BBGのブログ

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J1に昇格して2年目のシーズンとなった今季のヴェルディ。
大躍進となった昨季から一転、今季は苦難の末に何とか残留を掴み取るというシーズンになりましたが、そんなヴェルディの各選手の通信簿を今年も更新したいと思います。
例年通り途中退団した選手も含めて全ての在籍選手を採点しますので、どうぞご覧ください。


【2025年東京ヴェルディ通信簿】

■ゴールキーパー部門


1 マテウス 評価 A
2025年シーズン成績 38試合3420分出場 失点

絶対的守護神として今季もリーグ2位となる17のクリーンシートを記録。
腰痛に苦しむも指揮官の信頼は揺るがず、3年連続フルタイム出場を達成した。
得点力不足に苦しむ一年だっただけに、彼の存在がいかにチームを助けたか。
味方に不満を示す場面も多かったが、今季もチームMVPと言っていいだろう。

21 長沢祐弥 評価 D
2025年シーズン成績 出場なし

マテウスの牙城を崩すと意気込んで臨んだものの、結局リーグ戦は出場0試合。
カップ戦ではPKストップを見せるなどハイパフォーマンスを披露しただけに
このまま2ndGKに甘んじているというのもそろそろ受け入れ難いタイミングか。
優秀な2ndだけにチームにとっては非常に貴重な選手だが、決断は果たして。

31 馬渡洋樹 評価 D
2025年シーズン成績 出場なし

カップ戦でのベンチ入りまでに留まり、公式戦出場の機会は得られず。
加入初年度にして日本人最年長選手という難しい立場での移籍となったが
豊富な経験値を活かして若いチームに素早く適応した点は評価に値する。
現状では試合出場への道のりは遠いが、練習でのアピールを続けたい。

41 中村圭佑 評価 E
2025年シーズン成績 出場なし

新加入の馬渡とも明確な評価の差をつけられ、今季もベンチ入りすら叶わず。
20歳とはいえ、これまでのキャリアを考えれば2年でこの結果は誤算だろう。
U-20代表には選出が続くも、同世代のピサノは今季J1で大きなブレイク。
強い覚悟の上、来季こそはベンチ入りではなく公式戦出場を掴み取りたい。

◎ゴールキーパー部門総評

今季もマテウスがフルタイム出場と、そのポジションを一切譲らず。
腰痛が悪化し試合前日まで練習も満足にできない状況だった中、それでも試合当日の判断で先発させたというエピソードが(33節)指揮官からの信頼を何よりも物語る。
毎日のトレーニングでのアピールを極めて大事にする城福監督だけに、マテウスはそれだけ特別な存在ということだろう。

実際にピッチの上で彼が見せたパフォーマンスは素晴らしく、今季も数多くのビッグセーブで勝ち点に直結する活躍を連発。
著しい得点力不足に悩まされ、ロースコアでの勝利以外に勝ち方を見出しづらいチームだっただけに、例年以上にマテウスの存在価値が高まるシーズンであった。

そんなマテウスを筆頭に、今季はマテウス>長沢>馬渡>中村と序列がはっきりした印象だ。

カップ戦では5試合に出場した長沢も、安定したパフォーマンスに加えてPK戦(ルヴァン杯1回戦)でのPKストップなど申し分のない活躍を披露。
J1の舞台でも十分に活躍できる「お墨付き」を与えるに相応しいプレーぶりだっただけに、本人もこれ以上2ndGKに甘んじてはいられないだろう。
29歳というサッカー選手として最も脂の乗った年齢を考えても、出場機会を求めて退団する可能性は十分にありそうだ。

世代No.1キーパーとして昨季加入した中村は、今季も厳しい立場での戦いを強いられた。
前述したように同学年のピサノ(名古屋)は既に同じJ1の舞台で活躍を見せており、年齢を言い訳にすることは一切できない。
まずはベンチ入りから…ではなく、守護神奪取くらいの強い気持ちで来季に臨みたいところだ。


■ディフェンダー部門

2 深澤大輝 評価 C
2025年シーズン成績 22試合1897分出場 1得点0アシスト

序列が低い中でも決意の残留を決め、前半戦は日々の練習で猛アピールの日々。
すると15節で3バックのセンターという新境地で急遽ポジション奪取に成功し
その試合で即座に勝利すると、以降はWBを含めレギュラーを守り通した。
諦めない姿勢や練習へのひたむきさがまさに結果に結びつくシーズンとなった。

3 谷口栄斗 評価 A
2025年シーズン成績 36試合3079分出場 3得点1アシスト

「まだこのクラブで成長できる」と残留を決め、まさにその言葉通りの一年に。
ディフェンスリーダーとして突出したパフォーマンスで堅守構築に貢献し
どんな結果にも決して満足しない姿勢で常にチームを牽引する存在も担った。
これまでは多かった負傷離脱も見られず、キャリアハイの一年と言えるだろう。

4 林尚輝 評価 D
2025年シーズン成績 16試合1306分出場 1得点0アシスト

決意の完全移籍で迎えた今季は、シーズンの半分以上を負傷離脱という結果に。
終盤戦に復帰後は出色のパフォーマンスで残留決定に大きく貢献するも
それだけにやはり怪我での長期離脱がチームに与える影響は非常に大きかった。
例年離脱が多いだけに、来季こそはしっかりと身体を作ってフル回転したい。

5 千田海人 評価 C
2025年シーズン成績 8試合601分出場 0得点0アシスト

背番号5を平から受け継ぎ、今季も得意の空中戦でチームの為に身体を張った。
しかし、その活躍が鹿島の目に留まって6月に急遽完全移籍での決定が決定。
残念ではあったが、年齢を考えれば強豪からのオファーへの承諾はやむなしか。
鹿島では出場機会を得られずも優勝を経験し、31歳でついにJ1王者に到達した。

5 井上竜太 評価 E
2025年シーズン成績 1試合86分出場 0得点0アシスト

秋田を半年で退団して新天地へと飛び込むも、加入直後の1試合の出場で終了。
以降はベンチ入りすらも叶わず、厳しい評価のままシーズンを終えた。
背番号にも期待は表れていただけに、この結果はチームにとっても大きな誤算。
谷口の退団も予想される来季こそは、言い訳無用で結果が求められる一年だ。

6 宮原和也 評価 B
2025年シーズン成績 32試合2676分出場 0得点0アシスト

前半戦は右のWBとして、後半戦は3バックの一角として堅守の形成に貢献。
千田、綱島、翁長とCBとWBはシーズン途中の退団選手が相次いだだけに
いずれのポジションをマルチにこなす宮原の貢献は計り知れないものだった。
持ち前の対人戦の強さは今季も健在で、改めてその実力を知らしめる一年に。

15 鈴木海音 評価 E
2025年シーズン成績 7試合145分出場 0得点0アシスト

パリ五輪出場という実績を引っ下げ、幼少期から育った磐田から決意の新加入。
しかし、最後までチームにフィットすることができずに先発0試合で終わった。
千田と綱島の主力2名が途中退団しながらこの結果はチームにとっても大誤算。
カップ戦で出場した際にもフィットの遅れは明らかで、失望の強い一年だった。

26 内田陽介 評価 C
2025年シーズン成績 10試合714分出場 0得点0アシスト

チームへのフィットが遅れ初先発は31節と大きく時間を要することになったが
持ち前の走力と守備力を武器に、その後は最後までレギュラーを守り通した。
試合を重ねるにつれて飛躍的に成長を遂げた感はあり、来季は期待の注目株。
ピッチ上では物怖じのないそのメンタリティもプロ向きと言っていいだろう。

29 佐古真礼 評価 D
2025年シーズン成績 出場なし

度重なるレンタル移籍から復帰し、序盤戦は昨季負った怪我の治療に専念。
復帰後は持ち前のガッツを武器に練習から全力でのアピールを続けるも
やはり実力で劣っていた感は否めず、最後までベンチ入りの機会はなかった。
練習での姿勢は指揮官も高く評価するだけに、もう一年見たい感もあるが。


36 松田陸 評価 E
2025年シーズン成績 出場なし

CBとWBに不測の退団者が相次いだ夏に、両方を兼務できる選手として新加入。
しかし、結果的には兼務どころか一度もベンチ入り出来ずにシーズンを終えた。
チームの基礎となる守備の連続性の部分でフィットに苦しんでいると聞くが
このチームでは既に若手と言えない立場だけに、言い訳無用で来季に臨みたい。

55 吉田泰授 評価 D
2025年シーズン成績 3試合44分出場 0得点0アシスト

チーム待望の左利きのアタッカーとして、山形からやや驚きの個人昇格で加入。
35節に途中出場でデビューすると、11分の出場時間ながら出色の存在感を披露。
積極的に仕掛ける姿勢と、矢継ぎ早のクロス攻勢で大きな爪痕を残してくれた。
以降の出場は0試合に終わるも、光った一芸には来季の期待感が高まっている。

◎ディフェンダー部門総評

昨季途中で導入した3バックを最後まで貫き通した今シーズン。
結果が出ない時期が続いただけにこの選択には批判が寄せられる時期もあったが、結果的には最後までブレずに貫いたことで残留を達成。まずは城福監督のこの判断が褒められて然るべきだろう。

その中で今季は不動のレギュラーだった千田と綱島の2名が揃って夏に退団という非常事態に。
いずれも「暖かく送り出してあげたい移籍」ではあったものの、特に千田の退団は想定外だった感もあり、チームはシーズン途中に守備の大きな再編を強いられることとなってしまう。

そうした事態に備えるために獲得していたはずの鈴木海音が全く戦力にカウントされなかったのはチームにとっても「大誤算」であり、慌てて井上や松田を獲得したものの、いずれも急場凌ぎの戦力としても機能せず。
守備陣の編成に関しては今季のフロントの動きも厳しい評価を下さざるを得ず、先に挙げた井上と松田はそれぞれ完全移籍の獲得となっただけに、来季以降なんとしても戦力として育て上げなければならない存在だ。

それゆえに今季も結局既存戦力の奮闘でなんとか残留を掴み取る結果となったが、昨季はほぼ「戦力外」の立ち位置だった深澤の奮闘はチームを大きく救うことになった。
日々の練習での懸命の努力が結果に結びついたこの「再起劇」は、チームメートに好影響を与えるという面でも大きな意味を持ったはずだ。

また、シーズンほぼ全休の勢いだった林の復帰も、残留争いにおける大きなターニングポイントとなった。
ピッチの上ではやはり出色の存在感を放っただけに、来季こそは怪我のない活躍を望みたい所。
谷口はもはやこのクラブでは囲いきれない存在となりつつあるだけに、来季はディフェンスリーダーとしての立ち位置が求められる可能性もあるだろう。


■ミッドフィールダー部門

7 森田晃樹 評価 A
2025年シーズン成績 33試合2665分出場 0得点3アシスト

今季もチームの扇の要として、攻守両面で圧倒的なパフォーマンスを披露。
特に守備の部分、戦う姿勢の部分で今季はより「凄み」を増した印象で
残留争いを強いられた終盤戦は鬼気迫るプレーでチームを牽引し続けた。
チームを昇格に導いたのが森田ならば、残留に導いたのもまた森田だった。

8 齋藤功佑 評価 A
2025年シーズン成績 37試合2704分出場 1得点3アシスト

プレー強度と質の高さを両立する存在として、今季も2列目3列目でフル回転。
中盤を走り回りながら、常に気の利いたプレーで攻守の潤滑油となり続けた。
一方で常にゴールに牙を向く姿勢も忘れず、敵地での町田では貴重な決勝点。
これだけの強度を一年間維持しながら怪我のない鉄人ぶりも高く評価したい。

