大躍進となった昨季から一転、今季は苦難の末に何とか残留を掴み取るというシーズンになりましたが、そんなヴェルディの各選手の通信簿を今年も更新したいと思います。
例年通り途中退団した選手も含めて全ての在籍選手を採点しますので、どうぞご覧ください。
【2025年東京ヴェルディ通信簿】
■ゴールキーパー部門
1 マテウス 評価 A2025年シーズン成績 38試合3420分出場 失点
絶対的守護神として今季もリーグ2位となる17のクリーンシートを記録。
腰痛に苦しむも指揮官の信頼は揺るがず、3年連続フルタイム出場を達成した。
得点力不足に苦しむ一年だっただけに、彼の存在がいかにチームを助けたか。
味方に不満を示す場面も多かったが、今季もチームMVPと言っていいだろう。
21 長沢祐弥 評価 D2025年シーズン成績 出場なし
マテウスの牙城を崩すと意気込んで臨んだものの、結局リーグ戦は出場0試合。
カップ戦ではPKストップを見せるなどハイパフォーマンスを披露しただけに
このまま2ndGKに甘んじているというのもそろそろ受け入れ難いタイミングか。
優秀な2ndだけにチームにとっては非常に貴重な選手だが、決断は果たして。
31 馬渡洋樹 評価 D2025年シーズン成績 出場なし
カップ戦でのベンチ入りまでに留まり、公式戦出場の機会は得られず。
加入初年度にして日本人最年長選手という難しい立場での移籍となったが
豊富な経験値を活かして若いチームに素早く適応した点は評価に値する。
現状では試合出場への道のりは遠いが、練習でのアピールを続けたい。
41 中村圭佑 評価 E2025年シーズン成績 出場なし
新加入の馬渡とも明確な評価の差をつけられ、今季もベンチ入りすら叶わず。
20歳とはいえ、これまでのキャリアを考えれば2年でこの結果は誤算だろう。
U-20代表には選出が続くも、同世代のピサノは今季J1で大きなブレイク。
強い覚悟の上、来季こそはベンチ入りではなく公式戦出場を掴み取りたい。
◎ゴールキーパー部門総評
今季もマテウスがフルタイム出場と、そのポジションを一切譲らず。
腰痛が悪化し試合前日まで練習も満足にできない状況だった中、それでも試合当日の判断で先発させたというエピソードが(33節)指揮官からの信頼を何よりも物語る。
毎日のトレーニングでのアピールを極めて大事にする城福監督だけに、マテウスはそれだけ特別な存在ということだろう。
実際にピッチの上で彼が見せたパフォーマンスは素晴らしく、今季も数多くのビッグセーブで勝ち点に直結する活躍を連発。
著しい得点力不足に悩まされ、ロースコアでの勝利以外に勝ち方を見出しづらいチームだっただけに、例年以上にマテウスの存在価値が高まるシーズンであった。
そんなマテウスを筆頭に、今季はマテウス>長沢>馬渡>中村と序列がはっきりした印象だ。
カップ戦では5試合に出場した長沢も、安定したパフォーマンスに加えてPK戦(ルヴァン杯1回戦)でのPKストップなど申し分のない活躍を披露。
J1の舞台でも十分に活躍できる「お墨付き」を与えるに相応しいプレーぶりだっただけに、本人もこれ以上2ndGKに甘んじてはいられないだろう。
29歳というサッカー選手として最も脂の乗った年齢を考えても、出場機会を求めて退団する可能性は十分にありそうだ。
世代No.1キーパーとして昨季加入した中村は、今季も厳しい立場での戦いを強いられた。
前述したように同学年のピサノ(名古屋)は既に同じJ1の舞台で活躍を見せており、年齢を言い訳にすることは一切できない。
まずはベンチ入りから…ではなく、守護神奪取くらいの強い気持ちで来季に臨みたいところだ。
■ディフェンダー部門
2 深澤大輝 評価 C2025年シーズン成績 22試合1897分出場 1得点0アシスト
序列が低い中でも決意の残留を決め、前半戦は日々の練習で猛アピールの日々。
