通じて株式会社がその経営を実質的に支配することが可能な関係にあるものとして法務省令で定める株主を除く。)は、株主総会において、その有する株式一株につき一個の議決権を有する。ただし、単元株式数を定款で定めている場合には、一単元の株式につき一個の議決権を有する。

2 前項の規定にかかわらず、株式会社は、自己株式については、議決権を有しない。

 

(議決権の代理行使)

第三百十条 株主は、代理人によってその議決権を行使することができる。この場合においては、当該株主又は代理人は、代理権を証明する書面を株式会社に提出しなければならない。

2 前項の代理権の授与は、株主総会ごとにしなければならない。

3 第一項の株主又は代理人は、代理権を証明する書面の提出に代えて、政令で定めるところにより、株式会社の承諾を得て、当該書面に記載すべき事項を電磁的方法により提供することができる。この場合において、当該株主又は代理人は、当該書面を提出したものとみなす。

4 株主が第二百九十九条第三項の承諾をした者である場合には、株式会社は、正当な理由がなければ、前項の承諾をすることを拒んではならない。

5 株式会社は、株主総会に出席することができる代理人の数を制限することができる。

6 株式会社は、株主総会の日から三箇月間、代理権を証明する書面及び第三項の電磁的方法により提供された事項が記録された電磁的記録をその本店に備え置かなければならない。

7 株主(前項の株主総会において決議をした事項の全部につき議決権を行使することができない株主を除く。次条第四項及び第三百十二条第五項において同じ。)は、株式会社の営業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。この場合においては、当該請求の理由を明らかにしてしなければならない。

一 代理権を証明する書面の閲覧又は謄写の請求

二 前項の電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧又は謄写の請求

8 株式会社は、前項の請求があったときは、次のいずれかに該当する場合を除き、これを拒むことができない。

一 当該請求を行う株主(以下この項において「請求者」という。)がその権利の確保又は行使に関する調査以外の目的で請求を行ったとき。

二 請求者が当該株式会社の業務の遂行を妨げ、又は株主の共同の利益を害する目的で請求を行ったとき。

三 請求者が代理権を証明する書面の閲覧若しくは謄写又は前項第二号の電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧若しくは謄写によって知り得た事実を利益を得て第三者に通報するため請求を行ったとき。

四 請求者が、過去二年以内において、代理権を証明する書面の閲覧若しくは謄写又は前項第二号の電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧若しくは謄写によって知り得た事実を利益を得て第三者に通報したことがあるものであるとき。

 

(株主総会等の決議の取消しの訴え)

第八百三十一条 次の各号に掲げる場合には、株主等(当該各号の株主総会等が創立総会又は種類創立総会である場合にあっては、株主等、設立時株主、設立時取締役又は設立時監査役)は、株主総会等の決議の日から三箇月以内に、訴えをもって当該決議の取消しを請求することができる。当該決議の取消しにより株主(当該決議が創立総会の決議である場合にあっては、設立時株主)又は取締役(監査等委員会設置会社にあっては、監査等委員である取締役又はそれ以外の取締役。以下この項において同じ。)、監査役若しくは清算人(当該決議が株主総会又は種類株主総会の決議である場合にあっては第三百四十六条第一項(第四百七十九条第四項において準用する場合を含む。)の規定により取締役、監査役又は清算人としての権利義務を有する者を含み、当該決議が創立総会又は種類創立総会の決議である場合にあっては設立時取締役(設立しようとする株式会社が監査等委員会設置会社である場合にあっては、設立時監査等委員である設立時取締役又はそれ以外の設立時取締役)又は設立時監査役を含む。)となる者も、同様とする。

一 株主総会等の招集の手続又は決議の方法が法令若しくは定款に違反し、又は著しく不公正なとき。

二 株主総会等の決議の内容が定款に違反するとき。

三 株主総会等の決議について特別の利害関係を有する者が議決権を行使したことによって、著しく不当な決議がされたとき。

2 前項の訴えの提起があった場合において、株主総会等の招集の手続又は決議の方法が法令又は定款に違反するときであっても、裁判所は、その違反する事実が重大でなく、かつ、決議に影響を及ぼさないものであると認めるときは、同項の規定による請求を棄却することができる。