14 福田湧矢 評価 C
2025年シーズン成績 29試合1658分出場 1得点2アシスト

新加入ながら指揮官の評価は非常に高く、開幕戦で即座にスタメンを獲得。
二度追い三度追いを厭わぬ走力を武器に、中盤の欠かせぬ存在を担った。
試合を重ねるに連れてプレーのキレが増し、後半戦は攻撃面でも出色の活躍。
決定力さえ向上させれば大ブレイクの気配も漂うだけに、来季に期待したい。

16 平川怜 評価 C
2025年シーズン成績 34試合2280分出場 0得点0アシスト

2年越しのオファーが実現し、補強の目玉として満を辞してチームに加入。
持ち前の技術の高さを存分に発揮し、守備の部分でも素早い適応を見せた。
一方で巧さは見せたが怖さが不足していた感もあり、どこか物足りなさも。
終盤は斎藤の後塵を拝す試合も散見されただけに、来季は数字も残したい。

17 稲見哲行 評価 D
2025年シーズン成績 16試合337分出場 0得点0アシスト

昨季から厳しい序列での戦いを強いられているが、今季も立場に変わりなし。
先発出場はわずか2試合、本職のボランチではほとんど勝負できずに終わった。
WBではやはり推進力不足は否めず、活路を開ける印象はどうしても抱けない。
J2での活躍を考えれば引く手数多の存在になる可能性もあり、退団が濃厚か。

19 松橋優安 評価 D
2025年シーズン成績 34試合1292分出場 0得点1アシスト

今季も貴重な「バトンの貰い手」として主に途中出場ながら35試合に出場。
残留争いの大一番となった33節の湘南戦では貴重なアシストで残留に貢献した。
一方で、出場時間も増えた中で直接的な得点関与がわずか1というのは寂しい。
チームにおける重要度は年々高まっているだけに、来季こそは数字に拘りたい。

20 食野壮磨 評価 D
2025年シーズン成績 19試合339分出場 0得点0アシスト

昨季は7試合の出場ながら非凡なセンスを感じさせ今季の注目株の一人だったが
出場試合数は伸ばしながらも先発2試合に終わりブレイクスルーには至らず。
守備面での軽率なミスなどが印象に残ってしまい、信頼獲得とはならなかった。
才能はあるがチームの水に合ってない感もあり、移籍も視野に入れる今オフか。

22 翁長聖 評価 D
2025年シーズン成績 24試合1746分出場 0得点1アシスト

手薄なWBのポジションで、今季も代えの効かない存在として大きく貢献。
それだけに彼が夏に長崎へ移籍した影響は甚大で、最後まで彼の穴に苦しんだ。
最後まで飄々と彼らしい移籍ではあったが、評価できる決断とは言い難い。
同僚に与える影響も大きい選手ゆえに、年間を通してプレーして欲しかった。

23 綱島悠斗 評価 B
2025年シーズン成績 23試合2001分出場 1得点3アシスト

昨季ブレイクした勢いそのままに、今季はチームの主軸として攻守にフル回転。
セットプレーから合計4得点を挙げ、チームの貴重な得点源としても活躍した。
その活躍が評価され、E-1選手権でA代表選出を果たすと即座に海外移籍が決定。
自身が拘った「ヴェルディからの海外移籍」を実現し、後進に好影響も与えた。

28 山本丈偉 評価 E
2025年シーズン成績 出場なし

高卒1年目ながらプロ2年目として迎えた今季は公式戦出場わずか2試合で終了。
敗れた天皇杯の名古屋戦では途中出場ながら指揮官から厳しい評価を喰らい
まだまだこのチームのベースとなる守備の部分で強度の不足感は否めない。
19歳とは言えチームへの帯同歴は長いだけに、そろそろ立場も正念場だろう。

30 川村楽人 評価 D
2025年シーズン成績 出場なし

プロ初年度となった今季は、カップ戦での2試合合計9分間の出場に留まった。
上背もありドリブラーとしてのポテンシャルは非常に高いブレイク候補生だが
守備の強度はもちろん、練習での姿勢などにまだ不足がある印象がどこか漂う。
育ったこのクラブで活躍するには、もう一段階プロとして意識を引き上げたい。

40 新井悠太 評価 B
2025年シーズン成績 37試合2684分出場 2得点1アシスト

実質プロ初年度で迎えた今季は、カップ戦も含めて全40試合に出場とフル回転。
もはや酷使に近い状況だったが、それでも疲れも見せずに最後まで戦い抜いた。
18節で見せた強烈な決勝点など攻撃面でのポテンシャルは特大の選手だが
それでも常に守備を第一にプレーした、その献身性の高さも最大限に讃えたい。

◎ミッドフィールダー部門総評

見木や山田楓喜が退団し、中盤の組み合わせにも大きな変化が生まれた今シーズン。
平川や福田がチームに素早くフィットしたことで選択肢の幅は広がったものの、突き抜ける活躍を見せたのはやはり森田と斎藤の2名。
城福監督が常々こだわる「強度と質の両立」「へそを使うサッカー」は彼ら2名を抜きには成り立たず、特に今季は森田の存在感が際立つ一年となった。
終盤戦で見せた凄みのある活躍は彼をさらに一段階高みへと導いた印象で、この主将の存在がなければ確実に残留はなし得なかったと言っていいだろう。

新加入の平川は技術力においてはそれこそ森田を凌ぐ「巧さ」を見せてくれたが、それ故にどこか淡白な部分が隣にいる相棒に比べて物足りなく映る場面も多かった。
それこそ昨季所属していた見木の方が守備強度や走力では上回っていただけに、「見木の一年での退団」も今季の低迷の大きな要因だったと言っていいだろう。

対照的に走力や守備強度では十分な活躍を見せてくれた福田は、ラストパスやフィニッシュの部分でどうしても質の不足が目立ってしまった。
それでも一時期は「攻撃に違いをもたらせる存在」として彼が孤軍奮闘する試合も多かっただけでに、来季以降は期待大。
同じように新井も違いを生み出す選手として出色の存在感を発揮しただけに、来季は守備での出力を落とさぬまま更に数字を残せる選手へと成長を目指したい。

このように、ボランチおよびトップ下の戦力は多少の不満はあれど十分な戦力が揃っていたが、開幕前から手薄だった両WBはシーズン途中の翁長の電撃退団もあってとにかく人員不足に苦しんだ。
シーズン終盤は内田と深澤というDF両名による極めて守備的な配置に落ち着いたものの、サイドで優位性を作れないというウィークポイントはこのチームにとって致命傷。
シーズン中の緊急補強もハマらず、来季こそは質の高い補強をフロントには求めたい。


■フォワード部門

9 染野唯月 評価 A
2025年シーズン成績 37試合2112分出場 5得点4アシスト

1トップのポジションが掴めず新井の後塵を拝するなど前半戦は苦しむも
腐らずに努力を続けてスタメンを奪い返すと、後半戦は覚醒の活躍ぶり。
守備のタスクを完璧にこなしながら、収める決めると八面六臂の活躍で
今季の残留は「染野唯月の成長の物語」に沿った結果だったと言えよう。

10 木村勇大 評価 D
2025年シーズン成績 20試合1293分出場 2得点0アシスト

開幕後からコンディションが悪いのかどこか昨年のようなキレが感じられず
得点が遠い中で徐々に序列が下がり、6月以降は出場機会すらが遠のいた。
このような状況下で名古屋から好条件のオファーが届き、7月には退団。
致し方ない面はあるが、このクラブで奮起する選択がなかった点は残念。

11 山見大登 評価 D
2025年シーズン成績 18試合924分出場 1得点2アシスト

昨季の活躍を受けて決意の完全移籍を果たすも、今季は得点が伸び悩み。
インアウトの扱いを受けるなど厳しい評価を下される試合も多かった。
後半戦での再起を期すも、6月に右膝の前十字靭帯損傷の大怪我を受傷。
以降はシーズン全休となり、自身も来季こそはと改めての活躍を誓う。

13 山田剛綺 評価 C
2025年シーズン成績 5試合204分出場 0得点0アシスト

木村や染野を出し抜いて序盤戦からスタメンのポジションを掴んだ矢先
4節のG大阪戦で靭帯と半月板を損傷する全治8ヶ月の大怪我で負傷離脱。
選手生命すら危ぶまれる大怪我の中でも不屈の闘志で努力を続け
残り2試合というタイミングで戦線に復帰したことを何よりも讃えたい。

25 熊取谷一星 評価 D
2025年シーズン成績 11試合176分出場 1得点0アシスト

サイド攻撃が肝だった前半戦は貴重なクロッサーとして期待感を漂わせるも
ボール保持を優先とした後半戦はほとんど出場機会がなく戦力外に近い扱い。
15節には強烈なミドルシュートを決めるなどポテンシャルは高いだけに
何とか日々の練習から指揮官にアピールして来季は出場機会を増やしたい。

27 白井亮丞 評価 D
2025年シーズン成績 11試合218分出場 0得点0アシスト

怪我が癒え勝負のプロ2年目となったが、守備の会得に最後まで苦しんだ。
序盤戦は試合後に綱島に叱責を受けるなどプレスへの意識の低さが目立ち
その後も中々上手くボールを追えずに守備で穴になってしまう試合が散見。
終盤戦はようやく改善が見られただけに、来季こそは指揮官の期待に応えたい。

37 川崎修平 評価 D
2025年シーズン成績 16試合311分出場 1得点0アシスト

山田の長期離脱が決まったこともあり、3月末にポルトガルから緊急補強。
海外での試合勘不足が懸念されたが、すぐにフィットし出場機会を掴むと
攻守両面に気迫を押し出したプレーで頭角を現し、6月には得点も記録した。
今後さらなる活躍が期待された終盤戦で惜しくも離脱。来季に期待したい。

38 唐山翔自 評価 D
2025年シーズン成績 9試合272分出場 0得点0アシスト

G大阪から7月にレンタル移籍で加わり、早い段階から出場機会を確保。
線は細いものの、ボールを運ぶ姿勢や積極的なゴールへの意欲を発揮し
攻撃の停滞感を解消させるジョーカーとして指揮官からも重宝された。
得点には絡めず評価は難しいが、殻を破ればブレイクの予感も漂う。

45 寺沼星文 評価 D
2025年シーズン成績 8試合139分出場 0得点0アシスト

退団した木村の穴を埋めるべく7月にJ2首位の水戸から覚悟を決めて加わるも
城福サッカー特有の守備戦術の会得に苦しみ、無得点でシーズンを終えた。
染野の壁は高いが、彼のプレーこそ自身に足りていない部分を学べるいい教材。
ライバルから多くの技術を盗み、総合力の高いFWへと来季は変貌を遂げたい。

71 平尾勇人 評価 C
2025年シーズン成績 6試合206分出場 1得点0アシスト

大学3年生ながら特別指定選手として登録され、出場3試合目で得点も記録。
逆転勝利の布石として非常に重要かつ、技術の高いゴールを披露してくれた。
その後は大学での活動などもあり出場機会は限定的なものに留まったが
今季の残留に大学生ながら大きく貢献したその1得点を高く評価したい。

◎フォワード部門総評

昨季は10得点を挙げた木村は開幕から調子が上がらずに夏に途中退団。
7得点5アシストを挙げた山見は6月に大怪我を負って以降シーズン全休と、得点源が揃って大誤算に終わった今シーズン。
あまりの戦力不足に一時はMFの新井が1トップを務めるという「奇策」まで飛び出したが、結局最後は染野の孤軍奮闘で何とか凌ぎ切る一年となった。

染野自身も序盤戦は調子が上がらずに苦戦を強いられたが、夏場ごろからチームの戦術がより染野への依存度を高めるようになると、これを自身の成長の場に引き換えることで一気に「覚醒」。
相当無理のあるロングボールなども前線で柔軟に収めることで攻撃の起点を担いつつ、一切の強度を落とすことなく守備でも全力のプレッシングを披露。
まさに「頭の上がらない」プレーぶりでチームを牽引し、こと9月以降に関しては彼がMVPと言っていい活躍を見せてくれた。