すると15節で3バックのセンターという新境地で急遽ポジション奪取に成功し
その試合で即座に勝利すると、以降はWBを含めレギュラーを守り通した。
諦めない姿勢や練習へのひたむきさがまさに結果に結びつくシーズンとなった。
3 谷口栄斗 評価 A2025年シーズン成績 36試合3079分出場 3得点1アシスト
「まだこのクラブで成長できる」と残留を決め、まさにその言葉通りの一年に。
ディフェンスリーダーとして突出したパフォーマンスで堅守構築に貢献し
どんな結果にも決して満足しない姿勢で常にチームを牽引する存在も担った。
これまでは多かった負傷離脱も見られず、キャリアハイの一年と言えるだろう。
4 林尚輝 評価 D2025年シーズン成績 16試合1306分出場 1得点0アシスト
決意の完全移籍で迎えた今季は、シーズンの半分以上を負傷離脱という結果に。
終盤戦に復帰後は出色のパフォーマンスで残留決定に大きく貢献するも
それだけにやはり怪我での長期離脱がチームに与える影響は非常に大きかった。
例年離脱が多いだけに、来季こそはしっかりと身体を作ってフル回転したい。
5 千田海人 評価 C2025年シーズン成績 8試合601分出場 0得点0アシスト
背番号5を平から受け継ぎ、今季も得意の空中戦でチームの為に身体を張った。
しかし、その活躍が鹿島の目に留まって6月に急遽完全移籍での決定が決定。
残念ではあったが、年齢を考えれば強豪からのオファーへの承諾はやむなしか。
鹿島では出場機会を得られずも優勝を経験し、31歳でついにJ1王者に到達した。
5 井上竜太 評価 E2025年シーズン成績 1試合86分出場 0得点0アシスト
秋田を半年で退団して新天地へと飛び込むも、加入直後の1試合の出場で終了。
以降はベンチ入りすらも叶わず、厳しい評価のままシーズンを終えた。
背番号にも期待は表れていただけに、この結果はチームにとっても大きな誤算。
谷口の退団も予想される来季こそは、言い訳無用で結果が求められる一年だ。
6 宮原和也 評価 B2025年シーズン成績 32試合2676分出場 0得点0アシスト
前半戦は右のWBとして、後半戦は3バックの一角として堅守の形成に貢献。
千田、綱島、翁長とCBとWBはシーズン途中の退団選手が相次いだだけに
いずれのポジションをマルチにこなす宮原の貢献は計り知れないものだった。
持ち前の対人戦の強さは今季も健在で、改めてその実力を知らしめる一年に。
15 鈴木海音 評価 E2025年シーズン成績 7試合145分出場 0得点0アシスト
パリ五輪出場という実績を引っ下げ、幼少期から育った磐田から決意の新加入。
しかし、最後までチームにフィットすることができずに先発0試合で終わった。
千田と綱島の主力2名が途中退団しながらこの結果はチームにとっても大誤算。
カップ戦で出場した際にもフィットの遅れは明らかで、失望の強い一年だった。
26 内田陽介 評価 C2025年シーズン成績 10試合714分出場 0得点0アシスト
チームへのフィットが遅れ初先発は31節と大きく時間を要することになったが
持ち前の走力と守備力を武器に、その後は最後までレギュラーを守り通した。
試合を重ねるにつれて飛躍的に成長を遂げた感はあり、来季は期待の注目株。
ピッチ上では物怖じのないそのメンタリティもプロ向きと言っていいだろう。
29 佐古真礼 評価 D2025年シーズン成績 出場なし
度重なるレンタル移籍から復帰し、序盤戦は昨季負った怪我の治療に専念。
復帰後は持ち前のガッツを武器に練習から全力でのアピールを続けるも
やはり実力で劣っていた感は否めず、最後までベンチ入りの機会はなかった。
練習での姿勢は指揮官も高く評価するだけに、もう一年見たい感もあるが。

36 松田陸 評価 E
2025年シーズン成績 出場なし
