「読書力検定」では、各級ともに「要約文」と「意見文」が出題
されます。
要約文は、全体を要領よくまとめる力が問われ、意見文には、
要求された内容の文を書く力が問われます。
4級の意見文は、「父親の権威を高めるには、どのようにすれ
ばいいか」という課題でした。この問題に対し、真っ向から否定
するような文章は当然配点ゼロになります。例えば、次のような
書き出しで始める答案は、採点されません。
(課題に対し、否定的な文)
1.旧来的な制度による父親の尊厳を求めるのは、現代では
不適である。
2.そもそもなぜ父親の権威を高めなければならないのか、
分からない。
(的外れな意味不明な文章)
又、次のような的外れな文章も配点は極めてゼロに近い。
1.単身化が進んでいるが、単身の人にも父親がいる。家族
が消えたわけではなく、単身の人にも家族がいる。しかし、
単身で暮らす人が周囲にいなかったり、年をとった両親を
支えることが困難な場合がある。従い、社会保障よりも父親
の力を強くすべきだと考えている。
2.父親の権威を高めるためには、「雇用環境の改善」が必要
である。戸主の役割が少なくなった現代では、父親の役割は、
収入を多く得ることと家事育児を担うことだ。
しかし、非雇用社員では、収入が安定せず、正規雇用でも
残業ばかりで、家事育児を 担えない。残業を減らして、雇
用を増やしていけば、父親の権威は必ず回復する。