フロントも春先には川崎を、夏には唐山、寺沼を獲得するなど積極的な補強に動いてはみたものの、評価を見ても明らかのように正直全員が小粒だった感は否めない。
木村や山見の穴埋めにふさわしい戦力とは言い難く、唯一期待された寺沼は戦術面での理解が最後まで追いつかないままであった。

来季は山見、山田が復帰してようやく戦力も整うものの、靭帯の怪我を負った両名が負傷前と同じ結果を残すというのは決して簡単なことではない。
年間「」得点という異例の得点力不足に終わったことを考えれば、そろそろ外国人選手の補強を含めた「大型ストライカー」の獲得が待たれる所だ。

■チーム総評

6位に終わった昨季のメンバーをほぼ慰留させることに成功し、大きな期待感と共に幕を切った2025年シーズン。
しかし、蓋を開けると主力選手のコンディション不良や負傷離脱など不測の事態に悩まされ、チームは序盤から停滞。
彼らに代わる戦力の底上げができていなかったことも大きな打撃となり、戦力面においてはまさに「現状維持は停滞」ということを思い知らされる一年になったと言えるだろう。

ハードワークや球際勝負の徹底などで躍進した昨季だったが、城福監督も今季はそこから「プラスアルファ」をチームに仕込むことが全くできなかった。
これまで通りのサイドアタックを軸にした攻撃は機能せず、前半戦では新井を1トップに配置した付け焼き刃の地上戦を展開。
ボール保持を大事にしたサッカーを目指したものの、デザインが不足しているためチームの攻撃はより迷走に陥ってしまう。
終盤戦になって早めに染野に預ける割り切ったサッカーに再転換し、最後は染野の成長にも助けられてギリギリでの残留達成となった。
残留という結果こそは評価すべきだが、38試合で「」得点というリーグワーストの数字に関しては指揮官の責任が重いと言わざるを得ないだろう。

一方で、これだけの得点力不足に悩まされながらも残留したという結果はまた指揮官の手腕に拠るものだ。
無得点でのゲームが続き、内容でも芳しいとは到底言えない試合がほとんどだった中、多少の戦術の変更はあれど、大枠となる「1-0で勝つサッカー」を最後まで貫いたその信念はお見事。
数字や批判を気にして攻撃的サッカーへの転換を図ることもなく、選手たちにも最後の最後まで自身のサッカーを徹底させた。
選手からの戦術批判などが飛び出した結果内部から崩壊するチームなども見られた今季のJ1だったが、この「求心力の高さ」は最大限に評価すべきだろう。

また、今季はこうした指揮官の努力に対して、フロントのサポートが最後まで不足していたのも事実。
綱島、千田、翁長、木村と昨季の主力選手4名が途中退団し、さらに山見と山田がシーズンアウトという状況下で、夏の市場での選手補強はあまりに質を欠いたと言わざるを得ない。
シーズン途中で獲得した選手の中にレギュラーを獲得できた選手はひとりもおらず、ベンチ入りに食い込んだ選手もごくわずか。

本来であればベンチメンバーも総動員して「バトンをつなぐサッカー」を展開するのが指揮官の信条であるが、ベンチのメンバーがあまりにも苦しすぎるため今季はこのバトン渡しがほとんど機能しなかった。
「1-0で勝つサッカー」を目指すのであれば本来はなるべく0-0で凌いで終盤の選手交代で勝負に出るのがセオリーだが、選手交代すればするほどチームのクオリティが落ちてしまうようなチームでの指揮を任せたフロントにも大きな責任はあるだろう。

就任以降素晴らしい成果を挙げている江尻強化部長の手腕を考えれば、彼の仕事には文句はつけづらい。
問題はやはりJ1最下位レベルでのやりくりを強いられているクラブの資金力不足であり、ここにメスを加えられない限りこのクラブの未来は明るくならないと言っていいはずだ。

1.5シーズンとなる特例のシーズンを前に残留を勝ち取った結果は評価できるものだが、秋春制の導入により今後はさらに欧州クラブの市場参入が激しくなることが予想される。
選手の移籍がさらに活発化される今後のJリーグで戦い抜くためには、現場レベルだけではなくクラブ全体の急成長がいよいよ不可欠な状況となっている。
2010年から続けてきた当ブログですが、今月をもって終了とさせていただくことにしました。
あくまで個人的な趣味の一環として、誰かに読んでもらうというよりは自己満足で更新を続けてきましたが、少しでもご覧いただいた皆様にはこの場を借りて感謝の気持ちを伝えさせていただきます。

今後、一部の企画に関しては不定期で更新させてもらうことはあるかもしれません。
その際はまたどうぞよろしくお願いいたします。

それでは、長らくのご愛顧まことにありがとうございました。
16年ぶりのJ1昇格を達成し、昇格初年度で6位に食い込む大躍進を見せた東京ヴェルディ。
今年もそんなヴェルディの選手たちの通信簿を独断と偏見により紹介したいと思います。
成績も相まってかなり甘々な評価になるかもしれませんが(苦笑)よろしくお願いします。


【2024年東京ヴェルディ通信簿】

■ゴールキーパー部門


1 マテウス 評価 S
2024年シーズン成績 38試合3420分出場 51失点

J1の舞台でも実力をいかんなく発揮し、神がかり的なビッグセーブを連発。
彼の活躍がなければ勝ち点を拾えなかったであろう試合は数知れず、
チームの6位躍進に最も直接的な貢献を果たした今季のMVPと言っていい。
来日5年目を迎え、いよいよJリーグ有数のGKにまで上り詰める1年となった。

21 長沢祐弥 評価 D
2024年シーズン成績 出場なし

リーグ戦では全試合にベンチ入りし、ルヴァン杯と天皇杯では4試合に出場。
マテウスの壁は高いが、2ndGKとしての信頼は今季も揺るがなかった。
ひたむきな練習姿勢や明るいパーソナリティこそが信頼を裏付ける最大の証。
昨年より若返ったGK陣の橋渡し役も担うなど、チームには欠かせぬ存在だ。

31 佐藤久弥 評価 E
2024年シーズン成績 出場なし

マテウスはもちろん長沢の牙城も崩すことができず、公式戦出場0試合で終了。
5月に行われたR・ソシエダとのPSMでもわずか4分のみの出場に終わった。
練習を盛り上げる姿勢などは高く評価されるも、実力で劣る感は否めない。
2年続けて公式戦への出場が叶わず、来季は新天地を求めるのもひとつの手か。

41 中村圭佑 評価 D
2024年シーズン成績 出場なし

世代No.1GKとの前触れを受けて入団するも、今季はあくまでも研鑽の一年に。
全ての試合でベンチ入りも叶わず、プロの壁を身をもって味わう結果となった。
練習試合でのプレーを見るとどこか不安気にプレーしているような印象も。
ポテンシャルの高さは間違いないだけに、自信をつけて来季は出番を得たい。

◎ゴールキーパー部門総評

指揮官から圧倒的な信頼を受けるマテウスが今季もリーグ戦はフルタイム出場を達成。
2年連続のS評価がついたことからも明らかのようにそのパフォーマンスは圧倒的であり、J1に昇格して被シュート数が増えたからこそ彼の活躍がさらに目立つシーズンでもあった。
副キャプテンとしてもチーム内での存在感を日に日に高めており、今やチームの絶対的中心選手と言っていいだろう。

故にその他の選手はどうしても出場機会を得られないシーズンが続いているが、今季は長沢が2ndキーパーとしての評価を大きく高める一年となった。
昨季は飯田(ヴァンラーレ八戸)にベンチ入りの座を譲る時期もあったが、今季は全ての試合でベンチ入りを達成。
4試合に出場したカップ戦でも安定したパフォーマンスを披露し、2ndキーパーとしての責務は十分に果たしたと言っていいだろう。

彼の牙城を全く崩せなかった佐藤はオフに退団が濃厚か。(12/12 退団が正式に決定)
高卒1年目ということを考えれば中村には厳しい評価は下しづらいが、世代No.1キーパーという前触れを考えると今季はあまりにも存在感に乏しかった。来季はさらに積極的なアピールを求めたい。

■ディフェンダー部門

2 深澤大輝 評価 C
2024年シーズン成績 13試合764分出場 0得点0アシスト

開幕数試合は左SBとしてスタメンに名を連ねるも、徐々にフェードアウト。
得意の対人守備でも遅れを取ることが多く、J1の舞台へのフィットに苦しんだ。
3バックに移行後は、怪我の影響もありほとんど出場機会を得られずに終了。
現布陣に適正ポジションがあると言い難く、ここに来てキャリアは正念場だ。

3 谷口栄斗 評価 B
2024年シーズン成績 29試合2408分出場 5得点0アシスト

今季も負傷離脱を強いられたが、ピッチ上ではDFリーダーとして堂々の活躍。
一線級のFWとも堂々渡り合い、持ち前のビルドアップも存分に発揮した。
試合を追うごとにパフォーマンスを高め、37節にはハットトリックも達成。
攻守両面でチームの大黒柱を担い、今や多クラブから熱視線を受ける存在に。

4 林尚輝 評価 C
2024年シーズン成績 29試合2310分出場 0得点0アシスト

今季は怪我なく通年を戦い抜き、安定したパフォーマンスでチームに貢献。
鹿島では得られなかったJ1での経験を大きく積み、自信を掴む1年となった。
一方終盤戦は綱島の台頭もあり、スタメンから外れる苦しい思いも味わった。
来季は攻守両面でストロングポイントを磨き、レギュラーを奪い返したい。

5 平智広 評価 D
2024年シーズン成績 1試合1分出場 0得点0アシスト

在籍9年目で悲願の昇格を果たすも、続々と台頭する若き力に太刀打ちできず。
17節に89分から出場して遂にJ1デビューを果たすも、その後に退団となった。
指揮官からの敬意がこもった「1分間の出場」こそが彼の努力の証明だろう。
まだまだ老け込む年齢では無いので、新天地金沢での活躍を心から願いたい。

6 宮原和也 評価 B
2024年シーズン成績 30試合2423分出場 0得点1アシスト

昨季は41試合に出場し昇格の立役者になるも、今季は怪我で痛恨の出遅れ。
シーズン初勝利まで苦しんだ要因は彼の不在が大きかったと言っていい。
復帰後もパフォーマンスが上がらぬ時期が続いたが、試合を追うごとに復調。
終盤戦は右WBとして持ち前の守備力を発揮し、実力を存分に証明した。

13 山越康平 評価 D
2024年シーズン成績 4試合206分出場 0得点0アシスト

序盤戦は一定の出場機会を得ていたが、8節のFC東京戦が運命の分かれ道に。
大一番での先発起用に気負ったか軽率なミスで失点を招き、51分に交代。
すると以降は1試合もベンチ入りすら叶わず、夏に千葉へと移籍となった。
この世界の恐ろしさを知る年となったが、過去2年の活躍を忘れることはない。

15 千田海人 評価 B
2024年シーズン成績 27試合2158分出場 0得点0アシスト

昨季はJ2の舞台で出場機会を得られずに苦しんだが、今季は一転して大活躍。
カップ戦で評価を高めて9節に初出場すると、以降はレギュラーを守り抜いた。
3バック移行後は空中戦の強さを武器にストッパーとして欠かせぬ存在に。
秋田入団以降弛まぬ努力を続けた漢は、30歳で大きな成功を掴んでみせた。

16 河村匠 評価 E
2024年シーズン成績 出場なし

チームに不足していた左利きのSBとして加入するも、出場が叶わず夏に退団。
チームで一人ベンチ入りすら出来ずと、期待を裏切る残念な結果となった。
実力不足も否めないが、普段の練習でのアピールも不足していた感は否めない。
移籍先の秋田でも出場機会を得られず、今後のキャリアは大きな正念場。