CBとWBに不測の退団者が相次いだ夏に、両方を兼務できる選手として新加入。
しかし、結果的には兼務どころか一度もベンチ入り出来ずにシーズンを終えた。
チームの基礎となる守備の連続性の部分でフィットに苦しんでいると聞くが
このチームでは既に若手と言えない立場だけに、言い訳無用で来季に臨みたい。
55 吉田泰授 評価 D2025年シーズン成績 3試合44分出場 0得点0アシスト
チーム待望の左利きのアタッカーとして、山形からやや驚きの個人昇格で加入。
35節に途中出場でデビューすると、11分の出場時間ながら出色の存在感を披露。
積極的に仕掛ける姿勢と、矢継ぎ早のクロス攻勢で大きな爪痕を残してくれた。
以降の出場は0試合に終わるも、光った一芸には来季の期待感が高まっている。
◎ディフェンダー部門総評
昨季途中で導入した3バックを最後まで貫き通した今シーズン。
結果が出ない時期が続いただけにこの選択には批判が寄せられる時期もあったが、結果的には最後までブレずに貫いたことで残留を達成。まずは城福監督のこの判断が褒められて然るべきだろう。
その中で今季は不動のレギュラーだった千田と綱島の2名が揃って夏に退団という非常事態に。
いずれも「暖かく送り出してあげたい移籍」ではあったものの、特に千田の退団は想定外だった感もあり、チームはシーズン途中に守備の大きな再編を強いられることとなってしまう。
そうした事態に備えるために獲得していたはずの鈴木海音が全く戦力にカウントされなかったのはチームにとっても「大誤算」であり、慌てて井上や松田を獲得したものの、いずれも急場凌ぎの戦力としても機能せず。
守備陣の編成に関しては今季のフロントの動きも厳しい評価を下さざるを得ず、先に挙げた井上と松田はそれぞれ完全移籍の獲得となっただけに、来季以降なんとしても戦力として育て上げなければならない存在だ。
それゆえに今季も結局既存戦力の奮闘でなんとか残留を掴み取る結果となったが、昨季はほぼ「戦力外」の立ち位置だった深澤の奮闘はチームを大きく救うことになった。
日々の練習での懸命の努力が結果に結びついたこの「再起劇」は、チームメートに好影響を与えるという面でも大きな意味を持ったはずだ。
また、シーズンほぼ全休の勢いだった林の復帰も、残留争いにおける大きなターニングポイントとなった。
ピッチの上ではやはり出色の存在感を放っただけに、来季こそは怪我のない活躍を望みたい所。
谷口はもはやこのクラブでは囲いきれない存在となりつつあるだけに、来季はディフェンスリーダーとしての立ち位置が求められる可能性もあるだろう。
■ミッドフィールダー部門
7 森田晃樹 評価 A2025年シーズン成績 33試合2665分出場 0得点3アシスト
今季もチームの扇の要として、攻守両面で圧倒的なパフォーマンスを披露。
特に守備の部分、戦う姿勢の部分で今季はより「凄み」を増した印象で
残留争いを強いられた終盤戦は鬼気迫るプレーでチームを牽引し続けた。
チームを昇格に導いたのが森田ならば、残留に導いたのもまた森田だった。
8 齋藤功佑 評価 A2025年シーズン成績 37試合2704分出場 1得点3アシスト
プレー強度と質の高さを両立する存在として、今季も2列目3列目でフル回転。
中盤を走り回りながら、常に気の利いたプレーで攻守の潤滑油となり続けた。
一方で常にゴールに牙を向く姿勢も忘れず、敵地での町田では貴重な決勝点。
これだけの強度を一年間維持しながら怪我のない鉄人ぶりも高く評価したい。
14 福田湧矢 評価 C2025年シーズン成績 29試合1658分出場 1得点2アシスト
新加入ながら指揮官の評価は非常に高く、開幕戦で即座にスタメンを獲得。
二度追い三度追いを厭わぬ走力を武器に、中盤の欠かせぬ存在を担った。
試合を重ねるに連れてプレーのキレが増し、後半戦は攻撃面でも出色の活躍。
