2023年J2戦力診断 その3 | BBGのブログ

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今シーズンの戦力診断企画、第3回。
本日からは4クラブずつ、3回に分けて残りの12クラブを紹介したいと思います。

まずは私の応援する東京ヴェルディから紹介していきましょう!
もちろんフラットに診断しますので(笑)それではよろしくお願いします!


【2023年J2戦力診断 その3】

東京ヴェルディ(昨シーズン9位)
『ストライカー不在は懸念要素だが、中盤以下は質の高い陣容が完成した。』

2023年予想フォーメーション
【各セクション診断】
FW 6
MF 7
DF 7
GK 8
指揮官 7
【総合値】35
【補強評価】C
【キーマン】森田晃樹


昨シーズンの途中に就任した城福監督のもとで、チームは終盤戦確かな成長を披露。
5試合連続のクリーンシートで7連勝と、最高の形でシーズンを締めくくることに成功した。

一方で、昇り調子でシーズンを終えたツケを払わされる形で今オフは主力選手の多くが退団に。
エースの佐藤凌我は福岡へ、DFリーダーのンドカは横浜FCへと去り、加えて成長株だった馬場晴也も札幌へと旅立っていった。

こうした主力の流出は毎年のこととは言え、2年で26得点を挙げた佐藤の移籍はやはり無視できない不安要素となるだろう。
CBは千田や林の獲得である程度カバーが出来たものの、佐藤の代わりとなる得点源の獲得は思うように進まなかった。
エールディビジから獲得したマリオ・エンゲルスもCFよりもWGを主戦場とする選手であり、フィニッシャー不在のまま新シーズンへ挑むこととなる。

一方で、中盤からゴールマウスにかけてはンドカや馬場の退団を感じさせない分厚い陣容が完成。
綱島や飯田といった有望な大卒選手の加入もあり、昨季の主力選手たちもうかうかしていられない競争必至のラインナップが出揃った。
また、齋藤や宮原、林など「J1基準」を知る選手の獲得もチーム全体に大きな効果をもたらしてくれることが期待されている。

チームとして最低限のベースとなる部分は昨季しっかりと確立させただけに、城福監督就任以前のような不安定なチームをもう見ることはないだろう。
目標とするJ1昇格の達成は簡単な道のりではないものの、しっかりと戦えるチームが出来つつあるだけに期待値は決して低くない。


ジェフユナイテッド千葉(昨シーズン10位)
『消極的な監督の選考には不安大。戦力補強も乏しく厳しい船出は必至か。』

2023年予想フォーメーション
【各セクション診断】
FW 6
MF 7
DF 6
GK 8
指揮官 6
【総合値】33
【補強評価】E
【キーマン】呉屋大翔


あの手この手でも昇格が遠く、もはや「最後の一手」として迎え入れたのが尹晶煥前監督。
得意の「4部練」などでチームの根っこからの改革を図ったが、結局3年間で一度も昇格争いに絡めないまま退任と迎えることとなってしまった。

この状況下でクラブが次にどのような選択を取るかには注目が集まったが、結果選んだのは小林慶行ヘッドコーチの監督昇格。
尹体制で求める結果が出なかったことを考えると、あまり評価できる選択とは言い難いというのが率直な感想だ。

鈴木GMは就任に際して「よりボールを握ったサッカーを目指したい」と攻撃的サッカーへの転換を示唆したが、本来であれば昨季ヘッドコーチを担った小林監督にはその役割が求められていたことだろう。
攻撃に関しては最後まで戦術の構築が進まなかったチームが、小林監督の就任で劇的に変化するとは考えづらい。

また、新監督就任という大事な一年ながら戦力補強も極めて寂しい結果に終わった感は否めない。
派手な補強をすればいいというわけではないものの、即戦力の補強は松田、椿、呉屋の3選手のみ。
外国籍選手の補強も一切なしと、ここ数年では最も動きの少ないオフシーズンとなった。

