今日は、成人の日(※1)。

東水会でもお祝い対象の方がお一人いらして、

東水会と社会福祉協議会それぞれから、図書カードをお届けしました。

合わせて、この4月小学校に上がるお子さんもお一人いらしたので、

(ちょっと気が早いですが)お祝いをお届けしました。

 

若い世代の皆さんが、順調に成長されることは、地域にとっても

大変うれしいことです。

 

新成人の皆さんに向けた新聞の社説に触発され(?)、

自治会視点で、材木座のみならず鎌倉市、さらには全国の

新成人の皆さんを念頭に置いて、「社説風エッセイ」を

書いてみました(笑)。

 

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◆新成人の皆さんへ

 

あらためて、おめでとうございます!

私が成人式を迎えたのは30年以上前ですが、

自治体(茅ケ崎市)が開催した集いで多くの同級生と再会し、

楽しいひと時を過ごしたのを思い出します。

 

社会に出ると、会社がらみの人間関係が圧倒的に増えました。

それでも、ごく少数の「特別な仲間たち」とは、定期的に会ったり

旅行をしたりしていましたが、学生時代の友人と会う機会は、

年齢を重ねるごとに少なくなりました。

 

50代になって、自治会長をお引き受けしました。

「次期会長のなり手が慢性的に無く、困っている」というお話を聞き、

「では、新しいやり方で自治会を運営してみよう」と考えたからでした。

自分自身で仮説を持ち、PDCA(Plan-Do-Check-Action)サイクルを回し、

検証・修正していくことで、新しいやり方を試してみたくなったのです。

 

東水会の会員の皆さんはとても寛容な方が多く、私の考えによく耳を傾けて

下さるので、今まで(一時的には苦労もありましたが)わりと面白く

自治会長の仕事をさせていただいてきました。少しずつ実績もできて、

気軽に声をかけて頂いたり、意見を聞かせてくれる方も増えました。

 

 

東水会を含めた材木座の11自治会で構成する「材木座自治連合会」。

約7,000人が住む材木座地域の共同事業を企画・実施する一般社団法人で、

私は東水会の会長として、この「材自連(略称)」の理事にもなっています。

 

 

自治会長は、「現役引退後の仕事」という、ある種の前提のようなものが

あるのはご存知の方も多いと思います。そのせいか、材自連の他の理事たちも

私よりずっと先輩の方々が多数派です。

 

ここで世代間の違いを強調するつもりはありませんが、「多勢に無勢」は

否めません。ひとつだけ指摘すると、多くの理事が長年重任しており、

メンバーの固定化が著しい上、柔軟性がないことに危機感を抱きました。

 

「若い人たちの考え方も取り込んで、多世代が参加する自治会活動をしよう」

と思っても、これでは若い世代の人たちが寄り付く機会すらありません。

 

そこで、私は「もっとオープンで、若い世代の声が反映される仕組みが必要だ」

と声をあげました。賛同してくれたのは、私と同世代の50代理事たち。

 

少数派ではあっても、こういう時、「同士の存在」とは実にありがたく、

勇気づけられるものです。

紆余曲折を経て先輩理事の皆さんの理解を得ることができ、私の提案は

「材木座サポーター(旧称:材自連サポーター)」という形で実現、

現在、15人ほどの所帯に育っています。

 

昨年5月の「初夏の和賀江島クリーンアップ・イベント」は、この材木座

サポーターの力も借りて実施しました。今年はもっと活動の機会を増やし、

材自連と協力のもとに、この地域を「住んで楽しく、参加して面白い」ものに

していくのに尽力できたらいいな、と考えています。

 

 

いうまでもなく、「同士」とは、「同級生」だけではありません。

常に変化する時代の空気感を人生の同じ段階で共有する「同世代」のつながりは、

チャレンジを目の前にした時に、勇気をもらったり与えたりし合える、

大きな宝といえます。

 

成人の日を機に、これからの人生での様々な年代層との出会いを享受する

ことと合わせ、学生時代を共有した仲間たちとのつながりも、

大切にしていく気持ちを新たにしていただけたらと願っています。

 

そしてできれば、そうした同世代の友人たちと、

みなさんの地元の自治会活動にも関わってみませんか。

 

昨年12月の「市民活動フェスティバル」で、Genkai Kamakuraや

New Columbusなどの団体の皆さんとお話する機会がありました。

自治会が行う様々な活動において、自治会側の視点だけでは

「ネタ」が枯渇することもあるので、NPO団体の皆さんと、

それぞれの得意分野で協力して盛り上げる仕掛けができないかと

考えています。

 

 

住民の皆さんの生活圏に根を下ろしている自治会は、「高齢化社会」などの

諸問題を抱えながらも、「地域 × リアルの触れ合い」を磨き上げ、

より豊かで優しい交流機能を担うことができると、私は考えています。

 

「同世代との交流」と「地域 × リアルの触れ合い」。

無理ない範囲で構いませんので、仲間たちと誘い合わせ、

地域の活動にも「ちょこっと」参加してみていただけたら嬉しいです。

 

「材木座サポーター」も、絶賛メンバー募集中です。

 

            (※1) 2022年に成人年齢が18歳に引き下げられてからも、

              「成人式」は大学受験や就職を控えた18歳の出席が難しいため、

              従来通り20歳を対象に実施する自治体が大半ということで、

              鎌倉市も同様の方針となっています。

 

 

 

東水会 自治会長 

菅野 哲央