決定力さえ向上させれば大ブレイクの気配も漂うだけに、来季に期待したい。
16 平川怜 評価 C2025年シーズン成績 34試合2280分出場 0得点0アシスト
2年越しのオファーが実現し、補強の目玉として満を辞してチームに加入。
持ち前の技術の高さを存分に発揮し、守備の部分でも素早い適応を見せた。
一方で巧さは見せたが怖さが不足していた感もあり、どこか物足りなさも。
終盤は斎藤の後塵を拝す試合も散見されただけに、来季は数字も残したい。
17 稲見哲行 評価 D2025年シーズン成績 16試合337分出場 0得点0アシスト
昨季から厳しい序列での戦いを強いられているが、今季も立場に変わりなし。
先発出場はわずか2試合、本職のボランチではほとんど勝負できずに終わった。
WBではやはり推進力不足は否めず、活路を開ける印象はどうしても抱けない。
J2での活躍を考えれば引く手数多の存在になる可能性もあり、退団が濃厚か。
19 松橋優安 評価 D2025年シーズン成績 34試合1292分出場 0得点1アシスト
今季も貴重な「バトンの貰い手」として主に途中出場ながら35試合に出場。
残留争いの大一番となった33節の湘南戦では貴重なアシストで残留に貢献した。
一方で、出場時間も増えた中で直接的な得点関与がわずか1というのは寂しい。
チームにおける重要度は年々高まっているだけに、来季こそは数字に拘りたい。
20 食野壮磨 評価 D2025年シーズン成績 19試合339分出場 0得点0アシスト
昨季は7試合の出場ながら非凡なセンスを感じさせ今季の注目株の一人だったが
出場試合数は伸ばしながらも先発2試合に終わりブレイクスルーには至らず。
守備面での軽率なミスなどが印象に残ってしまい、信頼獲得とはならなかった。
才能はあるがチームの水に合ってない感もあり、移籍も視野に入れる今オフか。
22 翁長聖 評価 D2025年シーズン成績 24試合1746分出場 0得点1アシスト
手薄なWBのポジションで、今季も代えの効かない存在として大きく貢献。
それだけに彼が夏に長崎へ移籍した影響は甚大で、最後まで彼の穴に苦しんだ。
最後まで飄々と彼らしい移籍ではあったが、評価できる決断とは言い難い。
同僚に与える影響も大きい選手ゆえに、年間を通してプレーして欲しかった。
23 綱島悠斗 評価 B2025年シーズン成績 23試合2001分出場 1得点3アシスト
昨季ブレイクした勢いそのままに、今季はチームの主軸として攻守にフル回転。
セットプレーから合計4得点を挙げ、チームの貴重な得点源としても活躍した。
その活躍が評価され、E-1選手権でA代表選出を果たすと即座に海外移籍が決定。
自身が拘った「ヴェルディからの海外移籍」を実現し、後進に好影響も与えた。
28 山本丈偉 評価 E2025年シーズン成績 出場なし
高卒1年目ながらプロ2年目として迎えた今季は公式戦出場わずか2試合で終了。
敗れた天皇杯の名古屋戦では途中出場ながら指揮官から厳しい評価を喰らい
まだまだこのチームのベースとなる守備の部分で強度の不足感は否めない。
19歳とは言えチームへの帯同歴は長いだけに、そろそろ立場も正念場だろう。
30 川村楽人 評価 D2025年シーズン成績 出場なし
プロ初年度となった今季は、カップ戦での2試合合計9分間の出場に留まった。
上背もありドリブラーとしてのポテンシャルは非常に高いブレイク候補生だが
守備の強度はもちろん、練習での姿勢などにまだ不足がある印象がどこか漂う。
育ったこのクラブで活躍するには、もう一段階プロとして意識を引き上げたい。
40 新井悠太 評価 B2025年シーズン成績 37試合2684分出場 2得点1アシスト
実質プロ初年度で迎えた今季は、カップ戦も含めて全40試合に出場とフル回転。
もはや酷使に近い状況だったが、それでも疲れも見せずに最後まで戦い抜いた。