このように厳しい状況での船出を迎えることとなったが、例年以上に「小さな集団」だからこそ戦術の浸透が進みやすいという側面もあるだろう。
奇しくも吉田謙監督(秋田)の代名詞である「一体感」をテーマに掲げた新監督のもと、それこそ秋田のようなファイティングスピリッツ溢れるチームを一から築き上げていきたい。


V・ファーレン長崎 (昨シーズン11位)
『昨季に続いてリーグ有数の陣容が完成。指揮官の本領発揮が強く求められる。』

2023年予想フォーメーション
【各セクション診断】
FW 9
MF 8
DF 7
GK 6
指揮官 6
【総合値】36
【補強評価】B
【キーマン】ファンマ・デルガド


リーグ屈指のタレント軍団を形成し、昇格の有力候補と目されて臨んだ昨シーズン。
しかし蓋を開けてみると成績は伸び悩み、シーズンの半分を終えたところで松田監督は解任に。
後任にはブラジルからファビオ・カリーレ監督を招聘したものの、立て直しどころかチームは試合を追うごとにさらなる迷走に。
結果的にラスト10試合でわずか1勝のみに終わり、監督交代時より順位を6つも落としてのフィニッシュとなってしまった。

故にカリーレ監督の続投という判断は賛否両論が分かれるところだが、そもそも前任の松田監督と全く異なるサッカーを志向する監督をシーズン途中に招聘するという判断に無理があった感は否めない。
コリンチャンスをブラジル1部で優勝に導くなど指導者としての実績は申し分ないだけに、腰を据えてチーム作りを行える今季こそが真価を発揮する一年と見るべきだろう。

とはいえ、悠長に長期的なチームづくりをしている余裕がないのもまた事実。
来年に控える新スタジアム開業に向けてクラブは今季こそを勝負のシーズンと定めており、オフには昨季に劣らぬ積極補強を敢行。
ファンマや名倉などを呼び戻した点はまさにその意気込みの表れであり、総勢38名とバックアッパーを含めてリーグトップクラスの陣容が完成した。

それだけに、あとはカリーレ監督が目指すポゼッションサッカーをいかに素早く完成させるかに話は尽きるだろう。
また、近年はクラブを積極的にサポートする一方でやや現場介入の目立つ経営陣からの「横槍」もなるべく阻止したい所だ。


ブラウブリッツ秋田(昨シーズン12位)
『主力選手が次々と退団しチームはほぼ解体に。従来通りの堅守形成には不安。』

2023年予想フォーメーション
【各セクション診断】
FW 5
MF 5
DF 6
GK 5
指揮官 8
【総合値】29
【補強評価】D
【キーマン】藤山智史


吉田監督の掲げる「球際・走力・切り替え」の徹底を武器に、戦力的不利にも負けず昇格以降残留争いとは無縁の2年間を過ごすことに成功。
指揮官のキャラクターを含めてリーグでも異質なクラブとして存在感を放ってきたが、今オフはチームがほぼ「解体」に近い結果となってしまった。

守護神の田中、そして池田と千田の両CB、さらに吉田サッカーの要であった稲葉が退団と、チームの幹となるセンターラインが完全に崩壊。
クラブの資金力を考えれば致し方のないこととは言え、主力選手がここまで一斉に退団してしまうというのは想定外だったと言わざるを得ない。

彼らの穴を補うべくクラブも戦力補強に奔走したが、獲得した選手の大半はJ3からの昇格組であり計算の立つ選手とは言い難い。
ハードワークがチームの武器だったとは言え、最後の部分で「田中・千田・池田」の3選手が多くのピンチを防いでいたことを考えると、これまで通りの堅守の形成も難しくなるだろう。

それでも、昇格当初も「残留は厳しいだろう」との予想が専らだっただけに、戦力だけを理由に簡単に下位と予想するのも浅はかだ。
実績の少ない選手たちだからこそ吉田監督の指導が浸透しやすいという側面もあるだけに、今年も吉田サッカーの「徹底」でしぶとく残留をつかみ取りたい。

キーマンには、在籍6年目を迎えた藤山智史をピックアップした。
チームの顔となる選手が多く退団した今季、吉田監督のサッカーを最もよく知る存在として重要な役割を担うこととなるだろう。