 

河川に設置されていた市の管理に係るスクリーンが豪雨の際に流下物によって閉塞したことにより近傍の旅館が浸水被害を受けた場合において,当該スクリーンに設置又は管理の瑕疵があるとして,市に対する損害賠償請求が認められた事例

 

 

損害賠償等請求事件

【事件番号】      京都地方裁判所判決/平成26年(ワ)第3601号

【判決日付】      令和2年11月19日

【判示事項】      河川に設置されていた市の管理に係るスクリーンが豪雨の際に流下物によって閉塞したことにより近傍の旅館が浸水被害を受けた場合において,当該スクリーンに設置又は管理の瑕疵があるとして,市に対する損害賠償請求が認められた事例

【参照条文】      国家賠償法2-1

【掲載誌】        判例タイムズ1493号141頁

             LLI/DB 判例秘書登載

 

 

国家賠償法

第二条 道路、河川その他の公の営造物の設置又は管理に瑕疵があつたために他人に損害を生じたときは、国又は公共団体は、これを賠償する責に任ずる。

② 前項の場合において、他に損害の原因について責に任ずべき者があるときは、国又は公共団体は、これに対して求償権を有する。

 

 

 

       主   文

 

 1 被告は,原告株式会社Aに対し,1130万6234円及びうち1111万6020円に対する平成24年10月10日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。

 2 原告株式会社Aのその余の請求並びに原告B及び原告Cの請求をいずれも棄却する。

 3 訴訟費用は,これを10分し,その1を被告の負担とし,その余を原告らの連帯負担とする。

 

       事実及び理由

 

第1 請求

 1 被告は,原告株式会社Aに対し,1億2499万8534円及びこれに対する平成24年10月10日から支払済みまで年5分の割による金員を支払え。

 2 被告は,原告Bに対し,200万円及びこれに対する平成24年8月14日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。

 3 被告は,原告Cに対し,200万円及びこれに対する平成24年8月14日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。

第2 事案の概要

   本件は,原告株式会社A(以下「原告会社」という。)が運営する旅館(以下「本件旅館」という。)が平成24年8月13日から同月14日にかけての豪雨(以下「本件豪雨」という。)の際に床上浸水(以下「本件浸水」という。)の被害を受けたのは,本件旅館の近傍を流れる河川に設置されたスクリーンの構造や本件旅館に隣接する排水機場の運用方法に設置又は管理の瑕疵があったからであるとして,原告らが,上記河川及び排水機場を管理する地方公共団体である被告に対し,国家賠償法2条1項に基づき,原告会社については1億2499万8534円の損害賠償金及びこれに対する原告会社が損害保険金の支払を受けた日の翌日である平成24年10月10日から支払済みまで民法(平成29年法律第44号による改正前のもの。以下同じ。)所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を,原告B及び原告C(以下,原告Bと併せて「原告Dら」という。)については各200万円の慰謝料及びこれに対する本件浸水の日である同年8月14日から支払済みまで上記同旨の遅延損害金の各支払を求める事案である。

民法第550条の書面に当るとされた事例s37

 

 

              土地所有権移転登記手続請求事件

【事件番号】      最高裁判所第1小法廷判決/昭和36年(オ)第1228号

【判決日付】      昭和37年4月26日

【判示事項】      民法第550条の書面に当るとされた事例

【判決要旨】      県知事に対する農地所有権移転許可申請書に、譲渡人、譲受人と表示して各記名捺印がなされ、「権利を移転しようとする事由の詳細」の項に本件農地を贈与することにした旨、「権利を移転しようとする契約の内容」の項に無償贈与とする旨の各記載がある以上、該申請書は民法第550条の書面に当る。

【参照条文】      民法550

【掲載誌】        最高裁判所民事判例集16巻4号1002頁

 

 

民法

(書面によらない贈与の解除)

第五百五十条 書面によらない贈与は、各当事者が解除をすることができる。ただし、履行の終わった部分については、この限りでない。

 