25 山田裕翔 評価 D
2024年シーズン成績 3試合66分出場 0得点0アシスト

ルーキーながらカップ戦で出場機会を掴み、持ち前の空中戦の強さをアピール。
13節の鹿島戦でJ1初先発を果たすも、チームは前半で3失点という結果に。
自身もハーフタイムで交代となり、試合後は人目をはばからず悔し涙を流した。
その後は出場0分と厳しい結果も、光るものは見せただけに来季に期待したい。

26 袴田裕太郎 評価 E
2024年シーズン成績 6試合286分出場 0得点0アシスト

河村と同じく左利きのSB、さらにはCBもこなせるマルチロールとして新加入。
実績も豊富なだけに期待されたが、最後までチームにフィットできなかった。
先発した3試合でチームは2勝しただけにやや扱いが不遇だった印象もあるが
後半戦は1試合もベンチに入れずに終わり、今季限りでの退団が既定路線だ。

◎ディフェンダー部門総評

城福サッカーの代名詞だった4-4-2が解体され、3バックが導入されたのが5月ごろ。
しばらくは結果が出ずに3バックを否定する声も多かったが、我慢しながら勝ち点を積み上げるとシーズン終盤にこの「忍耐」が実を結ぶシーズンとなった。

終盤戦の連勝劇は「谷口・千田・綱島」の3バックの完成度向上あってこそと言ってよく、攻撃の組み立てに寄与する谷口、とにかく中央で跳ね返す千田、大胆な持ち上がりでアクセントをつける綱島と、三者三様の面々で形成された3バックはリーグ有数のDF陣だったと言っていい。
優秀なCBの不在が叫ばれる今のJリーグにおいて、これだけの選手を3枚揃えられたことこそが6位躍進の大きな要因と言っていいだろう。

それだけに、彼ら3選手の牙城をその他の選手はほとんど崩すことができず、評価は明暗がわかれることとなってしまった。
3バック導入に適応できなかった深澤はこのままだと来季も出場を望みづらいが、誰よりもヴェルディを愛する緑の戦士の決断に注目が集まる。


■ミッドフィールダー部門

7 森田晃樹 評価 A
2024年シーズン成績 33試合2581分出場 1得点3アシスト

主将として悲願の昇格を果たした今季、J1の舞台で自身もさらなる成長を披露。
持ち前の技術と判断力に磨きをかけて攻撃の組み立てを一手に担うだけでなく
指揮官が求める球際での勝負でも誰よりも強さを見せ守備にも多大な貢献。
逞しさや凄みがさらに増し、今や日本国内でも有数のMFと呼べる存在だろう。

8 斎藤功佑 評価 A
2024年シーズン成績 38試合2467分出場 1得点5アシスト

前半戦は貴重な攻撃の切り札として、後半戦はボランチの軸としてフル回転。
FP唯一の全試合出場を果たし、多角度からの貢献でチームを支え続けた。
特に後半戦の活躍は素晴らしく、森田とのコンビはチームの生命線に。
攻守両面においてハードワークを完遂し、城福イズムを誰よりも体現した。

10 見木友哉 評価 B
2024年シーズン成績 37試合2485分出場 4得点2アシスト

移籍初年度にして10番を背負い、開幕からチームの中心選手としてフル稼働。
高い技術と抜群の走力を生かしたハードワークでボランチの主軸を担った。
一方で齋藤がボランチに定着した後半戦は出場機会が徐々に減少することに。
シャドーの位置では攻撃面に物足りなさも残り、来季は更に得点に絡みたい。

14 チアゴ・アウベス 評価 D
2024年シーズン成績 10試合210分出場 1得点0アシスト

勝利の遠かった3月に途中加入も、怪我の影響もあって出場機会を伸ばせず。
外国籍選手らしからぬ献身性や真面目な性格はこのチーム向きだったが
決定機でのチャンス逸が多く、最も求められていた役割を果たせずに終わった。
ファンからは愛され、30節に掴んだ涙の初得点は今季のハイライトのひとつ。

17 稲見哲行 評価 D
2024年シーズン成績 23試合1308分出場 0得点0アシスト

序盤戦は中盤のレギュラーを掴むも、満足なパフォーマンスを見せられず。
齋藤の台頭に押し出されて、後半戦以降はほとんど出場すら叶わずに終わった。
指揮官はWBでの起用に活路を見出すも、やはり物足りない感は否めない。
パス精度や判断力を鍛え、来季こそはボランチで再度勝負したいところだ。

18 山田楓喜 評価 C
2024年シーズン成績 21試合1197分出場 5得点0アシスト

国立での開幕戦で鮮烈なFK弾を決め、その後もFKだけでシーズン3得点。
パリ五輪にも出場するなど特別な経験と大きな注目を浴びるシーズンとなった。
重圧もあったか一時は精神面に不調をきたすも、明るい性格で一躍人気者に。
数字以上に鮮烈な印象を残し、今季のチームを代表する選手のひとりだった。

22 翁長聖 評価 A
2024年シーズン成績 37試合2671分出場 4得点1アシスト

序盤はベンチスタートも、9節以降はほぼ全ての試合にスタメン出場を続けた。
特に3バック移行後のWBとしての活躍は希少かつ目を見張るものがあり
無尽蔵のスタミナと質の高いキックを武器に両サイドからチャンスを量産。
高いプロ意識で若手選手に影響を与えるなど早くもチームの中心選手となった。

23 綱島悠斗 評価 B
2024年シーズン成績 30試合1801分出場 2得点1アシスト

シーズン後半の快進撃は間違いなく彼のブレイクがあってこそと言えるだろう。
3バックの右CBとしてフィットが進むと、高いポテンシャルが遂に開花。
フィジカル、技術、積極性を持ち味に最終ラインから果敢に攻撃に参加すると
浦和を相手に強烈なシュートを決めるなど特異な存在感でチームを牽引した。

24 永井颯太 評価 E
2024年シーズン成績 出場なし

河村と共にいわきからステップアップを果たすも、河村と同様に出場は叶わず。
守備強度の部分でチーム基準に達することができず、夏に鹿児島へと退団した。
期待されたのはジョーカー役としての役割だったが、その片鱗もほぼ示せず。
まだJ1の舞台での活躍は難しかった感は否めず、再度J2にて研鑽を積みたい。

28 食野壮磨 評価 D
2024年シーズン成績 7試合80分出場 0得点0アシスト

関西学生リーグMVPとして期待を集めて入団するも、出場はわずか7試合。
技術やセンスではわずかな出場機会でも非凡な才能を示してくれたものの
やはり城福サッカーでは必須となる守備面でのアピールが足りなかった印象だ。
J1の水には馴染めている印象があるだけに、来季こそブレイクに期待したい。

32 山本丈偉 評価 D
2024年シーズン成績 出場なし

昨季からトップチームに帯同し、今季は高校3年生にしてプロ契約を締結。
ルヴァン杯2回戦では強烈なシュートで決勝点を挙げるなど爪痕を残す1年に。
一方でリーグ戦はベンチ入り1試合に終わり、指揮官からの信頼は得られず。
フィジカルの不安や守備の課題を克服し、来季は出場機会を増やしたい。

33 松橋優安 評価 C
2024年シーズン成績 30試合735分出場 1得点0アシスト

昨季は移籍先の山口でも結果を残せずに立場は非常に苦しい復帰となったが
城福監督の求める姿勢を全力で体現し、貴重な交代カードとしてブレイク。
30試合に出場し、11節には念願のヴェルディでの初得点も記録してみせた。
指揮官が度々口にする「頭から湯気を出す」選手のまさに代表と言えよう。

40 新井悠太 評価 D
2024年シーズン成績 3試合60分出場 0得点0アシスト

大学生ながら昨季は貴重な戦力を担ったが、今季は大学での活動が中心に。
Jリーグでは3試合の出場に留まり、来季へ向けて力を蓄える一年になった。
来季はついにプロ初年度を迎えるが、現体制ではすでに3年目の立場でもある。
チームを知り尽くした新人選手として、大暴れのルーキーイヤーとしたい。

47 松村優太 評価 D
2024年シーズン成績 12試合386分出場 0得点1アシスト

3バックのWBが人員不足だった夏に、貴重なサイドプレーヤーとして加入。
しかし、チームの戦術の吸収に時間がかかり満足な出場機会を得られず
ピッチに立っても期待された推進力を発揮する場面はほぼ見られなかった。
WBはやや不向きだった感は否めず、半年でのレンタルバックが濃厚だ。

◎ミッドフィールダー部門総評

このチームのベースとなる精力的なプレッシングに加えて、攻撃で違いを生み出すことが求められる非常に難しいポジション。
昨季はこの「ハードワーク+クオリティ」を体現する存在として森田と齋藤がチームの旗手を担ったが、今季はそこに見木と翁長というふたりの実力者が加入。
いずれもチーム随一の運動量を備えながら、見木は配給役として、翁長はサイドでの局面打開役として貴重な存在感を発揮。
戦術理解力も高く、チームにすぐさまフィットしたこの2選手を獲得した強化部の補強策が素晴らしかったと言っていいだろう。

そこに強烈な飛び道具を備えた山田楓喜が「異質な存在」として攻撃に多くのアクセントを加え、思わぬブレイクを遂げた松橋が「バトンをつなぐ存在」としてブレイクするなど、多種多様な顔ぶれが揃ったことでチーム内の競争も充実。
関西学生リーグMVPという称号をひっさげて入団した食野や、鹿島から途中加入した松村が活躍できなかったという事実は、このチームのMF陣がJ1仕様になった証とも言っていい。

また、昨季から所属する森田と齋藤もJ1の舞台で目を見張る成長を披露したと言っていい。
特に森田はこれまで決して得意とは言えなかった守備で強烈な成長を見せ、いよいよ攻守両面においてチームに欠かせない大黒柱へと成長。
24歳にしてまだまだ成長を止めない若きキャプテンのプレーに、改めて多くのファンが魅了されることとなった。

■フォワード部門

9 染野唯月 評価 B
2024年シーズン成績 36試合2600分出場 6得点0アシスト

木村と2トップを組んだ前半戦は17節までに6得点とゴールを量産。
しかし、3バック移行後は適応に苦しみ結局17節以降は無得点に。
終盤戦ではスタメンからも外れるなど波の激しい一年に終わった。
戦術変更の犠牲になった感は強いが、来季こそは現行布陣に適応したい。

11 山見大登 評価 A
2024年シーズン成績 34試合1509分出場 7得点5アシスト

戦術の吸収に時間を要したが、6節のゴールでチームに初勝利をもたらすと
3バックに移行してからはシャドーの位置で躍動し貴重な得点を次々と記録。
木村や染野の得点が伸び悩む中、「新エース」として重要な役割を担った。
終わってみれば合計12得点に絡み、移籍を機に大きな成長を遂げる一年に。

19 河村慶人 評価 E
2024年シーズン成績 2試合35分出場 0得点0アシスト

城福サッカーの申し子ととして今季も開幕戦のメンバーに名を連ねるも
2節の浦和戦で思うようにプレーできずに涙を逃すと、そこからは出場なし。
指揮官からあっさりと見放されるような形で、夏に鹿児島へ移籍となった。
カップ戦でも冷遇されるなど厳しい扱いを受けたが、新天地で奮起したい。

20 木村勇大 評価 A
2024年シーズン成績 33試合2764分出場 10得点1アシスト

これまでプロ通算わずか1得点だった男が、初となるJ1の舞台で大ブレイク。
強烈なフィジカルを武器に最前線でボールの収めどころとして機能しつつ
前を向けば重戦車と呼ぶべく力強いドリブルで見事な推進力も発揮した。
さらには要所で貴重なゴールを連発し10得点と、その活躍は完璧だった。