18節で見せた強烈な決勝点など攻撃面でのポテンシャルは特大の選手だが
それでも常に守備を第一にプレーした、その献身性の高さも最大限に讃えたい。
◎ミッドフィールダー部門総評
見木や山田楓喜が退団し、中盤の組み合わせにも大きな変化が生まれた今シーズン。
平川や福田がチームに素早くフィットしたことで選択肢の幅は広がったものの、突き抜ける活躍を見せたのはやはり森田と斎藤の2名。
城福監督が常々こだわる「強度と質の両立」「へそを使うサッカー」は彼ら2名を抜きには成り立たず、特に今季は森田の存在感が際立つ一年となった。
終盤戦で見せた凄みのある活躍は彼をさらに一段階高みへと導いた印象で、この主将の存在がなければ確実に残留はなし得なかったと言っていいだろう。
新加入の平川は技術力においてはそれこそ森田を凌ぐ「巧さ」を見せてくれたが、それ故にどこか淡白な部分が隣にいる相棒に比べて物足りなく映る場面も多かった。
それこそ昨季所属していた見木の方が守備強度や走力では上回っていただけに、「見木の一年での退団」も今季の低迷の大きな要因だったと言っていいだろう。
対照的に走力や守備強度では十分な活躍を見せてくれた福田は、ラストパスやフィニッシュの部分でどうしても質の不足が目立ってしまった。
それでも一時期は「攻撃に違いをもたらせる存在」として彼が孤軍奮闘する試合も多かっただけでに、来季以降は期待大。
同じように新井も違いを生み出す選手として出色の存在感を発揮しただけに、来季は守備での出力を落とさぬまま更に数字を残せる選手へと成長を目指したい。
このように、ボランチおよびトップ下の戦力は多少の不満はあれど十分な戦力が揃っていたが、開幕前から手薄だった両WBはシーズン途中の翁長の電撃退団もあってとにかく人員不足に苦しんだ。
シーズン終盤は内田と深澤というDF両名による極めて守備的な配置に落ち着いたものの、サイドで優位性を作れないというウィークポイントはこのチームにとって致命傷。
シーズン中の緊急補強もハマらず、来季こそは質の高い補強をフロントには求めたい。
■フォワード部門
9 染野唯月 評価 A2025年シーズン成績 37試合2112分出場 5得点4アシスト
1トップのポジションが掴めず新井の後塵を拝するなど前半戦は苦しむも
腐らずに努力を続けてスタメンを奪い返すと、後半戦は覚醒の活躍ぶり。
守備のタスクを完璧にこなしながら、収める決めると八面六臂の活躍で
今季の残留は「染野唯月の成長の物語」に沿った結果だったと言えよう。
10 木村勇大 評価 D2025年シーズン成績 20試合1293分出場 2得点0アシスト
開幕後からコンディションが悪いのかどこか昨年のようなキレが感じられず
得点が遠い中で徐々に序列が下がり、6月以降は出場機会すらが遠のいた。
このような状況下で名古屋から好条件のオファーが届き、7月には退団。
致し方ない面はあるが、このクラブで奮起する選択がなかった点は残念。
11 山見大登 評価 D2025年シーズン成績 18試合924分出場 1得点2アシスト
昨季の活躍を受けて決意の完全移籍を果たすも、今季は得点が伸び悩み。
インアウトの扱いを受けるなど厳しい評価を下される試合も多かった。
後半戦での再起を期すも、6月に右膝の前十字靭帯損傷の大怪我を受傷。
以降はシーズン全休となり、自身も来季こそはと改めての活躍を誓う。
13 山田剛綺 評価 C2025年シーズン成績 5試合204分出場 0得点0アシスト
木村や染野を出し抜いて序盤戦からスタメンのポジションを掴んだ矢先
4節のG大阪戦で靭帯と半月板を損傷する全治8ヶ月の大怪我で負傷離脱。
選手生命すら危ぶまれる大怪我の中でも不屈の闘志で努力を続け
残り2試合というタイミングで戦線に復帰したことを何よりも讃えたい。
