(5) 役員 | 法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

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役に立つ裁判例の紹介、法律の本の書評です。弁護士経験32年。第二東京弁護士会所属21770

5) 役員

① 役員の任期

 取締役の任期は、選任後2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとされています(会社法3321項)。ただし、定款または株主総会の決議によって、その任期を短縮することができます(会社法3322項)。また、公開会社でない株式会社(委員会設置会社を除きます)において、定款によって、取締役の任期を選任後10年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時まで伸長することができます(会社法3322項)。非公開会社は、実態として所有と経営が分離していない会社が多く、株主に役員の信を頻繁に問う必要性が相対的に低いため、役員の任期の伸張を認めました。2年毎の任期にしておけば再任されなければ、会社にとって好ましくない取締役を排除することが簡単です。長期の任期を設定したうえで解任するのは容易でありません。そのため長期の任期とするかどうかはよく考えてから決めなければなりません。

(定款案)

(取締役の任期)

第○条 取締役の任期は、選任後10年以内の最終の決算期に関する定時株主総会の終結の時までとする。

2 任期満了前に退任した取締役の補欠として選任された取締役の任期は、前任者の任期の残存期間と同一とする。

 監査役の任期は、選任後4年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとされています(会社法3361項)。また、公開会社でない株式会社において、定款によって、監査役の任期を選任後10年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時まで伸長することができます(会社法3362項)。

(定款案)

(監査役の任期)

第○条 監査役の任期は、選任後6年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとする。

2 補欠として選任された監査役の任期は、退任した監査役の任期の満する時までとする。

 以上の取締役や監査役の任期伸長の規定を利用することによって、オーナー経営者や後継者である役員の任期のみを10年とし、それ以外の役員の任期は原則通りにしておくと、会社の実情に即した機関構成を実現できます。

② 役員の員数

 取締役の員数は、取締役会設置会社では3人以上でなければなりませんが(会社法3314項)、取締役会を設置していない会社では1名でも足ります。

 監査役の員数は、監査役会設置会社では3人以上で、そのうち半数以上は、社外監査役でなければなりませんが(会社法3353項)、監査役会を設置しない会社では監査役は1名でも足ります。