27 山田剛綺 評価 D
2024年シーズン成績 24試合616分出場 1得点0アシスト

木村や山見の加入に押し出されて序盤戦はベンチにも入れない試合が続いたが
弛まぬ努力で再評価を勝ち取ると、夏場以降は途中出場の枠を勝ち取った。
終盤戦では数試合に先発し、35節の新潟戦ではついにJ1初ゴールも記録。
いい形でシーズを終えただけに、来季のブレイク候補筆頭と言えるだろう。

29 古川真人 評価 E
2024年シーズン成績 出場なし

大卒ルーキーとしてルヴァン杯2試合に出場も、目立った活躍は残せず。
リーグ戦では1試合のベンチ入りに留まり、指揮官の評価は低いままだった。
夏に富山へと移籍したが、それまでの扱いを考えるとほぼ片道切符か。
ルーキーがこのような処遇となってしまったことは率直に残念だった。

30 白井亮丞 評価 D
2024年シーズン成績 出場なし

昨季は2種登録ながら天皇杯で得点を挙げるなど大きなインパクトを残したが
プロ初年度となった今季は怪我に悩まされて公式戦出場なしと苦しい年に。
フィジカルとスピードを併せ持つ貴重な存在として指揮官も期待を寄せるだけに
来季こそはコンディションを整えて念願のJリーグ初ゴールを目指したい。


◎フォワード部門総評

昨季は絶対的な得点源の不在に悩まされながらの昇格となったが、今季はこの悩みを木村勇大が一手に解決。
10得点というスコアはもちろんのこと、J1の質の高いDF陣を相手に全く引けを取らない強烈なフィジカルは目を見張るものがあり、長いクラブの歴史の中でも久々となる「本格派センターフォワード」と呼べる存在としてファンを喜ばせた。
昨季はJ2の金沢でわずか1得点に終わった選手とは思えない活躍ぶりは多くの有識者も驚かせ、彼の獲得を決めた強化部の慧眼が改めて際立つ補強だったと言っていい。

一方、シーズン途中に4-4-2から3-6-1に布陣を変更したことで、木村と染野という補完性の高かった2トップはそれぞれ得点が伸び悩む結果に。
相手からの警戒を一手に引き受ける1トップのポジションは得点以外での負担が強く、この布陣変更には当初批判の声も多かったが、それでもチームのために木村も染野も最後まで守備で奔走。
シーズン後半戦の快進撃は、彼らのこの「自身のゴールよりもチームの勝利を優先する」献身性あってこそだったことは間違いない。

一方、彼らが最前線で身体を張ってチームのために戦い抜く中で、後半戦は新たな得点源となったが山見だ。
強烈なスピードを武器に個人で違いを生み出せる選手として躍動し、周囲との良好なコンビネーションも発揮して7得点5アシストを記録。
得点を決めた試合では6勝1分と、勝利を決定づける貴重なゴールを連発し「後半戦のMVP」とも言っていい存在だっただろう。

■チーム総評

戦力的にはまさしく「最下位からのスタート」と呼べる存在だったが、終わってみればまさかの6位という結果に終わった今シーズン。
多くの試合で解説を務めた水沼貴史氏から「胸を打つサッカー」と呼ばれたチーム全体のハードワークがクローズアップされることが多かったが、こうして選手個々の評価を振り返ると、個人のクオリティも6位という結果に相応わしい陣容だったと言っていいのではないだろうか。

リーグ有数の守護神、優秀なCBを3枚揃えることに成功したDF陣、ハードワーク+クオリティを体現した中盤の選手たち、そして3人で合計23得点を挙げた木村・染野・山見というストライカー。
彼らの強烈な活躍を考えると、「ハードワークでの勝利」と簡単に片付けるのはむしろ失礼と言っていいだろう。

称賛したいのは、資金力で苦しい立場の中ここまでの選手たちを揃えた強化部の手腕だ。
揃えたと言うよりは才能を見抜いたと言ったほうが正解でもあり、これまで燻っていた木村や山見のブレイクはこの「強化部の慧眼」あってこそだったことは間違いない。
就任以降右肩上がりでチームを強くさせている江尻強化部長には改めて最大限の賛辞を贈りたい。

もちろん、前述した「ハードワークの徹底」というこのチームの根幹となる戦術の完成度も素晴らしかったことは間違いない。
ピッチに立つ全ての選手が自己犠牲を厭わず、「個人よりチーム」を優先する姿勢を徹底。
文字にすると当たり前のことのようにも聞こえるが、こうしたチームを作り上げることは決して並大抵のことではない。
選手たちにこの姿勢を植え付けた城福監督の手腕も素晴らしく、松橋のような選手のブレイクはまさに「ブレのない選考基準」の象徴とも言っていいだろう。

このように、選手、フロント、コーチングスタッフがまさにガッチリ噛み合った結果が今季の快進撃だったと言っていい。
あくまでまだ昇格1年目という立場だけに来年以降さらなる飛躍を期待するのは酷な話ではあるが、多くのファンが夢見る「ヴェルディ再建」へ向けて、まずは重要な基礎を築く一年となったことは間違いない。
今シーズンのJ1全クラブの通信簿企画も無事終了しましたので、ここからは選手個人にフォーカスを当てて今季のJ1を改めて振り返りたいと思います。

ベストイレブン、MVP、さらには優秀選手(エキサイティングプレーヤー)の発表となりますので、どうぞご覧ください!!

■2024年J1ベストイレブン

GK 谷晃生(FC町田ゼルビア)
成績 37試合3311分出場 32失点


昨年のガンバ復帰後は燻っていたが、新天地への移籍にて見事に復活。
シュートストップに秀でる能力がチームのスタイルと親和性の高さを発揮し
数多くのビッグセーブでリーグ最多となる17ものクリーンシートを記録した。
森保監督からも高い評価を受け、A代表にも定着するなど充実の一年に。

DF 中野就斗(サンフレッチェ広島)
成績 38試合3348分出場 5得点5アシスト


プロ2年目を迎えた今季は全試合に先発出場し、WBやCBとして大ブレイク。
サイドでは大型WBとして対人能力の高さを武器に攻守両面で相手を制圧し
CBとしては幾度となく一線級のストライカーを堂々と封じ込めてみせた。
ロングスローも武器にし、その上で5得点5アシストと貢献度は絶大だった。

DF 中谷進之介(ガンバ大阪)
成績 38試合3420分出場 4得点0アシスト


昨季16位に終わったクラブの復活劇に最も貢献した選手と言っていいだろう。
持ち前のビルドアップ力でポヤトスサッカーの確立に欠かせぬ存在を担いつつ
魂のこもったプレーでチーム全体に熱量を与え、ピッチ内外で大黒柱となった。
セットプレー時の得点源としても活躍し、5年ぶりのフルタイム出場も達成。

DF 昌子源(FC町田ゼルビア)
成績 33試合2661分出場 1得点0アシスト


ここ数年はキャリアも下降気味という印象だったが、新天地で堂々たる復活。
ストッパーとしての役割に集中できる環境で対人能力の高さを存分に発揮した。
ピッチ外でも経験値とリーダーシップを発揮し、40人超のチームの纏め役に。
黒田監督からも絶大な信頼を受け、町田をJ1の強豪へと導く立役者となった。

DF 山川哲史(ヴィッセル神戸)
成績 37試合3267分出場 3得点1アシスト


CBとして独り立ちした今季は、守備の要としてチームの連覇に大きく貢献。
身を挺した果敢なシュートブロックでいくつもの決定機を防いだだけでなく
空中戦の強さを攻守両面で発揮し、山口の離脱後は主将としてチームを牽引。
育成出身の彼が中心となっての優勝劇はファンを何よりも喜ばせただろう。

MF マテウス・サヴィオ(柏レイソル)
成績 38試合3350分出場 9得点7アシスト


在籍6年目を迎えた今季は、全ての数字においてキャリアハイの成績を記録。
ドリブル、ラストパス、フィニッシュと攻撃面全てで出色の活躍を披露し
その上で一切守備を怠らない徹底したハードワークでもチームに貢献した。
彼の存在がなければ今年の柏は間違いなく残留できなかったと言っていい。

MF 知念慶(鹿島アントラーズ)
成績 33試合2882分出場 3得点3アシスト


ボランチ転向という驚きのコンバートをモノにし、すぐにボランチの柱に。
対人能力の高さを活かしたボール奪取を武器に中盤のデュエルを制し続け
時にはFWらしい推進力を発揮してゴールに絡み、配給役としても出色の活躍。
チームに欠かせぬ存在だったことはもちろん、最早リーグ有数のボランチだ。

MF 扇原貴宏(ヴィッセル神戸)
成績 35試合2906分出場 1得点4アシスト


開幕から不動のアンカーとして君臨した今季は公式戦40試合に先発出場。
代えの効かない存在としてリーグ連覇と天皇杯制覇の2冠達成にフル回転した。
33歳を迎えたが、持ち前の展開力に加えて守備での貢献はまだまだ成長中。
最終節には神戸での初得点となるミドルシュートを決めて優勝に花を添えた。

FW 武藤嘉紀(ヴィッセル神戸)
成績 37試合3088分出場 13得点7アシスト


移籍のオファーを蹴って残留を選んだ今季は、決意をプレーで見事に証明。
強烈なフィジカルを武器に推進力を発揮しながら決定的な仕事も連発し
32歳を迎えても一切衰えのない運動量で猛烈なプレスバックも見せ続けた。
大迫が昨季に比べて不振だっただけに、その貢献度はまさに絶大だった。

FW アンデルソン・ロペス(横浜F・マリノス)
成績 37試合3153分出場 24得点2アシスト


史上4人目となる2年連続得点王を、2年連続20得点という驚異の記録で達成。
公式戦年間61試合という超過密日程の中でもほとんどの試合に出場を続け
年間を通してコンスタントに得点を量産したそのタフネスぶりも圧巻だった。
ACLの舞台でもゴールを量産し、今やアジア有数のストライカーと言っていい。

FW レオ・セアラ(セレッソ大阪)
成績 38試合3225分出場 21得点2アシスト


日本に来てから右肩上がりの成長を続け、今季は自己最多の21得点を記録。
相手からの徹底した警戒を厭わず、チームの総得点の半分を担ってみせた。
抜群の決定力に加えて、捌く・運ぶと前線で幅の広いタスクを見事に消化。
その中で疲労も見せずリーグ戦全試合に出場した鉄人ぶりも強く讃えたい。


続いて新人王と最優秀監督を発表します。

DF 濃野公人(鹿島アントラーズ)
成績 31試合2713分出場 9得点0アシスト


ルーキーながら手薄なサイドバックでフル稼働し、SBながら9得点。
溌剌としたプレーでDFラインから「超積極的」にゴール前へと顔を出し
元FWという嗅覚を活かした出色のポジショニングと決定力を発揮した。
終盤戦での負傷離脱がなければ、チームも違った結果があり得ただろう。

最優秀監督 吉田孝行(ヴィッセル神戸)
戦績 21勝9分8敗 勝ち点72 61得点36失点

今季は課題だった「スタメンとバックアッパーの戦力差」の解消に着手。
序盤戦はやや出遅れたが、ぶれない信念でチームの総合力向上を優先し
この信念が実った終盤戦、完成度の高さで周囲を圧倒し一気に優勝を奪った。
監督としての連覇は史上7人目。Jリーグの歴史に名を刻む存在となった。


最後に最優秀選手を発表いたします。

FW 武藤嘉紀(ヴィッセル神戸)
成績 37試合3088分出場 13得点7アシスト


連覇を達成した神戸において、ピッチで最も違いを見せた選手はやはり彼。
前線で身体を張って攻撃を引き出しつつ、ボールを持てば出色の活躍。
ドリブル、ラストパスと質の高いプレーを続け、守備でもタフに走り抜いた。
奪った13点は要所での決勝点が多く、まさにチームを連覇に導く存在だった。