25 熊取谷一星 評価 D2025年シーズン成績 11試合176分出場 1得点0アシスト
サイド攻撃が肝だった前半戦は貴重なクロッサーとして期待感を漂わせるも
ボール保持を優先とした後半戦はほとんど出場機会がなく戦力外に近い扱い。
15節には強烈なミドルシュートを決めるなどポテンシャルは高いだけに
何とか日々の練習から指揮官にアピールして来季は出場機会を増やしたい。
27 白井亮丞 評価 D2025年シーズン成績 11試合218分出場 0得点0アシスト
怪我が癒え勝負のプロ2年目となったが、守備の会得に最後まで苦しんだ。
序盤戦は試合後に綱島に叱責を受けるなどプレスへの意識の低さが目立ち
その後も中々上手くボールを追えずに守備で穴になってしまう試合が散見。
終盤戦はようやく改善が見られただけに、来季こそは指揮官の期待に応えたい。
37 川崎修平 評価 D2025年シーズン成績 16試合311分出場 1得点0アシスト
山田の長期離脱が決まったこともあり、3月末にポルトガルから緊急補強。
海外での試合勘不足が懸念されたが、すぐにフィットし出場機会を掴むと
攻守両面に気迫を押し出したプレーで頭角を現し、6月には得点も記録した。
今後さらなる活躍が期待された終盤戦で惜しくも離脱。来季に期待したい。
38 唐山翔自 評価 D2025年シーズン成績 9試合272分出場 0得点0アシスト
G大阪から7月にレンタル移籍で加わり、早い段階から出場機会を確保。
線は細いものの、ボールを運ぶ姿勢や積極的なゴールへの意欲を発揮し
攻撃の停滞感を解消させるジョーカーとして指揮官からも重宝された。
得点には絡めず評価は難しいが、殻を破ればブレイクの予感も漂う。
45 寺沼星文 評価 D2025年シーズン成績 8試合139分出場 0得点0アシスト
退団した木村の穴を埋めるべく7月にJ2首位の水戸から覚悟を決めて加わるも
城福サッカー特有の守備戦術の会得に苦しみ、無得点でシーズンを終えた。
染野の壁は高いが、彼のプレーこそ自身に足りていない部分を学べるいい教材。
ライバルから多くの技術を盗み、総合力の高いFWへと来季は変貌を遂げたい。
71 平尾勇人 評価 C2025年シーズン成績 6試合206分出場 1得点0アシスト
大学3年生ながら特別指定選手として登録され、出場3試合目で得点も記録。
逆転勝利の布石として非常に重要かつ、技術の高いゴールを披露してくれた。
その後は大学での活動などもあり出場機会は限定的なものに留まったが
今季の残留に大学生ながら大きく貢献したその1得点を高く評価したい。
◎フォワード部門総評
昨季は10得点を挙げた木村は開幕から調子が上がらずに夏に途中退団。
7得点5アシストを挙げた山見は6月に大怪我を負って以降シーズン全休と、得点源が揃って大誤算に終わった今シーズン。
あまりの戦力不足に一時はMFの新井が1トップを務めるという「奇策」まで飛び出したが、結局最後は染野の孤軍奮闘で何とか凌ぎ切る一年となった。
染野自身も序盤戦は調子が上がらずに苦戦を強いられたが、夏場ごろからチームの戦術がより染野への依存度を高めるようになると、これを自身の成長の場に引き換えることで一気に「覚醒」。
相当無理のあるロングボールなども前線で柔軟に収めることで攻撃の起点を担いつつ、一切の強度を落とすことなく守備でも全力のプレッシングを披露。
まさに「頭の上がらない」プレーぶりでチームを牽引し、こと9月以降に関しては彼がMVPと言っていい活躍を見せてくれた。
フロントも春先には川崎を、夏には唐山、寺沼を獲得するなど積極的な補強に動いてはみたものの、評価を見ても明らかのように正直全員が小粒だった感は否めない。
木村や山見の穴埋めにふさわしい戦力とは言い難く、唯一期待された寺沼は戦術面での理解が最後まで追いつかないままであった。