船舶安全法に基づく中間検査に合格した船舶であつても、堪貨能力に欠け、その航行につき船舶管理人に重大な堪貨能力担保義務違反があるとされた事例

 

 

損害賠償請求控訴事件

【事件番号】      大阪高等裁判所判決/昭和53年(ネ)第828号

【判決日付】      昭和54年2月28日

【判示事項】      1、船舶安全法に基づく中間検査に合格した船舶であつても、堪貨能力に欠け、その航行につき船舶管理人に重大な堪貨能力担保義務違反があるとされた事例

             2、商法696条の「船舶ノ利用ニ付テ生シタル債務」には不法行為に基づく損害賠償債務も含まれるか(積極)

【判決要旨】      船舶共有者として船舶管理人の重過失行為に基づき共有者個人が負うべき責任は、それが契約責任であると不法行為責任であるとを問わず、その有する持分価格の割合に限定される。

【参照条文】      国際海上物品運送法3-1

             国際海上物品運送法5-1

             国際海上物品運送法20-2(商法581条)

             商法699

             民法715-1

             民法715-2

             船舶安全法5-1

             商法696

【掲載誌】        判例タイムズ387号137頁

             金融・商事判例580号37頁

 

 

国際海上物品運送法

(運送品に関する注意義務)

第三条 運送人は、自己又はその使用する者が運送品の受取、船積、積付、運送、保管、荷揚及び引渡につき注意を怠つたことにより生じた運送品の滅失、損傷又は延着について、損害賠償の責を負う。

2 前項の規定は、船長、海員、水先人その他運送人の使用する者の航行若しくは船舶の取扱に関する行為又は船舶における火災(運送人の故意又は過失に基くものを除く。)により生じた損害には、適用しない。

 

(航海に堪える能力に関する注意義務)

第五条 運送人は、発航の当時次に掲げる事項を欠いたことにより生じた運送品の滅失、損傷又は延着について、損害賠償の責任を負う。ただし、運送人が自己及びその使用する者がその当時当該事項について注意を怠らなかつたことを証明したときは、この限りでない。

一 船舶を航海に堪える状態に置くこと。

二 船員の乗組み、船舶の艤ぎ装及び需品の補給を適切に行うこと。

三 船倉、冷蔵室その他運送品を積み込む場所を運送品の受入れ、運送及び保存に適する状態に置くこと。

 

 

商法

(船舶管理人の義務)

第六百九十九条 船舶管理人は、その職務に関する帳簿を備え、船舶の利用に関する一切の事項を記載しなければならない。

2 船舶管理人は、一定の期間ごとに、船舶の利用に関する計算を行い、各船舶共有者の承認を求めなければならない。

 

(持分の譲渡)

第六百九十六条 船舶共有者の間に組合契約があるときであっても、各船舶共有者(船舶管理人であるものを除く。)は、他の船舶共有者の承諾を得ないで、その持分の全部又は一部を他人に譲渡することができる。

2 船舶管理人である船舶共有者は、他の船舶共有者の全員の承諾を得なければ、その持分の全部又は一部を他人に譲渡することができない。

 

 

民法

(使用者等の責任)

第七百十五条 ある事業のために他人を使用する者は、被用者がその事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、使用者が被用者の選任及びその事業の監督について相当の注意をしたとき、又は相当の注意をしても損害が生ずべきであったときは、この限りでない。

2 使用者に代わって事業を監督する者も、前項の責任を負う。

3 前二項の規定は、使用者又は監督者から被用者に対する求償権の行使を妨げない。

 

 

船舶安全法

第五条 船舶所有者ハ第二条第一項ノ規定ノ適用アル船舶ニ付同項各号ニ掲グル事項、第三条ノ船舶ニ付満載吃水線、前条第一項ノ規定ノ適用アル船舶ニ付無線電信等ニ関シ国土交通省令ノ定ムル所ニ依リ左ノ区別ニ依ル検査ヲ受クベシ

一 初メテ航行ノ用ニ供スルトキ又ハ第十条ニ規定スル有効期間満了シタルトキ行フ精密ナル検査(定期検査)