以上、ベストイレブンおよび各種表彰選手の発表となりました。

今季のベストイレブンを振り返りますと、昌子や扇原、武藤など30歳を超えたベテラン選手の受賞が例年より多かったという印象です。
ブラジル勢3選手もそうですが、彼らは皆ベテランとは思えないタフネスさが何より印象的でした。
パリ五輪の影響もあり若手選手に注目が集まりがちな中、こうしてベテランの選手たちが存在感を示してくれたことは「Jリーグの活性化」にもつながる嬉しい結果だったと思います。

また、谷や中谷のように新天地への移籍で評価を再度高める選手も多かったです。
選手を乱獲しているようにも映った町田も、この「クラブのスタイルに合った選手の獲得」が非常にうまかったなと。
決して「金にものを言わせている」わけではない、巧みな補強戦略はお見事ですね。

優勝した神戸も、この補強戦略がとにかく素晴らしかったと思います。
選手層の拡大という課題を的確な補強で解決し、序盤戦は我慢しながら彼らをチームにフィットさせることで見事に連覇を達成しました。
吉田監督が「全てが狙い通りに行った」とシーズン後に振り返っていましたが、まさにその通り。
シーズンの行く末を予め予期していたかのような補強の数々には舌を巻きましたね。

表彰の選考を改めて振り返りますと、今年は比較的すんなりとベストイレブンが決定しましたね。
MVPの表彰はアンデルソン・ロペスやマテウス・サヴィオの選出も考えたのですが、チームへの「貢献度」という意味で武藤は得点アシストだけでは計れない絶大な貢献があったと思いますね。

それではここからはエキサイティングプレーヤーの発表に移りたいと思います!


【2024年J1エキサイティングプレーヤー】

ヴィッセル神戸

・GK 前川黛也 成績 37試合3315分出場 34失点

今季も不動の守護神として連覇に貢献。フィード、セービングいずれも安定感が光った。

・DF 初瀬亮 35試合2311分出場 0得点7アシスト
年々存在感を高め、もはやリーグ有数のSBへと成長。プレースキッカーとしても大きな貢献。

・DF マテウス・トゥーレル 36試合3194分出場 2得点0アシスト
空中戦の強さを武器に、山川と鉄壁のコンビを形成。明るいキャラクターでチームを盛り上げた。

・FW 宮代大聖 32試合2085分出場 11得点1アシスト
前線の幅広いポジションをこなしながら要所で貴重な得点を連発。連覇に不可欠な存在だった。

・FW 大迫勇也 36試合2969分出場 11得点9アシスト
執拗なマークを逆手に今季は「お膳立て」でチームに貢献。得点数は半減も合計20点に関与した。

サンフレッチェ広島

・DF 佐々木翔 32試合2080分出場 0得点0アシスト

35歳を迎えてもフィジカルとスタミナに一切の衰えなし。主将として最後までチームを牽引した。

・DF 塩谷司 37試合3118分出場 1得点0アシスト
こちらは36歳にして一年間フル回転。久々となったボランチのポジションでも溌剌とプレー。

・MF 東俊希 38試合3205分出場 2得点8アシスト
全試合に出場し、攻撃の組み立てや質の高いクロスで欠かせない選手に。守備面でも大きく成長。

・MF トルガイ・アルスラン 14試合806分出場 8得点0アシスト
夏に加入すると14試合で8得点と特大のインパクトを放つ。技術の高さは一段抜きん出ていた。

・MF 松本泰志 36試合2812分出場 3得点2アシスト
ボランチ、トップ下でフル回転し大ブレイクの一年。巧さだけではなく怖さを備えた選手に成長。

・FW 加藤陸次樹 37試合3080分出場 9得点6アシスト
決定機逸も多かったが、守備にも奔走しながらこの成績はお見事。前線で多くの仕事をこなした。

FC町田ゼルビア

・DF 林幸太郎 34試合2854分出場 0得点1アシスト

加入初年度でFP最長の出場時間を記録。ロングスローワーとしても機能し多くの好機を演出した。

・DF 望月ヘンリー海輝 26試合1665分出場 0得点2アシスト
プロ1年目でA代表召集を受けた超新星。192cmの長身とスピードを併せ持つポテンシャルの塊だ。

・FW 藤尾翔太 31試合2156分出場 9得点1アシスト
ゴールを量産した前半戦は太々しさも含め話題の中心に。パリ五輪にも選出され飛躍の一年に。

・FW オ・セフン 33試合2241分出場 8得点2アシスト
強靭なフィジカルで空中戦を制し続け、ロングボール中心の戦術において不可欠な存在だった。

ガンバ大阪

・GK 一森純  成績 38試合3420分出場 35失点

数々のビッグセーブでの貢献に加え、質の高いビルドアップでチームのサッカーに絶大な貢献。

・DF 福岡将太 36試合2093分出場 2得点1アシスト
プレーの安定感が高まったことで持ち前のパスセンスも存分に発揮。彼の成長がチームの鍵に。

・DF 黒川圭介 38試合3318分出場 0得点3アシスト
今季もポヤトスサッカーに欠かせない存在として全試合に出場。守備の安定感も大きく向上した。

・DF 半田陸 24試合1887分出場 1得点1アシスト
持ち前の対人能力を発揮しいよいよJ1の舞台でブレイク。チームの失点減は彼の活躍あってこそ。

・MF ウェルトン 32試合2385分出場 4得点6アシスト
フィジカルを活かした強烈な推進力を武器に多くの得点に絡む。貴重な局面打開役だった。

・MF 鈴木徳真 37試合3035分出場 0得点2アシスト
徳島時代の恩師のもと移籍初年度でチームの柱に。派手さはないが攻守両面を司どる存在だった。

・FW 坂本一彩 37試合2352分出場 10得点1アシスト
試合を追うごとに成長を遂げ、終盤戦はストライカーとしても覚醒。10得点を挙げる大ブレイク。

・FW 宇佐美貴史 35試合2663分出場 12得点8アシスト
守備でも貢献しながら12得点8アシストと決定的な仕事を連発。完全復活でファンを喜ばせた。

鹿島アントラーズ

・GK 早川友基 38試合3420分出場 41失点

守護神として完全に覚醒の一年。数々のビッグセーブに加え、総合力の高さはリーグでも有数。

・DF 植田直通 38試合3419分出場 3得点2アシスト
今季も絶対的な存在として全試合に出場。攻撃面においても空中戦の強さを存分に発揮した。

・DF 関川郁万 37試合3278分出場 1得点3アシスト
植田とのコンビはチームの生命線。今季はビルドアップにおいても必要不可欠な存在だった。

・DF 安西幸輝 38試合3404分出場 1得点2アシスト
全試合に先発しほぼフルタイム出場。サイドの上下動を繰り返しながら攻撃の組み立て役も担う。

・MF 名古新太郎 36試合2400分出場 5得点9アシスト
ポポヴィッチ監督の抜擢を受けトップ下でブレイク。終盤に失速するも合計14得点に絡んだ。

・FW 鈴木優磨 36試合3039分出場 15得点8アシスト
前線で数多くの仕事をこなしながら15得点8アシスト。強烈なパッションでチームを引っ張った。

・FW チャヴリッチ 25試合1245分出場 7得点3アシスト
離脱期間の長さが惜しいがピッチに立てば出色の活躍。決定力の高さは特筆ものだった。

東京ヴェルディ

・GK マテウス 成績 38試合3420分出場 51失点

J1での大躍進は彼の数多くのビッグセーブあってこそ。副主将としてもチームを引っ張った。

・DF 谷口栄斗 29試合2408分出場 5得点0アシスト
ビルドアップと正確なフィードで持ち味を存分に発揮。37節にはまさかのハットトリックも達成。

・DF 千田海人 27試合2158分出場 0得点0アシスト
昨年は出場機会を得られずも、努力を絶やさずJ1の舞台でブレイク。30歳で努力の花を咲かせた。

・DF 綱島悠斗 30試合1801分出場 2得点1アシスト
3バックの右CBがハマり加速度的に成長する一年に。大胆な持ち上がりで多くの攻撃に絡んだ。

・MF 森田晃樹 33試合2581分出場 1得点3アシスト
J1の舞台で更なる成長を見せ、圧巻の技術で対戦相手を手玉に取った。守備での貢献も光る。

・MF 翁長聖 37試合2671分出場 4得点1アシスト
驚異のスタミナと抜群の献身性でチームに尽くし続けた。鮮やかなシュートで度々貴重な得点も。

・MF 齋藤功佑 38試合2467分出場 1得点5アシスト
序盤戦は貴重な切り札として、後半戦はボランチのレギュラーとして攻守にフル回転した。

・FW 木村勇大 36試合2764分出場 10得点1アシスト
強靭なフィジカルと推進力を武器にJ1のDFに堂々渡り合う。10得点を挙げ大ブレイクの一年に。

・FW 山見大登 34試合1509分出場 7得点5アシスト
ドリブルでのチャンスメイクに加え、3バック導入以降はエースとしてゴールを量産した。

FC東京

・GK 野澤大志ブランドン 成績 27試合2331分出場 33失点

シーズン半ばからスタメンを掴むと、驚異的なビッグセーブの連発で多くの勝ち点に貢献した。

・MF 高宇洋 35試合2880分出場 3得点2アシスト
移籍初年度で中盤の大黒柱に。キャプテンシーも発揮し、松木の退団後はゲームキャプテンも。

・MF 荒木遼太郎 29試合1944分出場 7得点4アシスト
開幕6戦5発と加入後すぐに特大のインパクト。攻撃に違いを生み出せるその能力を改めて示した。

・FW 仲川輝人 34試合2323分出場 6得点3アシスト
決して満足な数字とは言い難いが、強烈なパッションで周囲の若手選手を牽引する貴重な存在に。

・FW 俵積田晃太 33試合1698分出場 2得点3アシスト
まだまだ課題も多いが、目を見張るドリブルで多くのファンを沸かせ注目を浴びる一年に。

・FW ディエゴ・オリヴェイラ 32試合2104分出場 6得点0アシスト
最後までチームのために戦い抜いた偉大なストライカーは、愛するこのクラブでの引退を選んだ。

川崎フロンターレ

・DF 佐々木旭 成績 37試合3040分出場 1得点1アシスト

怪我人が多発したDFラインでフル回転。ビルドアップや推進力はDFとしては特筆に値する。

・DF 高井幸大 24試合1872分出場 2得点1アシスト
足元の技術と空中戦の強さを発揮し20歳にして見事ブレイク。パリ五輪でも活躍し注目を浴びた。

・MF 脇坂泰斗 34試合2738分出場 6得点5アシスト
キャプテンに就任した今季は例年以上にチームに尽くしつつ、合計11得点に絡む出色の活躍。

・FW 山田新 38試合2006分出場 19得点4アシスト
スタメンを掴んだ後半戦にゴールを量産した。フィジカルの強さと強烈なパンチ力は日本人離れ。

横浜F・マリノス

・FW ヤン・マテウス 成績 35試合2381分出場 5得点8アシスト

リーグ随一の突破力を今季も発揮し多くの得点を演出。トップ下でも活躍しプレーの幅を広げた。

セレッソ大阪

・GK キム・ジンヒョン 成績 38試合3240分出場 48失点

4年ぶりのフルタイム出場を果たし37歳にして復活の一年。ビルドアップでも年齢を感じぬ活躍。

・DF 西尾隆矢 29試合2537分出場 2得点0アシスト
スタメンの座を掴んだ今季はDFリーダーへと成長。五輪では退場劇に泣くも確かな成長の一年。

・MF 田中駿汰 37試合3287分出場 3得点4アシスト
移籍初年度で絶対不可欠な存在に。チームに守備の強度を注入しつつ、多くの決定的な仕事も。

・MF ルーカス・フェルナンデス 35試合2787分出場 3得点10アシスト
鋭いドリブルから質の高いクロスを連発し10アシスト。新天地でもその能力を存分に示した。