来季は山見、山田が復帰してようやく戦力も整うものの、靭帯の怪我を負った両名が負傷前と同じ結果を残すというのは決して簡単なことではない。
年間「」得点という異例の得点力不足に終わったことを考えれば、そろそろ外国人選手の補強を含めた「大型ストライカー」の獲得が待たれる所だ。
■チーム総評
6位に終わった昨季のメンバーをほぼ慰留させることに成功し、大きな期待感と共に幕を切った2025年シーズン。
しかし、蓋を開けると主力選手のコンディション不良や負傷離脱など不測の事態に悩まされ、チームは序盤から停滞。
彼らに代わる戦力の底上げができていなかったことも大きな打撃となり、戦力面においてはまさに「現状維持は停滞」ということを思い知らされる一年になったと言えるだろう。
ハードワークや球際勝負の徹底などで躍進した昨季だったが、城福監督も今季はそこから「プラスアルファ」をチームに仕込むことが全くできなかった。
これまで通りのサイドアタックを軸にした攻撃は機能せず、前半戦では新井を1トップに配置した付け焼き刃の地上戦を展開。
ボール保持を大事にしたサッカーを目指したものの、デザインが不足しているためチームの攻撃はより迷走に陥ってしまう。
終盤戦になって早めに染野に預ける割り切ったサッカーに再転換し、最後は染野の成長にも助けられてギリギリでの残留達成となった。
残留という結果こそは評価すべきだが、38試合で「」得点というリーグワーストの数字に関しては指揮官の責任が重いと言わざるを得ないだろう。
一方で、これだけの得点力不足に悩まされながらも残留したという結果はまた指揮官の手腕に拠るものだ。
無得点でのゲームが続き、内容でも芳しいとは到底言えない試合がほとんどだった中、多少の戦術の変更はあれど、大枠となる「1-0で勝つサッカー」を最後まで貫いたその信念はお見事。
数字や批判を気にして攻撃的サッカーへの転換を図ることもなく、選手たちにも最後の最後まで自身のサッカーを徹底させた。
選手からの戦術批判などが飛び出した結果内部から崩壊するチームなども見られた今季のJ1だったが、この「求心力の高さ」は最大限に評価すべきだろう。
また、今季はこうした指揮官の努力に対して、フロントのサポートが最後まで不足していたのも事実。
綱島、千田、翁長、木村と昨季の主力選手4名が途中退団し、さらに山見と山田がシーズンアウトという状況下で、夏の市場での選手補強はあまりに質を欠いたと言わざるを得ない。
シーズン途中で獲得した選手の中にレギュラーを獲得できた選手はひとりもおらず、ベンチ入りに食い込んだ選手もごくわずか。
本来であればベンチメンバーも総動員して「バトンをつなぐサッカー」を展開するのが指揮官の信条であるが、ベンチのメンバーがあまりにも苦しすぎるため今季はこのバトン渡しがほとんど機能しなかった。
「1-0で勝つサッカー」を目指すのであれば本来はなるべく0-0で凌いで終盤の選手交代で勝負に出るのがセオリーだが、選手交代すればするほどチームのクオリティが落ちてしまうようなチームでの指揮を任せたフロントにも大きな責任はあるだろう。
就任以降素晴らしい成果を挙げている江尻強化部長の手腕を考えれば、彼の仕事には文句はつけづらい。
問題はやはりJ1最下位レベルでのやりくりを強いられているクラブの資金力不足であり、ここにメスを加えられない限りこのクラブの未来は明るくならないと言っていいはずだ。
1.5シーズンとなる特例のシーズンを前に残留を勝ち取った結果は評価できるものだが、秋春制の導入により今後はさらに欧州クラブの市場参入が激しくなることが予想される。
選手の移籍がさらに活発化される今後のJリーグで戦い抜くためには、現場レベルだけではなくクラブ全体の急成長がいよいよ不可欠な状況となっている。




















