二 定期検査ト定期検査トノ中間ニ於テ国土交通省令ノ定ムル時期ニ行フ簡易ナル検査(中間検査)

三 第二条第一項各号ニ掲グル事項又ハ無線電信等ニ付国土交通省令ヲ以テ定ムル改造又ハ修理ヲ行フトキ、第九条第一項ノ規定ニ依リ定メラレタル満載吃水線ノ位置又ハ船舶検査証書ニ記載シタル条件ノ変更ヲ受ケントスルトキ其ノ他国土交通省令ノ定ムルトキ行フ検査(臨時検査)

四 船舶検査証書ヲ受有セザル船舶ヲ臨時ニ航行ノ用ニ供スルトキ行フ検査(臨時航行検査)

五 前各号ノ外一定ノ範囲ノ船舶ニ付第二条第一項ノ国土交通省令又ハ国土交通省令・農林水産省令ニ適合セザル虞アルニ因リ国土交通大臣ニ於テ特ニ必要アリト認メタルトキ行フ検査(特別検査)

② 国土交通大臣ハ国土交通省令ノ定ムル所ニ依リ中間検査ヲ受クルコトヲ免除スルコトヲ得

 

 

ベルコ事件・代理店主であるAについては,業務の方針や成果に関しては細部にわたって被告Y社からの指示があり,これを拒否することは相当程度困難であった一方で,具体的な労務の遂行方法や労務の時間,場所については一定程度の裁量があったということができ,業務の代替性は乏しいものの,その業務を自己の計算によって行い,報酬額が労務の成果と対応しているのであって,AがY社の使用人であるということはできないとされた例

 

 

 

地位確認等請求事件(第1事件)、賃金請求事件(第2事件)

【事件番号】      札幌地方裁判所判決/平成27年(ワ)第1583号、平成28年(ワ)第334号

【判決日付】      平成30年9月28日

【判示事項】      1 会社その他の商人の使用人とは,その商人に従属し,その者に使用されて労務を提供する者と解するのが相当であり,これに該当するか否かは,当該商人との間の契約の形式にかかわらず,実質的にみて,当該商人から使用されて労務を提供しているといえるか否かによって判断すべきであるとされた例

             2 代理店主であるAについては,業務の方針や成果に関しては細部にわたって被告Y社からの指示があり,これを拒否することは相当程度困難であった一方で,具体的な労務の遂行方法や労務の時間,場所については一定程度の裁量があったということができ,業務の代替性は乏しいものの,その業務を自己の計算によって行い,報酬額が労務の成果と対応しているのであって,AがY社の使用人であるということはできないとされた例

             3 Y社が対外的にY社の内部組織として表示したか否か,代理店がY社の内部組織であるという認識をY社が有していたか否か,Aがいかなる認識を有し,表示をしていたかは,Y社のAに対する指揮命令の有無および程度に影響する事情ではないとされた例

             4 Y社が原告Xらに対し,労務に関する指揮命令を行い,その対価として報酬を支払ったとみることはできないから,XらとY社との間で黙示の労働契約が成立していたということはできないとされた例

             5 Y社においてAが独立した人格を有する代理商であることを主張することが信義則違反ないし権利濫用であることをうかがわせる事情はないとされた例

【掲載誌】        労働判例1188号5頁

 

 

労働基準法

(定義)

第九条 この法律で「労働者」とは、職業の種類を問わず、事業又は事務所(以下「事業」という。)に使用される者で、賃金を支払われる者をいう。

 

(時間外、休日及び深夜の割増賃金)

第三十七条 使用者が、第三十三条又は前条第一項の規定により労働時間を延長し、又は休日に労働させた場合においては、その時間又はその日の労働については、通常の労働時間又は労働日の賃金の計算額の二割五分以上五割以下の範囲内でそれぞれ政令で定める率以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。ただし、当該延長して労働させた時間が一箇月について六十時間を超えた場合においては、その超えた時間の労働については、通常の労働時間の賃金の計算額の五割以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。