名古屋グランパス

・GK ランゲラック 成績 35試合3150分出場 47失点

退団発表後のルヴァン杯決勝ではPKも沈める活躍。クラブレジェンドとして有終の美を飾った。

・DF 三國ケネディエブス 35試合3074分出場 2得点1アシスト
指揮官の我慢強い起用に応えて急成長を遂げた。対人戦の強さに加えビルドアップで大きく成長。

・MF 稲垣祥 36試合3071分出場 6得点2アシスト
今季も無尽蔵のスタミナで中盤を走り回っただけでなく、6得点と要所で貴重なゴールを奪った。

・MF 森島司 37試合3097分出場 3得点4アシスト
怪我人の多いチームの中で多くのポジションをこなし、技術の高さと献身性を存分に発揮した。

・FW 永井謙佑 34試合2156分出場 6得点3アシスト
35歳にして驚異のスピードと徹底したハードワークに一切の衰えなし。9月には月間MVPも獲得。

アビスパ福岡

・DF 田代雅也 37試合3310分出場 2得点0アシスト

DFリーダーとして怪我人が多発した守備陣を牽引。31歳にしてキャリアハイの一年を過ごした。

・MF 前寛之 37試合3000分出場 1得点2アシスト
連続フルタイム出場は途切れるも、長谷部サッカーの心臓として今季も攻守両面にフル回転した。

・MF 紺野和也 37試合2703分出場 6得点2アシスト
得点力不足に悩むチームで今季も違いを生み出す貴重な存在に。昨季を超え自己最多得点を記録。

・FW ジャハブ・ザヘディ 31試合1407分出場 9得点2アシスト
デビューから8戦6発の大活躍。以降はやや息切れも、彼の活躍がなければ残留も危うかった。

浦和レッズ

・DF マテウス・ホイブラーテン 36試合3235分出場 1得点0アシスト

ショルツが途中退団した中、最後までディフェンスリーダーとして低迷するチームで奮闘した。

・MF サミュエル・グスタフソン 28試合2043分出場 2得点2アシスト
攻撃の組み立て役として加入初年度から特大のインパクト。代表活動中による負傷は痛恨だった。

・MF 渡邊凌磨 38試合3385分出場 6得点5アシスト
文句なしのチームMVP。全試合に先発し、複数のポジションいずれでもチームの為に戦い抜いた。

京都サンガF.C.

・GK ク・ソンユン 成績 32試合2755分出場 49失点

不振の時期も気持ちを切らさず幾多のビッグセーブを披露。貴重な勝ち点の積み上げに尽力した。

・DF 鈴木 義宜 25試合2126分出場 0得点0アシスト
序盤戦の不振は彼の不在も大きく影響した。怪我からの復帰後はチームの守備再建に大きく貢献。

・FW ラファエル・エリアス 15試合1126分出場 11得点1アシスト
数字がその活躍を何よりも雄弁に物語る。数字に表れない部分での貢献や献身性も印象的だった。

・FW 原大智 37試合3212分出場 8得点2アシスト
序盤戦は多くのタスクに奔走し、エリアスの加入後は持ち前の推進力と得点力を存分に発揮した。

湘南ベルマーレ

・GK 上福元直人 成績 11試合990分出場 17失点

彼の加入が今季のターニングポイントに。幾多のカミセーブに加えビルドアップでも大きく貢献。

・DF キム・ミンテ 32試合2835分出場 0得点0アシスト
守備の統率役としての奮闘はもちろん、彼のキャプテンシーが残留達成には必要不可欠だった。

・DF 畑大雅 30試合1989分出場 4得点5アシスト
プロ初得点を自身に変え、持ち前のスピードを武器に左サイドで大暴れ。覚醒の年となった。

・MF 田中聡 33試合2925分出場 5得点4アシスト
ボール奪取力や走力を活かした従来の活躍に加え、今季は合計9得点に関与して攻撃面でも活躍。

・MF 鈴木淳之介 23試合1651分出場 0得点0アシスト
CBへのコンバートで才能を開花させ、彼のCBとしてのブレイクが残留に直結することになった。

・MF 鈴木雄斗 37試合3315分出場 2得点2アシスト
高い戦術理解力と柔軟性を武器に、チームの頭脳として加入初年度からチームを牽引した。

・FW 鈴木章斗 34試合2015分出場 10得点1アシスト
守備面の課題を克服し、先発に定着した後半戦にゴールラッシュ。新エースに名乗りを上げた。

・FW 福田翔生 34試合1897分出場 10得点4アシスト
8節にJ1初ゴールを挙げると、一気にブレイクして年間10得点を達成。守備でも奔走し続けた。

・FW ルキアン 20試合1758分出場 11得点2アシスト
チームの躍進に反して出場機会を失ったが、類稀な得点力を武器に多くの勝ち点獲得に貢献した。

アルビレックス新潟

・DF 舞行龍ジェームズ 32試合2847分出場 1得点4アシスト

36歳を迎えても衰えなくディフェンスリーダーとして奮闘。チーム最多の4アシストも記録した。

・MF 藤原奏哉 37試合3323分出場 5得点2アシスト
DFラインからの組み立てに加え守備強度でも大きく成長。さらには自身最多の5得点を記録した。

・MF 秋山裕紀 36試合3068分出場 2得点2アシスト
松橋サッカーのキーマンとして攻撃の司令塔に君臨。実にJ1最多となるパス数を記録した。

・FW 長倉幹樹 30試合1882分出場 5得点2アシスト
大柄ではないが懐の深いプレーでCFとして奮闘。ルヴァン杯では6得点と決勝進出に貢献した。

・FW 谷口海斗 34試合2023分出場 10得点2アシスト
サイドへのコンバートがはまり、鋭い推進力を武器に自身初となるJ1での二桁得点を達成した。

柏レイソル

・DF 古賀太陽 37試合3323分出場 1得点0アシスト

退場処分による欠場以外は全試合フル出場。今季もチームの守備には絶対不可欠な存在だった。

・DF 関根大輝 31試合2678分出場 0得点0アシスト
1年前倒しで法政大から加入すると、パリ五輪でのブレイクからA代表選出と大躍進のシーズンに。

・FW 木下康介 38試合1850分出場 10得点0アシスト
先発出場は15試合も、抜群の決定力でチーム最多の10得点。その多くが重要な得点だった。

ジュビロ磐田

・DF 松原后 成績 35試合3031分出場 3得点5アシスト

守備面では苦しむも、その推進力やスプリント力はチームの攻撃に必要不可欠なものだった。

・MF 植村洋斗 35試合2971分出場 1得点1アシスト
ボランチとして入団するも、高い守備力を活かしてSBやCBにてチーム最多の35試合に出場した。

・FW ジャーメイン良 32試合2812分出場 19得点0アシスト
2節での4得点を皮切りに19得点と覚醒の1年を過ごす。ポストプレーヤーとしての奮闘も光った。

北海道コンサドーレ札幌

・GK 菅野孝憲 成績 35試合3147分出場 63失点

失点の増加は食い止められずも、40歳とは思えない好セーブの数々をJ1の舞台で披露し続けた。

・DF 岡村大八 33試合2878分出場 2得点0アシスト
個人としては今季も圧倒的な対人戦の強さを披露。DFリーダーとして最後まで奮闘を続けた。

・DF 髙尾瑠 24試合1217分出場 0得点4アシスト
キャンプで負傷しフィットが遅れるも、スタメンの座を掴むとすぐにDFラインの中心選手に。

・MF 大崎玲央 17試合1162分出場 0得点0アシスト
夏に加入すると強烈なパッションでチームに熱を加える貴重な存在に。中盤の潰し役を担った。

・MF 駒井善成 36試合3181分出場 6得点1アシスト
今季も攻守両面でフル回転。6得点という数字はもちろん、年間を通してのタフネスぶりも圧巻。

・MF 近藤友喜 29試合2214分出場 5得点3アシスト
加入初年度ながら、貴重なサイドでの局面打開役として試合を重ねるに連れて存在感を発揮した。

サガン鳥栖

・GK 朴一圭 成績 38試合3397分出場 47失点

苦しむチームの中で最後まで仲間を奮い立たせ、精神的支柱として孤軍奮闘に近い活躍を見せた。

・FW マルセロ・ヒアン 30試合2169分出場 14得点3アシスト
相手からの警戒を一手に受ける中でも14得点と別格の存在感。多くのクラブから熱視線を受ける。




今季のJ1を改めて振り返ると、前半戦は昇格した勢いそのままに町田が独走。
町田が息切れした後半戦に広島が首位に立ち、最後の最後でしたたかに神戸が逆転優勝をさらったという展開になりました。
まさに二転三転の優勝争い。最後までドラマの多いシーズンになりましたね。

サイバーエージェントを後ろ盾とした「超大型補強」や、試合中の「ロングスロー戦術」で話題を集めた町田が、今季のJリーグの中心になったことは間違いありません。
周囲からのやっかみもありしばしば批判の的となっていましたが、初のJ1昇格で早くもヒールとしての地位を確立したことは誇るべき結果とも言えるでしょう。
優勝したチームが翌年にはほぼ陣容刷新という異例の補強戦略は黒田監督にとっても難しい挑戦だったと思いますが、3位という結果はこちらも誇るべき結果だと思います。
補強戦略も、ピッチ上での戦術も、無駄を省いた「最短距離」で猛進し続ける町田の挑戦からは今後も目が離せないですね。

こうした町田に対して、前年度王者としてどこか「大人の余裕」を見せてくれたのが神戸でした。
ビッグネームの獲得よりもバックアッパーの拡充を選択し、苦しみながらもシーズンを追うごとにチームとしての総合力を高めた「年間を通した戦略」はお見事のひと言。
町田や広島の思わぬ失速に助けられた部分もありますが、まさしく計画通りの優勝劇だったのではないでしょうか。

とはいえ、町田に比べれば見劣りしたものの、リーグ全体を見れば神戸も大きな補強に動いたクラブのひとつであることは間違いありません。
新スタジアムの開業初年度ということで派手な補強に動いた広島も含め、優勝を争った3クラブはやはり資金力でも頭ひとつ抜きん出ていたことは事実。
Jリーグにもこうした「経済格差によるクラブの格付け」が徐々に出来てきたという印象ですね。

その中で、Jリーグ創成期はまさに「頂点」に君臨していた東京ヴェルディが長い雌伏の時を経て、あの頃とは全く違う「戦力は乏しくともハードワークを徹底するサッカー」で6位という順位に食い込んだことは今季の大きなトピックと言えるはずです。
開幕前は誰もが降格候補に挙げ、まさに「最後尾からのスタート」だった中、試合を追うごとにチームとして成長し、終盤戦では上位クラブを次々と撃破する様はまさしく痛快の一言でしたね。

ヴェルディが昇格初年度で快進撃を見せた一方で、昇格以降長らくJ1の舞台に留まり続けていた札幌と鳥栖がいよいよ降格を喫することとなってしまいました。
どちらもクラブもここ数年はフロントの戦略に疑問を抱かざるを得ず、ある意味「予想できた」降格劇だったと言えるでしょう。
戦力ではなく、クラブの根幹の部分に変化がない限りは1年での再昇格も難しいかもしれません。

それでは、今季のJリーグ振り返り企画はこれにて全て終了!
最後までご覧いただいた皆様、ありがとうございました!!!!!
【2023年J1通信簿 その2】

■5位 鹿島アントラーズ 18勝11分9敗 勝ち点65
『ポポヴィッチは予想外の手腕を発揮するも、やはり少数精鋭の編成が仇に。』

2024基本フォーメーション
【各セクション評価】
【FW】80点
【MF】80点
【DF】80点
【GK】90点
【指揮官】70点
【総合点】400点(6位)
【補強評価】E
【MVP】知念慶


昨年の12月に岩政監督の退任が突如決定し、どこか急場凌ぎのような形でポポヴィッチ監督を招聘して幕を開けた2024年シーズン。
外から見ていても監督交代劇は用意周到なものとは言い難く、突然の就任となったポポヴィッチ監督に対してもその指導力には懐疑的な意見がほとんどであった。

それでもポポヴィッチ監督は誰もが予想だにしなかった知念のコンバートを的中させるなど、懐疑的な視線を跳ね返す見事な采配でチームを牽引。
師岡や名古など燻っていた若手選手たちをブレイクに導き、ポポヴィッチ流が軌道に乗ったチームは一時期優勝争いを繰り広げるほどの調子の良さを披露した。

しかし、開幕前に最も懸念されていた少数精鋭のチーム編成がやはり仇となり、主力選手のコンディション低下によりチームのパフォーマンスは8月から急降下。
前線で様々なタスクを課せられた鈴木は特にコンディション低下が明らかであり、それでも彼を起用せざるを得ないチームは優勝争いから脱落を強いられてしまう。

するとチームは残り5試合というタイミングでポポヴィッチ監督をあっさりと解任。
優勝は逃したとはいえ今季の成績を考えれば十分な評価に値する見方もあったが…ためらいのない解任劇には、ポポヴィッチ監督をあくまで来季への「繋ぎ」としか考えていなかったクラブの打算的思考が透けているようにも映った。

真相は不明だが、前述した若手選手のブレイクなどポポヴィッチ監督は来季への財産を多く残してくれたことは間違いない。
しかし、その一方で今回の挑戦でもやはり大きな仇となった「選手編成の少なさ」に関しては、考え方を改めない限りは今後の指導者キャリアも苦労することとなるだろう、

また、補強評価にEという評価がついたように、今季は大卒ルーキーの濃野以外の新加入選手がほとんど戦力になれなかった。
ターレス・ブレーネルやギリェルメ・パレジといったクラブ主導で獲得したブラジル人選手も鳴かず飛ばずだっただけに、フロントも補強戦略に関しては改めて見直しが必要となるだろう。


■4位 ガンバ大阪 18勝12分8敗 勝ち点66
『ふたりの新戦力に導かれ、いよいよポヤトスサッカーが完成形に近づいた。』

2024基本フォーメーション
【各セクション評価】
【FW】80点
【MF】70点
【DF】100点
【GK】90点
【指揮官】80点
【総合点】420点(3位)
【補強評価】A
【MVP】中谷進之介


昨季は16位という成績に終わり、まさかの残留争いという苦しい一年に。
解任を要求する声も多かったポヤトス監督の続投はクラブとしても思い切った決断だったが、結果的にはこの決断が「大正解」だったと言っていい。

序盤戦こそ昨季と同様に勝ちきれない試合が続いたが、今季は中谷と一森というふたりの新戦力の存在がチームの失点減に大きな貢献を果たした。
好セーブの連発で苦しい時期のチームを引っ張った一森は33歳にして初めてのフルタイム出場を達成。
さらに特筆すべきはDFながら同じくフルタイム出場を果たした中谷であり、個人能力の高さもさることながら、気迫を全面に押し出した「魂のディフェンス」で瞬く間にチームの中心選手へ君臨。
昨季まではどこか淡白な印象の選手が多かっただけに、彼の存在がチームを変えるキーマンとなったことは間違いない。

守備の安定だけでなく足元の技術にも長ける両名の存在で、ボール保持を大事にするポヤトスサッカーは一気に完成形へと近づいた。
左利きのCBとしてようやく求められるパフォーマンスを発揮した福岡、ビルドアップの起点役として全試合に出場した黒川、そして抜群の対人守備を見せてくれた半田と、守備ブロックのクオリティは今季のJ1において「ナンバーワン」と言っても過言ではないだろう。

安定した守備と丁寧なビルドアップというチームの基礎が構築されたことで、中盤戦以降は粘り強く勝ち点を積み上げながら優勝争いへと食い込むことに。
絶対的なストライカーの不在による取りこぼしも多く優勝こそ叶わなかったものの、前線でこれまでにない献身的な守備を披露しながら「12得点8アシスト」という活躍を見せた宇佐美の活躍はファンを何よりも喜ばせることとなった。

ラスト4試合で5得点を挙げた坂本の台頭も心強く、この一年でチームは劇的な成長を遂げたことは間違いない。
チームに不足しているピースは明確なだけに、ピンポイントな補強を加えて来季はいよいよ優勝争いへと殴り込みをかけたい。


■3位 FC町田ゼルビア 19勝9分10敗 勝ち点66
『新戦力を巧みに操って優勝を争うも、夏の大型補強が結果的には仇となる。』

2024基本フォーメーション
【各セクション評価】
【FW】80点
【MF】70点
【DF】90点
【GK】90点
【指揮官】90点
【総合点】420点(3位)
【補強評価】B
【MVP】昌子源


昨季のJ2優勝という結果に満足せず、今季も開幕前には超大型補強を敢行。
守護神に谷、CBに昌子とドレシェヴィッチ、SBにはルーキーの林と望月を加えた守備陣は完全刷新され、中盤にも柴戸や仙頭、前線にはナ・サンホとオ・セフンを獲得し、チームはまるで別チームとして新シーズンを迎えた。

こうした「資金に糸目をつけない」補強戦略をやっかむ声もあるが、優勝という結果を残したチームにこれだけの新戦力が加わるというのは監督にとっても決して簡単な状況ではない。
彼ら新戦力をチームに素早く融合させ、J1の舞台でも優勝争いを繰り広げた黒田監督の手腕はまず賞賛が与えられるべきだろう。

今季はDFラインでは昌子、前線ではオ・セフンがキーマンとなり、チームはより「跳ね返す」「放り込む」というシンプルな戦い方が押し出されることに。
これにより昨季チーム得点王のエリキはチームから弾き出されることとなったが、戦力差で「殴りやすい」このスタイルでチームは効果的に勝ち点を積み上げた。

いよいよ優勝が見え始めてきた8月に、チームは総額(移籍金+年俸)10億円近い投資で、日本代表の中山と相馬を獲得。
一気のラストスパートを狙ったのだが…中山が加入早々に長期離脱で戦列を離れるなどここから徐々に歯車が狂ってしまう展開に。
相馬も11試合で1得点と精彩を欠き、最後は大型補強が仇となってチームはまさかの失速。
対戦相手からの対策も進んだことで、結局優勝を逃すどころか3位でのフィニッシュとなった。

夏の大型補強はクラブ的にも「今季の優勝に賭けた」投資だっただけに、優勝逸という結果は大きな痛手であることは間違いないだろう。
しかし、物議を醸した「ロングスロー戦術」など、今季のJリーグの中心に町田ゼルビアがいたことは間違いない。
これからも、Jリーグの異端児として道なき道を突き進んでいって欲しいところだ。


■2位 サンフレッチェ広島 19勝11分8敗 勝ち点68
『超積極補強で優勝を争うも、戦術の乏しさゆえに大願成就は叶わず。』

2024基本フォーメーション
【各セクション評価】
【FW】70点
【MF】90点
【DF】90点
【GK】90点
【指揮官】90点
【総合点】430点(2位)
【補強評価】B
【MVP】中野就斗


念願の新スタジアム開業初年度に、スキッベ体制3年目というタイミングが重なった勝負の年。
シーズン前には大橋を、開幕直後には新潟から新井を「強奪」し、夏にはアルスラン、パシエンシアを加えるなどクラブも超積極的な補強策で指揮官をサポートした。

こうしたクラブの後押しに現場も応え、23試合からの11試合を10勝1分という驚異的な成績で9月には首位浮上。
もたつく町田との対比からも優勝候補の本命とも目されたのだが…絶好調の状態で迎えた34節からまさかの3連敗。最後は神戸に優勝を掻っ攫われ、新スタジアムでの大願成就は叶わなかった。

あれだけ調子の良かったチームがいとも簡単に3連敗を喫した理由を探るのは難しいが、やはりスキッベ監督の選手運用には限界が見られた感は否めない。
基本フォーメーションを見ても明らかのように、同じ顔ぶれが複数のポジションをこなしながら年間35試合を超える試合に出ずっぱりという状況は明らかに各選手のパフォーマンス低下を招いていた。
佐々木や塩谷といった大ベテランに頼りっきりな守備陣の編成については考え直す必要性があるだろう。

また、スキッベ監督のサッカーは良くも悪くも選手の能力ありきである感は否めず、「ハイプレス」以外の策が乏しかったのも見逃せない事実。
今季は数々の補強策、とりわけ夏に加わったアルスランの活躍で相手の「対抗策」を何とか上回ったものの、22試合で11得点を挙げたエースの大橋が夏に退団した穴を埋め切ることはどうしても出来なかった。
28歳のストライカーがイングランド2部に移籍という事態はクラブにとっても想定外であり、こうした非常事態に対してもう少し戦術の変化などで対応したかったのが本音だろう。

新スタジアム効果でクラブも大幅な収益増を達成するなど引き続きクラブ運営は好調な様子だが、今季のような補強を毎年期待するというのも無理があるだろう。
いよいよ長期政権となりつつあるスキッベ体制がリーグ優勝を達成するには、何よりも指揮官のアップデートが必要不可欠である。


■1位 ヴィッセル神戸 21勝9分8敗 勝ち点72
『クラブ全体の総合力でライバルを圧倒し、王者としての貫禄を感じる連覇劇。』

2024基本フォーメーション
【各セクション評価】
【FW】90点
【MF】90点
【DF】90点
【GK】80点
【指揮官】90点
【総合点】440点(1位)
【補強評価】A
【MVP】武藤嘉紀


リーグ連覇に加えて2年ぶりのACL出場も決まった今季は、開幕前に選手層の拡大に着手。
井手口、広瀬、宮代ら質の高いバックアッパーを積極的に獲得し、結果的にはこの戦略が当たって見事連覇を成し遂げることとなった。

バックアッパーに置くにはやや贅沢すぎた井手口は、山口蛍の離脱に伴ってスタメンの座を掴むと優勝に貢献。
広瀬は持ち前のポリバレント性を活かして左右のサイドバックとウイングとしても活躍し、大迫や武藤のフル稼働が難しくなってきた中で宮代は代えの効かない攻撃のキーマンとなった。

まるでチームの行く末を予想していたかのような補強戦略には舌を巻くのひと言。
補強に動きすぎた結果チームバランスを崩した町田を横目に、まさに補強とは何たるかを見せつけるかの優勝劇だったと言えるだろう。

もちろん、彼らをチームにフィットさせた吉田監督の采配も素晴らしかったことは間違いない。
ACLとの並行した戦いはもちろんのこと、天皇杯でも5大会ぶり2度目の優勝を達成。
主力選手の多くをベテランに依存する難しいラインナップの中で、彼らを巧みに運用した選手起用の妙は圧巻だった。

かつての神戸はそれこそ現在の町田のように、親会社から与えられた補強資金を湯水の如く使って強化を図るクラブであった。
あれから数年を経て、今の神戸には日本代表選手も元スペイン代表選手もほとんどいない。
しかし、監督や選手を支える裏方のスタッフを含め、他のクラブにはない「クラブ全体の総合力」が今の神戸には備わっている。

連覇は決して簡単なものではなかったものの、終盤戦で躓くライバルをしたたかに抜き去ったその鮮やかな姿には、まさに王者としての貫禄を感じさせるものがあった。
来季以降、いよいよ神戸の黄金期が到来する可能性も決して少なくはないだろう。