② 前項の政令は、労働者の福祉、時間外又は休日の労働の動向その他の事情を考慮して定めるものとする。

③ 使用者が、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、第一項ただし書の規定により割増賃金を支払うべき労働者に対して、当該割増賃金の支払に代えて、通常の労働時間の賃金が支払われる休暇(第三十九条の規定による有給休暇を除く。)を厚生労働省令で定めるところにより与えることを定めた場合において、当該労働者が当該休暇を取得したときは、当該労働者の同項ただし書に規定する時間を超えた時間の労働のうち当該取得した休暇に対応するものとして厚生労働省令で定める時間の労働については、同項ただし書の規定による割増賃金を支払うことを要しない。

④ 使用者が、午後十時から午前五時まで(厚生労働大臣が必要であると認める場合においては、その定める地域又は期間については午後十一時から午前六時まで)の間において労働させた場合においては、その時間の労働については、通常の労働時間の賃金の計算額の二割五分以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。

⑤ 第一項及び前項の割増賃金の基礎となる賃金には、家族手当、通勤手当その他厚生労働省令で定める賃金は算入しない。

 

 

商法

(通知義務)

第二十七条 代理商(商人のためにその平常の営業の部類に属する取引の代理又は媒介をする者で、その商人の使用人でないものをいう。以下この章において同じ。)は、取引の代理又は媒介をしたときは、遅滞なく、商人に対して、その旨の通知を発しなければならない。

 

 

 

 

ラジオ傷害事件・自宅から隣家の被害者に向けて連日連夜ラジオの音声等を大音量で鳴らし続け被害者に慢性頭痛症等を生じさせた行為が傷害罪の実行行為に当たるとされた事例

 

 

傷害被告事件

【事件番号】      最高裁判所第2小法廷決定/平成16年(あ)第2145号

【判決日付】      平成17年3月29日

【判示事項】      自宅から隣家の被害者に向けて連日連夜ラジオの音声等を大音量で鳴らし続け被害者に慢性頭痛症等を生じさせた行為が傷害罪の実行行為に当たるとされた事例

【判決要旨】      自宅から隣家の被害者に向けて,精神的ストレスによる障害を生じさせるかもしれないことを認識しながら,連日連夜,ラジオの音声及び目覚まし時計のアラーム音を大音量で鳴らし続けるなどして,被害者に精神的ストレスを与え,慢性頭痛症等を生じさせた行為(判文参照)は,傷害罪の実行行為に当たる。

【参照条文】      刑法204

【掲載誌】        最高裁判所刑事判例集59巻2号54頁

 

 

刑法

(傷害)

第二百四条 人の身体を傷害した者は、十五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

 

ジュリスト 2023年7月号(No.1586) 【特集】労働市場の変容と労働者のキャリアデザイン

 

有斐閣

2023年06月23日 発売

定価 1,760円(本体 1,600円)

 

 

メンバーシップ型雇用と称される,1社に雇用され転職は想定せず企業が人事権を行使して担当職務が決まる伝統的な長期雇用システムにおける雇用の在り方から,職務領域を契約で特定するジョブ型雇用への転換が議論されています。また,リスキリング等労働者のエンプロイアビリティを高める施策が関心を呼び,政府の雇用政策も雇用の流動化,副業・兼業や学び直しを促進しています。本特集では,このような労働者の職業展開を取り巻く労働市場の変化を踏まえ,現在の議論状況を整理し,法学的観点から,今後のキャリアデザインの在り方を展望して考察を加えます。

 

 

【特集】労働市場の変容と労働者のキャリアデザイン

◇労働市場流動化時代における労働市場の法規制…有田謙司……14

 

◇副業・兼業と多様なキャリア…河野尚子……20

 

◇キャリア形成・展開と教育訓練…矢野昌浩……26

 

◇ジョブ型雇用・メンバーシップ型雇用とキャリア――2023年改正による労働条件明示義務の強化の意義と展望…桑村裕美子……32

 

◇労働者のライフイベントとキャリア継続…石﨑由希子……38

 

 

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最近の政策、法改正に触れられている。